とりあえず遥の周りの主要な面子(オリキャラ)は今回で登場します
その後、着替え終わった遥は朝食を終え、離れの隣にある遥専用となっている少し小さめの道場に続く渡り廊下を歩いていた。
服装はいつもの白いカッターシャツに黒いズボン、黒いパーカーに、左手首に巻かれていた赤い紐で首の後ろあたりで最近邪魔になってきた髪を縛ってある。
離れやこの渡り廊下や道場が日光の入らないつくりにもかかわらずパーカーを着ているのは習慣のようなものである。
道場に着いて横開きの扉を開くと、そこには3人の男女がいた。男2人に女1人である。
少しこげ茶色のようになった少し短めの髪に、同年代の中では高い方であろう身長の少年、
少し長めの黒髪に先程の少年程では無いものの、そこそこ高い身長の少年、
下ろせば肩は過ぎるであろう黒髪を後頭部でひとつにまとめた平均より少し高めの身長の少女、
もちろん3人とも日本人なので瞳の色は黒である。遥が特殊なだけである。
3人はそれぞれの得物であろうものを手に持つ、もしくは腰にさしている。
(そういえば全員武器持ちって言ってたな)
ちなみに武器持ちとは、文霧家に保管されている武器(妖刀や神剣等)を所持している者達のことである。遥も妖刀を1本所持している。
この3人は最初の少年から、2本の小太刀(おそらく2本で1セットのもの)、2人目が少し長めの直刀、最後の少女が少女の身長程の石突きから刃先まで黒に、白いラインで幾何学模様が幾重にも描かれている槍である。
小太刀や直刀も刀身の色が変わっているのかもしれないが、鞘に収まっているため見えない。
「……えーと、おはよう?こんにちは?まあ、はじめましてか。今日から先生することになった文霧 遥です。よろしく」
と、とりあえず無難に自己紹介をする遥。
ちなみに現在時刻は午前10時前なのでおはようかこんにちはかは微妙な時間帯である。
すると3人は同年代ときいていたにもかかわらず遥がどう見ても2つ3つは年下であることに驚いたのか、もしくは遥の髪や目の色(今更だが遥は
「おう、はじめまして俺は
と、小太刀を腰にさしていた少年、大和は快活な声で自己紹介をする。
「んじゃ次俺か、
と次に刀をさしていた少年、武龍も続く。
「じゃあ最後私か、
最後に黒い槍を持っていた少女、美琴が元気に言ったところで自己紹介が終了する。
「やまとにたけるにみことね、おっけー覚えた。多分もうすぐもう1人先生役が来るからもうちょっと待ってね。………どしたの?」
もう1人来ることを伝えた後、美琴がどこかそわそわしていることに気付き、聞いたみると美琴は、
「ちょっと抱っこしていい?」
「だめ」
美琴の質問に遥が即答すると美琴は残念そうに「そっかぁー」と呟いた後、「ならばっ!」と言ったかと思うと、
「!?」
少し踏み込んだようにしか見えなかったにもかかわらず、気がついた頃には遥の目の前に美琴がいた。そして、
「かわいい〜。なにこの子本当に男の子?」
「!?」
いつの間にか遥は美琴に抱きつかれていた。明らかにおかしい速度で動いたにもかかわらず遥が感じた衝撃は微々たるものであり、さらに言うと悪意や害意を感じなかった為に遥は反応できなかった。
しばらく遥が美琴の腕から抜け出そうとじたばたするも、体格差のせいで抜け出せない。
「やっぱりやったな」
「いつかやるとは思ったがまさか初対面でとは……」
「…………………」
そこには遥より少し小さい身長に、座った時にギリギリ踏まない程度の長さの髪に頭上でアホ毛を『!』の形に立たせた、澄んだ黒い目の少女が驚いたように目を見開いていた。
ちなみに遥の着ている服装は文霧家の制服の様なものであり、武龍と美琴と黒髪の少女はパーカーの代わりに黒いカーディガンを羽織っており、女子2人はズボンの代わりに赤いラインが2本はいったスカートである。
黒髪の少女の瞳が急速に濁り、温度を失っていく。
少女は落とした少し細めの金棒のような杖を拾いあげながら、
「……………た…の…」
「?」
「!!」
それを見た瞬間、遥は美琴が一瞬力を抜いた隙をみて抜け出し、横へ飛び込んだその瞬間、黒髪の少女が地を蹴り飛び上がり、
「わたしのお兄ちゃんになにしてやがるです!!」
「
その黒髪の少女、彼方と遥が叫ぶのは同時だった。
次の瞬間、彼方が杖を振り下ろし、美琴がそれを槍で受け止め、ガギィィン、という音がけたたましく道場に響き渡った──
次回は戦闘シーンからのスタートです。