地球防衛軍戦記   作:第一連合艦隊

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アスターテ戦線2

アスターテ星系方面軍に揃った戦力の準備が整ったのはディンギル帝国侵攻作戦が開始される前の2205年6月17日であった。

 

この日までにアスターテ星系方面軍に揃った戦力は以下である。

・本国艦隊第77任務部隊 敷島型2、アラスカ級2、ブリストル級3、秋月型A2型7

・本国艦隊第1鹵獲艦隊 クロトガ改型3、アマンガ改型3

・本国艦隊第4艦隊 

・第四航空艦隊

・第八機動艦隊

・第二十四主力艦隊

・ロンド・ベル隊派遣艦隊 アレキサンドリア級アル・ギザ、アイリッシュ級アイリッシュ、オアシス他サラミス級等

・その他要塞駐留艦隊等及び支援部隊

 

以上がアスターテ星系方面軍の手持ち艦隊主力であった。

第二十四主力艦隊や第八機動艦隊、本国艦隊、ロンド・ベル隊などの有力戦力も少なからずあり、戦力としてはかなりあるものの、ボラー連邦軍メルデーリング星系方面軍を相手取るには戦力不足なのは明らかであった。

 

だが、ワン中将としては正面切ってメルデーリング星系方面軍を相手取る気は無かったのであった。

 

 

2205年6月19日

この日、アスターテ星系方面軍は一斉に行動を開始した。

まず戦闘の火蓋を切ったのは第八機動艦隊であった。

 

第八機動艦隊はアスターテ星系寄りの自由浮遊惑星ロスドル近傍に進出し艦載機を発進させ、ロスドルのボラー連邦軍基地に攻撃を開始したのである。

 

ロスドル近傍にワープアウトした第八機動艦隊は艦載機を続々と発艦させつつ艦隊は惑星守備艦隊に対して砲撃戦を開始した。

 

「航空隊は惑星にある基地を手当たり次第に攻撃しろ。艦隊は展開中の敵艦を速やかに撃破し地表への艦砲射撃に移れ」

 

第八機動艦隊旗艦備後の艦橋内で素早く命令を出した伊藤中将はモニターに目を移した。

 

モニターには敵味方双方の現状が示されている。

ボラー連邦軍基地の位置については既に次元潜航艦や潜宙艦の偵察で判明しており、第八機動艦隊の航空隊は既に大気圏に突入し地表のボラー連邦軍基地に攻撃を開始している。そして艦隊も既に敵艦隊を捉えていた。

 

モニターにはB型戦艦後期型であるアマンガ型ミサイル戦艦を示すマークが5つの他、デストロイヤー艦が7隻とコル型フリゲート8隻が表示されていたが、唐突に複数のマークが消えた。艦砲射撃が命中、見事敵艦を撃沈したのだ。

 

第八機動艦隊は展開中のボラー連邦軍惑星守備艦隊を捕捉すると同時に艦砲射撃を開始していた。

旗艦備後の発砲を皮切りに各艦が次々に砲撃を開始し、数で勝る第八機動艦隊は展開中のボラー連邦軍惑星守備艦隊を瞬く間に蹴散らした。

 

そして惑星守備艦隊を蹴散らした第八機動艦隊各艦はその主砲を惑星上の基地に向けると、艦載機隊により打撃を受けていた基地に止めを刺し始めた。

残っていた基地設備を始め、出撃しようとしていた艦艇も次々と砲撃で狙い撃ち、ロスドル駐留のボラー連邦軍の反撃手段を粉砕していった。

 

「地表の基地の9割の破壊を確認」

 

「うむ。艦隊は砲撃を継続し残り1割の基地を破壊せよ。艦載機は補給を急げ!」

 

備後艦橋にてオペレーターの報告を聞いた伊藤はそう命令を下した。

既にロスドルに攻撃を開始して1時間が経っているが、戦闘時間としてみれば十分な戦果であった。

 

 

第八機動艦隊による惑星ロスドルへの攻撃が開始されている頃、惑星モウルドへも防衛艦隊の攻撃が開始されていた。

 

「全艦砲撃開始!」

 

本国艦隊第4艦隊指揮官井口剛志少将は旗艦隠岐の艦橋で命令を下した。

井口少将は原作ではヒペリオン艦隊を指揮していた人物であり、現在指揮する本国艦隊第4艦隊もまた原作ヒペリオン艦隊の構成に似ている艦隊であった。

 

本国艦隊第4艦隊の編成は以下であった。

 

旗艦ドレッドノート級隠岐

エンケラドゥス級火力増強型プロスペロー、シコラクス

エンケラドゥス級バルケンホルム、ベルゲヴェルダン、デルヴェ、フェッデリンゲン、ヴェッセルブレン

オマハ級オタゴ、アモクラ

フレッチャー級Z39、Z40、Z41、Z42、Z43、Z44、Z45、Z46

松型撫子、雛菊、木蓮、秋桜、百合、菖蒲

 

以上の艦艇から本国艦隊第4艦隊は編成されており、どの艦もガトランティス戦役以来の古参艦であるため練度も士気も十分な艦隊である。

そして本国艦隊第4艦隊はその火力をボラー連邦軍モウルド守備艦隊へと向けた。

 

旗艦隠岐の発砲を皮切りにプロスペロー、シコラクスが発砲しそれに続き各艦が次々に発砲。撃ちだされたショックカノンはボラー連邦軍モウルド守備艦隊に襲い掛かった。

 

最初に不運なデストロイヤー艦が被弾し爆沈の火球を作り出す。さらにコル型フリゲートも次々と被弾、爆沈ないし戦闘不能になってゆく、ボラー艦隊の主戦力たるアマンガ型もまた必死の応戦をするが、ミサイル発射管に命中弾を受け特大の爆炎を作り出す艦が相次いだ。

 

戦闘は一方的であった。

ボラー艦隊も必死の抵抗を見せるが、ガトランティス戦役以来の歴戦の艦艇と兵士で構成されている本国艦隊第4艦隊相手にはその抵抗もささやかなものであり、止めとばかりに一斉に発射されたミサイルの雨をロスドル守備艦隊はまともに食らい全滅したのであった。

 

「ボラー連邦艦隊壊滅」

「我が方の損害無し」

 

本国艦隊第4艦隊旗艦隠岐の艦橋では報告を聞いた井口少将が次の命令を出していた。

 

「艦隊各艦はモウルド地表への艦砲射撃を開始せよ。徹底的に叩き潰せ」

 

井口がこの命令を下すと、本国艦隊第4艦隊は惑星地表への艦砲射撃を開始しモウルドのボラー連邦軍基地を叩き始めた。更に後方で待機していた第四航空艦隊の艦載機部隊も攻撃に加勢し、モウルドに駐留するボラー連邦軍に対する攻撃は激しさを増していった。

 

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