新作の設定やリアルの用事がありまして
美琴が紅魔館にやってきてから一週間ほどが経ったある日、紅魔館組と外来人二人は紅魔館の目の前にある霧の湖に流れ込んでいる川がある妖怪の山の上空を飛んでいた。
美琴は空を飛べないので槍にまたがっている。ちなみに遥は今日はメイド服ではない。
「そういえば温泉行くって言ってたけど今どこ向かっるの?」
という美琴の問いにレミリアが、
「この山のだいたい八合目くらいに守矢神社ってところがあってそこに泊まるわよ。あの山の間欠泉センターはあそこが管理してるから温泉とも近いのよ」
「守矢神社? ……どこかで聞いた事があるような? まあいいや、よく泊めてくれたね。神社でしょ?」
「あぁ、霊夢がごり押ししたのよ。あと守矢神社は最近外から幻想入りしてきた神社だから聞いた事があるんじゃないかしら?」
「あー、納得。外から来たって事はそこの巫女さんも外の人?」
ちなみに幻想入りした人間は一度博麗神社に連れて行くことになっているので美琴は霊夢との顔合わせは済んでいる。その時に「私達みたいなニセ巫女じゃない本物の巫女さんだよ!」と騒いでいたがそれはまた別の話。
「ええ、奇跡を起こす能力などから外では現人神って言われてたらしいわよ」
「現人神って言われてたのに生きてるって事は特に悪い事はしてなかったんだろうねぇ。幻想の力を持った者がなにかやらかしたらすぐに狩られるから」
「……外って怖いわね」
「普通はもっと安全なところのはずだからね?」
レミリアの感想に思わず遥がツッコむ。少し不確定なのは遥自身幻想狩りの仕事以外ではほとんど外に出た事が無いからである。
「というか奇跡を起こす能力についてはつっこまないのね」
隣りから咲夜がそう言うと、遥と美琴は顔を見合わせて
「「似たようなのでもっとやべぇのがうちにいたからねぇ」」
「その言い方からして遥じゃないのね!?それ以上ってなによ!?」
「「………」」
レミリアの問いに二人とも沈黙の構え。もちろんのことながら似たようなやべぇのは彼方の事である。
その後、守矢神社に着いた紅魔館プラスアルファ一行は巫女をしているという緑髪の少女、
ちなみになぜ諏訪子が元この神社の神様かというと、昔神奈子が諏訪子の神社を乗っ取ったらしい。
もし現代でそんな事をすれば下手をすれば幻想狩りの討伐対象である。500年前以降なら同じことだが。
((ようやるわ))
元幻想狩りの二人はその事をよく分かっていたので、神奈子の行動に戦慄する。
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そんな事があった後、霊夢達が合流し、全員で温泉に行くことになった。
「ふぃ〜、ごくらくごくらくぅ〜」
「おっさんか」
美琴のつぶやきに思わず遥がつっこむ。美琴は完全にだらけきっているようだ。
「にしてもほんとに女の子になったんだねぇ遥」
「なにをいまさら……ナチュラルに膝の上に乗せるなそしてさわるな」
そんな事を言いつつ遥が抵抗しないのは別に嫌じゃないから──ではもちろんなく、両手両足を美琴によって空間固定されているからである。
「ところでお腹の傷はともかく、胸の傷はどうしたの?」
「スルーすなそしてもむな」
「で? 答えは?」
「……なんでだろね」
自分で刺した、と言うだけなら問題無いが、理由を聞かれると困る。美琴には自殺したという事は伝えているが、その時拳銃自殺だと言っているので誤魔化しはきかないし、そもそも美琴にはなぜか嘘が通じない。だから適当にはぐらかすしかないのだ。
「ふぅん」
それから温泉でゆっくりした一行は、現在守矢神社にて宴会を行っていた。
遥も美琴も未成年なので酒は飲んでいない。どう見ても霊夢達は未成年だが、幻想郷に法律は無いらしい。
「あなた達は飲まないの?」
「レミリア、子供はお酒飲んじゃだめだよ?」
「子供じゃないわよ!?」
優しく諭すように言う遥にレミリアは思わず叫ぶ。
「? ちょっと何言ってるか分からない」
「なんでよ!?」
「んで、なんか用があったんじゃないの?」
「……まあいいわ。これはあなたのお別れ会もかねてるんだから少し話そうと思ってね」
まだなにか言いたそうなレミリアだったが、それを飲み込んで話し始めた。
「お別れ会って……別にわたしは幻想郷にいるんだからいつでも会えるよ?」
「じゃあ、うちのメイドの卒業式ってところかしらね?」
「卒業式ねぇ、そういえば学校行った事ないからやったことないな」
その後、レミリアと他愛もない話をした後、結局全員酔いつぶれていたので生き残っていた咲夜とともに全員に毛布を配り、その後就寝した。
(明後日にはお別れかぁ……まあ、いつでも会えるけど。にしても、予想外の収穫があったのはラッキーかな? ちゃんとした使い方は知らないけど。これも『計画』に使えそう。使えるものはなんでも使わないとね)
胸に意識を向けると、ドクン、という音とともにどろどろとした感触が心臓を流れている。
(約束だからね。絶対に成功させる。例え──)
──この身が朽ち果てようとも
次回、ヤツらが来る
お楽しみに