旧:逸見エリカのヒーロー   作:逃げるレッド五号 5式

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電子ロボット ジェットジャガーA、再登場。


第29夜 【果てしなき苦悩】

太平洋上 千葉県沖 大洗女子学園艦

集団寮

 

 

 

 

 

「取り敢えずは…まあ、あの日以来は、爆発的に成長といったことはないんだな、西住さん」

 

「え、うん…あの夜はありがとう、みんな。でも本当にいいのかな?戦車倉庫でピイ助のこと育てようとしても…」

 

「こっそりやるんだから、許可なんていらないよ!」

 

みほの部屋の小さな同居人たるピイ助が急成長してから五日弱。

ピイ助がリクガメ大の体格になった日の朝、みほは登校時刻の一時間前に旧Aチーム___あんこうチームを慌てて非常呼集。ピイ助を元の体勢にひっくり返すのを手伝ってもらった。

その際、ある少女はエプロンを着て右手にお玉を持ったまま、またある少女は枕に抱きつき寝巻きのまま、またまたある少女は手に園芸バサミを持ったまま、またのまたある少女は完全なサバイバル装備に身を包んで駆けつけてくれたという話は蛇足になるだろう。

そしてここ数日の間、成長したピイ助の今後を憂い、静岡の新手の異星人騒動での一件を知り自身の姉や幼馴染らの安否を心配しながら生活してきたわけだが、今日遂にあんこうチームのメンバーの一人、沙織の提案によりこっそり戦車倉庫で育てることになったため、現在夕方の陽に紛れてアパート寮から運び出す作戦を実行に移すところであった。

 

「みなさぁーん!ジャガーにも来てもらいました!」

 

ピピピッ!

 

一度自宅に戻っていた優花里が帰還し、理髪店の店員兼マスコットであり家族でもある自立電子ロボット___ジェット・ジャガーAを連れてきたらしい。みほの部屋に繋がる玄関に、仲良く二人でひょっこりと顔だけ出していた。ちなみに身長の関係上、ジャガーが上で、優花里が下である。

 

「ええっ!ジャガーさんまで、お店の方は大丈夫なの優花里さん?」

 

「大丈夫でありますよぉ!ジャガー本人も行きたいと聞いてますし、両親からも許可はしっかり取りましたから!」ビシッ!

 

ピピピッ! ___ビシッ!

 

玄関先で優花里がみほに向かって見事な敬礼をすると、ジャガーもほぼ同じタイミングで敬礼をする。二人はそれぞれ…優花里は陸軍式、ジャガーは海軍式であることには突っ込んだ方が良いのだろうか。

みほは若干の苦笑を浮かべながらも、友人たちの配慮に感謝を伝える。

 

「さて、力持ちな頼れる運び手が来たところで!早くピイ助ちゃんを運んじゃお!」

 

「ピイ助、一人で寂しくないのかなぁ…」

 

「ピイッ!」

 

みほの心配をよそに、やはりピイ助は言葉を理解しているようで、元気な返事を返す。

 

「ね?ほらピイ助ちゃんも大丈夫って言ってるから、あんまり気にしすぎるのもダメだよみぽりん!」

 

「………亀助は飛べるんだろ?なぜ運ぶ必要がある」

 

「いくら夕方だからって、飛ばない種の動物が飛んでるところを見られたらマズイですよ!!」

 

「……たしかに」

 

結局、ピイ助はギリギリ部屋の通路と玄関口は通れるサイズであったため、ジャガーによって玄関先まで抱っこされて運ばれたのち、沙織が借りてきた台車に乗せブルーシートを被せて、六人がかりで学園の戦車倉庫へと運搬を開始した。

 

「つ、着きましたね…」

 

「道中の坂道が一番キツかったねぇ…」

 

「ジャガーさんがいてくださって助かりました…」

 

そしてしばらく人目を避けながら、誰にも見つかることなくなんとか校舎の裏口まで辿り着くことに成功した。

戦車道チームの隊長としてみほが、杏会長から渡されていた倉庫の合鍵を使ってシャッターのロックを解こうとしたのだが___

 

ガラガラガラ…

 

「あれ?開いてるよ?」

 

みほが開いていないことを確認するためにシャッターに手を掛けて上げようと試みたところ、呆気なく開いてしまった。

おかしい、今日は珍しく練習日ではなかったはずである。なぜ倉庫が勝手に開いているのか。

 

「も、もしかして…宇宙人!?」

 

「そんな、大袈裟ですよ沙織さん…」

 

「でも何も西住殿は会長たちからは聞いてないですよね?」

 

「う、うん。」

 

鍵をかけ忘れただろうか?いや、友人達に囲まれながら昨日明るい夕方ごろにしっかり戸締りはした。

だがやはり、好奇心に勝るものはない。少女五人と、電子ロボットは、ゆっくりと薄暗い倉庫内へと足を踏み入れた。

 

「ところどころ電気がついてるけど…」

 

「いったいどちら様が…」

 

ガタガタッ!

