地球防衛軍戦記   作:第一連合艦隊

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アスターテ戦線3

惑星モウルドへの攻撃が行われたのと同時刻、惑星ジェルデへも防衛艦隊の攻撃が始まっていた。

 

「ヴァルキリー隊敵艦隊へ肉薄し攻撃中。なおヴァルキリー隊への損害無し」

「A-02神宮司隊間もなく敵艦隊に接触攻撃開始します」

「アル・ギザのモビルスーツ隊地表のボラー連邦軍基地への攻撃を開始します」

 

惑星ジェルデ攻撃艦隊旗艦アイリッシュ級アイリッシュの艦橋では味方モビルスーツ隊の状況報告が次々に挙がっていた。

 

惑星ジェルデ攻撃艦隊はロンド・ベル隊で編成されており、その艦隊編成は以下であった。

 

旗艦アイリッシュ級アイリッシュ

アレキサンドリア級アル・ギザ

クラップ級バルルスナリス、ヴェナトル

サラミス級ソロモン、パラオ、マリアナ、サモア

MS搭載型サラミス級ルクス、マグヌス・ルクス、メデューム、ルイタウラ、グラヴィス、エクウスペディス

 

上記で編成されている艦隊をマニティ・マンデナ准将が指揮する。

更にモビルスーツ隊も精鋭部隊と呼ばれるヴァルキリー隊ことA-01部隊や神宮司隊ことA-02部隊を有しており高い攻撃能力を保持するモビルスーツ隊である。この2部隊はロンド・ベル隊最強格であるロンド・ベル隊総旗艦であるラー・カイラムのモビルスーツ隊と同等の練度を誇る恐ろしい部隊であり、そんな部隊に襲われたボラー連邦艦隊は無事では済まなかった。

 

「ネルコ被弾戦闘不能。コダ爆沈」

「キエール轟沈です」

 

ボラー連邦軍惑星ジェルデ守備艦隊旗艦アマンガ型アマレルの艦橋には悲惨な報告が絶えず入ってきていた。

 

「援軍はどうなっている」

 

守備艦隊司令が重々しく口を開くが通信兵から返ってきたのは絶望的な答えであった。

 

「駄目です。惑星の基地全てが攻撃を受けており、奇跡的に出港できた部隊以上の援軍を出すことが不可能とジェルデ守備隊司令から返答が来ています」

 

この報告を聞いた司令は苦しい表情を浮かべるのであった。だが守備艦隊旗艦アマレルの最後は次の瞬間訪れた。司令が苦しい表情を浮かべた瞬間、A-02部隊の隊長機である神宮司機の特別仕様ジェガンに艦橋を攻撃され艦橋要員は一瞬で戦死、そしてアマレルの船体にも立て続けにビームが撃ち込まれたアマレルはミサイルが誘爆し爆沈したのであった。

 

 

旗艦アイリッシュ

 

「敵旗艦の爆沈を確認。敵艦隊陣形乱れます」

「敵艦隊後方にアマンガ型1、デストロイヤー艦2、フリゲート6の増援を確認」

 

「わかった。本艦とバルルスナリス、ヴェナトルは正面の敵艦隊への砲撃継続。その他艦艇は惑星上の敵基地への砲撃を続行せよ。新手の敵艦隊へはA-01部隊を差し向けろ。伊隅ヴァルキリーズなら楽に処理できるはずだ」

 

オペレーターの報告を聞いたマンデナはそう命令下した。

既に勝敗は決しているが攻撃の手を緩めるつもりは決して無かった。

 

 

こうして惑星ジェルデでの勝敗が決まる一方、惑星フリーデルドへは特殊な攻撃が行われていた。

 

「軌道上の守備艦隊は依然敵艦隊と交戦中。劣勢の模様」

「第2警戒基地通信途絶しました」

「第8守備基地に敵惑星間弾道弾着弾。通信途絶」

 

フリーデルド守備隊の司令室ではひっきりなしに報告が上がっていた。

 

「このままでは嬲り殺しではないか!」

 

