ウルトラサクラ大戦Z   作:焼き鮭

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幕間「一号なのにセブンガー」

 

(特空機用格納庫)

 

〈いつき〉「彗星組の皆さ~ん、調子はいかがですか~?」

 

〈ナシルマ〉「あッ、いつきちゃん」

 

〈デュエス〉「月組の」

 

〈いつき〉「そう! 帝劇の大ファンとは世を忍ぶ仮の姿……その正体は、帝国華撃団隠密部隊、月組の隊長! 西城いつきなのです!」

 

〈ミースア〉「どなたに言ってるですか~?」

 

〈モフロ〉「今日は何の御用かな?」

 

〈いつき〉「神山さんから特空機二号の完成が間近と聞いたんですけど、ほんとですか? 直接確かめたくてですね」

 

〈デュエス〉「ああ、マジだぜ。あと数日もありゃ花組にもお披露目できる」

 

〈ナシルマ〉「自信作だからね! 二号があれば、花組ももっともっと活躍できるよ!」

 

〈いつき〉「いいですね! 花組の皆さんが今よりも活躍して下されば、帝国華撃団の完全復活の日も近づきます! 劇場ももーっと盛り上がる! いつき、カンゲキ!」

 

〈モフロ〉「ははは、実に嬉しそうじゃな」

 

〈いつき〉「そりゃあそうですよぉ。帝劇ファンというのもほんとのことですから。……ところで、一つ質問いいですか? 前から気になってたことがあるんですけど……」

 

〈デュエス〉「何だ?」

 

〈いつき〉「セブンガーって……一号機なのに、何で(セブン)なんですか?」

 

〈ナシルマ〉「あー……遂にそれ聞いちゃう人出たか」

 

〈いつき〉「何か突っ込んだら負けな空気出てたから、今まで流してましたけど……どういう理由があるんでしょうか? 何か、重大な意味があるとか……!」

 

〈ナシルマ〉「いや、別に大した理由じゃないんだけど……実はセブンガーって、僕たちのオリジナルデザインじゃないんだよね」

 

〈ミースア〉「モデルがいるです~」

 

〈いつき〉「えっ、そうだったんですか!?」

 

〈モフロ〉「それの名前がセブンガーなので、そのまま名前もお借りしたという訳じゃな」

 

〈いつき〉「は~、そうだったんですかぁ。でも、じゃあどうして皆さんは、その元のセブンガーに似せて特空機を造ったんですか?」

 

〈デュエス〉「それは、最初の設計着手の時に、ナシルマがセブンガー造ろうって言って譲らなかったからだ。俺は正直、賛成も反対もしかねる微妙な気持ちだったが……」

 

〈ナシルマ〉「何でそんなこと言うのさ~! あの超強いセブンガーだよ!? 帝劇を救うヒーロー役として、験担ぎにももってこいじゃん!」

 

〈デュエス〉「けど表舞台に一回しか出てこなかった奴だぞ?」

 

〈いつき〉「? ? どういうことですか?」

 

〈モフロ〉「ふむ、順を追って説明するとじゃな……ゼットくんの所属する宇宙警備隊には、ウルトラセブンという名の戦士がおる。その方が、諸事情あって戦闘行為が出来なくなっておった際に、代替戦力として用意されたのがオリジナルのセブンガーなのじゃ」

 

〈いつき〉「なるほど~、セブンさんが使う前提だったからセブンガーなんですね」

 

〈ミースア〉「オリジナルセブンガーが戦うとこの記録映像があるです。見るですか~?」

 

〈いつき〉「あっ、見ます見ます! お願いしま~す!」

 

〈ミースア〉「再生スタートです~!」

 

〈いつき〉「うわっ! 何か阿修羅像みたいな怪獣がいる!」

 

〈デュエス〉「その名も二面凶悪怪獣アシュランだ。ウルトラ戦士も単体じゃ歯が立たねぇ、やばい戦闘力の奴さ」

 

〈ナシルマ〉「ほら! セブンガー出てきたよ!」

 

〈いつき〉「これがオリジナルですか! こっちもやっぱりゆる~い見た目ですね」

 

〈ナシルマ〉「だけど見てよこれ! アシュランをボッコボコ!」

 

〈いつき〉「わっホントだ! ゴロゴロ転がったりして圧倒してます! 確かにこの強さはあやかりたいですね」

 

〈デュエス〉「だが重大な欠点もあってな……」

 

〈いつき〉「あれ? 急に立ち止まっちゃいましたよ? あっ、消えちゃった……」

 

〈モフロ〉「そうなんじゃ……。オリジナルは、すさまじく強い一方で、戦闘持続時間がたったの一分なのじゃ」

 

〈いつき〉「え~!? たったの一分!?」

 

〈デュエス〉「次に使えるようになるのは五十時間後」

 

〈いつき〉「え~!? 五十時間も間を置いて、一分きりの使用時間!? 使いづら過ぎません!?」

 

〈ミースア〉「そこが残念です~」

 

〈デュエス〉「一回しか使われなかったってのも分かるだろ?」

 

〈いつき〉「確かに……でもそれ、予備戦力としてどうなんでしょう?」

 

〈モフロ〉「まぁ、あくまでセブンさんが回復するまでのつなぎじゃったろうからのう」

 

〈ナシルマ〉「でもこれを思えば、特空機はその三倍の時間も戦えるって思えてこない?」

 

〈いつき〉「まぁちょっとは……。でも、やっぱり三分は短いと思います」

 

〈デュエス〉「まぁな。ウルトラ戦士ほどの機動力があるならともかく、特空機のセブンガーは素早いとは言えねぇしなぁ」

 

〈ミースア〉「流石にスピードまで再現できなかったです~」

 

〈ナシルマ〉「まぁだからこそ、弱点解消した二号機を造ってるんだよ」

 

〈モフロ〉「二号機もセブンさんが所持するロボット怪獣をモデルにしたんじゃ」

 

〈ミースア〉「その記録映像も見てみるですか~?」

 

〈いつき〉「いいんですか? それじゃあお願いしまーす!」

 

 わいわいがやがや……。

 

〈いつき〉「こっちはあんまりいいとこないですね……」

 

〈デュエス〉「まぁ肝心なのはこれから完成する方の性能だ」

 

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