(サロン)
〈デュエス〉「――とまぁ、こんなとこが帝都の大まかな文化と常識だ。ここに滞在する間は、特に円の価値が全然違げぇのには気をつけな」
〈リク〉「分かった。ありがとう、デュエス。ペガたちとはぐれてどうしようと思ってたけど、僕を知ってる人がいて助かったよ」
〈モフロ〉「困ったことがあったならば、デュエスくんだけでなくわしらもいつでも頼ってくれ、リクくん」
〈リク〉「ありがとうございます」
〈ナシルマ〉「それにしても、デュエスってウルトラマンジードと知り合いだったんだ。それならそうと言えばいいのに」
〈デュエス〉「宇宙指令には関係ねぇ話だからな」
〈アナスタシア〉「しかも、ただの知り合いじゃなく、それなりに親しい間柄みたいね」
〈リク〉「まぁね」
〈さくら〉「ということは……デュエスさんって、リクさんのお仲間だったんですね! わたしたちにしてくれるみたいに、リクさんのことも助けてあげてたんですね!」
〈デュエス〉「逆」
〈さくら〉「え?」
〈リク〉「あー……今でこそこうして話してるけど、昔の僕たちはね……敵同士だったんだよ」(※『やはり俺がウルトラマンジードなのはまちがっている。』参照)
〈さくら〉「えー!?」
〈デュエス〉「何度もこいつのこと殺そうとしたわ」
〈さくら〉「ええー!!?」
〈モフロ〉「うむ……怖がらせてはいかんと思って君たちには伏せておったが、デュエスくんは人々を脅かす侵略者だったのじゃよ」
〈ナシルマ〉「ここでの降魔みたいな立場だったって訳」
〈アナスタシア〉「い、意外な過去ね……」
〈リク〉「でも、もう悪い奴じゃなくなったんだよ! だから、怖がったりしないでね?」
〈さくら〉「それは大丈夫ですけど……いやぁ、驚きました」
〈ミースア〉「お兄ちゃんったらそれ知らないで、紹介された時にはすっごい悲鳴上げてたですよー」
〈ナシルマ〉「それはミースアもでしょ!」
〈さくら〉「でも、ちょっと信じられません……こんな親切ないい人のデュエスさんが、そんな悪いことしてただなんて……」
〈アナスタシア〉「一体、どんな理由があったの……? 差し支えなければ、話してくれないかしら」
〈デュエス〉「まぁ、色々あったが……昔は性根がすっげぇ腐っててな。それをジードたちに叩き直してもらったんだ。いや、いつ思い返してもろくでもねぇクズだったぜ」
〈リク〉「それはデュエスのせいじゃないよ! レイブラッド星人がそうなるように仕組んだからじゃないか」
〈デュエス〉「いや、俺の心が弱かったせいだ。だからこれからは強い心を抱き続ける。その決意は、何があっても忘れねぇつもりだ」
〈アナスタシア〉「……デュエスも、色々と大変だったみたいね……」
〈モフロ〉「人に歴史ありじゃ。様々な過去があって、人の今がある」
〈ナシルマ〉「そうだねー。僕もデュエスとモフじいでチーム組むってなった時は、元侵略者とヨボヨボのおじいさんが同僚で、最悪の職場だって嘆いたもんだけど」
〈デュエス〉「はっきり言いやがるな、本人の前で……」
〈ナシルマ〉「でもつき合ってみたら、気のいい人たちで。今は良かったって思ってるよ」
〈ミースア〉「過去なんて関係ないですよねー」
〈さくら〉「そうですね! 過去のことに囚われずに、今のその人を見るのが大事なことですよね!」
〈リク〉「うん。どんな生まれでも、どんな経歴があっても、正しいことをしようという意志があれば、人はいくらでも生まれ変われるんだよ!」
〈アナスタシア〉「……」
〈さくら〉「? アナスタシアさん、どうかしましたか? そんなうつむいて」
〈アナスタシア〉「……いえ、何でもないわ……」
〈リク〉「ともかく、ここにいる間は僕も君たち帝国華撃団に協力するよ。ドタバタしたけど、改めてよろしくね!」
〈さくら〉「ありがとうございます! こちらこそ、どうぞよろしくお願いします!」