 

「「「!!」」」

 

一同は音がした場所に体を向け、身構える。ジャガーが一歩前に出て守るように立った。

しかし彼女達の前に姿を現したのは、おぞましい怪獣でも、不気味な異星人でもなかった。

 

「やあやあ西住ちゃんたちじゃない!」

 

「どうした、今日は休みだと言ったはずだが?」

 

「もしかして自主練とか?みんな凄いわね〜」

 

現れたのは生徒会の三人であった。生徒会メンバーの河嶋の右腕には、名簿帳のようなものが抱えてある。どうやら備品関係の点検を整備担当である自動車部の報告と照らし合わせなどをしていたようである。

 

「角谷会長!」

 

「何か倉庫内に用事でもあったのかな〜?………ん?その台車に掛けてるブルーシートの中身、何?見せてよ!」

 

「え、えっと…こ、これは!」

 

「いいから いいから〜頼むよ〜西住ちゃん」

 

「なんだ西住、見せられないようなものをここに運ぼうとしてたのか?よく見れば秋山んとこのジェットジャガーまでいるじゃないか、ますます謎だ」

 

「私もちょっと気になるかな〜」

 

六人の健闘も虚しく、生徒会メンバーは台車に掛かっているブルーシートを勢いよくひっぺがした。

みほは顔を真っ青にしているし、他のメンバーもやってしまったと、顔に出ている。心なしかジャガーの電子音も見ていられないほど弱々しくなっている。

 

「ぴいっ!」

 

そんな自身の置かれている状況を理解しておらず、外界の情報の一切を遮断されていたピイ助は、ブルーシートを取っ払った人物たちに勢いよく挨拶を返した。

 

「うあっ!びっくりしたよぉ…あれ?このカメちゃん、もしかしなくとも西住ちゃん家の子かな?名前はなんていうの?」

 

「は、はい、えっと、ピイ助です!」

 

「で、デカイなピイ助…飼ってると聞いていたが、こんなに大きい個体だったとは」

 

「でもでも、目がクリクリしててかわいいよ!」

 

杏達のピイ助への反応が案外と良好であり、肩透かしを食らうあんこうチーム。

そして、杏たちからはこのカメ太郎は何なのか、どうするつもりだったのかを問い質される。

渋々といった様子でみほが説明した。

 

「ふーん…なるほどねぇ、予想よりも大きくなっちゃったから、飼う場所を移したかったと……」

 

「だがお前たちがやろうとしたことは立派な___」

 

「でもまあいいんじゃない?」

 

「「ええ!?」」

 

河嶋の言葉を遮った杏が口を開いた。発された意見は、予想とは違うものだった。

あっけらかんと話した杏は、屈託のない笑みを浮かべながら続ける。

 

「その亀ちゃん…ピイ助ちゃんだったよね?」

 

「は、はい」

 

「大切な家族なんでしょ?ならいいよ、ピイ助ちゃんがここに住んでも」

 

「か、会長!?よろしいのですか!」

 

「硬いこと言うなよ かーしま〜、私も情がじわじわと湧き出してきちゃったからねぇ。それに、こんなかわいい子、外で逞しく生きろなんて、言えないよ」

 

「会長…あ、ありがとうございます!」

 

深々と礼をするみほに、ピースサインで応える杏。

 

「うん、西住ちゃんには無茶なお願い聞いてもらったから。それと、これで戦車道の方も頑張ってもらいたいな〜って…ね」

 

「そこは譲らないんだ…」

 

「わ、分かりました。精一杯頑張ります!!」

 

もう一度深く礼をした、みほの顔が今までのものと変わった。何かを明確に決めた、覚悟をした顔。一見普段通りに見えるが、中身が違うといった方が正しいと思われる。

 

「んじゃ、ご飯代とかはみんなでしっかりね〜、それと鍵もちゃんと掛けてってね」

 

河嶋は何か言いたげだったが、相方である柚子に促される形で杏の後ろについて行き、そのまま倉庫から出て行く。

そして、立ち去る間際に杏が言い忘れていたと言い、急であったが連絡事項をみほ達に伝えた。

 

「そうそう、ちょっと前にお相手からオッケーが返ってきたんだけどね、今週の土曜日、早速練習試合することになったから!ルールは殲滅戦だったかな」

 

「練習試合……ですか?」

 

 

「うん。相手は聖グロリアーナだよ♪ それじゃ、よっろしく〜!」

 

 

少なくない変化を迎えた本世界のある一つの物語も、運命の少女をのせて、正史と同じ道を辿ろうとする。

待っているのは、正史以上の完璧な幸福(ハッピーエンド)か、それとも正史以上の最悪の終焉(バッドエンド)かか、あるいは、正史のような可もなく不可もなくなもの(ビターエンド)なのか………もしかすると………。

