活動報告を出したのでお読みいただけると幸いです。
2205年2月中旬のある日、この日の地球周辺は、厳重な警備体制に置かれていた。
地球軌道艦隊や本土防衛艦隊、パトロール艦隊は勿論、主力艦隊からも第一主力艦隊、第二主力艦隊、第十主力艦隊、第十六主力艦隊が派遣され厳重な警戒をしていた。ではなぜこれほどまでに厳重な警戒態勢が敷かれているのかと言うとこの日、地球連邦と国交を結んでいる国家の偉い人が多数訪問してくるためであった。
第一主力艦隊旗艦アンドロメダ
「本艦隊右舷前方オーラス連邦艦隊と先導の第1パトロール艦隊です」
アンドロメダの艦橋ではオペレーターの声が響き、土方司令は「うむ」と短く返した。
「オーラス連邦艦隊の中核は輸出したマゼラン級などが占めているようです」
レーダー手のオペレーターの報告はどこか嬉しそうな声であった。
「そうか。オーラス連邦独自の艦艇のデータも取っておけ」
「はっ」
土方の命令にオペレーターは元気よく返事した。
オーラス連邦艦隊旗艦オーラシア
オーラス連邦艦隊旗艦のオーラシアはオーラス連邦が建造した新鋭艦であった。地球からの艦艇輸入が始まり、既存の多くの艦艇が予備役や二線級にされてもオーラシア級はマゼラン級戦艦に匹敵する性能を持っており第一線に留まり続けていた。正にオーラス連邦の誇りである。
「ダグラス外務大臣殿、左舷前方に見えるのが地球連邦の主力艦隊の一つ第一主力艦隊です。旗艦は地球連邦の象徴であるアンドロメダ級戦艦一番艦アンドロメダであり、指揮官はあのガトランティス帝国と真正面から戦い勝利を勝ち取った名将である土方竜司令です」
そう外交官に説明するのは一時期地球連邦に情報取集武官として派遣されていたマラス少尉であった。マラス少尉は地球との国交締結後すぐに情報取集の為地球に派遣され2カ月近く滞在し様々な情報を集めていた。
「おぉ、噂には聞いていたがあれがアンドロメダ級戦艦か。なんと美しく力強そうな戦艦なのだ。それに随伴艦も見事な隊列を組んでおるな」
今回、外交官として派遣された外務大臣であるダグラスは第一主力艦隊を見ながら感心していた。ダグラスは軍に居た経験がある為、第一主力艦隊を見ながら様々な事を考えていた。
(あれ程の数で綺麗な隊列を組めるということは相当な技量を持った艦隊なのだな。しかし実に美しい艦艇たちだ、我が国が輸入したマゼラン級なども輝いておる)
そんなことをダグラスは考えていた。
その後、オーラス連邦艦隊は外務大臣であるダグラスが乗っているオーラシアのみ地球へ降下し残りの護衛艦隊はソロモン基地へと入港した。この時既にソロモン基地にはウルップ星域国家連合などの先に地球に到着していた各国の艦艇が入港し所狭しと停泊していた。
このソロモン基地に停泊している艦艇は各国の艦隊が集結次第、大規模合同演習を行う予定であった。
そしてこの日中に訪問する全数ヵ国の外交官が地球に到着した。
翌日、地球連邦首都メガロポリスに新たに建設された巨大な建物には銀河連合計画に参加する国家の外交官が集まっていた。建物内は各国の外交官で溢れかえりそこかしこで外交官同士の挨拶が行われていた。
その後、時間になると外交官は議場へと向かった。そして議場に全員が集まると地球連邦大統領が挨拶を始めた。
「各国代表の皆さん、今回は我が国主導の銀河連合計画に参加していただきありがとうございます。地球連邦を代表してお礼を申し上げます」
大統領はそう言うと一礼した。
その後、大統領の挨拶が終わると議場の中心にある銀河連合憲章の石碑に各国に代表者がサインを始めた。そして地球連邦を始め、銀河連合参加国がサインし終わると、議長を務める転生者が言った。「銀河連合全参加国の代表者による憲章へのサインが終わりましたので現時刻を持って、銀河連合の発足を宣言します」と。すると次の瞬間、議場各地から盛大な拍手が起きた。これは銀河系に新たなる勢力が誕生した瞬間であった。
