時間は、GGGとソール11遊星主達との最終決戦前まで戻る。ジェイとアベルは、ギャレオリア彗星に突入し、三重連太陽系が存在した宇宙についに帰還した。
「さて、アベル。状況は?」
「反中間子砲の一部が損傷していることを除けば問題ないですね。損傷もその内、直るでしょうし」
「・・・。」
「ジェイ?」
アベルは、ジェイセイヴァ―の現状を説明するがジェイは、返事を返さなかった。それを疑問に思ったアベルをジェイを見ると、彼はあるモノを見つめていた。それは、青く美しく、宝石のような星だった。
「青い星・・・もしかして、これが?」
「ああ、レプリとはいえ、これは。」
ジェイは、万感の思いで言葉を吐き出す。
「私の魂の故郷、地球だ。」
それは、パスキューマシンによって複製されたレプリ地球の姿だった。
「なるほど、確かに美しい星ですね。」
「ああ。だが・・・」
「だが、なんです?」
「いや、そこに住む人々は、まだ未熟故に問題も多いと思っただけだ。」
「そうですか?Zマスターを倒したほどの者達なのですよ?」
「個人単位では、勇者たちなどの素晴らしい人々だ。だが全体から見ると未熟としか言えん。環境破壊しかりベストマンしかりバイオネットしかりな」
「そうですか。・・・まあ、技術問題は、私の方でなんとかしましょう」
「・・・アベル?」
「彼らにはZマスターの件のお礼がありますしね。何よりも私たちの文明の継承者なんですから無様に自滅などしては、欲しくありません。」
「・・・言ってはなんですが私たちは自滅してるからな。」
「まあ・・・私たちも未熟だったということですよ」
アベルは肩を竦めながら言う。己の立案した復元装置には、欠陥が見られ、アーク艦隊に至っては起動前に無力されてしまった数々のことを脳裏に浮かべながら・・・。
「あら?太陽が急に・・・」
「いや、あれは太陽ではない!!」
太陽と思しき光源が急に膨張した。だがジェイは、それが太陽では無いと知っている。
「あれは、遊星主の本体、ピサ・ソールだ!!」
それは、物質復元装置パスキューマシンそのものである遊星主ピサ・ソールだった。ピサ・ソールの持つ強力なレプリションフィールドにより太陽のように見えたのだ。
「ピサ・ソールですか・・・というとフュージョンしたのですね」
「ああ、奴がフュージョンしたということは・・・!」
ソルダートJは、視線をピサ・ソールから地球へ移す。
「勇者たちと遊星主の最終決戦が行われているはずだ!!」
「ならば、行かねばなりませんね。地球に」
ジェイの言葉を受け、アベルもまた地球に目を向け、ジェイに命ずる。
「ジュエルジェネレーター出力最大です・・・・ジェイ。」
「はっ、ジェイセイヴァ―全速前進!」
彼らは、レプリ地球へと急行する。そこで彼らが見たモノとは・・・。
「アルゼンチンと思われる場所でJジュエルの反応を確認、か」
「同時に同クラスのメカノイドも居ますね。おそらくピア・デケムですね。」
「ああ、002はピア・デケムにピルナスそしてパルス・アベルを相手にしている筈だ」
「!?・・・そこにいるのですか」
「どうしますか、アベル?」
パルス・アベルの所在を聞くとアベルは、顔を俯かせ呟く。そんなアベルにジェイは今後の行動の指針を聞く。
「・・・まったく、デリカシー無いというか融通の利かないというか」
「む、何か?」
アベルが小声で思わず漏らしたことをジェイは、聞き逃しアベルに問う。
「なんでもありません!・・・とりあえずは、様子見です。状況を把握し、流れを見て介入します。」
「はっ、了解しました」
アベルとジェイは、様子を見ることにした。戦局が動く、その時に介入するために。そして、キングジェイダ―が持てる力を使い果たしたとき彼らは、介入したのだ。
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そこには三体の100mの巨人がいた。遊星主の空母ロボ ピア・デケム・ピケット、燃え尽きたかのような灰色の姿をしたキングジェイダ―、そしてそれを支える無傷のキングジェイダ―だった。
「ふっ、その様ではソルダート師団最強の名が泣くぞ、002」
「お前は!?」
「ソルダートJ001、これよりJ002を援護する!」
「ジェイ、あいつは?」
「奴は、我らソルダート戦士の最初に作り出された存在、そして我らのリーダーだった男だ」
突如として現れたもう一体のキングジェイダ―についてルネは、ジェイ(002)にその正体を聞き出した。
「・・・№J001何のつもりです?その欠陥品と同じように私に逆らうのですか?私に最も忠実な貴方が」
パルス・アベルは、ジェイ(001)に言葉を投げかける。J001は、ソルダート師団の中で最もアベルに忠誠を誓っていた個体だからだ。だが、彼女は知らなかった。
「私が仕えるアベルは貴様ではない!」
「彼の主は私ですよ。横取りはいけませんね、パルス・アベル」
「おまえは!?」
そう、オリジナルアベルが此処にいることを知らなかったのだ。
「生きていたとは・・・。オリジナル、何のつもりです?貴方が私たちを邪魔するのですか?」
「ええ、貴方たちには計画段階ではわからなかった致命的な欠陥が存在します。ただちに復元を中止しなさい。」
