ありふれない怨霊こそ世界最愛   作:白紙

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38.長老会議

「・・・なるほど。試練に神代魔法、それに神の盤上か・・・。」

 

 現在、ハジメ達3人はアルフレリックと向かい合って話をしていた。内容は、ハジメ達がオスカー・オルクスに聞いた〝解放者〟や神代魔法の他、自分が異世界の人間である事や、七大迷宮を攻略すれば故郷へ帰るための神代魔法が手に入るかもしれない事等だ。

 

「随分あっさりと、我々の話を信じるんですね。特に〝神〟に関しては、下手をすればこの世界の根幹を揺るがす様な話だと言うのに。」

 

「フェアベルゲンには聖教教会の権威も届かんし、〝神〟への信仰心も無い。あるとすれば自然への感謝の念くらいだ。それにーーー。」

 

「・・・それに?」

 

「この世界は亜人族に優しくはない、今更だ。」

 

 社の疑問に、深い諦念が刻まれた苦笑を浮かべたアルフレリック。神が狂っていようがいまいが、亜人族の現状は変わらないという事らしい。

 

「俺達の事情は話した。今度はそっちの番だ。」

 

「そうだな。先ずは、お前さん達を招いた詳しい理由から話そうか。」

 

 ハジメに促されたアルフレリックは、苦笑を消すと説明を始めた。彼の話によるとハジメ達をフェアベルゲンに招いたのは、フェアベルゲンの長老の座に就いた者のみに伝えられる掟が関係していた。曰く、「この樹海の地に七大迷宮を示す紋章を持つ者が現れたら、それがどのような者であれ敵対しない」、そして「その者を気に入ったのなら望む場所に連れて行く」との事。

 

 この2つの掟は、【ハルツィナ樹海】の大迷宮の創始者リューティリス・ハルツィナが、自分が〝解放者〟という存在である事(解放者が何者かは伝えなかったらしい)と、仲間の名前と共に伝えたものなのだという。フェアベルゲンという国ができる前からこの地に住んでいた一族が、延々と伝えてきたのだとか。最初の敵対せずというのは、大迷宮の試練を越えた者の実力が途轍もない事を知っているからこその忠告だ。そして、オルクスの指輪の紋章にアルフレリックが反応したのは、大樹の根元に7つの紋章が刻まれた石碑があり、その内の1つと同じだったからだそうだ。

 

「それで、俺達は資格を持っているというわけか・・・。」

 

 アルフレリックの説明により、人間を亜人族の本拠地に招き入れた理由がわかった。しかし、全ての亜人族がそんな事情を知っているわけではない筈なので、今後の話をする必要がある。

 

 ハジメとアルフレリックが話を詰めようとしたその時、何やら階下が騒がしくなった。ハジメ達のいる場所は最上階にあたり、階下にはシア達ハウリア族が待機している。どうやら、彼女達が誰かと争っているようだ。ハジメとアルフレリックは顔を見合わせ、同時に立ち上がろうとして。

 

「あん?社は何処行った?」

 

「・・・む?」

 

 何時の間にか、居なくなっていた親友に気付いた。

 

 

 

(・・・悪意を持った集団が近づいてくるな。)

 

 時は数分前まで遡る。アルフレリックの話を聞いていた社は、自分達とハウリアに悪意を向けた集団が近づいて来るのを感知した。

 

(恐らくは、アルフレリックさん以外の長老なんだろうが・・・随分と悪意が濃い。コレ下の階に居るハウリアの人達、問答無用で殺されるんじゃ無いか?)

 

 フェアベルゲンに入国した際に、人間であるハジメ達や忌み子を匿っていたハウリアの存在を知った亜人が、既に他の長老達に報告していたのだろう。社の感知した悪意は、何時爆発してもおかしくない程に膨れ上がっていた。

 

(はぁーメンド。ここまで来てコレとか、マジ勘弁して欲しいんだが。)

 

 内心で愚痴を吐きながら、社は〝気配遮断〟を使用する。悪意や殺意が込められているのであればハジメも発動に気付けただろうが、社がそんなモノを向ける筈も無く。索敵を得意とする兎人族すら潜り抜ける〝気配遮断〟を使い、誰にも気付かれる事無く階下に向かった社。

 

「ーーー何故、裏切り者の兎人族だけで無く貴様の様な人間族がここに居る!!」

 

(うわ、やっぱりこうなった。)

 

 そして、今現在。下の階に居たハウリアと合流した社は、直後に入って来た長老達の1人であろう大柄な熊の亜人に絡まれていた。

 

「仰りたい事は色々あるでしょうが、一度矛を納めてもらえないでしょうか?我々を招いたのは、貴方方と同じ長老であるアルフレリック氏です。一度、彼の話をーー「巫山戯(ふざけ)た事を言うな!貴様らも忌み子を匿っていた兎人族も、処刑に決まっているだろう!」・・・はぁ。」

