(サロン)
〈初穂〉「さくら、身体はもう大丈夫なのか?」
〈さくら〉「うん、すっかり元気になったから。心配掛けてごめんね」
〈ミースア〉「さくらちゃんが元気なら、それでいいですー」
〈さくら〉「ふふっ、ありがとう」
〈初穂〉「いやーしかし、一時はほんとどうなるかと思ったもんだが、ゼットランスアローのお陰で助かったぜ! ほんとすっげー威力だったな!」
〈ナシルマ〉「あんなすごいのがこの地球に眠ってたなんて、僕も驚きだよ~」
〈デュエス〉「しかしあの槍、どっかで見たことあるような気がするんだよな……既視感かな……」スラッガーラン…
〈さくら〉「わたしは、ずっと昔にもうウルトラマンが来てたってことの方が驚きですよ。そんなことってあるんですか?」
〈モフロ〉「ふむ……実は、古代の記録にウルトラ戦士の来訪の痕跡があるというのはそう珍しい話でもないのじゃ。様々な報告例がある」
〈初穂〉「そうなのか!?」
〈モフロ〉「有名どころでは、バラージの遺跡じゃな。ウルトラ戦士は様々な宇宙、惑星で日夜活動しとるからのう」
〈ナシルマ〉「そもそもかなり長命な種族だしね」
〈デュエス〉「それにウルトラマンはM78星雲人だけじゃねぇ。人体の進化の究極形だから、他の星、宇宙にも存在してる。U40とかO-50とか……何千万年も昔に存在してた古代ウルトラマンとか、次元を股に掛ける、最早人間と言えるのかも怪しい奴だっている。だからぶっちゃけ、どこにいたとしても不思議はねぇのかもな」
〈初穂〉「へぇ~。ウルトラマンってそんなにたくさんいるんだな」
〈さくら〉「……それじゃあ、皆さんはどの人を一番尊敬してるってありますか?」
〈ナシルマ〉「え?」
〈ミースア〉「尊敬、ですか~?」
〈さくら〉「はい。皆さんウルトラマンにお詳しいみたいですし、これを題目に少しお話聞かせてもらえたらなって」
〈初穂〉「面白そうじゃねぇか! なぁ、いっちょアタシたちに教えてくれよ」
〈さくら〉「じゃあナシルマさんから」
〈ナシルマ〉「尊敬かぁ……。それなら、ウルトラマンレオを置いて他にいないね」
〈ミースア〉「ミースアも同じですー!」
〈さくら〉「レオさん……」
〈初穂〉「どんな人なんだ?」
〈ナシルマ〉「L77星出身のウルトラ戦士だよ! レオさんはおじいちゃんもお世話になった人なんだけど、ただ強いだけじゃなく、精神力も半端ないんだ! 故郷を滅ぼされたり、仲間を大勢失ったり、色々つらい思いをしたけれど、それでも前を向いて進み続けた……その逸話は僕に勇気をくれる。サーリン星奪還戦の時はいつも心の支えにしてたよ」
〈さくら〉「そんなお方もいるんですか……」
〈初穂〉「モフじいは?」
〈モフロ〉「わしはウルトラセブンさんじゃな。元は宇宙警備隊ではない観測員じゃったが、訪れた星をほれ込み、外宇宙からの侵略の危機から守るべく自主的に防衛を行った。度重なる負担で死にかけることになっても、セブンさんは自らに課した使命を貫き通したのじゃ。その姿は芸術的ですらあったのう……」
〈初穂〉「流石はウルトラマンだな……話がいちいちでっけぇぜ」
〈さくら〉「わたしたちも見習うべきことがいっぱいだね」
〈ナシルマ〉「ところで、レオ、セブンと、アルファエッジのメダルのウルトラ戦士が続くね」
〈ミースア〉「じゃあ、デュエスさんはウルトラマンゼロさんですかー?」
〈デュエス〉「いや……俺はウルトラマンジードだ」
〈さくら〉「ジードさん?」
〈初穂〉「どういう人なんだ?」
〈デュエス〉「ジードは数いるウルトラマンの中でも、最も特異な出生と体質を持つ奴だ。生まれの時点から、ある連中の陰謀が絡んでて、あいつは己の存在にひたすらに苦悩し続けた……。だがジードは己にのしかかった破滅の運命を全て書き換え、本物の戦士になったんだ。本当に、すげぇ奴さ……」
〈初穂〉「な、何か思ったよりもすげー内容だな……」
〈さくら〉「ほんと、色んな人がいるんですね……」
〈ナシルマ〉「ふ~ん……デュエスって意外とミーハーなんだね」
〈デュエス〉「はぁ!? 今何つった! ミーハーだとぉ!?」
〈ナシルマ〉「だってジードって最近のウルトラマンじゃん。それが一番なんて……何て言うか、すぐ推しを乗り換えるタイプなんだね~。知らなかったよ」
〈デュエス〉「おい俺の話聞いてたのかッ! んな軽薄な生き方してねぇよこの野郎!」
〈ナシルマ〉「わッ! そんな怒ることないでしょ! それとも図星~?」
〈デュエス〉「テメー!!」
〈ナシルマ〉「あッちょッ何その棍! 待って待って冗談だってば! マジになんないでよ!」
〈初穂〉「おいおいやめろって! ここで喧嘩は!」
〈ミースア〉「お兄ちゃんも、そんなこと言っちゃダメですー!」
〈モフロ〉「こらこら、落ち着きなさい。あまり騒ぐとカオルくんにどやされるぞ」
〈さくら〉「ウルトラマンジードさん……どんな人なんだろう……」