「何を言い出すと思えば・・・私たちに欠陥などありません。血迷いましたか、私たちを作り出した赤の星の主導者ともあろうものが」
「私は、もう主導者ではありません」
「・・・なんですって?」
一見どちらが喋っているかわからなくなる会談は、アベルの言葉により決裂する。
「もはや赤の星は、いえ。三連連太陽系は滅んでいるのです。」
「ッ!?滅んでなんかいない!!これから私たちの手で蘇えるのです!」
「だから、あなた方には欠陥があると言いました」
「そんな戯言を言うとは・・・もはや貴女は耄碌しました。これからは、名実ともに私がアベルとなります!」
「・・・アベル、これ以上は」
「ええ。所詮は欠陥品でしたか」
「あの執念だけは、見事とも言えるがな」
会話が途絶える。お互いの間に沈黙を破ったのはピア・デケム・ピークが先だった。ピア・デケム・ピークは、ラウドGストーンの高出力による強力な拳を放つ。だが、それはキングジェイダ―に受け流されてしまう。
「はぁぁぁぁぁぁ!!」
強力なカウンターをピア・デケム・ピークに放つ。ソルダート戦士は個体差が存在し、戦い方も個体ごとに異なる。J001は、ラディアントリッパ―をいろんな形状である程度使用することが出来るが、彼の本領は肉弾戦なのだ。だから彼は、0距離Jクォースを多用するのである。
「うわぁぁぁっぁぁぁぁぁ!?」
「これは、子供の声?」
「ッ!?まさか!」
「ふふ、私たちのダメージは、002のアルマに直接行くよう調整しています。」
そのダメージは、戒道少年が受ける。つまり人質にして肉楯なのである。
「・・・・J002?」
「かまわん!やれ、001!」
ジェイはジェイに問う。その短い応答でジェイ(001)は、決心する。
「受けよ!反中間子砲!」
反中間子砲が発射される。しかし、威力は想定した出力より小さかった。
「これは・・・先ほどの衝撃波による影響ですか」
「ならば!」
キングジェイダ―は、蹴りをピア・デケム・ピークに穿つ。だが、その蹴りは受け止められてしまう。しかし、彼はそこで攻撃の手を休めない。
「五連メーザー砲、斉射!」
動きの止まったピア・デケム・ピークに両手のメーザー砲を放つ。攻撃を受けたピア・デケム・ピークはその巨体を揺らす。
「さすがは、ソルダート師団のリーダーだけは、ありますね。002よりも判断力に優れているようです」
「はっ!002が弱いのでは無い!貴様らの卑怯な策略によって本気を出せないだけだ。そのような手しか使えない貴様らが私に勝てるものか!!」
「まったく口の成っていない・・・オリジナルはどういう躾をしているんですか。」
「人としての優しさを捨て去った貴様らにはわかるまい。・・・メーザーミサイル発射!」
「機雷艦載機、発射」
ピア・デケム・ピークは、機雷艦載機を放ちキングジェイダ―のメーザーミサイルを迎撃する。迎撃により発生した爆煙の影響でキングジェイダ―は、その姿を一瞬隠すがすぐに飛び掛かってきた。だが、ピア・デケム・ピークは、それを受け止める。
「そのような攻撃お見通しですよ、ジェイ」
「そうかな?足元がお留守だぞ」
「ッ!?ESウィンド!・・・・002!!」
ピア・デケム・ピークは、キングジェイダ―を受け止めた影響で身動きが取れなかった。そして、その隙を待っていたJ002は、ピア・デケム・ピークに肉薄し両手をぶち込む。
「十連メーザー砲零距離斉射!」
灰色のキングジェイダ―のメーザー砲は、ピア・デケムと共に動力源のラウドGストーンを砕いた。それによりピア・デケム・ピークは爆散する。
「くっ・・・」
パルス・アベルは、超能力でフィールドを展開し、自分の身を守る。だが。
「っ!?ピルナス!!」
キングジェイダ―からジェイとルネが飛び出してきてピルナスの核を抉り出し破壊した。形勢逆転したかと思われた。だが、パルス・アベルは最悪にして逆転の一手を打ってきた。
「ピサ・ソールゥ!!」
物質復元装置ピサ・ソールで倒された遊星主達を復元したのだ。世界各地で勇者ロボの己の命を懸けた技により倒された遊星主達は復活する。しかも、それだけではなかった。
「・・・少なく見積もって30体、復元が出来るなら複製もまたしかり、か。プログラムならでは、だな。」
無数のピア・デケム・ピークを見てJ001は呟いた。ピサ・ソールにより遊星主達は大量に複製されたのだ。各地の勇者ロボ軍団は、もはや動くことも出来ず、ジェイとルネもハイパーモードの影響で体がボロボロで戦うことが出来なかった。
「「「「んふふふふふ」」」」
「貴方たちの、負けですね」
無数のピルナスの笑い声のBGMにパルス・アベルは勝利を確信し、ジェイたちに敗北を告げる。だが、彼らはこの瞬間を持っていたのだった。
「・・・どうかな」
「やっぱり気付かなかったようだね」
「!?」
ジェイとルネの告げた言葉の内容に目を見開く。
天海護が言う。
「僕たちが戦っている間にGGGは、もう!」
そして、獅子王凱は、吠える。
「待っていたぜ、この瞬間をッ!!」
その言葉と共に勇者王ジェネシックガオガイガーは、周囲のパルパレーパは吹き飛ばしながら飛びだつ。彼の目指すのは宇宙、GGG艦隊!
