新米クソ雑魚提督の艦これ日記   作:タケノコ軍曹

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これいる?な艦隊日記

一週間前

わい「ウォースパイト様良いな~。せや!大型建造や!」(※この時点でまだ大型建造3回。それも全部まゆるな貧乏+クソ運)

金剛改二「Hey、提督!大型建造だって?いつ行う?わーたしも同行するねー!」

わい「金剛院……!」※ウォー様建造したいなら金剛改二か改二丙を旗艦にする必要があるってWikiに書いてた。

明石「大型建造する時は云々―――」

わい「倍プッシュだあああ!!※資材20投入。」金剛「Come onねー!!」















武蔵「フッ、随分待たせたよだな……!大和型戦艦二番艦、武蔵いざ―――」

わい「待ってないよ。」※お高い紅茶を初めて淹れながら。

武蔵「え?」

金剛改二「オーマイガーねー!!」



いや、持ってないし。強いけど……。何だ、宝玉欲しいのに天鱗がでた時みたいなこの気持ちは。


三日目 その4

「はい、コーヒ持ってきたよ!サタデー提督のはブラックで良かったんだよね?」

 

「おう。ありがとよ。」

 

 

席について5分もかからない内に、川内がコーヒーを入れて持ってくる。

 

面倒くさがりでズボラなサタデー提督がいつも飲んでいるのはお湯を入れて混ぜるだけで飲めるインスタントコーヒー。

しかも、少しお高い(一本700円。40杯分のやつ)のではなく、量が多いやつ(一本400円。200杯分)だ。

 

そんないつものんでいる物とは明らかに違う事が分かる香りの良さ―――絶対飲んだら美味いことが直感でわかる位に上等過ぎるものが出てきて「(俺、これ飲んでいつも飲んでるやつに戻れるかな?)」と考えてしまった。

 

 

「ブラックとか、苦いだけじゃない?」

 

 

横に座っている相棒の叢雲が無粋な事を言ってくる。

コーヒー本来の味を楽しむのに砂糖やミルクなど要らない。違いが分かる男は黙ってブラックで飲むものだ。安いやつばっかり飲んでるけど。

 

――――……ただ、コーヒーの本場であるブラジルや、ドイツを始めとした欧州諸国、というよりコーヒーをブラックで飲むのは日本含む限られた国なわけでして。それから言わせてもらえば砂糖等で味を調整して飲むのがコーヒーの本来の味なのではないだろうか?

 

昭和の刑事ドラマか何かに影響されているに違いない男、サタデー提督の変なこだわりにちょっと呆れている叢雲の視線を無視して先ず一口飲んでみる。

 

 

「………・苦くない?が、薄いわけでなくしっかりコーヒーの味がして美味い。」

 

 

口に少し含み、舌で転がすように味わうと、思ったとおり、しかし想像以上に美味いコーヒであった。

「新しくて良いコーヒー豆は苦くないんだよ。」とドヤ顔で語る川内であったが、豆だけではこの味は出ない。コーヒーを淹れた者の腕も十分素晴らしいことが分かる。ますます安いインスタントに戻れるか自信がなくなってきた。

 

この仕事終えたら少し値が張るコーヒーメイカー部屋に導入しようか?でもあれ掃除とか面倒くさくない?知らんけど。なんて事を考えていたら叢雲の分のコーヒーが出来たようだ。

 

 

「はい。カプチーノお待ち!自信作だよ!」

 

 

カプチーノか……。ふっ、まるで乙女だな。謎の大人目線でドヤるサタデー提督。

「○はコーヒーをブラックで飲める立派なレディよ!」と無理して飲んでそうな駆逐艦の子を想像したが、その子と同レベルな事をしている彼は30後半になっているのに子供の心を忘れていないようだ。……だからどうした?というしかないが。

どうせミルクの泡がぷわぷわしているだけなのにキャーとか可愛いとかインスタ映えるとか燥ぐのだろう。ふふっ、可愛いものだ。そう思い、横にいる叢雲に微笑ましい視線を向けると

 

 

「……叢雲。」

 

「何?」

 

「それは何だ?」

 

「はあ?知らないの?マキアートよ、マキアート!」

 

 

カプチーノの上に乗っかている泡で書かれた絵―――デフォルメされた叢雲の顔が書かれたマキアートが見えた。

 

 

「へえ~。よく作れたわね、これ。」「えへへ。うまいっしょ?」などと女子会を始める二人。肩身が狭くなるアフロのおっさん。

 

 

 

 

 

 

「は~いはいはい!那珂ちゃんにも頂戴!」

 

