(サロン)
〈デュエス〉「……なるほど。降魔融合獣は、ウルトラメダルの技術を悪用して作られてたってことだな」
〈神山〉「どうもそういうことみたいだ……。そうじゃないと、降魔メダルなんてものの説明がつかない」
〈さくら〉「何てこと……。ウルトラメダルって、光の国の人が平和のために作ったものなんですよね? それを悪用しようだなんて……!」
〈ナシルマ〉「宇宙には、悪い奴なんてごまんといるからねー……」
〈デュエス〉「全く」
〈クラリス〉「メダルが悪用されているのも問題ですが、もっと悪いことは、降魔のメダルまで作られてることです」
〈デュエス〉「ああ。降魔はこの世界独自の魔物。メダル悪用してる犯人が独学で降魔の知識を得たってならまだマシだが、そうじゃねぇ場合は……」
〈神山〉「やはり、上級降魔が関与してる恐れが高いということか……」
〈ナシルマ〉「犯人の正体はまだ見えないけど……上級降魔と手を組んだりしたら、ますます厄介なことになるだろうね」
〈クラリス〉「帝都を脅かす危険が、より強くなると……いえ、問題は帝都だけでは済まなくなりますよね……」
〈デュエス〉「ああ。この地球、いや宇宙にも混乱が広がってくかもしれねぇ。思った以上の大事になりかねねぇな……」
〈さくら〉「そんなことは許しません! わたしたちで未然に阻止しましょう!」
〈神山〉「もちろんそのつもりだ。だが、敵が強くなっていってるなら、こちらも今以上に強くならないといけない」
〈ナシルマ〉「ウインダムで満足してるようじゃ駄目か……。今後も戦力増強を考えてかないとね」
〈クラリス〉「……戦力といえば、ウルトラマンさんって武器は使わないんでしょうか?」
〈ナシルマ〉「ん?」
〈クラリス〉「ゼットさんは手から光線が出たり、頭から刃物を出したりしてますけど……基本は素手の格闘じゃないですか。それが悪い訳じゃありませんけど、普段から武装されたりはしないのかなと思いまして」
〈デュエス〉「いい質問だな。ウルトラ戦士も武器を使うことはあるが……まぁその辺はゼットに聞くのが一番いいな」
〈神山〉「だけど、ゼットは普通の空間だと言葉を発せないぞ。スマァトロン越しだとちょっと手間だし……」
〈ナシルマ〉「ミースア。テレビ持ってきてー」
〈ミースア〉「はいです~」
〈デュエス〉「テレパシー使えねぇとメンドくせぇな……」
(用意中……)
〈さくら〉「それでゼットさん。何か武器は持たないんですか?」
〈ゼット〉『確かに光の国でも武器を使った戦闘の指導はある。だが、やっぱり基本は格闘術を使うよう教わりますよ』
〈クラリス〉「何故でしょうか?」
〈ゼット〉『俺たちには必要が薄いというのもあるでございますが……武器に頼るようでは、戦士として一人前にはなれないからというのが一番の理由だ』
〈さくら〉「一人前に……」
〈神山〉「確かに、たとえ剣士でも剣を抜けなければ戦えないなんてようじゃ話にはならないな。戦況はその時その時で様々だし、手元にあっても抜けないなんてこともある」
〈ゼット〉『だろう? だから一番に鍛えるべきは、己の肉体。それが宇宙警備隊の基本方針なのだ。自分自身が強くなくては、どんな強力な武器も飾りに過ぎない!』
〈さくら〉「なるほど……」
〈クラリス〉「身につまされますね……」
〈デュエス〉「ゼットもメダルに頼ることなしに戦えるようになるのを目指すべきだな」
〈ナシルマ〉「そういえば、素の状態で戦ったの最初の一回だけだったね」
〈ゼット〉『ほ、ほっといてくれ! ちゃんと分かってる!』
〈神山〉「しかしそれはそれとして、ゼットは何か武器の類は持ってこなかったのか?」
〈ゼット〉『何度も言うように緊急事態だったし……ウルトラブレスレット辺り欲しいなーってぼやいたこともあったけど、ゼロ師匠からお前には二万年早いって小突かれた』
〈デュエス〉「まぁ、ありゃ扱い難しいわな。素人が使っても振り回されるわ」
〈神山〉「じゃあ、武器と呼べるようなものはゼットライザーくらいしかないってことか」
〈さくら〉「何か、ゼットさん用の武器も作ってあげたらどうですか?」
〈ナシルマ〉「軽く言うけど、半端なもんじゃ結局意味ないよ。ゼットの攻撃以上の威力が出せないことにはね」
〈デュエス〉「予算の問題あるしなぁ」
〈クラリス〉「世知辛いですね……」
〈ミースア〉「何か使えそうな物、どっかに転がってないかなーです」
〈ナシルマ〉「ハハハ。そんな都合のいい話があれば、誰も苦労しないよ」