「予測通り、あの太陽からの波動が途絶えました」
GGGオペレーター猿頭寺耕助は、GGG長官大河幸太郎に報告する。
「我ら勇気ある者、最大の使命を果たす時が来た。総員フォーメーションG発令!」
「「「「「「「「了解!」」」」」」」」
大河長官の命令によりGGG最後の切り札が発動される。
「スワン君!国連事務総長から託されたキーをっ!!」
「イエッサ!」
大河幸太郎とスワン・ホワイトは、胸元から緑と赤のブローチを取り外す。彼らのブローチは姿を変え、鍵へと姿を変えていく。そして、彼らの前に円柱がせり出してきた。
「「人類の英知と勇気ある誓いの元に!」」
宣言と共に鍵は円柱に突き立てられる。
「「ゴルディオンクラッシャー、発動!!」」
鍵が差し込まれると円柱上部の円盤が回転し、ある2文字を形成する。その文字は『勝利』。
「承認!これが勝利のカギだァ!!!」
吼える大河長官の宣言と共にGGG艦隊は姿を変えていく。
「超翼射出司令艦ツクヨミ、展開」
ツクヨミがその両翼を折りたたむ。
「極輝覚醒複胴艦ヒルメ、展開」
ヒルメがその艦体を広げていく。
「最撃多元燃導艦タケハヤ、展開」
タケハヤが船体を折りたたむ。
「総員、宇宙装備にてクシナダに乗船せよ!」
大河長官の命令により船員たちは脱出艇クシナダに乗り込む。
「最終調整、わすれるなよ~!」
火麻激参謀が注意を促す。
「ピサ・ソールの核として物質の複製を司るパスキューマシン。でも一度に再生を行った後はチャージの時間を必要とすることを命さんが教えてくれたのです」
パピヨン・ノワール女史がセミ・エヴォリューダー卯都木命のメッセージを反駁する。
そして、ついに完成する。勝利のカギが。その姿を全長一キロにもなる巨大なトンカチのような形をしていた。
「行け、命を超える者よ」
どこからか聞こえた言葉を背に受け、ガオガイガーが到着する。
「クシナダ、分離!」
「凱、コネクターは元々ガオファイガー用に開発されてるんじゃがな」
「あとはガッツで補え!」
スタリオン・ホワイト、獅子王雷牙、火麻激が言葉をかける。
「了解!よっしゃぁぁ!!」
その言葉を受けた凱は、コネクターに突撃する。
「クラッシャーコネクト!」
ジェネシックガオガイガーは、コネクターに右腕をぶち込み破壊する。規格が合わないからだ。だが、エヴォリュダー凱は、コンピューターに直接アクセスできる能力を持っているのだ。
「ゴルディオンクラッシャァァァァァ!!」
その宣言と共にハンマー部分が分離し黄金のフィールドを展開した。そのフィールドが展開した大きさは全長20km、全高全幅10kmにも及んだ。
ゴルディオンクラッシャー。正式名称「グラヴィティ・ショックウェーブ・ジェネレイティング・ディビジョン・ツール」Zマスター級の敵を迎撃するために開発された人類最後の切り札である!
君たちに最新情報を公開しよう。
人類最後の切り札のゴルディオンクラッシャー。その力により再生遊星主達は、一掃される。目指すは物質復元装置ピサ・ソール。だが、それを防ぐためにパルス・アベルが行動に出る。それを止めることが出来るのは君しかいないぞ、ジェイセイヴァ―!その赤き宝玉の力を解き放て!
放浪の赤の星の主従NEXT『可能性の世界線』次回もこの小説にメガ・フュージョン承認!!
これが勝利の鍵だ! 『Jジュエル』