「川内姉さん、私も……。」

 

「そういうと思って用意しているよ。」

 

 

前の席で那珂と神通にカプチーノ―――それぞれにデフォルメされた似顔絵が描かれているものが出される。そして更に賑やかになる女子会。ますます肩身が狭くなるおっさん。

 

―――自分のコーヒを見る。そこには黒しか無かった。

―――叢雲のカプチーノを見る。お客人に味だけでなく目でも楽しませる一手間が掛かっている。

 

……良いなー……と、羨ましくなったが、このおっさんはクソ雑魚提督とは違って旗艦に乗って、砲弾が飛び交う戦場で冷静に指揮が出来る度胸は持っているが、わいわいと賑やかな女子会に入れる勇気は持っていない。勿論、女子の溜り場になっているカフェとかで一人で入ってパフェを頼むなど無理である。(逆に、クソザコ提督なら平気どころか女子会トークに参加できるが)

今更「やっぱ俺もそっちにして」など言えるはずがない。

 

 

 

「なに?ひょっとして、あんたもこれが欲しいの~?」

 

 

ニヤニヤして自分の似顔絵が描かれたマキアートを見せつけてくる叢雲にイラッとして、「馬鹿野郎。そんな子供の飲み物飲んだら胸焼けするわ」と素っ気なく返すが内心は欲しい、すっごく欲しいサタデー提督はクソ雑魚提督が戻ってくるまで、直ぐ近くで女子会ワイワイの中で肩身の狭いまま、ブラックコーヒーをチビチビ飲むのであった。

 

 

――――――――――

 

―――――――――

 

――――――――――

 

 

【女子会始まってから10分後】

 

 

「お待たせしました。アップルパイです。」

 

 

おっさんが肩身を狭くしてから約10分程。クソ雑魚提督が焼き上がったばかりのアップルパイを持ってくる。これを見て目を輝かせる女性たち。一方、さっきまで肩身が狭かったおっさんはアップルパイを見て表情には出していないが心のなかでは少し落胆した。

 

というのも、このおっさん洋菓子はそんなに好きではない。こう書くと甘いもの全般苦手と思われるがそうでなく、洋菓子などの甘ったるいものが苦手で、団子などの和菓子系は好きなのだ。

 

 

「(だが、新しく出来た後輩がせっかく作ってくれたんだ。手つけないなんて恥ずかしいこと出来ねえよな……)」

 

 

年長者としてのプライドが突っぱねるという事を許さなかったサタデー提督は、クソザコ提督が二口サイズ位に切り分けたものを掴み、「あ、やっぱ無理」と思ったら直ぐにコーヒーで流せるように構えながらパクっと一口――――

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「………………………………………………………………………………………………うっま!」

 

 

身構えていたのが直ぐにアホらしく思えた。それくらい美味かった。

 

まず、予想していたあまったるい砂糖の味が来るものだと思っていたが、実際に来たのはリンゴの爽やかな甘味……まあ、食レポ書いて話脱線するのもどうかと思うので詳細は省くが、とにもかくにも甘いものが苦手な人でも積極的に食べたくなるような美味さであった。間違いなく、ケーキ屋さんで売っているやつより、いやお高いレストランで最期に出されるデザートよりも絶対美味いとサタデー提督は確信している。

 

 

「(それに……)」

 

「これあんたが作ったの!!凄く美味しい!!」

 

「それね~、生地の方に※※※を練り込んでリンゴは△△△で~。」

 

チラッと見ると、クソザコ提督が女子たちの間へ―――そう、同じ男であるサタデー提督と違って難なく、どころかは女子会の中心にいた。

 

 

「(艦娘の貞操感は自分の所の提督以外の異性に対しては昔でいう大和撫子以上に厳しい筈。下心があって近づくものに容赦しない筈なら、こいつは――――)」

 

 

 

「―――生クリームにこれを加えて、こうすれば……ほら。カプチーノの泡が立体的に固まって。これを形を整えて、チョコパウダーをかけて、チョチョイのちょいっとすれば……。」

 

「うわ、すっご!!サタデー提督の立体マキアートじゃん!!?」

 

「アフロ部分があいつのと完璧じゃない!!やばいわよ!!?」

 

 

 

 

間違いない。こいつ、男なのに女子力がこの場にいる誰よりも高い!!糞!!自分の所の艦娘と仲良くしているのに嫉妬さえわかないわけだよ!!だってこの新人提督の今の雰囲気、女子会の中にいる女子だもん。見た目むさいのに、誰よりも女子力持っているもん。

 

それが分かったサタデー提督はこのままでは更に肩身が狭くなることを察したのか話を切り出す。

 