 

 ハウリア達を庇う様に前に立った社は、出来る限り丁寧な態度と物腰で説得を試みる。が、興奮しきっている熊の亜人は全く聞く耳を持たない。ため息を吐きながら他の長老と思しき亜人達に目を向ける社だが、予想通り誰1人として彼を諌めようともしない。

 

(俺達がどうなろうとも別に構わない訳か。それに関しては俺達も同じだから人の事は言えないが・・・。)

 

 入ってきた亜人は、5名。先程から物凄い剣幕で怒鳴っている熊の亜人族の他、虎の亜人族、狐の亜人族、背中から羽を生やした亜人族、小さく毛むくじゃらのドワーフらしき亜人族がおり、皆一様に剣呑な眼差しでハウリアと社を睨みつけていた。

 

「ーーー何の騒ぎだよ、コリャ。」

 

「・・・社も、居る。」

 

「お、ナイスタイミング。」

 

 と、ここでハジメ達3人が階段から降りてくる。知らせ通り人間を伴っているアルフレリックに対して、彼等は一斉に鋭い視線を送ると、代表する様に熊の亜人が剣呑さを声に乗せて発言する。

 

「アルフレリック・・・貴様、どういうつもりだ。なぜ人間を招き入れた?こいつら兎人族もだ。忌み子にこの地を踏ませるなど・・・返答によっては、長老会議にて貴様に処分を下すことになるぞ。」

 

 ハウリアや社に向けるモノよりは幾分か落ち着いた声ではあるが、それでも必死に激情を抑えているのだろう。拳を握りワナワナと震えている。やはり、亜人族にとって人間族は不倶戴天の敵なのだ。しかも、忌み子と彼女を匿った罪があるハウリア族まで招き入れた。熊の亜人だけでなく他の亜人達もアルフレリックを睨んでいる。だが、当のアルフレリックはどこ吹く風といった様子だ。

 

「なに、口伝に従ったまでだ。お前達も各種族の長老の座にあるのだ。事情は理解できるはずだが?」

 

「何が口伝だ!そんなもの眉唾物ではないか!フェアベルゲン建国以来一度も実行された事など無いではないか!」

 

「だから、今回が最初になるのだろう。それだけの事だ。お前達も長老なら口伝には従え。それが掟だ。我ら長老の座にあるものが掟を軽視してどうする。」

 

「なら、こんな人間族の小僧共が資格者だとでも言うのか!敵対してはならない強者だと!」

 

「そうだ。」

 

 あくまで淡々と返すアルフレリック。熊の亜人は信じられないという表情でアルフレリックを、そしてハジメ達を睨む。フェアベルゲンでは種族的に能力の高い幾つかの各種族を代表する者が長老となり、長老会議という合議制の集会で国の方針や決めるらしく、裁判的な判断も長老衆が行うそうだ。今、この場に集まっている亜人達が当代の長老達なのだろうが、口伝に対する認識には差がある様だ。

 

 アルフレリックは口伝を含む掟を重要視するタイプのようだが、他の長老達は少し違うのだろう。アルフレリックは森人族であり、亜人族の中でも特に長命種だ。亜人族の平均寿命が100年程のところ、 200年程が平均寿命だったとハジメ達は記憶している。だとすると、眼前の長老達とアルフレリックでは年齢が大分異なり、その分価値観にも差があるのかもしれない。現にアルフレリック以外の長老衆は、この場に人間族や罪人がいることに我慢ならない様だ。

 

「・・・ならば、今、この場で試してやろう!」

 

 いきり立った熊の亜人が突如、目の前の社に向けて殴りかかった。余りに突然の事で周囲は反応出来ていないし、出来たとして他の長老衆は止める気も無いのだろうが。唯一冷静だったアルフレリックも、まさかいきなり襲いかかるとは思っていなかったのか、驚愕に目を見開いている。身長2m半はある脂肪と筋肉の塊の様な男の豪腕が、社に向かって振り下ろされた。

 

 亜人の中でも、熊人族は特に耐久力と腕力に優れた種族だ。その豪腕は一撃で野太い樹をへし折る程で、種族代表ともなれば他と一線を画す破壊力を持っている。ハジメとユエ、シア達ハウリア以外の亜人達は、社が数瞬後には肉塊となる事を疑わない。

 

 ズドンッ!