 

 

「……うっ、痛っ…!」

 

「西住殿!?どうしたのでありますか!?」

 

「勾玉が、熱い……ガメラが苦しんでるみたい…」

 

「ガメラが、ですか?」

 

「うん……何か、とてもひどいことをされてる」

 

 

_________

 

同国関東地方 東京都千代田区 

永田町 内閣総理大臣官邸 総理会議室

 

 

 

 

 

「…防衛省からの報告です。四日前、午後6時28分頃に静岡県静岡市清水区を中心とした、異星人によって引き起こされた特殊災害の被害統計と、今後の自衛隊運用についてのレポートが出来ました。」

 

口を開いたのは、白いスーツがトレードマークである、戸崎防衛大臣である。眼鏡を掛け直し、会議室内にいるすべての関係者が用紙に目を通し出したことを見計らい説明を始めた。

 

「まずは六月下旬から七月初めに掛けて、星間同盟なる組織によって立て続けに、関東地方が被害を受けました。ここ、東京新首都圏内を含めた敵性特殊生物並びに、侵略異星人による破壊活動で発生した被害総額は凡そ200億円以上、民間・自衛隊を合わせた死傷者はこの一週間で600人強です。」

 

「…またしても本土侵入を許してしまうとは…!初動が受け身になることは分かるが、歯痒いな…」

 

「中国では甲殻類型、オーストラリアでは軟体型…そしてブラジル、アフリカ、南・西アジアでも依然として昆虫型特殊生物群、ギャオスと戦闘を続けている。

……まるで世界大戦だな」

 

「こちらの索敵網を掻い潜る存在がこうも次々と…」

 

「首都圏の中心近く…それも筑波などに現れでもしたら、我が国の未来が消え去るぞ…」

 

頭を抱える関係閣僚の面々をよそに、戸崎は淡々と続ける。

 

「……続けます。また、防衛装備庁、日本生類総合研究所による調査によれば、これまでの侵略異星人らによるインターバル無しの空間転移は、以前の予想通り当該組織が空間転移時間の短縮を実現できる未知の技術を使用しているためであるとのことです。」

 

「なんだね、それが事実なら……いや、もう実際されているな…つまり、例の探知ソフトによる出現場所の予知と、相手がこちらにやって来るまでの自衛隊による部隊展開並びに、国民の避難誘導の猶予が消えるということで合ってるかね?」

 

「はい。その認識で間違いはないです。そこで我々は、更なる自衛隊の迅速な出動、展開、迎撃を可能とするため特措法の改訂案を考えました。」

 

戸崎は、その改訂案が記されたプリントに目を通すよう促すと、室内がどよめき出した。

垂水総理がそれらの感想と疑問を代弁する形で戸崎に質問する。

 

「戸崎君、"敵性存在の出現が確認され、自衛隊による迎撃体制が整っていた場合、現地展開部隊の判断で即時攻撃を可能とする"とは…」

 

「実際、国民の避難誘導の完了後に本格的な迎撃行動をこれまで実行してきましたが、いずれも自衛隊による活動の前後に少なくない被害を出しています。また、それが効果的ではなかったケースもあります。

現在のままの態勢で事が進めば、以前と同様の事象が発生した場合また何度も繰り返し同等、若しくはそれ以上の被害を出すでしょう。

迅速に作戦地域に展開した部隊が手を出せず、国民の避難完了のため待機しなければならなかったために、一方的な攻撃を加えられたのは前回の清水区戦闘が記憶に新しいです。」

 

「野党やマスコミが酷く騒ぐかもしれんぞ、いや、絶対に反発する」

 

「先の戦闘で、命令違反を犯して独断攻撃をF-2戦闘機パイロットが敢行、殉職しましたが、あのような場面が今後また発生するはずです。人口密集地に敵性異星人が突発的に襲来した場合、これまで以上の被害が発生することは火を見るより明らかです。こちらも提出が出来るよう調整している段階であり、総理や各関係者の皆様には、根回しをお願いしたいです。

次の被害が出てからでは、遅いのです!このままでは、自衛隊や内閣だけでなく、日本そのものの存在が揺らぎますよ。」

 

「………たしかに、これは誰かがやらねばならんだろう…今の日本は、変わらねばなるまい…。

熊本復興の目処が立ち、佐世保と清水の復興も始まった。これらの努力が再び打ち砕かれ水疱に帰すことなど、あってはならない。分かった。各方面に話を出してみよう。」

 

垂水総理が口を開けば、他の閣僚も腹を決めたようで、異議を申し立てようとする人間はいなかった。

それに対して、戸崎は一つ小さく安堵のため息をついた後、さらに続ける。

 