 

「あ、サタデー提督。これ、お土産用のアップルパイです。オーブン200℃で40分程焼けば出来ますので。皆で後で食べてください。」

 

「お気遣いレベルが良妻賢母!!!???」

 

 

くそっ!強敵だ!素人と思って油断していた。このままでは女子会をズルズルやって、そのままお開きで終わりになりかねない。流石にそれでは何しに来たのか分からないので「あーーー!ゴホンゴホン!!仕事の話をしても良いか?」と話を無理やり切り上げた。(尚、サタデー提督の為に何か簡単なお菓子のレシピを教えて貰いたかった叢雲は凄く不機嫌であった。)

 

 

*********************************

 

 

さてさて、ちょっとした女子会が終わってホッとしたおっさんが早速本題について話を始めた。

 

 

「あー、お前たちにちょっと手伝って貰いたい仕事がある。勿論、報酬は出す。そうだな~……」

 

 

ふと、自分が駆け出しだった頃を思い出した。重巡の建造に成功して浮かれて出撃した際、その時までは接敵した事がなかった敵艦に出会い―――開幕爆撃を食らって大破撤退した思い出。

 

 

「『空母』の艦装をお前に譲ろう。この先戦闘機飛ばせる味方がいるのといないとでは難易度がダンチだぞ。」

 

「え?良いんですか?」

 

「俺らの所の空母は『飛龍』で間に合っているから良いんだよ。」

 

 

※『飛龍』を手に入れるのに資材を大量投入したのに出なくて、仕方なく出撃したらドロップであっさり出てもやもやした人。僕と握手!!

 

 

「まあ、最もそれも俺からの依頼を受けてくれたらの話だがな。」

 

 

断るには魅力過ぎる提案だ。実際問題、昨日のクソザコ提督の建造……はまあ文句はない結果だったが、装備開発の方はクソだった。(原因の一つは一人の艦娘のせいだが)そんなクソ運で果たして欲しい艦娘―――しかも空母だ。正規空母レベルとなると戦艦と同じくらいの資材を投入する必要があることから、まだまだ駆け出しで資材が乏しい中で数撃ちゃ当たる戦法など取れようはずもなく。

 

 

「……受けましょう。」

 

「その言葉を聞きたかった。」

 

 

断るという選択肢は、クソザコ提督には既になかった。

 

 

 

「受ける前に聞くべきでしたが、仕事って何をすれば良いんでしょうか?」

 

「そうだな……。少なくともお天様に顔向けできなくなる様な後ろめたい仕事では無いことは誓っておこう。そして仕事の難しさも其処までではない。――――ただ、海の平穏を守るための大事な仕事だ。手を抜くことも、慢心することも許さん。」

 

 

そういったサタデー提督の雰囲気は正しく歴戦の戦士の風格があった。先程まで、女子高生に人気の喫茶店のカウンター席で気まずそうに一人で食事を取っている中年サラリーマンの様な哀愁を漂わせていた人物とは思えなかった。

 

 

「手を抜いたり慢心できるほどの実力も経験も無いです!」

 

「……色々言いたいが、兎にも角にも俺の言葉をしっかり受け止めたようだな。―――良いだろう!今から俺達は海の平穏と、そして毎日美味しい魚を下ろしてくれる漁師のおっちゃん達の飯の種を守るため、そして何より俺達提督としての職務を全うするために!

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

――――――――――いざ、往かん!サメ退治に(・・・・)!!!!!!!!!!!!!!!!」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「すいませーん!明日のご飯の仕込みがあるので今日はもう帰ります!」「提督の手伝いするから、今日の夜戦は終わり!!閉廷!解散!!じゃあね!!」「あ!ドラマの予約忘れてたから、那珂ちゃん今日帰るね。」「サタデー提督……最後の締めにぶぶ漬けを用意しました。どうぞ。」

 

「君たち本当に出会ってから3日も経ってないの?嘘でしょ?」

 

 

深海棲艦達と戦う使命を持った提督とその艦娘たちが何が悲しくて鮫と弄れなければならぬのか?ちょっと前に散々鮫は堪能した4人はサタデー提督の要請に当然お断り。例え報酬が良くても引けないプライドというものがあったのだ。

 

 

「そんなに鮫を見たいなら近くのレンタルビデオ屋さんに行けば色んな鮫を見れますよ。」

 

「いや、俺パニック物だったら鮫よりゾンビ物の方が好きというか、サメ自体が好きじゃないんだよ。だから、今回来た上からの依頼だって本当は断りたかったが、断ったら断ったで後味悪くなりそうだったから仕方なくな……。そんな時にだ。こんな海の機嫌が悪い中夜戦に性を出している勤勉な新人君を発見してな……。