 

 だが次の瞬間、目の前の有り得ない光景に凍りついた。衝撃音と共に振り下ろされた拳は、あっさりと社の左腕に掴み止められていたからだ。

 

「一族を代表する長老とも在ろうお方が、話し合い1つせず殴りかかってくるとは。一体どう言った了見なのでしょう?」

 

 そう言った社がゆっくりと握力を込め始めると、熊の亜人の腕からメキッと音が響いた。驚愕の表情を浮かべながらも危機感を覚え、必死に距離を取ろうとする熊の亜人。

 

「ぐっう!離せ!」

 

「えぇ、構いませんよ。」

 

 やけに素直に従って腕を離した社に、熊の亜人はたたらを踏みながらも後退し、怒りと殺意と疑問が無い混ぜになった目を向ける。周囲の長老衆は、未だ社が五体満足である事を信じられず唖然としていた。彼等に余計な口出しをされる前に、社はとある提案をする。

 

「我々の力量が信じられない、との言い分はごもっとも。故に、力を試すべきである、と言うのも理解出来ます。そこで、ルールを定めませんか?」

 

「・・・ルールだと?」

 

「えぇ、そうです。例えば、互いに殺害を禁じる、何て如何(いかが)でしょうか。貴方方は一族の代表と言う、ある意味で替えの効かない存在です。そんな人達に何かあれば当然他の亜人達は黙っていないでしょうし、私達も無闇矢鱈と貴方方の恨みを買いたくは無いのです。どうでしょう、悪い話じゃあ無いと思うのですが。」

 

 社の口から出た言葉に最も驚いたのは、アルフレリックだった。人間族とは思えない程に亜人に配慮した言葉を聞き、本当に別の世界から来たのだと心底理解したのだ。だが、そう考えた長老はアルフレリックだけだったらしい。

 

「フン、笑わせるな!貴様の命が惜しいだけでは無いか!そんなくだらん決まりなど、必要無い!」

 

「・・・成程。他の方も同意見ですか?沈黙は肯定と受け取りますが。」

 

「「「「・・・・・・。」」」」

 

 腕を抑えて社から離れた熊の亜人を筆頭に、誰も異論を唱える長老は居なかった。それだけ人間族に対する怨恨は深いのだろう。最も社からすれば、八つ当たり以外の何物でも無いのだが。

 

「待て。力量を試すのであれば、それこそ長老会議でーー「黙れアルフレリック!これ以上の問答は不要だ!」ーージン!」

 

 アルフレリックの静止を振り切り、社に向かって突進するジンと呼ばれた熊の亜人。再度、丸太の様な豪腕が社に向けて振り下ろされる。先程の殴打も加減はされていなかったが、今度の一撃はまごう事なき全力である。恨み骨髄と言わんばかりに叫びながら、殴りかかるジン。

 

「ーーー残念です。」

 

 ヒュンッ

 

 落ち着き払った呟きと共に、社は拳が掠めるギリギリを後退しながら、右腕を跳ね上げる。行き場を失ったジンの拳は空を切り、文字通り風を斬る音が響く。

 

 ドチャッ

 

「ギィァアアアアアア!?!?」

 

 直後。何かが落ちた音に一拍遅れる形でジンが叫び声を上げた。「何事か!?」と長老達がジンを見やり、絶句した。ジンの右腕が、肩の付け根からスッパリと綺麗に切断されていたからだ。

 

 刃物など影も形も見当たらないが、勿論、種も仕掛けもある。〝風爪〟の技能を使って腕に風の刃を纏わせた社が、カウンターの要領でジンの腕を手刀で斬り飛ばしただけの事。無論、そんな事知るよしも無い亜人達は、何が起こったのか欠片も理解出来ないだろうが。

 

「貴方方の総意であれば仕方ないですね。熊の長老殿には、力量の証明として死んで頂きましょう。」

 

「「「「ッ!?」」」」

 

 社の言葉に、アルフレリックとジン以外の長老衆が我を取り戻した。血が吹き出す傷口をもう片方の手で抑えながら、息も絶え絶えのジンにトドメを刺すべく歩み寄る社。

 

「待て!貴様の実力は十二分に把握した!これ以上戦う意味はない筈だ!」

 

「いいえ、ありますとも。そこで情け無く蹲っている彼も、高みの見物をしていた長老方も、俺達が死んでも良かったからルールを設けなかったのでしょう?それなのに自分達が負けそうになったら横紙破りなんて、認められる訳無いでしょう。素晴らしい程に恥知らずですね。」

 

「〜〜〜〜〜ッ!」

 

 ドワーフらしき亜人の言葉を封殺する社。長老達に伝わる掟を守らず、その癖掟に託けて社を襲った挙句、殺害を優先して自分達を守る為のルールすら作らない。そんな相手に掛ける情け容赦など社は持ち合わせていない。悪意を感じ取れる社にとって、「明確な悪意を持って害を為す存在」とは、それ即ち殺すべき敵であるのだから。

 

「宮守社。少しだけ話を聞いてくれないか。」

 

「おや、アルフレリックさん。何か御用で?」

 