「ありがとうございます。…現在、焼津市に出現した例の宇宙植物、帯電性特殊生物のサンプル、そしてモスラの鱗粉などの回収・解析が佳境に入っています。これらはメーサー兵器やアドバンスへの技術転用ができる可能性が高いとのことで、防衛省と各地の研究機関に実用化を急がせています。」

 

蒼いウルトラマン("アクエリオン")と宇宙怪獣出現の一件で、非敵性、友好的特殊生物の定義と対応の甘さについて指摘されたばかりだが、そうも言ってられんようだ…」

 

「例の機人ですが、ロシア連邦海軍の全面協力もあり、二日前に無事オホーツク海軍港まで輸送され、本日シベリア・オホーツク統合基地に搬入を終えたとのことで、これから我が国と米国、ロシアの3カ国による合同研究を開始するとの旨を生総研のロシア派遣団から受けました。」

 

「頼むぞぉ…」

 

「これで奴らに勝てるような技術・情報を引き出せれば良いのだが…」

 

「全くだ…。」

 

度重なる特殊生物の日本襲来により、激務に追われているだろう閣僚達からは、機人研究への激励の意味合いが強い独り言がボソリボソリとこぼれていた。

 

「次は、米国政府から要請が来ていた、我が国のLプロジェクト系列のメーサー技術の一部提供についてですが、米国の巨人兵器技術との交換提供を条件に承諾しました。」

 

「うむ、予定通りだな。他に国防関係での報告などは?」

 

「特殊生物絡みであれば、例の学園艦解体中止についての話が辻局長から___」

 

バタン!!

 

「し、失礼しますっ!!」

 

会議中であるのにも関わらず、勢いよく会議室の扉を職員が開けた。顔面蒼白の様子であり、急を要する内容であることは誰の目にも明らかである。

 

「どうしたのですか?」

 

「さ、先ほど、豪州連合空海軍がミクロネシア方面の太平洋排他的経済水域(EEZ)上を飛行していた、ギャオスを追跡していたと思われる非敵性特殊生物ガメラに対し、N2弾頭を搭載した対空ミサイル計8発を発射したことが確認されました!」

 

「「「なっ!?」」」

 

「あそこの国なら…領海のすぐ横に来たら、ドンパチは起こすわな…」

 

「それで、ガメラはどうなったんだ!?」

 

「ガメラにミサイルは全弾命中。その後ガメラは接続水域内の海中に墜落、ギャオスは爆発の余波で即死を確認。ガメラ自体は失探したものの、ガメラへ豪州連合海軍が徹底的な対潜攻撃を現在敢行中とのことで、相当なダメージを受けているかと…」

 

「なぜわざわざ敵を増やそうとする…!」

 

「形振り構わず、片っ端からやるのは…違うだろうに…」

 

「生総研の特能精神開発室に連絡を入れろ!もしかすれば何か情報が得られるかもしれない!確認するんだ!!ガメラの生存を確かめろ、西部方面隊の哨戒部隊も出せ!!」

 

 

 

―――――

 

オセアニア・ミクロネシア

マーシャル諸島共和国 北北東領海接続水域

 

豪州連合海軍隷下

オーストラリア国防海軍第1艦隊

艦隊旗艦 原子力航空母艦〈グレートサンディー〉

 

 

 

「見たかね諸君?あの綺麗な紅き蕾がずらりと列を成した瞬間を。憎き太古の下等生物がこの世界から跡形も無く消えた瞬間を。いやはや、実に素晴らしい…!」

 

「ガメラは依然としてロストしていますが、命令通り対潜攻撃は続行させています。」

 

少々独特な表現を用いて感動を口にしているのは、豪州連合海軍の実質的な総司令官であり、自身から望んで現場に赴いている変わり種___"モンティナ・マックス"少将だ。彼もまた、大規模な人事異動に際して少佐から昇進を遂げた人物である。

上機嫌な様子で、モンティナ少将は連絡要員から報告を受ける。

 

「それで結構だ。ああ、あとで各艦長と砲雷長に、見事なお手並みであったと伝えておいてくれたまえ。我が海軍に、一抹の不安無し!!ハハハハハ!!」

 

続々と各艦艇から対潜爆雷や、アスロックによる攻撃が繰り出されている光景を横目に、胸に煌びやかな勲章をいっぱいに飾った白色の海軍服を着こなしているモンティナ少将は、大きな身振り手振りを交えながら興奮気味に話す。

 

「使えるものは何でも使う…実に合理的な考えじゃないかね! 進行中である"天頂計画(ゼニスプラン)"は我が国、ひいては世界を救うものだ、何人にも邪魔はさせんよ。ムスカ大佐が見つけた古の書物や、開発が始まった"VV-8"の話も楽しみだ」

 

「失礼します。少将」

 

「なんだね?」

 

