地球防衛軍戦記   作:第一連合艦隊

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地球の動き

コロニーレーザーの実用化などで各国が様々な対応をしている中、実用化した当事者である地球は平和であった。

 

L3宙域、通称サイド3と呼ばれているコロニー群は全て防衛軍の管轄下にあり、全てのコロニーで軍艦などの防衛軍で使用する艦船を建造していた。そのサイド3にあるコロニーの一つグリプス2の巨大造船所では数隻の軍艦が建造されていた。そのどれもが今までの防衛軍の軍艦とは一線を隠すデザインであった。

 

そんなグリプス2の工廠の休憩室で二人の作業員の男が話していた。

 

「それにしてもここで建造してるのはどれも馬鹿デカいよな」

「ほんとそうだな。俺は既に就役したゴリアテ1隻とホースの2隻が並んでいるのを偶然見たがデカかったぜ」

「マジかよ。俺も見てみたかったぜ」

「お前も見れるといいな」

「そうだな。ただゴリアテやホースってコードネームじゃなくて正式な艦名が知りたいよな」

「たしかにそうだな。噂だがこの艦の建造は統括司令部総長直々の極秘建造艦らしいから俺達が正式名称を知れるのはもう少し先だろうな」

「なるほど。それなら納得だわ」

 

その後も作業員の男達の雑談は続いていった。

 

 

それから数日後、男達が話していたコードネーム『ゴリアテ』一隻と『ホース』二隻の計三隻とドレッドノート級を基に新開発された強襲揚陸艦「ミストラル」「マキン・アイランド」「秋津」「ポモルニク」「アシュランド」「フィアレス」「カンタベリー」「フードル」「アントン」「パーシスタンス」、改コロンブス級揚陸艦「神州」「オーク・ヒル」「リンデンワルド」「イワン・ロゴフ」「イーストウェイ」「ワトソン」「シスラー」「ラコニア」「三浦」「サムタ―」はアステロイドベルト宙域の訓練区域にいた。

 

 

コードネーム「ゴリアテ」艦橋

 

「撃ち方止め。続いて制圧部隊発進」

 

艦長のその命令の後、各艦からは続々と無人化されAIで動くようになった機動甲冑が出撃していった。そして艦隊から発進した千機を超える無人機動甲冑は次々と目標地点を制圧していく、その動きは熟練空間騎兵隊員の動きを遥かに超えておりAIの動きが人間を上回っていることを表していた。

 

 

ゴリアテ艦橋

 

「無人機動甲冑部隊全目標制圧」

「了解した。演習終了」

 

オペレーターの報告を聞き艦長はそう言った。すると直後に艦長席の横の席に座っていた総長が艦長に話しかける。

 

「艦長、どうですかこの艦は」

「素晴らしいですな。火力や部隊運用に何ら問題がありません。総長がおっしゃっていた部隊の配属が待ちどおしいです」

「それは良かった。何年も掛けて準備した結果が出てよかったです」

 

総長は笑顔で言った。

 

その後、演習が終了した部隊はアステロイドベルト基地に寄港した。しかしゴリアテとホースの三隻はアステロイドベルト基地には寄港せず、サイド3のグリプス2への帰路に就いた。それはまるでその姿を隠すようであった。

 

 

その頃、月にある都市グラナダにある工廠では一隻の軍艦が建造されていた。ドッグ内にあるその船体は建造が始まり一カ月ほどであったが既に30パーセントほどが完成していた。そしてドッグ内にある仮設小屋の一室で統括司令部造船部門の男と現場責任者が話していた。

 

「なかなか斬新な艦ですな」

 

そう言ったのは現場責任者の男であった。

 

「はい。今までの防衛軍に存在しない新たな艦艇ですから」

「ですな。エンジン配置や武装配置など今までに無いものですな」

「そうです。尤もこいつは一隻ないし二隻しか建造されないでしょうがね」

 