 呼び掛けに答える社の声は、平時と全く変わらない調子だ。本当に、心の底からジンを殺す事を何とも思っていないからだ。他の長老達がその様子に戦慄する中、アルフレリックだけが毅然とした態度で社に向かう。

 

「私がするのは提案だ。求める物は、ジンの殺害の取り止めと治療。お前さんなら腕をくっ付けるとまではいかなくても、ジンの一命を取り留めることくらいなら出来るだろう?」

 

「ふむ、代価は?」

 

「お前さん達が試練に挑む際に、出来る限りの支援をしよう。具体的な内容までは話を詰めなければならないが・・・樹海の素材を使った貴重な薬の融通や、大樹までの道案内などを考えている。これでどうだろうか。」

 

 アルフレリックの言葉に、その場に居た全員が驚愕する。予想以上の譲歩にギャアギャアと喚き出す長老衆を尻目に、社は〝念話〟でハジメとユエに相談する。

 

〝どーするよ。案内云々はハウリア居るから良いとしても、支援は有難いから俺的にはアリだが。〟

 

〝あぁ、俺も異論はねぇよ。貴重な薬とやらにも興味があるしな。・・・てか、社は長老共がルール作らないの分かってただろ。〟

 

〝うん。どいつもこいつも悪意満々だったからな。それを逆手に言質を取った訳だが、正解だったろ?〟

 

〝・・・社、腹黒い?〟

 

〝そこは(したた)かって言って欲しいなー、ユエさん。〟

 

 阿鼻叫喚の長老衆とは違い、〝念話〟では気の抜ける様な会話が繰り広げられていた。然もありなん、ハジメとユエからしても、ジンはまごう事無き敵だからだ。もし殴りかかったのがハジメかユエだったとしても、恐らく似た様な目に合っていただろう。

 

「アルフレリックさん。我々はその提案を飲もうと思いますが、どうしますか。」

 

「此方も問題無い。今回の1件、非が有るのは私達長老衆だ。強く文句を言える立場では無い。」

 

 アルフレリックの背後では、長老衆が苦虫を噛み潰した様な表情で沈黙していた。自分達の発言(実際は沈黙の肯定だが)を逆手に取られ、盟友であるジンを半殺しにされた挙句、要求まで通されたのだから仕方ないと言えば仕方ないのだろう。

 

「成程。では、今度こそ話し合いをしましょうか。」

 

 血に塗れた腕を払いながら、ニッコリと笑顔で言う社に、文句を言える亜人は1人も居なかった。

 

 

 

 

 

 熊の亜人の片手を切り落とした後、社達は長老衆に対して他者間の『縛り』を結んだ。長老衆は『ハジメ、ユエ、社の3人がハルツィナ樹海の迷宮に挑む際には、長老衆の権限で出来る限り支援する』事を。社達は『今回のみジンの生命を保証し、治療を施す』事を条件とした『縛り』だ。

 

 勿論、『縛り』によるメリット・デメリットは説明してある。その際に再び長老衆から反対の声が上がったが、「早く決めないと熊の長老殿、殺しますよ?」と言う社の鶴の一声で直ぐ様鎮火した。

 

 そうして無事?に『縛り』を結んだ社は、『呪力反転』によりジンを治療した。最も、傷口を塞いだだけで腕をくっ付けた訳では無いが。完璧に治してしまっては見せしめにならないし、『縛り』の内容にも可能な限り治療する、とまでは入れて無いからだ。やってる事は詐欺師に近いが、先に喧嘩をふっかけて来たのは向こうなので特に良心の呵責は無い。

 

 そして現在。当代の長老衆である虎人族のゼル、翼人族のマオ、狐人族のルア、土人族(俗に言うドワーフ)のグゼ、そして森人族のアルフレリックが、ハジメ達と向かい合って座っていた。ハジメの傍らにはユエと社、カム、シアが座り、その後ろにアル達ハウリア族が固まって座っている。

 

 長老衆の表情は、アルフレリックを除いて緊張感で強ばっていた。戦闘力では1、2を争う程の手練だった熊の亜人が、文字通り手も足も出ず瞬殺されたのだから無理もない。

 

「さっきも言ったが、俺達は大樹の下へ行きたいだけで、邪魔しなければ敵対するつもりも無い。だが・・・亜人族としての意思を統一してくれないと、いざって時、何処までやっていいか分からないのは、あんた達的には不味いだろう?殺し合いの最中、敵味方の区別に配慮する程、俺達はお人好しじゃないぞ。」

 

 ハジメの言葉に身を強ばらせる長老衆。言外に、亜人族全体との戦争も辞さないという意志が込められていることに気がついたのだろう。

 

「こちらの仲間を再起不能にしておいて、第一声がそれか・・・それで友好的になれるとでも?」

 

