地球防衛軍戦記   作:第一連合艦隊

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ガトランティス戦役の物語を追加致しました。


太陽系外周防衛戦1

ゴーランド艦隊を撃破したヤマトがテレザート星にてデスラー総統と二度目の対峙している頃、防衛艦隊は散発的な攻撃を仕掛けてくるガトランティス帝国艦隊の対処に当たっていた。

 

 

「このような散漫な攻撃で何をしようというのだ」

 

第十一番惑星沖に展開する第六艦隊旗艦バーミンガムの作戦会議室でグリーン・ワイアット中将はそう言った。

現在、ワイアットは臨時で設立された太陽系外周防衛部隊の司令も兼任しておりこのガトランティス艦隊迎撃戦の指揮を取っていた。そしてワイアットの元にはつい先ほどナスカ級1、ラスコー級8、ククルカン級20からなるガトランティス艦隊を第四巡洋艦隊(サラミス級14、フレッチャー級12、レパント級8)が撃破したとの報告があったばかりであった。

 

既にこの規模のガトランティス艦隊は数度来襲しており全てが防衛艦隊に撃退されていた。

 

「奴らの目的はなんだ。此方から見れば無暗に戦力を溶かしているだけではないか」

 

ワイアットはそう言った。

周りの参謀達も首を傾げるばかりであった。

 

「司令、相手は異星人です、我々の常識を当てはめるべきでは無いかと」

 

一人の参謀がそう言ったが、その言葉はより議論を停滞させるだけであった。

 

「勿論そうだが幾ら異星人でも無謀な攻撃過ぎる。そもそもガトランティスは第八浮遊大陸での戦いでアンドロメダの力で瞬く間に壊滅しているし、それまでの浮遊大陸奪還作戦でもアンドロメダや拡散波動砲無しでの戦闘でガトランティス軍は全滅している。更に太陽系に侵攻してきた奴らの艦隊も悉く全滅させている。幾ら蛮族と言われる連中でもここまで艦隊が全滅ばかりしていると慎重になるはずだ。それともこの散漫な攻撃全てが威力偵察とでも言うのかね」

 

ワイアットがそう反論すると参謀も意見を引っ込めざるを得なかった。それほどまでにガトランティスの攻撃は無謀であったのだ。

 

既に地球艦隊が撃破したガトランティス艦艇数は100を超えるのだ。ガミラスであれば一旦は手を引く損害である。しかもこれとは別に潜宙艦20隻余りをフリゲート戦隊が宇宙の藻屑にしていた。

 

「司令、ここはあえて威力偵察と仮定しやはり主力艦隊の投入は第五艦隊以外避けるべきかと。余りドレッドノート級やエンケラドゥス級が表立って迎撃に出て損耗するようなことがあれば白色彗星迎撃に支障が出かねません。幸いカラクルム級はマゼラン級でも対処可能です」

 

「それにカラクルム級の出現数も多くて一度に3隻です。司令部に上申してマゼラン級主体の部隊を派遣してもらうのが良いかと」

 

参謀達は立て続けに意見を述べた。

この時、外周防衛部隊には第六艦隊を除けば第五艦隊を含む4個の主力となる艦隊、7個の巡洋艦隊、10個フリゲート戦隊、4個駆逐戦隊、その他支援部隊が所属していた。この内第五艦隊はカラクルム級を含むガトランティス艦隊の迎撃に積極的に投入されていた。

やはりドレッドノート級などの波動砲搭載艦は決戦時まで温存しておきたいという意思が防衛部隊司令部にはあった。

 

「うむ。そうしてくれたまえ。やはり波動砲搭載艦を今損耗するリスクを抱えるのは良くない。だが艦隊内にカラクルム級が10隻を超える部隊が出現したときは躊躇なく投入し拡散波動砲で始末するべきだな。無理に艦隊戦をするよりは犠牲が抑えられるだろう」

 

「わかりました。そのように手配します」

 

ワイアットの意見を聞いた参謀達はすぐさま行動に移った。

だがそれから間もなく一人の兵士が部屋に駆け込んできた。

 

