そして日は流れ9月25日、遂にデザリアム反攻作戦の艦隊が出撃する日がやって来た。
デザリアム反攻作戦に参加する艦隊は月面基地に集結していた。
反攻作戦に参加する艦艇は第十三艦隊を中心に第一機動艦隊、アリゾナ級ウィスコンシン、ニュージャージー、ビスマルク級ビスマルク、ティルピッツ、プリンス・オブ・ウェールズ級アンソン、ハウ、戦艦ノーウィク、無人艦隊からは第一無人艦隊の戦艦6、駆逐艦12が、またロンド・ベル隊からヤマト、ムサシ、シナノ、アマテラス、ドイッチュラント級ドイッチュラント、エドガーが戦列に加わった。さらに支援部隊としてコロンブス級12隻と護衛のレパント級16隻が加わる。そして艦隊には各州が独自に建造した自慢の最新鋭艦も加わっており、それらの艦艇の中でも最強と言われているアリゾナ級は第十三艦隊を含むと4隻もいた。
この艦隊の艦艇総数は100隻を超えており月面基地を埋め尽くしていた。まさに大艦隊であり出撃を見送ろうと集まっている人々にその堂々たる陣容を見せつけていた。そしてこの大艦隊を率いるのはガミラス戦役の英雄であり第十三艦隊司令の沖田十三提督であった。その沖田提督は第十三艦隊旗艦リヴァイアサンの艦橋で総長と会話していた。
「沖田提督、この大艦隊を頼みます」
総長はそう言い沖田司令に頭を下げた。
「総長、頭をあげてください。総長はこの反攻作戦の為に多くの努力をしてくださいました。私としては新兵器も配備していただき感謝です」
「ありがとうございます。提督にそう言っていただけると努力したかいがあります。新兵器や無人艦隊を上手く使って無事に帰ってきてください」
「わかりました。この百隻を超える大艦隊で無事に帰ってきます」
沖田はそう言い敬礼をした。それに対して総長も敬礼で返した。そして二人は敬礼を終えると月面基地内に用意された演説台へと向かった。
月面基地内に用意された演説台、背後には反攻作戦旗艦のリヴァイアサンが停泊しておりその巨体を見せつけていた。そして演説台に立った総長は演説を始めた。
「皆さん、今日私はこの防衛軍の最大の戦艦であり地球の象徴たる戦艦の前で演説することを光栄に思います。まず我々は新たなる侵略者デザリアム帝国に対して防衛戦を挑み、侵略者であるデザリアム帝国艦隊を完膚なきまでに叩きのめし全滅させました。この輝かしい勝利はガトランティス戦役以降の地球防衛軍、そして地球市民である皆さんの努力のたまものであります。そしてこの努力を私は誇りに思います」
総長はそう言うと一呼吸し続きを話す。
「しかしこの勝利は新たなる戦いの始まりであります。デザリアム帝国はガミラスやガトランティスを超えた技術力を保有しております。そしてこのまま彼等、デザリアム帝国をガトランティスの様に放置していたらいずれ攻めてくるでしょう。そのため私は今回のデザリアム反攻作戦を実施することを決意しました。この派遣する戦力はデザリアム帝国が送り込んできた戦力よりも遥かに強力な戦力であります。因みに我々統括司令部は回収したデザリアム帝国艦の残骸を解析し、デザリアム帝国に対して和平交渉を申し出ていますが未だに反応がありません。そのため私としてはこの大艦隊で人類の敵であるデザリアム帝国を完膚なきまでに叩きのめして頂きたいと思っております」
その後も総長はデザリアム帝国が侮りがたい敵である事と反攻作戦を実施する目的を話続けた。
「このデザリアム反攻作戦参加の将兵の皆さんには華麗なる活躍と無事の帰還を願っております。以上です」
最後に総長は参加将兵に対して言葉を掛け、演説を締めくくった。そして一礼して演説台から降りる総長に対しては盛大な拍手が送られていた。その後は大統領の演説と艦隊総司令の沖田が艦隊出撃に対しての決意表明と参加将兵に対しての訓示を演説し、一連の演説は終わり艦隊は出撃準備に入った。
そして艦隊出撃準備が完了すると沖田総司令の「全艦発進」の号令を合図に全艦が抜錨、月面基地を発進し、片道約40万光年という大遠征についた。月面基地を後にする大艦隊は生中継で全地球連邦市民や防衛軍将兵に対して伝えられた。そして街頭に設置された大型モニターで中継されておりこの艦隊の発進に対して人々からは、大きな声援や無事の帰還を願う声が次々に上がっていた。一方の総長は見送りの艦隊も中にいた独立艦隊ロンド・ベル隊の総旗艦のインディゴ・ベル艦橋から発進の光景を見ていた。
(無事に帰って来いよ)総長はそう思いながら敬礼して見送っていた。
インディゴ・ベル艦橋内ではブライト艦長とメラン副長が敬礼をし、その他には帽振れで見送るものや大声で声援を出す者も居た。そんな艦橋の中に淡々とオペレーターの声が響く。
「ロンド・ベル隊全艦出撃、続いて支援艦隊が出撃します」
そのオペレーターの声通り。ロンド・ベル隊のドイッチュラント級エドガーが出撃した後にコロンブス級を中心とした支援艦隊が続々と月面基地を後に出撃していた。
こうして月面基地から全艦が発進したデザリアム反攻作戦参加艦艇は隊列を整えつつ航行し月軌道を抜けた所で全艦が一斉にワープした。今後このデザリアム反攻作戦艦隊は連続ワープを繰り返してデザリアム帝国本星がある二重銀河へと向かうことになる。
そしてデザリアム反攻作戦艦隊の出撃の陰で時間断層工場や地球各地の造船所からは長門型戦艦を筆頭に大量の新型艦が発進していた。
一方、地球の標的になったデザリアム帝国本星ではこの出撃ニュースを受け、防衛体制に入っていた。
「とうとう地球は反攻作戦を開始したようです。どうやらヤマトタイプを超える戦艦が10隻以上いるようですが」
聖総統にそうサーダが報告する。
「そうか。だがデザリアムは負けん、ヤマトを超える戦艦が何隻いようが返り討ちにしてくれる」
聖総統はそう言うと不気味に笑った。しかしこの時聖総統たちデザリアム人は知らなかった、この派遣された艦隊が地球最強(最凶)の艦隊であることを。
そしてボラー連邦ではこのニュースを聞きベムラーゼ首相は「始まったか」と呟いていた。