 グゼが苦虫を噛み潰したような表情で呻くように呟いた。社がジンにトドメを刺そうとした時も、真っ先に止めたのはグゼだったところを見るに、彼等は仲が良かったのだろう。だが、その台詞を聞いた社が嘲笑う様に返す。

 

「先に手を出したのはそちら。ルールを決めようと言ったのを無視したのもそちら。にも関わらず、自分達が被害者面とは。貴方方、誇りとかプライドは無いので?」

 

「き、貴様!ジンはな!ジンは、いつも国のことを思って!」

 

「それが、曲がりなりにも客として招いた相手を問答無用で殺していい理由になるとでも?」

 

「そ、それは!しかし!」

 

「そもそもの話、貴方方が冷静であればあんな事をする必要も無かったのです。要するに、ジン殿がああなった責任は貴方にもあるのですよ?貴方は彼と懇意にしていた様ですがーーー如何ですか?御自分の浅慮で友の腕を落とした気分は?」

 

「貴様ァッ・・・!」

 

 人間族に対する彼等の怨みは根深いのだろうが、それらは全てこの世界の人間に向けられるべき物だ。他の世界から来た社達にぶつけられても、それは八つ当たりにしかならないし、黙ってぶつけられてやる程、社達は聖人君子でも無い。

 

「グゼ、気持ちは分かるが、そのくらいにしておけ。彼等の言い分は正論だ。」

 

 アルフレリックの諌めの言葉に、立ち上がりかけたグゼは表情を歪めてドスンッと音を立てながら座り込むと、そのままむっつりと黙り込む。

 

「確かにこの少年達は紋章の1つを所持しているし、その実力も大迷宮を突破したと言うだけの事はあるね。僕は、彼を口伝の資格者と認めるよ。」

 

 そう言ったのは狐人族の長老ルアだ。糸のように細めた目でハジメを見た後、他の長老はどうするのかと周囲を見渡す。その視線を受けて、翼人族のマオ、虎人族のゼルも相当思うところはあるようだが、同意を示した。

 

「南雲ハジメと、宮守社。我らフェアベルゲンの長老衆は、お前さん達を口伝の資格者として認める。先の『縛り』もある故に、お前さん達と敵対はしないというのが総意だ・・・可能な限り、末端の者にも手を出さないように伝える。・・・しかし・・・。」

 

「絶対じゃない・・・か?」

 

「ああ。知っての通り、亜人族は人間族をよく思っていない。正直、憎んでいるとも言える。血気盛んな者達は、長老会議の通達を無視する可能性を否定できない。特に、今回再起不能にされたジンの種族、熊人族の怒りは抑えきれない可能性が高い。アイツは人望があったからな・・・。」

 

「それで?」

 

 アルフレリックの話しを聞いてもハジメ達の顔色は変わらない。これまでもこれからも、成すべき事を成すだけだという意志が、その瞳から見て取れる。アルフレリックはその意志を理解した上で、長老として同じく意志の宿った瞳を向ける。

 

「お前さん達を襲った者達を殺さないで欲しい。」

 

「・・・殺意を向けてくる相手に手加減しろと?」

 

「そうだ。お前さん達の実力なら可能だろう?」

 

「あの熊野郎が手練だというなら、可能か否かで言えば可能だろうな。だが、殺し合いで手加減をするつもりはない。あんたの気持ちはわかるけどな、そちらの事情は俺達にとって関係のないものだ。同胞を死なせたくないなら死ぬ気で止めてやれ。」

 

 奈落の底で培った、敵対者は殺すという価値観は根強くハジメの心に染み付いている。殺し合いでは何が起こるか分からないのだ。手加減などして、窮鼠猫を噛む様に致命傷を喰らわないとは限らない。その為、ハジメ達がアルフレリックの頼みを聞くことは無かった。

 

「・・・話は終わりだな?なら、俺達は引き上げさせてもらおうか。支援物資は後で俺達の拠点に持って来い。オラ、行くぞハウリア共。」

 

「ーーー待て、それは許されん。」

 

 立ち上がろうとしたハジメが、訝し気な表情で発言者の方を見る。ハジメを呼び止めたのは、虎人族の長老であるゼルだった。

 

「ハウリア族は、フェアベルゲンの掟に基づいて裁きを与えるべき罪人だ。何があって同道していたのか知らんが、ここでお別れだ。忌まわしき魔物の性質を持つ子とそれを匿った罪。フェアベルゲンを危険に晒したも同然なのだ。既に長老会議で処刑処分が下っている。」

 

 ゼルの言葉に、シアは泣きそうな表情で震え、カム達は一様に諦めた様な表情をしている。だが、この期に及んで尚、ハウリアの誰もがシアを責めようともしない。

 

「長老様方!どうか、どうか一族だけはご寛恕を!どうか!」

 

