地球防衛軍戦記   作:第一連合艦隊

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平和な期間

「雷王作戦と星一号作戦の損傷無しの完勝とシリウス、プロキオン星系の確保」このニュースは全地球市民と、シリウス・プロキオン星系のガトランティス統治下に居た元植民地兵と元奴隷を大いに喜ばせた。

 

地球市民からすれば、勝手に侵略の為に襲来し少なくない数の同胞を亡き者にした悪魔、元植民地兵と元奴隷だった彼らからすれば永遠に解放されないと思っていた支配からの解放者の圧倒的な勝利だった。そして地球市民は彼らを暖かく向かい入れていた。

 

この結果、防衛軍の株は上がり続け「地球防衛軍バンザーイ」という声が街中で上がっていた。さらに連邦政府がシリウス、プロキオン星系の開拓民を募集すると募集人数を超える多くの人が応募し、政府は大盛り上がりだった。ちなみに転生者達は「地球人類のフロンティアスピリッツは凄いものだ」と感心していた。

 

一方、防衛軍では大規模な再編が行われ本土防衛軍とシリウス・プロキオン方面軍と再編されるとともに防衛軍に協力的な元捕虜の教育が行われ、戦力強化の為に対する努力を続けていた。また防衛艦隊では鹵獲艦からなる第三機動艦隊が一応新編成され、主力艦隊も15個艦隊編成へと変わっていた。そして新戦力も続々と戦列に加わっていた。

 

 

2203年9月15日 地球連邦首都メガロポリス

 

ここ首都メガロポリスではアンドロメダ級7番艦カシオペアの就役記念式典が開かれていた。式典には政府や防衛軍関係者、報道関係者が多く出席しており、一般人も会場に入りきらないほど集まっていた。また式典会場外にはカシオペアの写真を撮ろうと、カメラを構えたマニアが大勢いた。そんな雰囲気の中、大統領による就役記念スピーチは始まった。

 

「皆さん我々はガトランティス戦役をガミラスと共に戦い勝利しました。さらに、その後に行われた皆さんご存知である雷王作戦と星一号作戦、これらの戦闘でこのアンドロメダ級は大きな活躍をしてくれました。そして今、私はこのアンドロメダ級7番艦カシオペアの就役を宣言します。地球そして宇宙の平和を守るために活躍してくれるでしょう!」

 

そして大統領の演説が終わるとシャンパンとくす玉が割られカシオペアは飛び立っていった。

 

 

 

それと同じ時刻、南米ジャブロー基地から護衛に二隻のレパント級フリゲートを伴ってアナンケ級アルビオンは出港していた。

 

ジャブロー基地の一室では二人の転生者が話していた。

 

「出港していきましたな」

「あぁ、もうここには戻ってこないな」

「ですな。たしか母港はルナツーでしたからね」

「そうだね。しかし、カシオペアに比べると寂しいな」

「仕方ありません、向こうは最新鋭艦。一方こちらは一線級とはいえ昔から存在する艦ですから」

「はぁ哀しいねぇ」

 

そう転生者の二人は窓に映る出港していく風景を見ながら話していた。

 

 

 

こうして地球が新鋭艦就役で盛り上がっている頃、とある惑星の一室でその国のトップである偉い人が部下から報告を受けていた。

 

「地球連邦?聞いたことがない国だな」

 

偉い人は報告書を見ながら言う

 

「どうやら、ここ最近にできた勢力の様です。またシリウス・プロキオン星系の領有も宣言したようです」

「ほぉう、面白いな一度接触してみるか」

 

そう偉い人は言った。

 

「かしこまりました」

「完全編成の艦隊で接触させろ。それで反抗するか隷属するか決めてもらおう」

「了解です。そのように軍に伝えます」

「頼んだぞ」

 

かくしてこの国の方針は決まった。

 

こうして地球は新たな情勢へと巻き込まれようとしていた。

 

 

 

一方、転生者達はいつもの料理店に集まっていた。

 

「カシオペアとアルビオン、無事就役しましたね」

 

技術部門の転生者が言った。

 

「そうですな。これで防衛艦隊にも少し余裕ができる」

 

そう委員長が安堵したように言う。

やはり旗艦クラスの艦艇就役というのは戦力的に嬉しい物であった。特にアンドロメダ級はその性能的に主力戦艦数隻に匹敵する為、防衛艦隊の戦力強化には必須の艦艇であった。

 

そして委員長の言葉に対して「そうですね」と副参謀も頷きながら言った。

すると委員長が副参謀に尋ねた。

 

「ところで副参謀長、イスカンダル遠征艦隊の準備はどうなっていますか」

 

それに対して副参謀は冷静に答えた。

現在、防衛艦隊は委員長主導の下、イスカンダル表敬訪問という名目ということで{新たなる}の展開に備えて艦隊の準備をしていたのであった。

 

「順調です。既に艦艇の選抜は終わっていますので、もしガミラスから援軍要請が来たらいつでも艦隊は出撃できます。それに選抜艦は全艦優先して新型の波動エンジンに換装していますので連続ワープが可能です」

「了解した。頼もしいものだ」

「しかし本当に{新たなる}はありますかね、ガミラス軍どころかドメル艦隊は健在ですし」

 

そう一人の転生者が疑問を口に出した。

この世界でガミラスはリメイク同様、ガミラス共和国として健在であり、ガミラス共和国艦隊もドメル将軍指揮下のドメル艦隊を筆頭に大艦隊を有していた。

 

 

「あってもなくてもいいが、恐らくあの帝国はやってくるだろう。幾らドメル艦隊などのガミラス主力艦隊が健在でもあのゴルバとプレアデスが出てきたら苦戦するだろう」

 

そう委員長は答える。

 

「それにガミラス主力艦隊も艦隊全力をデザリアム帝国に向けるわけにもいくまい。今は落ち着いてはいるがガトランティスがまた手を伸ばしてくるかもしれん」

「なるほど」

「幸い防衛艦隊には波動カートリッジ弾も配備できたし、その改良弾も開発中だ。万が一ゴルバが複数来ても戦えるだろう」

 

委員長はそう続けて言った。

 

「確かにそうですな」

 

疑問を呈した転生者はそう返事した。

 

「それに第三機動艦隊も書類上では編成が完了した。近いうちにゴストーク級で編成される戦略艦隊も誕生する。防衛委員会委員長としては嬉しいよ。まぁ実戦配備はもう少し後にはなるだろうが」

「ですな。第一戦略艦隊、地球製破滅ミサイルを装備した艦隊、そして鹵獲艦で編成された第三機動艦隊。両艦隊には今後ある戦争で活躍してもらいましょう」

 

副参謀も嬉しそうに言う。

戦争など無いに越したことは無いのだが、この世界では避けられぬ戦いの方が圧倒的に多いので副参謀の表情は何処か不気味なものでもあった。

 

そして副参謀に同調するように「そうですな」と他の転生者達も言った。

 

こうして転生者の会合は夜遅くまで続いていった。

 

 

この日の地球の夜空は雲一つ無く奇麗であった。

 

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