「バスク・オム元帥からの指令で…ガメラ追撃は中止し、第1艦隊は帰投せよとのことです」

 

「……ふむ、なるほど。国際社会に対しての孤立のしすぎも考えものだな、もっともな判断だ。それにそろそろアメリカか、ニホンの哨戒部隊と艦隊も駆けつけるだろうしね。彼らとは一度やり合いたいが、致し方あるまい。

了解した。即座に作戦海域から撤収し、母港へ帰投する旨を伝えてくれたまえ。ああ、それと今回のギャオスの出現場所を割り出しておいてほしい。連合の領内であった場合、一大事になるからね」

 

「ッハ!!」

 

艦橋内に置かれた椅子の背もたれに体を預けて座るモンティナ少将は不敵に笑っていた。

 

「これは最早、まったく新しい大戦の前哨なのだ……こちらも準備が整いつつある。さあ万全の準備をしよう。剣を研げ、銃を磨け、鞘を拭け、弾を込めろ…我々の相手が同じ人間であれ、異形の怪物であれ光の巨人であれ、一心不乱に為すことはただ一つ………殲滅だよ」

 

彼らのギラギラと光る瞳に映る未来は、目指している果ての景色は、どのようなものなのか……それは彼らにしか知り得ない。

 

 

 

――――

 

アフリカ 南アフリカ共和国 

モザンビーク共和国国境付近

 

 

 

 

「2時方向っ!蠍野郎…"デス・ストーカー"4体確認!!」

 

「あの硬い殻がうざってぇんだ!」

 

ダタタタタタタッ!!

 

キキキッ! ギチギチギチッ!!

 

アフリカ共同体加盟国の一つである軍事大国___南アフリカ共和国と、それを支えるアフリカ随一の新生資源産出国家___モザンビーク共和国の国境線付近では、共同体統合軍と南ア共和国陸軍が、迫る巨大な蠍や白蟻の師団規模の群れに対してあらゆる銃火を浴びせていた。

 

ヴォオオオオオオオオ!!

ガガガガガガガッ! ガガガガガガガッ!

 

一際目を引く存在は空に多数あった。数はおよそ六つ。空から金色の閃光を途切れなく地上の化け物に繰り出している。強靭な装甲を持つ大蠍、デス・ストーカーを盾にして戦線を押し上げていた大白蟻の軍勢の勢いが数寸衰えた。

空で存在を際立たせているモノらの正体は、轟音を上げて銀色の巨躯で飛ぶ南ア生まれの共同体統合軍主力重攻撃ヘリ___〈AH-41 ネレイド〉の飛行部隊である。

 

『40ミリだけでは捌き切れん!』

 

『ロケットも使え! 射線はそのまま…撃てぇ!!』

 

バババシュウン! ___ドカァアアーーン!!!

 

「すまん!助かった!今のうちに態勢を立て直すぞ!!」

 

単横陣から繰り出された大型ロケット弾斉射の威力は絶大で、特殊生物の大群の前衛をまとめて吹き飛ばした。地上で機動戦を行なっている機械化歩兵部隊への十分な援護になっただろう。

 

「ギャオスでかなり戦力を割かれてる中で、こう何度も出て来られると腹が立ってくるな」

 

「米軍の展開も各地でいざこざがあって当分は期待できないらしいぞ!」

 

「くそっ、テロが終わった次はバケモノとの……この大陸はまた血を流さないといけないのか!」

 

大陸内でのテロや紛争が鎮静化しておよそ十数年、長らく血を流すことなく時が経っていたアフリカの大地は、特殊生物や遺伝子獣___ギャオスとの戦闘により、再び赤黒く染まりはじめていた。

 

ギャオオオオオオ!!!

 

「!、飛行型特殊生物…ギャオス確認!!」

 

「50メートル級……大型種、ハイパーだ!!」

 

キィイイイイイイン!! バシュッ!!

 

___スパッ!! ドドォオオオオーー!!!

 

空から飛来したギャオス・ハイパーが放った超音波メスが、ネレイド1機を直撃。陣形に乱れが生じる。

上空支援が途切れた地上部隊に対し、勢いを削がれ続けていた特殊生物群が再度攻勢に出た。

しかし、そこに共同体統合空軍の主力戦闘機〈SAAB 39 グリペン〉の一個飛行中隊13機が駆けつける。マルチロールファイターであるグリペンは爆装が施されており、地上部隊の直上を通り特殊生物群本隊に次々と滑空爆弾を投下し一掃していく。

 

『熱源探知、確認…誘導弾発射!!』

 

『なぜ大陸南端部に大型種が単体で…』

 

『今は余計なことを考えず撃ち込め!奴を逃すな!!』

 

このやり取りの後、僅か数分でギャオスは1対13の数の暴力に押され撃墜され、地上の特殊生物の残党集団を下敷きにする形で大地に落下。もがいているところに機関砲と残りの誘導弾がこれでもかと降り注ぎ、特殊生物群諸共四散したのだった。

 

「支援感謝する。恩に着るよ」

 

『そちらこそ、よく持ち堪えてくれた。貴隊の奮闘に賞賛を送る。我々は支援攻撃の任を終了したと判断し、これより基地に帰投する!』

 

 

 

「……さて、我々も…」

 

 

ブォオオオオン!!