「シア!止めなさい!皆、覚悟は出来ている。お前には何の落ち度も無いのだ。そんな家族を見捨ててまで生きたいとは思わない。ハウリア族の皆で何度も何度も話し合って決めた事なのだ。お前が気に病む必要はない。」

 

「でも、父様!」

 

(・・・この人達は、本当に。)

 

 社の〝悪意感知〟には、ハウリアからシアに向けられる悪意は全く感じられ無かった。上辺だけでは無い、本当に本心からシアが悪いとは思っていないのだ。一族の破滅すら厭わない、いっそ愚かしいとまで言える情の深さは、しかし社には心底尊ぶべき感情(もの)に見えた。大切な人の為に強さを求めたのは、誰であろう社自身なのだから。その想いを否定する事だけは、社には出来ない。

 

「既に決定した事だ。ハウリア族は全員処刑する。フェアベルゲンを謀らなければ、忌み子の追放だけで済んだかもしれんのにな。」

 

 土下座しながら必死に寛恕を請うシアだったが、ゼルの言葉に容赦は無かった。ワッと泣き出すシアを、カム達は優しく慰める。長老会議で決定したというのは本当なのだろう。他の長老達も何も言わなかった。恐らくは忌み子であるという事よりも、そのような危険因子をフェアベルゲンの傍に隠し続けたという事実が罪を重くしたのだろう。ハウリア族の家族を想う気持ちが事態の悪化を招いたとも言える為、何とも皮肉な話ではある。あるがーーーそんな簡単な一言で切って済ませる気は、社にもハジメにも無かった。

 

「そういう訳だ。貴様達を資格者として認めはしたが、ハウリアは別ーー「お前、アホだろ?」ーーな、何だと!」

 

 心底呆れた様なハジメの物言いに、目を釣り上げるゼル。シア達も思わずと言った風にハジメを見る。ユエと社はハジメの考えが分かっているのかすまし顔だ。

 

「俺達は、お前らの事情なんて関係ないって言ったんだ。俺達からこいつらを奪うってことは、結局、俺の行く道を阻んでいるのと変わらないだろうが。」

 

 ハジメは長老衆を睥睨しながら、スっと伸ばした手を泣き崩れているシアの頭に乗せた。ピクッと体を震わせ、ハジメを見上げるシア。

 

「俺から、こいつらを奪おうってんなら・・・覚悟を決めろ。」

 

「ハジメさん・・・。」

 

 ハジメにとって今の言葉は、単純に自分の邪魔をすることは許さないという意味で、それ以上では無いだろう。しかし、それでも、ハウリア族を死なせないために亜人族の本拠地フェアベルゲンとの戦争も辞さないという言葉は、その意志は、絶望に沈むシアの心を真っ直ぐに貫いた。

 

「本気かね?」

 

「当然だ。」

 

 アルフレリックが誤魔化しは許さないとばかりに鋭い眼光でハジメを射貫く。しかし、ハジメは全く揺るがない。そこには不退転の決意が見て取れる。この世界に対して自重しない、邪魔するものには妥協も容赦もしない。奈落の底で言葉にした決意だ。

 

「フェアベルゲンから案内を出すと言った筈だが?」

 

 ハウリア族の処刑は長老会議で決定した事だ。それを、言ってみれば脅しに屈して覆すことは国の威信に関わる。故に、アルフレリックも簡単に譲る訳にはいかない。しかし、ハジメは交渉の余地など無いと言わんばかりにはっきりと告げる。

 

「何度も言わせるな。俺達の案内人はハウリアだ。」

 

「なぜ、彼等にこだわる。大樹に行きたいだけなら案内人は誰でもよかろう。」

 

 アルフレリックの言葉にハジメは面倒そうな表情を浮かべつつ、シアをチラリと見た。先程からずっとハジメを見ていたシアはその視線に気がつき、一瞬目が合う。すると僅かに心臓が跳ねたのを感じた。視線は直ぐに逸れたが、シアの鼓動だけは高まり続ける。

 

「約束したからな。案内と引き換えに助けてやるって。」

 

「・・・約束か。それならもう果たしたと考えてもいいのではないか?峡谷の魔物からも、帝国兵からも守ったのだろう?なら、あとは報酬として案内を受けるだけだ。報酬を渡す者が変わるだけで問題なかろう。」

 

「問題大アリだ。案内するまで身の安全を確保するってのが約束なんだよ。途中で良い条件が出てきたからって、ポイ捨てして鞍替えなんざ・・・。」

 

 ハジメは一度、言葉を切って今度はユエと社を見た。ユエもハジメを見ており目が合うと僅かに微笑む。社はニヤリと口角を上げただけで何も言わない。それに苦笑いしながら肩を竦めたハジメは、アルフレリックに向き合い告げた。

 

「格好悪いだろ?」

 