――――――そうだ、こ い つ 巻 き 込 ん で や ろ  と思ったわけだ。」

 

「F○ck!頼れる先輩だと思ったら中々いい性格してやがります……!!」

 

 

「付き合いきれるか!私は帰らせてもらう!」と死亡フラグみたいなセリフを言うクソ雑魚提督にアフロのおっさんが「おいおい。やるって言ったじゃないか?」と言って引き止める。凄くムカつく顔であった。

 

 

「鮫を始末するのが私達の仕事なんですか?」

 

「違うな。海の平穏を守るのが俺達の仕事だ。」

 

「現在進行系で海の平穏がレ○プされてますよ。守れていないじゃないですか。……私達行きませんからね。報酬とか無しで良いですから。とにかくもう鮫は一杯一杯なんですよ。」

 

「そうか……。それなら仕方がないな。」

 

 

おろ?鮫関連だとは知らなかったとはいえ受けた依頼を一方的に破ったのだ。「黙れ小僧!」と怒られる位は覚悟していたのだがあっさり引き下がって拍子抜けである。まあ、それならそれでこちらが助かるのだが。

 

 

「だが、頼れる先輩として一つ助言をさせて欲しい。」

 

「ちょっとまって下さい。その前に鎮守府にいる大淀さんに連絡しますから。」

 

 

流石に一切無視しての放置は後味が悪いので一応連絡をする。

後は海上警備隊か腕っぷしに自慢が有る漁師さん、そして鮫ハンターさん達などの専門家に放り投げよう。道中の護衛なら引き受けてもいい、というより深海棲艦からの脅威から船を守る護衛の仕事は提督たちの仕事なのだ。喜んで引き受けるつもりである。とにもかくにも鮫に直接関わり合いになりたくなかった。

 

 

「なあに。助言と言っても至極当たり前のことだ。―――依頼を受ける時は内容をちゃんと確認してからにしろ。」

 

「はい。今度からそうしま―――て、おっと!」

 

 

そうして通信機の受話器を取ろうとして――――船が突然大きく揺れ、落としてしまった。

波が激しくなったのか?いや、違う。これは何か大きな物体にぶつけられたかのような揺れであった。(尚、茶菓子とお茶は那珂ちゃんがしっかりキャッチして無事である。)

 

 

『提督!敵から攻撃を受けてます!!(※妖精さんのプラカード)』

 

「誰も気づけなかったんですか!?センサーは?」

 

 

急いでセンサーの確認をするも反応なし。なのに船の揺れは収まらない。一体どういうことだ?と困惑する提督に対し、一方のアフロは冷静であった。長年やってきた貫禄……というのも有るだろうが、それにしたって冷静すぎた。

 

 

「無駄だ。俺達が追っていたやつは特殊でな。レーダには反応しないステルス性能を持っている。」

 

「ステルス性能を持った鮫って、存在意義が分かりません!あなた達は一体何を追って―――」

 

 

サタデー提督を追及しようとしたその時突如船内のアラームが鳴り響く。

 

 

「今更反応するんですか!!?」

 

『いや別案件。高速で此方に近づいてくる物体が。――――速い。あと数秒で―――』

 

 

何か伝えようとした妖精さんだがそれよりも早く、突如艦の扉が勢いよく開かれた。

 

 

 

「提督!!来たよ!!!」

 

 

現れたのは少女……ひと目見て思ったのは凄い格好だであった。

駆逐艦『島風』。速さが全艦娘中トップクラスの娘であり、今の所大規模改造の実例は挙げられていないが幸運艦『雪風』同様改二相当の性能を持つ駆逐艦である。尚、雪風は最近改二が実現されたようで阿呆みたいに強くなっている模様。島風の改二まだですか?

 

 

「おう、来たか島風。他の皆は?」

 

「すぐに来るよ。それよりも早く追撃かけないとせっかく連れてきた鮫が―――あ……!」

 

 

他の提督とその艦娘がいることを思い出した島風であったが時既に遅し。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「連れてきたって……どういことかな?ちょっとお姉さんに説明してくんない?」

 

 

いつの間にか島風の後ろに立っている川内が彼女の肩に手をポンと乗せる。そう乗せる。乗せただけである。―――なのに、島風は動くことが出来なかった。それも当然。川内が彼女に掛けた技は骨子術と呼ばれる小さな力で相手の身動きを封じる技である。幾ら練度や改造回数に差があろうが関係ない。現に今技を掛けられている島風は早く離れなければと思っていても、その瞬間に痛みが体中を走るだけで肝心の体は動かせなかった。

