地球防衛軍戦記   作:第一連合艦隊

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国交締結

デザリアム本星の崩壊時に離脱した第一連合艦隊は長距離連続ワープを繰り返し全艦が無事に二重銀河から離脱していた。

 

 

第一連合艦隊旗艦リヴァイアサン

 

「沖田司令、全艦無事に離脱成功しました」

 

オペレーターがそう報告すると沖田はホッとした顔をした。第一連合艦隊は全艦が超長距離連続ワープで離脱したため一部の艦が隊列より離れていたのだが、長距離通信によって全艦の生存が判明したのだった。

 

その後、十数分で旗艦リヴァイアサン周りには第一連合艦隊の全艦が集結していた。

 

「すまんが全艦に通信を繋いでくれ」

 

艦隊集結後に沖田はオペレーターにそう言った。そして全艦に通信が繋がると沖田はマイクを手に取った。

 

「第一連合艦隊の将兵諸君、司令の沖田だ。我々は無事にデザリアム帝国本星の本星としての能力を奪うことに成功した。また現在観測されているだけでも二重銀河は崩壊しつつある。恐らくデザリアム帝国残党軍もあれでは長く持たないであろう。これで第一連合艦隊の任務は完了した。そして第一連合艦隊は1隻も1人も欠けなかった、諸君の奮闘に感謝する。    さぁ皆で地球に帰ろう。    全艦地球に向けて発進!」

 

沖田はそう言いマイクを切った。

 

そして第一連合艦隊は地球への帰路に就いた。その艦隊の隊列は月面基地発進時と何も変わっておらず、第一連合艦隊は健在であることを示していた。その後艦隊は機関に負荷を掛けないように超長距離連続ワープをしつつ地球を目指した。

 

 

こうして第一連合艦隊が地球への帰路に就き数日たった頃、月面基地にはパトロール艦隊護衛の下、一隻の戦艦が寄港していた。

 

 

月面基地応接室

 

ここ月面基地にある応接室には地球連邦大統領と外務大臣そして統括司令部総長の他にガミラス共和国バレル大使が居た。そしてその向かいの席にはガルマン・ガミラス帝国からの使者であるガデル・タランと数名の補佐が居た。

 

「本日はいきなりの訪問にもかかわらずこのような場を設けて頂き感謝しております」

 

タランはそう言い頭を下げた。

 

「いえいえ。いずれは貴国側から使者がお見えになると思っておりました。タラン特使」

 

そう発言したのは地球連邦大統領であった。

 

「我が国はボラー連邦と国交がある為、貴国が建国されたことも承知しておりましたし、建国のニュースを様々なルート、特にビーメラ星経由で聞いた際にいずれはお見えになると思っていました」

 

外務大臣(転生者)が大統領に続き言った。

 

「そうでしたか。実は我が総統も貴国、地球連邦がボラー連邦と国交があるという点があり接触には慎重になられていたのですが、やはり正式な国交は必要ということで今回特使として側近である私が派遣されてきたのであります」

 

タランはそう言った。

実際、地球連邦がボラー連邦と国交があると知っていたデスラー総統は地球との接触に慎重になっていた。その理由はガルマン・ガミラスと地球が国交を結んだことによりボラー連邦の刃が地球に向かないか不安であった為であった。

 

「なるほど、そうでしたか。デスラー総統の配慮には感謝します。実は地球連邦政府とガミラス共和国間で貴国と正式に国交締結するか、また国交締結した場合どうするのかの協議が少し前にあったので、今回のタイミングは最適でした」

 

大統領そう言った。

実は第一連合艦隊がデザリアム帝国本星に侵攻している間にガミラス共和国のヒス首相と地球連邦大統領がバラン星で会談しており、正式にガルマン・ガミラス帝国と国交締結するかどうかや、国交締結した際にはどうするかの協議が行われていたのだ。そしてその協議の結果が今日出ようとしていたのだ。

 

「そうでしたか。では我が国の要望をお話しします。事前に総統からの親書をお渡ししましたが内容はそのままで、簡潔にすると地球連邦とガミラス共和国との対等な関係での国交締結並びに通商条約締結です。また可能であれば安全保障条約の締結です。なお安全保障条約は今現在のガルマン・ガミラス帝国とボラー連邦の戦争には無関係とします」

 

タランはそう言った。一方の地球連邦とガミラス共和国は少し考えた後に回答した。

 

「地球連邦としては貴国の要望に応えたいと思います。ただ安全保障条約に関しては締結しても現時点では公にはしないと約束してい頂ければ可能です」

 

連邦大統領はそう言った。続いてバレル大使も発言する。

 

「ガミラス共和国も地球連邦と同じです」

「ありがとうございます」

 

タランは立ち上がり頭を下げた。

 

「タラン特使それでは条約の詳細な協議に入りましょう」

 

連邦大統領がそう言い、協議が始まった。

協議は数時間にも及んだもののスムーズに進み、三ヵ国が納得できる内容になり終了した。

 

そして翌日、地球連邦とガルマン・ガミラス帝国の国交締結のニュースが大々的に発表された。国民の多くは突然の発表に驚いたものの、ボラー連邦よりは信頼できる国として受け入れられた。因みに後日、ボラー連邦大使が地球連邦外務省に抗議しに来たが外務大臣は「地球連邦は独立国であるため問題ない」と突き返した。

 

そしてこの発表後、月にはガルマン・ガミラス帝国の大使館が設置されることになる。一方のタランは共にやって来た大使と大使館要員を残すと、乗艦のガンプルードⅢに乗艦し帰国の途に就いた。そしてそれに同伴するように地球の大使館要員を乗せた第二艦隊がソロモンから出港した。なおこの第二艦隊はガルマン・ガミラス帝国到着後、盛大な歓迎を受けることになる。

 

 

ボラー連邦本星

 

この日、ベムラーゼ首相は不機嫌であった。それは地球連邦がガルマン・ガミラス帝国と国交を結んだためである。大使が抗議に行った際にも外務大臣は「問題ない」と「ボラー連邦とガルマン・ガミラス帝国の戦争には関与しない」と言い突き返したのであった。

 

「地球連邦め、ガルマン・ガミラス帝国と国交締結しおって」

 

ベムラーゼ首相はそう呟いたが、地球連邦は属国でも植民地でもなくれっきとした独立国なのであれこれ口出しできず、正当性は地球にあった。

 

仕方なくベムラーゼ首相は通信でゴルサコフを呼び出すと命令した、「地球との国境付近での軍事演習を活発化させよ」と。

 

 

そしてこの日以降、地球とボラー連邦との国境でボラー連邦軍の演習が活発化し地球連邦と防衛軍はボラー連邦への警戒感を上げるのであった。

 

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