 闇討ち、不意打ち、騙し討ち、卑怯、卑劣に嘘、ハッタリ。殺し合いにおいて、ハジメはこれらを悪いとは思わない。生き残るために必要なら何の躊躇いもなく実行して見せるだろう。

 

 しかし、だからこそ、殺し合い以外では守るべき仁義くらいは守りたい。それすら出来なければ本当に唯の外道である。ハジメも男だ。奈落の底で出会った傍らの少女と、迎えに来てくれた親友がつなぎ止めてくれた一線を、自ら越えるような醜態は晒したくない。

 

 ハジメに引く気がないと悟ったのか、アルフレリックが深々と溜息を吐く。他の長老衆がどうするんだと顔を見合わせた。しばらくの間静寂が辺りを包み、やがてアルフレリックがどこか疲れた表情で提案した。

 

「ならば、お前さんの奴隷ということにでもしておこう。フェアベルゲンの掟では、樹海の外に出て帰ってこなかった者、奴隷として捕まったことが確定した者は、死んだものとして扱う。樹海の深い霧の中なら我らにも勝機はあるが、外では魔法を扱う者に勝機はほぼない。故に、無闇に後を追って被害が拡大せぬように死亡と見なして後追いを禁じているのだ。・・・既に死亡と見なしたものを処刑はできまい。」

 

「アルフレリック!それでは!」

 

 完全に屁理屈である。当然、他の長老衆がギョッとした表情を向ける。ゼルに到っては思わず身を乗り出して抗議の声を上げた。

 

「ゼル。わかっているだろう。この少年達が引かない事も、その力の大きさも。ハウリア族を処刑すれば、確実に敵対することになる。その場合、どれだけの犠牲が出るか・・・長老の一人として、そのような危険は断じて犯せん。」

 

「しかし、それでは示しがつかん!力に屈して、化物の子やそれに与する者を野放しにしたと噂が広まれば、長老会議の威信は地に落ちるぞ!」

 

「だが・・・。」

 

 ゼルとアルフレリックが議論を交わし、他の長老衆も加わって、場は喧々囂々の有様となった。やはり、危険因子とそれに与するものを見逃すという事が、既になされた処断と相まって簡単には出来ない様だ。悪しき前例の成立や長老会議の威信失墜など様々な思惑があるのだろう。だがそんな中、ハジメが敢えて空気を読まずに発言する。

 

「ああ~、盛り上がっているところ悪いが、シアを見逃すことについては今更だと思うぞ?」

 

 ピタリと議論が止まり、どういうことだと長老衆がハジメに視線を転じる。注目を浴びたハジメは、おもむろに右腕の袖を捲ると魔力の直接操作を行った。すると右腕の皮膚の内側に薄らと赤い線が浮かび上がり、さらに〝纏雷〟を使用すると右手にスパークが走る。長老衆は、ハジメのその異様に目を見開くと、詠唱も魔法陣も無しに魔法を発動したことに驚愕を露わにする。

 

「俺もシアと同じように、魔力の直接操作ができるし、固有魔法も使える。次いでに言えばこっちのユエと社もな。あんた達のいう化物ってことだ。だが、口伝では〝それがどのような者であれ敵対するな〟ってあるんだろ?掟に従うなら、いずれにしろあんた達は化物を見逃さなくちゃならないんだ。シア一人見逃すくらい今更だと思うけどな。」

 

 しばらく硬直していた長老衆だが、やがて顔を見合わせヒソヒソと話し始めた。そして結論が出たのか、代表してアルフレリックが、それはもう深々と溜息を吐きながら長老会議の決定を告げる。

 

「はぁ~、ハウリア族は忌み子シア・ハウリアを筆頭に、同じく忌み子である南雲ハジメと宮守社の身内と見なす。そして、資格者である南雲ハジメと宮守社に対しては敵対はしないが、フェアベルゲンや周辺の集落への立ち入りを禁ずる。以降、南雲ハジメの一族に手を出した場合は全て自己責任とする・・・以上だ。何かあるか?」

 

「いや、何度も言うが俺達は大樹に行ければいいんだ。こいつらの案内でな。文句はねぇよ。」

 

「・・・そうか。ならば、早々に立ち去ってくれるか。ようやく現れた口伝の資格者を歓迎できないのは心苦しいが・・・。」

 

「気にしないでくれ。全部譲れないこととは言え、相当無茶言ってる自覚はあるんだ。むしろアンタが理性的な判断をしてくれて有り難いくらいだよ。」

 

 ハジメの言葉に苦笑いするアルフレリック。他の長老達は渋い表情か疲れたような表情だ。恨み辛みというより、さっさとどっか行ってくれ!という雰囲気である。その様子に肩を竦めるハジメは、ユエやシア達を促して立ち上がった。

 

