地球防衛軍戦記   作:第一連合艦隊

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モビルスーツ開発計画

防衛軍が諜報組織「コントロール」を使用しベムラーゼ首相の失脚活動を進める中、地球防衛軍では新たなる兵器の配備準備が進められていた。

 

 

モビルスーツ、それは大型の人型機動兵器であり、その存在を夢見る者も多い仮想の兵器である。それはこの世界でも同じであり転生者やガンダム世界からの転生者はモビルスーツの開発を夢見ていた。しかしこの世界では夢だけでは終わらず、転生者の技術陣の中では上層部には秘密で隠れて開発を進める者もいた。その隠れて開発を進めていたもの達が提出した計画が「V作戦」である。尤もこの「V作戦」は一部の転生者達によって極秘に進められた計画であり公式に防衛軍の予算で進められた開発計画ではない、そしてそれとは別に総長と各部門のトップが進めていたモビルスーツ開発計画があった。ただしこれも極秘裏に開発が進められており公式な防衛軍の開発計画ではない。

 

総長発案のモビルスーツ開発計画はガトランティス戦役直後に遡る。当時は防衛委員会委員長であった彼であったが、ヤマトで開発された機動甲冑を基にしてモビルスーツを開発することにしたのだ。そもそも機動甲冑は原作ヤマトには存在せずリメイク版のみに登場する兵器である、だがこの世界線でのこの兵器の存在を知った彼は極秘裏に機動甲冑の後継・発展・改良型の兵器として小型のモビルスーツ開発計画を始めたのであった。しかしその開発は困難を極めていた。理由は簡単であった、開発するモビルスーツの性能要求には重力下でも自由な行動が可能なようにするための戦闘機形態への可変機能やビーム兵器の搭載など新機能てんこ盛りであった為であった。だが当時の委員長であった彼はその権限を活かして時間断層工場にある自己増殖AIを使用して設計させたのである。その結果、設計に時間が掛かったものの委員長の満足できる性能のモビルスーツが設計されることになる。

 

この設計されたモビルスーツは20メートルクラスの物ではなく小型化され半分以下の大きさである9メートルサイズの物として設計・開発された。さらに要求通りの可変機能にビーム兵器を搭載された。また主機は小型された波動エンジンが搭載されることになり、ワープこそできないもののその性能は機動甲冑を遥かに超える性能となった。また飛行形態への可変状態の場合は自力での大気圏外への離脱や突入が可能であり、戦闘能力はデザリアム帝国の多脚戦車にも勝るものであった。また可変機能により、見た目や性能的にはガンダムユニコーンに登場するリゼルと同じものになった。

 

 

「なるほど、これならいけるな」

 

委員長から総長になった彼はこう言い生産設備の建設と量産許可を出した。そしてモビルスーツ生産設備は防衛軍最大の拠点である南米ジャブロー基地、ルナツー基地、ソロモン基地、月のグラナダ基地に決定され、設備の完成次第随時モビルスーツの生産が開発されることになる。

 

 

それから数ヶ月後にはモビルスーツが運用可能なように改造された地球軌道艦隊旗艦の空母トラファルガーにて評価試験が行われ、十分な成果を残した。そしてこの実験後この機体には「リゼル」の機体名称が付与されることになる。

 

さらに現在では生産拠点は上記の4つに加え、サイド3と火星基地にも用意され、「V作戦」での開発モビルスーツであるジェガンの量産も行われていた。この「V作戦」での開発モビルスーツであるジェガンは可変機能を持っておらず設計より小型化するだけで量産化されることになった為、その量産開始は「V作戦」の計画書提出から3週間後という驚異のスピードであった。そしてこの時点でモビルスーツは空間騎兵隊の機動甲冑の後継兵器という当時の設計思想から進化し戦車、艦載機に並ぶ防衛軍の三つ目の重要兵器という存在になっていた。その高い汎用性は戦車では突破不可能な地形での戦闘やデザリアム帝国の多脚戦車のような、地球では開発されないような戦闘兵器との戦闘にも臨機応変に対応できるのではないかという声が大きくなっており、今後は防衛軍の基地防衛隊などにも順次配備されていく予定である。

ではモビルスーツが最初に配備されるのはどこかと言うとそれは極秘裏に建造されていたコードネーム「ゴリアテ」と「ホース」である。この二種類の軍艦はモビルスーツ開発計画と同時に開発・建造が進められていた。当初は強襲揚陸作戦支援の艦艇と想定されていたが現在では遠距離遊撃打撃艦隊の配備艦艇として就役準備が進んでいた。

尤も計画者である総長にはこの軍艦とモビルスーツは最初から艦隊戦などで運用する目的を隠れて持っていたとされているが。それはともかくこの二種類の軍艦の就役も間近に迫っていた。

 

 

 

「モビルスーツ量産計画は順調、サイド3の艦艇群も就役間近で問題なし」

 

第一連合艦隊が帰還しある程度落ち着いた11月のある日、総長は執務室で書類を見ながら呟いた。

 

「しかし極秘裏にとは言え2年足らずによくこの計画が完成しましたね」

 

秘書がそう言う。

 

「まぁ時間断層工場の自己増殖AIとビンソン計画を隠れ蓑に使えたのが大きい、これで防衛軍の戦力は更に強化だ」

 

総長は嬉しそうに言った。因みに余談ではあるが現在、モビルスーツ搭載母艦としてトラファルガー級の改良型の空母が多数、時間断層工場で建造中である。

 

「しかし、総長が勝手にモビルスーツを開発していたなんてV作戦の開発関係者にばれたら嫌味言われますよ」

 

秘書は嬉しそうな顔をする総長に対して注意するかのように言う。

 

「なぁに、その時はその時だ」

 

総長はそう笑いながら秘書の言葉を流した。だが数日後の転生者の会合で総長はV作戦の関係者から嫌味をたっぷり言われることになるのだった。

 

 

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