ダタタタタタタッ!! バンバンバン!!

 

「8時方向、およそ距離1000!武装トラック三台を確認!!」

 

一連の戦闘が収束し、空軍や攻撃ヘリが一足先に離脱した後、一息吐く兵士達の下に今度はエンジンの駆動音と銃の発砲による破裂音を響かせながら新たな敵性勢力が現れる。

 

「"アフリカ解放団"です!」

 

「迎撃態勢を取れ!相手の規模・兵装の詳細は!!」

 

「車載の重機関銃、RPG、自動小銃が主戦力と思われる歩兵小隊かと!」

 

アフリカ解放団……アフリカや世界各地に出現し始めた特殊生物、及びギャオスへの共同体政府並びに統合軍が不十分な対応を執っている現状を憂いた一部右派傾倒のアフリカ人民らと民間軍事会社が中心となって結成した過激派組織である。

自らをアフリカを解放し自治する力を持つ自警団であると主張してはいるが、本質はテロリストのそれと大差はなく、国連・共同体が特災被災者に支給するために運搬中であった緊急物資の輸送隊や、各地の統合軍関連施設を連日襲撃しており、武器兵器弾薬を強奪し戦力を増大させている。

指揮系統は地域単位で独立、完結しているため、本丸を潰して即解決とはならないのがやっかい極まりない存在であり、彼らは正規軍や政府、そして何より自分たちの故郷を脅かしている存在である特殊生物に強い敵意を持っている。今回も、無線傍受やらをして嗅ぎつけてきたのだろう。仇を横取りされた腹いせに戦闘を吹っ掛けてきたものと思われる。

 

「奴らの数は少ない!制圧するぞ!!」

 

「LMGで牽制射!!」

 

「ほ、報告します!敵集団内に"蟲使い(バグズ・トーカー)"を三人確認!」

 

ピロピロロロロロロロ〜!!

チッチッヂッチッヂッ!

 

ぎこちない口笛と縦笛を混ぜ合わせたかのような不快な音色と、おおよそ常人が出せないレベルの舌打ちに近いなんらかの音が銃声と共に近づいてきた。

 

蟲使いとは、アフリカ解放団などの大陸テロ集団に所属している、最近になって確認されるようになった特殊技能を持った兵士らを指す。大雑把に言えば、サイズの制限はあるものの昆虫型特殊生物を使役するなんらかの手法を会得した人間である。アフリカでの特殊災害が発生してから、テロ集団は未知なる敵への備えとして未知なる敵を味方にするという荒技を成し遂げていた。

 

そしてその戦う力は、特殊生物という本来駆逐すべき化け物だけでなく、同じ人間にも向けられた。

蟲使い達の発する奇妙な音が辺りに響く中、彼らの周りの地中から5メートル級の変異型フンコロガシ数体が応えるように現れる。それらは大道芸に使うような大きさの土玉を作るわけでもなく、蟲使いの誘導に従って身一つで陸上部隊にすぐさま突撃をしだした。

 

「特殊生物、突撃してきます!」

 

「黙ってやられるわけにはいかんだろ。撃て!撃つんだ!!」

 

バババババッ!

 

現在、アフリカ共同体は特殊生物と同じ人種であるはずのテロ集団への対応に四苦八苦しており、頭を抱える状況に陥っている。三又の泥沼の戦場へとアフリカの大地は変貌していき、混沌の様相を呈しつつある中で、明日のことを考えている者はどれだけいるだろうか。

やはりどの時代でも、人が血を流すことは決まっているのだろうか?

 

……団結は結束を固いものにすることが出来るが、それと同等に、破り捨てるのもまた、容易である。

 

 

 

 

 

 

☆★☆★☆★

 

おまけ 『心の曇り』

 

 

ある小さな、孤独な女の子は、孤独になる前には自分をよく理解してくれる心優しい笑顔の似合う姉がいました。

 

しかし、姉は巨大な化け物のせいで、自分の憧れであり希望だった光の巨人や地球の戦士たち、大人たちの健闘も虚しく、死んでしまいました。

女の子は冷たい雨が降る中、声が、涙が枯れるまで泣きました。理不尽と思える世界の全てを恨みました。そして女の子の前には救世主が現れ、姉を生き返らせてくれると約束してくれました。

 