造船部門の男は図面を見ながらそう言った。

 

「そうなんですか。ならば現場責任者としては最高の艦艇を建造して見せましょう」

 

男はそう自信に満ちた声で言った。

 

「よろしくお願いいたします」

 

造船部門の男は頭を下げてそう言った。

 

 

こうして新型艦艇の建造が進む一方、艦載機にも新たな顔が誕生していた。一つはコスモタイガー早期警戒管制機仕様である。

この機体は複座型コスモタイガーの後部座席部にアナライザータイプの制御ユニットを装備しミサイルパイロンにレーダー等の電子戦、管制用のポッドを装備。管制はアナライザーユニットが一括制御しておりパイロットは操縦に専念できる。また自衛の為に空いているパイロンにAAMを装備してはいるが機体容量確保の為に機銃を一部撤去している。更に万が一ハイGターンを行ってもGによる影響がアナライザーユニットには無いためぶれない管制が行えるようになっていた。

この機体は今後イラストリアス級戦闘空母などの艦載機として採用されていくことになる。

 

二つ目はAWACS型コスモハウンドである。

この機体は大規模航空隊などの指揮の為開発された機体である。この機体は巡航性能や長距離飛行が可能であり、機体も大きく高出力のレーダーや通信システムを搭載し尚且つ交代要員が乗り込めるなど大きな利点があった。欠点としては自衛能力や機動性の欠如や相手が価値を理解している場合狙われやすい。また大型機の為、現状エセックス級空母などの大型空母以外では運用できない点や高コストと言う問題があったが、利点が欠点を遥かに上回っておりある程度の量産が決定していた。

 

そしてこの二つの機体は生産ラインが整備され量産されていくことになる。

 

 

こうして太陽系では新兵器開発などで時間が流れている中、沖田提督率いる第一連合艦隊は黒色銀河を突破しデザリアム本星がある白色銀河に進出していた。

既に艦隊はデザリアム帝国本星まで目前であった。ここに至るまでに四回デザリアム帝国軍哨戒艦隊に遭遇していたが、どの艦隊も五分と経たずに壊滅させていた。正に地球最強(最凶)の艦隊であった。

 

その進撃速度は驚異的であり、デザリアム側に防衛線構築の時間を与えないほどであった。

 

 

第一連合艦隊旗艦リヴァイアサン

 

「沖田司令、超長距離ワープ残り1回でデザリアム帝国本星にたどり着きます」

「うむ。すまんが全艦に通信を繋いでくれ」

「了解しました」

 

沖田は通信兵に全艦に通信を繋ぐよう言った。

 

「司令、全艦通信回線開きました」

 

沖田その通信兵のその言葉に頷くとマイクを手に取った。

 

「わかった。{第一連合艦隊司令沖田より第一連合艦隊全乗組員に達する。これより本艦隊はデザリアム帝国本星に殴り込み、敵本星の本星としての能力を奪う。だが敵本星には恐らく敵本土防衛艦隊が待ち構えており激戦となるだろう。しかし本艦隊はここまで1隻も1人も欠けずにやって来た。だからこそ次の戦闘でも1隻も1人も欠けることなく勝利し、皆で地球に帰ろう。軍人として、1人の大人として諸君の奮闘に期待する。以上}」

 

沖田はそう言うとマイクをオフにした。沖田はらしくないことをしたと思ったがこの演説は第一連合艦隊の士気を大いに上げていた。

 

その後、沖田は投下してきた通信中継衛星を通じて「第一連合艦隊は敵本星に突撃する」と地球に打電した。そして沖田は第一連合艦隊全艦命令した。「全艦敵本星目掛けてワープ」と。

 

この命令で第一連合艦隊全艦はデザリアム帝国本星に向けてワープした。

 




コスモタイガー早期警戒管制機使用とAWACS型コスモハウンドは稲村 FC会員・No.931506様からアイデアを頂き採用させてました。この場を借りてお礼申し上げます。
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