 ユエは終始ボーとしていたが、話は聞いていたのか特に意見を口にすることもなくハジメに合わせて立ち上がった。社も2人に倣う様に席を立つ。しかし、シア達ハウリア族は、未だ現実を認識しきれていないのか呆然としたまま立ち上がる気配がない。

 

「おい、何時まで呆けているんだ?さっさと行くぞ。」

 

 ハジメの言葉に、ようやく我を取り戻したのかあたふたと立ち上がり、さっさと出て行くハジメ達の後を追うシア達。アルフレリック達も、ハジメ達を門まで送るようだ。シアが、オロオロしながらハジメに尋ねる。

 

「あ、あの、私達・・・死ななくていいんですか?」

 

「?さっきの話聞いてなかったのか?」

 

「い、いえ、聞いてはいましたが・・・その、何だかトントン拍子で窮地を脱してしまったので実感が湧かないといいますか・・・信じられない状況といいますか・・・。」

 

 周りのハウリア族も同様なのか困惑したような表情だ。それだけ、長老会議の決定というのは亜人にとって絶対的なものなのだろう。どう処理していいのか分からず困惑するシアにユエが呟くように話しかけた。

 

「・・・素直に喜べばいい。」

 

「ユエさん?」

 

「・・・ハジメに救われた。それが事実。受け入れて喜べばいい。」

 

「・・・・・・。」

 

 ユエの言葉に、シアはそっと隣を歩くハジメに視線をやった。ハジメは前を向いたまま肩を竦める。

 

「まぁ、約束だからな。」

 

「ッ・・・。」

 

「あらヤダ、カッコ良い。」

 

「ウルセー、お前もどうせ同意見だろうが。」

 

 シアは、肩を震わせる。樹海の案内と引き換えにシアと彼女の家族の命を守る。シアが必死に取り付けたハジメとの約束だ。

 

 元々、〝未来視〟でハジメが守ってくれる未来は見えていた。しかし、それで見える未来は絶対ではない。だからこそ、シアはハジメの協力を取り付けるのに〝必死〟だった。交渉の材料など、自分の〝女〟か〝固有能力〟しかなく、それすらあっさり無視された時は、本当にどうしようかと泣きそうになった。

 

 それでもどうにか約束を取り付けて、道中話している内に何となくハジメ達なら約束を違えることはないだろうと感じていた。それは自分が亜人族であるにもかかわらず、差別的な視線が一度もなかったことも要因の一つだろうが、それはあくまで〝何となく〟であり、確信があったわけではない。

 

 だからこそ、今回はいくらハジメでも見捨てるのではという思いがシアにはあった。帝国兵の時とはわけが違う。言ってみれば、帝国の皇帝陛下の前で宣戦布告するに等しいのだ。にも関わらず、一歩も引かずに約束を守り通してくれた。例えそれが、ハジメ自身の為であっても。ユエの言う通り、シアと大切な家族は確かに守られたのだ。

 

 先程、一度高鳴った心臓が再び跳ねた気がした。顔が熱を持ち、居ても立ってもいられない正体不明の衝動が込み上げてくる。それは家族が生き残った事への喜びか、それとも別の何かなのかは分からないが、それでもシアは素直に喜び、今の気持ちを衝動に任せて全力で表してみることにした。

 

「ハジメさ~ん!ありがどうございまずぅ~!」

 

「どわっ!?いきなり何だ!?」

 

「むっ・・・。」

 

 泣きべそを掻きながら絶対に離しません!とでも言う様にヒシッとしがみつき、顔をグリグリとハジメの肩に押し付けるシア。その表情は緩みに緩んでいて、頬はバラ色に染め上げられている。それを見たユエが不機嫌そうに唸るものの、何か思うところがあるのか、ハジメの反対の手を取るだけで特に何もしなかった。

 

(ほーん、ユエさんにも思うとこがあるのかね?)

 

「・・・兄サン方は、何で・・・。」

 

「ん?何か言った、妹さん」

 

「・・・イエ。」

 

「???」

 

 喜びを爆発させハジメにじゃれつくシアの姿に、ハウリア族の皆もようやく命拾いしたことを実感したのか、隣同士で喜びを分かち合っている。それを眺めていた社の近くで、アルが小さく呟くが、それは誰の耳にも入らなかった。

 

 一方で、ハウリア達の様子を何とも複雑そうな表情で見つめているのは長老衆だ。そして、更に遠巻きに不快感や憎悪の視線を向けている者達も多くいる。

 

〝なぁ、ハジメ。ちょっと賭け事しようぜ。俺達がどのタイミングで亜人達に襲撃されるかで。〟

 

〝笑えねぇーよ、馬鹿。〟

 

 ハジメと社はその全てを把握しながら、ここを出てもしばらくは面倒事に巻き込まれそうだと〝念話〟を通して苦笑いするのだった。

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