その日から、女の子は滅多なことが無ければ笑うことも、豊かな表情を見せることが無くなりました。

何も感じることが殆ど無くなりました。

人の啜り泣きも聞こえません。

線香の香りも匂いません。

誰とも口を利きません。

遺体が消失した姉の形だけの葬式では、大勢の人や残った唯一の肉親である母が泣いている中、女の子だけは泣きませんでした。寧ろ微かに笑っていました。

 

女の子は救世主(ヒーロー)が姉を助けてくれることを知っていたから、姉が戻ってくると分かっているから、泣かなかったのです。それを見た母親や姉を慕う人々からはその様子がひどく悲しく見えたようで、母親は残った娘である女の子を抱き寄せ、懺悔の言葉を掛けながら泣いていました。

 

この時、女の子は、この人たちはやっぱり私を分かっていないんだと感じました。

分かろうとしてるのは、姉の妹として自分にだけ。自分には目を向けていない。

自分が感じてるだろう悲壮の感情に同情してるだけ。こちらはそんなものは感じていないのに。

誰も自分の"本当の私"に気づいてくれませんでした。この影響で、より女の子は他者との溝を深くし、自分の心を胸のとても奥にしまい込んでしまいました。自分ではなく、姉の妹としての自分を、他の大勢が求めるなら、それを演じてやろうと。

 

 

 

「やあ、アリス。途中経過を報告しに来た。今は…大丈夫なのかね?」

 

「うん。大学のレポートも予定通り進めてる。時間は気にしなくていい」

 

「そうか。……単刀直入に言うとだね、キミの姉、エミリを蘇生させること自体は可能なのだが、蘇生に必要な素材が足りないのだ」

 

「何?何が足りないの!?」

 

「そう焦らなくていい。きっと手に入る。……だがアリスにほんの少しだけ手を貸してほしい」

 

「……うん、いいよ。お姉ちゃんのためなら、なんでも手伝うから」

 

「ある特別な生き物が分泌する物質が欲しい。それは、キミ達で言うところの怪獣の子供だ」

 

「怪獣の…子供?」

 

「ああ。その子供は、自分と同じような悲しみを背負った者と共にいることで、それを中和する物質を生み出す…それが必要なのだ」

 

「自分と、同じ悲しみ…?その子も、何かされたの?」

 

「遥か昔、多くの同胞をガメラに殺された」

 

「!!」

 

「"柳星張(りゅうせいちょう)"…そう呼ばれ人々から意味もなく恐れられ、迫害され、そして封印された。そんな怪獣の子供を、アリスに育ててほしい…頼めるか?」

 

「分かった。その子もきっと悲しんでる。そして憎んでる。仲間が殺されて、しかも他者の勝手で長い間眠らされて…私はその子とおんなじ。だから迷いはないよ」

 

「ありがとう。また来た際、柳星張の子のいる場所にキミを連れて行く。それまで準備をしてくる。また会おう」

 

「うん、またねヒール。………待っててね、お姉ちゃん」

 

破滅への導きは止まることを知らない。彼女は、何が真実で、何が虚実なのか、分からなくなりつつあった。

 

「もし、もしも、その子が私に力を貸してくれるのなら、私は助けてくれなかったあの偽善者を、壊したい。」

 

 

 

 

 

 

またある少年は思い悩んでいました。

少年は光の化身になるための力を持ち合わせていました。しかしその力の使い方と、自分の在り方に苦悩していました。

それも、たった一人で。相談できる友人にも打ち明けられませんでした。異星の友にでさえ、話すことが出来ませんでした。

 

 

「俺に、本当に地球を守る力を、扱う資格があるのか…?」

 

光の巨人になった時の、人々の希望と憎悪の対象とされている自覚と責任。

他者に相談しようにも、これほどの突飛な話、信じてくれるかも怪しい。信頼できる仲間に打ち明けることも戸惑われる。それに、もう誰かに話すタイミングは消えたのではないかと思いつつあった。

 

「……人の死に、関わり過ぎた…。あんな…小さな女の子の、お姉さんを守れなかった…助けられたのかもしれないのに」

 

___それだけじゃあない。顔も名前も知らない数多くの人々の死に、間接的・直接的関係なく、自分が戦うのが早ければ、倒すのが早ければ、失うこともなかったかもしれない命もあるだろう。

 

「人殺し……なのか。なんのために、俺は、ウルトラマンになったんだっけ…なんのために…」

 

大切な人だけを守れればハッピーエンドか、いや、そんなことは断じて有り得ない。

過去に縛られるな、囚われるなとよく言われるが、引き摺ってしまうのは、人の性である。少年にとって、これらの経験は早過ぎた…かもしれない。

 

手元の、鰐の絵が描かれたブローチが鈍く輝いている。想う人に、キーホルダーと一緒に渡そうとして渡し損ねたもの。

 

「俺は…誰のヒーローにも……」

 