 

 

「はいはいはい!!島風は一切悪くないから其処までにしてくれ。―――悪いのは俺さ。」

 

 

態とらしいお手上げポーズをしながら、サタデー提督は片腕を動かして制服の胸ポケットから黒い小さな通信機を取り出す。

 

 

 

「依頼を話した際、了承を取れたらこっちにおびき寄せろと命令しておいたんだ。そう、悪いのは俺だ。――――だが、俺は謝らない。なぜならお前たちだったらこの依頼を無事達成できると信じているからだ。」

 

「ナニイテンダアンタ!!ヒドォオジョクッテルトヴッドバスゾ!!」

 

 

結構キレているのか滑舌がボトボトなクソ雑魚提督。その言葉をスルーして、「はっはっは!じゃあ、俺達は先に行ってるからすぐ来いよ!」と言って出ていくサタデー提督と、「そのう……ごめん。あと、アップルパイとコーヒーごちそうさま。」と申し訳無さそうな表情で出撃する叢雲。

 

 

「……や っ て く れ た 喃 。」

 

 

そんな彼らを恨めしく睨む神通。それも当然である。三姉妹の中では提督の現在の心情を一番お労しいと嘆いていたのは他ならぬ彼女であり、それなのに更に負担を掛けさせる所業にご立腹である。

 

 

「神通……さん?」

 

「提督……ご安心ください。この神通、直ぐに提督の心の負担となっているものを消してしまいましょう。ですので少しご辛抱を。」

 

 

そして外に出ていく神通。そしてそれに続くように那珂が出ていく。出る際に「提督、終わったら美味しい朝食たべて元気だそうね☆じゃあ、那珂ちゃん!お仕事言ってきま~す!!」と、提督をいたわる言葉を残して。

 

 

 

「あー……。提督。―――さっさと終わらせて帰ろうか?」

 

「……うん。」

 

 

続けて「じゃあ行ってくるね」と言って、川内も出ていった。もう、流石に夜戦夜戦!なんて言える空気ではなかったし、何より川内自身も鮫はもう辟易としてた。そもそも艦これは艦娘たちが深海棲艦と戦うお話です。鮫と戦うB級映画ではありません。

 

 

そして残るはクソ雑魚提督とサタデー提督の所の艦娘の島風(と妖精さん達)だけとなった。

 

そろり、そろりとこっそり出ていこうとする島風であったが、「待ちなさい」とクソザコ提督に呼び止められる。

 

 

「あのう……。後であたしたちの提督に言っとくから……そのう、ごめn」

 

「はい、これ。」

 

 

怒られると思っていた島風だったが、当の提督は15センチ位の長方形の箱をラッピングしたものを渡すだけで怒ろうとはしなかった。

 

 

「……これ?」

 

「リンゴのお菓子ですよ。時間がなかったので見栄えが少し悪いですが味は保証しますよ。……急とは言えお客さんを手ぶらで返す恥ずかしい事は出来ませんから。」

 

「……怒ってないの?」

 

「サタデー提督に思うことはありますが、貴女に対しては特に何も。」

 

 

何やかんやお人好しなのだこの提督は。数日で自分の所の艦娘に好かれるにはそれ相当の理由があるのだ。但し、頼れる先輩提督に対しては別だ。「いつかあのアフロをキューティクルなストレートヘアーにしてやる」位には恨みを持っている。

 

 

「――――ありがとう!あなた優しいのね!」

 

 

ちゃんとお礼を言えるいい子だな~とボケ~と思いながら、出撃した島風の背を見送った時には艦内で(妖精さんを除けば)一人になった。少し寂しい……いや、それでもおっさんは要らんな。もしかして他の提督もこんな感じなのだろうか?そんな事を考えながら、ちょっと痛くなりだした胃を擦りながら、「今日だけで胃壁をだいぶ削るとか、続けられるのかこの仕事……」とぼやきながら、外の様子をモニターに写すように妖精さんに頼むのであった。




あれ?何か当初より文章量が増えたぞ(震え声)※当初4000字 完成時7000字超え

次の投下も多分遅くなります。
……勲章稼ぎしなきゃ。(今になって1,2、3ー5攻略、月初めのゲージ回復してから一切してないことに気づいた。)あと、12月入ったら仕事忙しくなりそうだから。あと、別の短編小説の続きの執筆等色々。

まあ、12月の半ばまでにはどうにか……。あまり期待しないで待ってて下さい(震え声)
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