そもそもこの銀河連合とは地球連邦が多くの国家と国交を結んだことにより地球連邦政府と統括司令部総長が考え出した銀河版NATOのような組織である。
地球連邦は探索により多くの国家と国交を結んだものの、ボラー連邦に対抗できるほどの強力な軍備は備えている国家は少なかった。その為各国と安全保障条約の締結し、さらに第二次ビンソン計画により各国が地球連邦からマゼラン級戦艦などの艦艇を大量に購入していくことになると地球連邦政府は各国に対してこの銀河連合計画への参加を持ちかけた。
その結果、銀河連合には地球連邦と国交がありボラー連邦と敵対もしくは警戒している独立国家全てが参加を表明したのであった。その為、銀河連合参加国はウルップ星域国家連合の全参加国・エトス国・ベルデル国・フリーデ国・アマール王国、その他国交があり独立国からはアトラス共和国、ハイス公国、ゼークト王国、オーラス連邦、ラゴス国、ネース国とボラー連邦に対して警戒感が強い国家が集結した。またオブザーバーとしてガミラス共和国、ガルマン・ガミラス帝国が参加していた。
この銀河連合参加国一つ一つは小さな勢力ではあるがそれぞれが一つに集まることにより超大国であるボラー連邦に対抗しようとしていたのだ。そして銀河連合憲章には各国は対等な関係であることや、銀河連合参加国のどれかが攻撃を受けた場合は銀河連合全参加国で反撃するなどが記されていた。まぁ対等な関係と記されてはいるが盟主は地球連邦であると皆が理解していた。
更に銀河連合発足の翌日、銀河連合発足を示す一大観艦式がソロモン要塞宙域で行われた。
この観艦式には地球防衛艦隊のみならず銀河連合参加国の大使護衛艦隊やガミラス共和国在地球艦隊、ガルマン・ガミラス帝国からはガンプルードⅢを始めとした艦隊が参加していた。また観艦式は銀河連合発足を全宇宙に発信するだけのみにならず銀河連合参加国に対しても盟主が誰であるかを示す目的もあった。
「素晴らしい眺めだ」
戦艦バーミンガム艦橋でワイアット中将は紅茶を飲みながら隊列を組む艦艇群を眺めていた。
「ですな司令、基地周辺が防衛艦隊と友好国艦艇で埋まっております」
バーミンガム艦長のガディ・キンゼー大佐がそう言う。
彼の言う通り、艦橋からの景色は友軍艦艇で埋まっていた。
「正に圧巻の光景だよ。この観艦式後の合同演習も楽しみだよ」
ワイアット中将がそう言うとキンゼー大佐も「楽しみです」と短く返した。
この観艦式に参加している地球防衛艦隊は第一主力艦隊から第二十五主力艦隊、打撃艦隊が六個艦隊、機動艦隊が四個艦隊、航空艦隊が四個艦隊、遊撃艦隊が三個艦隊、遠距離遊撃打撃艦隊が七個艦隊、無人艦隊が三個艦隊、ロンド・ベル隊その他支援艦艇多数という膨大な艦艇数が参加していた。見ている者からしたら力強い艦隊である。
またこの観艦式では超A級戦艦の正式な艦名バジリスク級という事やドゴス・ギア級、ラー・カイラム級、改トラファルガー級が一般市民に対して初お披露目された。
「なんという大艦隊だ」
「素晴らしいな」
こういった感想が次々と銀河連合参加国の者や見学に来ていた地球市民から挙がると同時に、銀河連合参加国は盟主が地球であるということを改めて思い知らされていた。
そして観艦式は順調に進み終了し、その後は各国艦隊が合同演習を数週間掛けて実施した。
そして演習終了後、各国は地球に設置された銀河連合本部に要員を残すと、各国の代表は地球防衛艦隊に見送られながら帰国の路についた。
この観艦式及び合同演習はガミラス共和国やガルマン・ガミラス帝国その他地球連邦と国交がある親ボラー連邦国家やボラー連邦の属国は肯定的に受け入れたがボラー連邦、特にベムラーゼ首相は気に入らなかった。
「おのれ地球めっ!銀河連合なる組織を結成しよって!しかもガルマン・ガミラスと合同演習だと!我が国と本気で敵対する気か」
ベムラーゼ首相は執務室で地球連邦、そして銀河連合に対して不快感をあらわにしていた。
活動報告を出しているので良ければお目を通してください。