「司令、第五巡洋艦隊がラスコー級4、ククルカン級16からなる艦隊と接触し交戦に入りました。それと本艦隊の前衛フリゲート戦隊の丹東がカラクルム級1、ラスコー級8、ククルカン級40からなる艦隊を捕捉しました」

 

「わかった。直ちに迎撃する。第六艦隊全艦に戦闘準備をさせろ。私も直ぐに艦橋に上がる」

 

ワイアットはそう言うと手元にあった帽子を被ると艦橋に向かった。

 

 

バーミンガム艦橋

 

「状況は」

 

「前衛のフリゲート戦隊には後退を命じていますが、今も敵艦隊は捕捉しています。旗艦はカラクルム級と見て間違いないです」

 

一時的に艦隊指揮を任されていたバーミンガム艦長ガディ・キンゼー大佐は艦橋に上がってきたワイアットにそう報告した。

 

「了解した。第六艦隊は前進しこれを迎え撃つ。ただし波動砲搭載艦と2個駆逐戦隊は待機し第十一番惑星の守備を継続せよ」

 

ワイアットはそう命令を下した。

これにより第六艦隊はドレッドノート級ブリタニア、キング・エドワード7世、ハイバーニア、ロード・ネルソン、シーザー、マースなどが艦隊から抜けるものの依然旗艦バーミンガムを筆頭にマゼラン級10、サラミス級24を中核に護衛のレパント級30が残っておりガトランティス艦隊を退けるには十分な戦力であった。

 

そして第十一番惑星守備部隊を分離した第六艦隊は進路をガトランティス艦隊に向けた。

 

 

ガトランティス帝国第4打撃艦隊旗艦カラクルム級グルカラム

 

「提督、前方に地球艦隊を捕捉しました。先程から接触してきていた小型艦が所属する艦隊だと思われます」

 

「うむ。ならば我々は捕捉した地球艦隊を撃滅し第十一番惑星を制圧する」

 

「はっ」

 

第4打撃艦隊司令ゲーザーが命令を下すと第4打撃艦隊は第六艦隊に向けて加速を開始した。

 

 

第六艦隊旗艦バーミンガム

 

「敵艦隊加速しつつ接近してきます」

 

「よろしい。正々堂々と受けてやろう。カラクルム級は本艦が相手をする。キンゼー艦長問題ないな」

 

「勿論です。必ず沈めて見せます」

 

レーダー手の報告を受けたワイアットがキンゼーにそう言うとキンゼーは自信満々で応えた。事実バーミンガムとカラクルム級が一騎打ちをした場合、カラクルム級に勝ち目はなった。カラクルム級はバーミンガムの艦底部にある大口径砲(80㎝砲)で一撃轟沈は確実であるのだ。

 

そして両者は艦隊戦に入った。

 

「撃て」

「ファイア」

 

双方の指揮官の命令はほぼ同時であった。

だが繰り広げられる光景は双方で違った。

 

地球側は波動防壁でガトランティス艦隊の攻撃を防ぐがガトランティス側は地球艦隊のショックカノンで易々と装甲を貫通され轟沈艦が多発したのであった。

 

大局は戦闘開始5分で決まりかけていた。

遠距離戦ではバーミンガムを筆頭に12隻のマゼラン級からの砲撃による攻撃により轟沈艦がガトランティス側で多発した。そして距離が縮まるとガトランティス側は戦局打破の為に量子魚雷を放つために宙雷戦隊を差し向けたが30隻ものレパント級フリゲートによるショックカノンの速射と対艦ミサイルの嵐の前には突撃は不可能であり、宙雷戦隊であるラスコー級2、ククルカン級12は全艦悉く豪雨の如くの攻撃を受け宇宙の塵になった。しかもお返しとばかりにバーミンガムから80㎝砲が旗艦であるカラクルム級グルカラムに向けて放たれ、グルカラムは串刺しにされ一撃轟沈し、残存艦も34隻のマゼラン級とサラミス級からの猛攻を受け全艦が撃沈される羽目になったのであった。

 

こうして第六艦隊が勝利を収めるころ第五巡洋艦隊もガトランティスを撃破し掃討戦に移り、結果全艦を撃沈していた。

 

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