地球防衛軍戦記   作:第一連合艦隊

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ヤマトの反乱そしてガトランティスの攻撃。地球は今、新たなる戦争へと突入しようとしていた。


本編
始まり


2202年12月24日 第十一番惑星沖宙域

 

「撃ち方はじめっ」

 

 司令官の号令を皮切りに複数の艦艇から第十一番惑星から撤退する艦隊に向けて砲撃が開始される。撤退する艦隊も負けじと反撃するが別方向からも多数の砲撃が襲来し瞬く間に数を減らす。

 

「こんなことが…」

 

猛攻を受けたガトランティス艦隊の指揮官はそう言いながら運命を旗艦と共にした。

 

 

地球、防衛軍司令部

 

「土方司令状況はどうなっている」

 地球連邦防衛軍司令部のモニターには防衛艦隊司令部のあるタイタン基地と中継が繋がり土方防衛艦隊総司令が報告をしていた。

 

「現地の艦隊からの報告では襲撃してきたガトランティス艦隊は全艦撃沈とのことです」

 

 土方司令は冷静にそう報告した。

 

「そうか、勝ったか」

 

 藤堂長官はそう安堵したような声で言った。

 これまで地球連邦はガミラス共和国軍と共同で幾度もガトランティス艦隊と交戦していたが、それらはすべて地球の勢力圏では無い地域であった。だが今回の襲撃は初のガトランティス艦隊による地球連邦の勢力圏襲撃であった。

 

「はい。しかし第十一番惑星防衛艦隊ではマゼラン級戦艦1隻が大破、その他も沈没・大破した艦が多数おり暫くは後方に下げる必要があります」

 

 土方司令は損害内容を険しい表情をしながら報告する。

  この時、第十一番惑星防衛艦隊は旗艦アナンケ級デア・アウローラ以下損傷艦が多数居る状態であり、特にマゼラン級シリウスは艦首を失うなどしており大破していた。

 

「土方司令、艦隊が抜けた穴はどうする」

 

それに対し藤堂長官は今後の方針を訪ねると、土方司令は直ぐに今後の方針を答える。

 

「現在冥王星沖でヤマトと共に補給を受けている第六艦隊を派遣します。戦力的にも再び同規模のガトランティス艦隊が来襲しても余裕で勝てるでしょう。なお太陽系外縁部を防衛する部隊の結成も視野に入れております」

 

 土方司令の方針を聞き頷いた藤堂長官は方針の中にでてきたヤマトについて尋ねた。

 

「わかった。ちなみにヤマトの状況は?」

「ヤマトの補給は完了しており間もなくテレザート星及びガトランティスの調査に向かわせます」

「そうか。ヤマトの乗組員に無事の帰還を待っていると伝えておいてくれ」

「了解しました」

 

 そう言うと土方は敬礼をし通信を切った。

 

 土方司令との通信を終えると藤堂長官は少し安堵した表情を浮かべた。すると隣で聞いていた芹沢参謀長が言った。

 

「初戦は勝ったようですな」

 

 芹沢参謀長は満足したように言った。だが藤堂長官は再び不安そうな表情を浮かべ言った。

 

「だが油断はできん」

 

 そう聞き頷いた芹沢参謀長は話題を変える。

 

「そうですな。しかしヤマトはこれでよかったのですか?」

「あぁ。彼らが行くと決めたのだ。それに任務にテレザート星以外にガトランティスの情報取集も含んでいる。きっと有益な情報を持ち帰ってくれるはずだ」

「私もそうであると思っています」

 

 芹沢参謀長はそう前を向き言った。

 

 この時点でヤマトの反乱は取り消されていた。

 2202や原作同様にテレサからのメッセージの受け取り、その後に地球復興の裏を知った古代進を筆頭としたヤマトクルーは防衛委員会委員長が正式に命令を発する前に反乱を起こし地球から発進していたのであった。その後、バレル大使と防衛委員会委員長の力により反乱は取り消されたのであった。

 

 

 そして藤堂長官や芹沢参謀長達が会議をしていた頃、冥王星沖ではヤマトと第六艦隊が補給を受けていた

 

 

第六艦隊旗艦バーミンガム

 

「ワイアット司令、防衛艦隊司令部より入電です」

「内容は何かね」

 

 艦隊司令であるグリーン・ワイアット中将は手にしていたティーカップを置き、副官に内容を尋ねる。

 

「はっ。第六艦隊は第十一番惑星防衛艦隊に代わり第十一番惑星防衛の任務に就けとのことです」

「了解した。補給参謀、艦隊の補給は完了しているかね?」

「はい。全艦補給は完了しております」

 

尋ねられた補給参謀はそう答えた。

 

「よろしい。通信兵、全艦に第十一番惑星防衛の任務に就くことを通達せよ」

「イエッサー」

「それとヤマトに通信を開いてくれ」

「了解、通信開きます」

 

 通信兵はそう返事をすると直ぐにヤマトとの通信回線を開いた。

 

「こちらヤマト艦長代理古代です。ワイアット司令どうされましたか」

 

 パネルに映る古代は敬礼を終えるとそう尋ねた。

 

「古代艦長代理、我々第六艦隊は十一番惑星防衛の任務に就くことになった。君達の出発を見送れないことを私は残念だと思っている。それでだ、君達ヤマトの乗務員に一つ伝えておきたい。必ず有益な情報を生きて持って帰ってきてくれ。きっと私だけでなく藤堂長官や土方司令、そして全防衛軍将兵が願っている事だと思う。それに一時的にだが反乱を起こしてまで勝ち取った任務だ、必ず帰ってこい」

「了解しました。必ず帰ってきます」

「うむ。ヤマトの帰還を待っているぞ」

 

 会話が終わると双方の指揮官はしっかりとした敬礼を交わした。

 

 

 

 そして通信は終わり第六艦隊はヤマトと別れ十一番惑星に向けて出発した。それから三十分後、ヤマトはテレザート星調査の任務に旅立った。

 

 

タイタン基地司令室

 

「土方司令、ヤマトはテレザート星に向けて出発しました」

「そうか」

 

 タイタン基地の司令室でオペレーターからの報告を聞いた土方司令はそう短く返した。

 

(無事に帰ってこい。沖田の子供たち)

 土方司令はそう心の中で呟いた。

 

 

第六艦隊旗艦バーミンガム

 

「ワイアット司令、ヤマトが出発したと連絡が入りました」

「そうか」

 

 第六艦隊が第十一番惑星に向かう途中で届いた報告を聞き、そう呟いたワイアット中将に作戦参謀が尋ねる。

 

「彼らは無事に帰ってきますかね」

「沖田艦長の下イスカンダル遠征をやり遂げた連中だ、必ず帰ってくるよ」

 

 作戦参謀の問いかけに対してワイアット中将は少し笑みを浮かべながらそう言った。

 

「そうですな」

「さぁ我々も任務をこなすぞ。全艦進路を第十一番惑星へ」

「イエッサー!」

 

 こうして第六艦隊は第十一番惑星に向けて加速していった。

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