そもそも、ヒーローになろうとすること自体が烏滸がましい行為なのではないかと疑い出してしまう。

現実はハッピーエンド、バッドエンド関係なく、次の物語が始まり、終わり、それが延々と続く。

自身の周りだけが笑顔、視界の外にいる人々が悲しんでいるのを、幸福であるというのは違うはずだ。

 

「あの頃の俺なら、どうするんだろう」

 

過去の自分へと投げ掛ける。返答が返ることの無い質問が、空間に消えていく。

人に頼ってくれと、力になるよと、任せてくれと、語っているのに、自分は他人を頼ろうとしないし、信じることができないでいる……幼い頃の自分を知る幼馴染達でさえ……逆に向こうが心配して手を差し伸べてくれても迷いなくその手を取ることが出来ない……。

 

「……エリさんに、電話…」

 

弱さを見せることが、出来ない。手に持ったスマホが、部屋の床にポトリと落ちる。力を抜いた気はなかったはずなのに。

ヒーローは強くなければ、ヒーローは弱みを見せない、ヒーローは辛い顔をしない……

 

「……もう、誰かの悲しむ顔を見たくない…何が足りないんだ…俺は、何か間違ってるのか…?」

 

少年は、なにも間違ってはいない。だがそれを伝えてくれる人間がこの場にいない。そのため、彼は心の仮面を付ける。あの時の、幼き日のヒーローの仮面を真似ながら。見栄っ張りの薄い元気を見せながら。

 

「また明日が来る。……元気出さないと…」

 

あの日夢見た、確かなイメージは、もう霞んで見えなくなってしまったのだろうか……あの頃の自分とは、何だったのか。

 

 

 

またとある少女も、心にしまっているモノを上手く伝えられない不器用な彼女も、同じように悩んでいた。

人に頼ってもらいたいけれど、自分から突っぱねたり、逆に自分では役不足ではないかと考えてしまう。

 

「なんで、私を頼ってくれないの…?」

 

自分で思い当たる節はあっても、呟かずにはいられない。誰にもこの複雑な感情を理解してもらえないと思うから。

 

相談されたいの?それとも、相談したいの?

 

この二つがずっと自分の頭の中でグルグルとアテもなくずっと回っている。

 

「"最初から一緒"じゃなかった私には、話せないの…? 途中から輪に入ってきた私だと、駄目なのかしら……分からない…分かんないわよ…」

 

彼に寄り添える人間になりたい。しかしそれと同じくらい彼に支えてもらいたい……隠してること、話せないこと、自分は分かっているのに。

彼は気づいてるのだろうか、秘事をしていることが自分が気づいているのを。

彼のしようとすることに不信も疑念も無いが、自分のことをどう思っているのかだけは、とても気になっている。

 

「また私、置いてけぼりになるの…? アンタはいつも何も…何も教えてくれない……」

 

 

人それぞれが様々な苦悩を抱えながら、そしてそれらをひたむきに心の奥底にしまい、誤魔化しながら生きている。

 

彼ら彼女らは、おそらく朝がやってくれば、吐露した言葉をまた呑み込み、何気ない顔をして周りと接し、生活していくだろう。

 

しかし、それが正しいとも、間違いだとも誰も言えない。

 

それは明確な答えなど無い、不透明なものなのだから。

 




 大変お久しぶりでございます。投稿者の逃げるレッドです。
最近、リアルの方では資格取得や課題研究の発表準備、デュエマ復帰と、様々なことが重なりそちらに時間を使っていました。ssの方は投稿する話を書き溜めたりしており、気づけば今年が終わる時期の投稿となりました…申し訳ない。

 ………最近、新たにウルトラオタクの友一名をガルパン沼に突き落としたのですが、そんな彼が放った「秋山さんの喋り方がZさんのそれなんよ」の一言のせいで、優花里さんのセリフの最後に『〜でありますよ、ハルキ!』が自然と…。

 本編はそろそろ、原作でいう聖グロと大洗の練習試合、そして抽選会へと突入していきます。
 逸見エリカのヒーロー1は、抽選会までが前半として考えております。これからもお付き合いしていただければ幸いです。

 次回も、お楽しみに!



_________

 次回
 予告

黒森峰から去ったみほがいる学園艦、大洗女子学園が戦車道を復活させたことが判明した。
すでに練習試合も経験しており、本格的に動き出しているようだが……

そのチームの中にみほがいることに気づいた黒森峰メンバー達は大洗に向かう。
ある者はみほの現在を、ある者はみほの本心を、ある者は家族の一員として___彼女の身を案じながら、再会する。しかしそこには不思議な男もおり…?

次回!ウルトラマンナハト、
【さすらいの風来坊】!

サイドストーリー アンケート(基本ほのぼの)

  • 紗希のトモダチ
  • ミチビキさん サンダース編
  • ミライVSマホ カレー対決
  • ハジメ、迷い家にて
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