フリーデルド守備隊司令のネルコスキー中将は思わず声を張り上げたが直ぐに「すまん」といい席に座り直し、一息した後に副官に声を掛けた。

 

「軌道上の守備艦隊はどうなっている」

 

「はい。守備艦隊は敵艦隊と交戦中ですが劣勢です。敵艦隊は通信傍受からロンド・ベル隊と推測できます」

 

「そうか」

 

副官の返答に短くそう答えた。相手が地球防衛艦隊の最精鋭部隊とあっては劣勢ながら奮戦している味方に対して強気には出られなかった。

 

この時、フリーデルドの守備艦隊に攻撃を仕掛けていたのはカティ・マネキン准将指揮のロンド・ベル艦隊であった。

 

以下がその艦隊である。

 

旗艦アイリッシュ級オアシス

アレキサンドリア級ハリオ、アスワン

サラミス級キプロス、ジャワⅡ

MS搭載型サラミス級マケドニア、ジャブロー

 

以上からなるロンド・ベル艦隊はボラー連邦軍フリーデルド守備艦隊をモビルスーツ隊を使用した巧みな戦術で圧倒していた。

 

「モビルスーツ隊は外縁部の敵艦を叩け。艦隊は中央部の敵艦に向けて集中射撃。一隻も逃がすな」

 

カティは旗艦オアシス艦橋で命令を飛ばしていた。

因みオアシスからモビルスーツ隊が発進する時には「行ってきます。大佐」とカティ准将に言うパイロットが居ると言われている。

閑話休題

 

そして艦隊同士が激しく交戦している頃、フリーデルドの地表基地にはワープミサイルを使用した攻撃が実施されており、通常弾頭のミサイルの他、波動融合ミサイルやガミラス共和国から購入した惑星間弾道弾も使用した攻撃が行われ、次々とボラー連邦軍基地を無力化していっていた。

これらのワープミサイル攻撃はボラー連邦軍の迎撃を一切許さず、圧倒的な破壊力をボラー連邦軍に浴びせていた。

 

一方、4つの自由浮遊惑星に対する同時攻撃の報を受け、4惑星の内フリーデルド近傍を航行していたボラー連邦軍の1個フリゲート戦隊は全速でフリーデルド救援に向かっていた。

 

「全艦全速だ。フリーデルドに向かえ」

 

旗艦の艦橋で司令がそう声を張り上げて言った直後、異変は起きた。

艦隊の先頭を航行していたフリゲートが突如爆沈したのである。

 

「なんだ!」

 

フリゲート爆沈の光景を見た司令がそう言った直後、レーダー手が声を挙げて報告した。

 

「亜空間魚雷反応多数。艦隊に接近。総数不明!」

「なんだと。直ちに迎撃を」

「駄目です!間に合いません!」

 

司令が迎撃を命令したが時既に遅く、「間に合わない」と返答が来た瞬間、旗艦に4発の亜空間魚雷が命中、旗艦は一瞬で轟沈したのであった。そしてこのフリゲート戦隊に属する全てのフリゲートが旗艦と同様の結末を旗艦に僅かに遅れて辿ったのである。

 

 

亜空間内

 

「敵フリゲート戦隊全艦轟沈」

「うむ。よろしい」

 

亜空間に展開しているクロトガ改型3、アマンガ改型3からなる本国艦隊第1鹵獲艦隊の旗艦アマンガ改型A-1の艦橋で司令のアレーク・ジトニコフ少将は冷静な声で返した。

 

この本国艦隊第1鹵獲艦隊は鹵獲したボラー連邦軍のクロトガ型とアマンガ型を次元潜航可能な艦に改修した艦艇で構成されており、先程の攻撃はアマンガ改型の対艦ミサイルランチャーを改装した亜空間魚雷発射管から発射された亜空間魚雷の飽和攻撃であった。

この飽和攻撃は実戦では初の亜空間魚雷による飽和攻撃であったが、その効果は絶大であった。

その結果はボラー連邦軍のフリゲート戦隊を一瞬で葬り去ったこと証明していた。

 

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