ちまちま書いてたらかなり間が空きました
レッスンに来た子達のお話
それではごゆっくり
翌日、またタクシーで事務所まで向かう。
10時頃到着してオフィスに向かう。
ちひろさんと見覚えのない子もいる
雪樹「ちひろさんおはようございます。君は…初めましてかな」
ちひろ「おはようございます、プロデューサーさん」
???「はい。初めましてですね」
雪樹「新しくプロデューサーになった松谷雪樹です。よろしくね」
鷺沢「鷺沢文香です」
割と普通な感じでおとなしめ。
こちらを見て普通に振る舞っているということは、前任の影響は少なかったのかな
そう思った次の瞬間オフィスの扉が勢い良く開いた
???「ふ、文香さん!」
鷺沢「ありすちゃん、おはようございます」
雪樹「初めまして、新しいプロデューサーの松谷雪樹です。よろしくね」
橘「た、橘ありすです、…へ、変な真似したら…」
鷺沢「ありすちゃん落ち着いて」
橘「でも…」
橘さんの方が影響大きい様子だな…
鷺沢「聞いた話では、この人が白菊さんを助けたプロデューサーさんです、そんな人が悪い人とは思えませんよ。」
橘「確かに…怪我もしてますし…」
雪樹「勘違いさせてしまったなら、すまないね。」
橘「い、いえ、私こそ誤解しまったので」
ちひろ「プロデューサーさん、専務から伝言…というか。これを」
渡されたのはメモ。
……
そろそろ本格的にクリスマス劇と新年ライブに向けてのレッスンに君自身も注力していくといい。時間はもう少ない。
君が来る前から皆練習は始めている。
私もたまにレッスンルームに行っていたが今後は君の役目だ、よろしく頼むぞ。
改めて伝えるが時間は少ない。
それをよく理解しておくといい。
無理は禁物だぞ
……
雪樹「クリスマス劇まではもう2ヶ月を切ってるし、新年ライブはその直後、そろそろかな」
ちひろ「私もできる限りサポートしていくので、頑張りましょう。」
橘「専務と代わったんですね」
雪樹「今後は僕が皆のお手伝いするよ、僕もわからない事だらけだからね、不甲斐ないところも出るかもしれない。」
鷺沢「新人さんなのに、いきなりのお仕事で大変ではないですか?」
雪樹「そうだね。就任して数日でいきなりこの怪我で、それでもってクリスマス劇と新年ライブの取り繕いなんてびっくりだけど。我儘は言えないからね、頑張るよ」
橘「文香さんそろそろ時間なのですが…」
鷺沢「そうですね。私達は行きますね」
二人はレッスンルームに向かっていった。
雪樹「あの二人は新年ライブに出るんだったかな」
ちひろ「練習、見に行かなくていいんですか?」
雪樹「そうですね。少し見に行ってます」
オフィスを出てレッスンルームに向かう
音楽が聞こえてくるそれに合わせてトレーナーのものであろう声も聞こえる。
一区切りついたところでノックして入る
雪樹「失礼しますね。」
トレーナー「プロデューサー殿…?」
雪樹「初めましてかな。新しいプロデューサーの松谷雪樹です。よろしくお願いしますね。」
青木麗「トレーナーの青木麗です、よろしくお願いします、ただ…その怪我…話には聞いていたのですがね…」
雪樹「ああ、お気になさらず」
麗「いや、気にするなと言う方がおかしいと思いますが、まぁ無理は禁物ですね」
雪樹「はい」
麗「さて、もう少ししたらレッスンを再開しますが、プロデューサー殿から見た感想もぜひ頂きたい。前任は良く言えば放任主義でしたから」
雪樹「悪く言うなら?」
麗「部下の面倒も見れないダメ上司、と言ったところですね」
雪樹「なるほど、そうなりたくはないですね。」
麗「まだわからないことが多いだろうとは思いますが、貴方の采配次第でどうなるか、ですよ。」
雪樹「はい、できる限り善処します。」
トレーナーさんは頷くとレッスンに戻って行った。
歌っている子は一人、単独曲の練習だろう、歌も上手でそれに加えて振り付けもしっかりしている。流石アイドルといったところだろう。
…周りの動き、踊りが目立っている、ミスは見られないが。歌っている子だけ動きが小さいようにも見える。
雪樹「…んー…なんか動きが弱いかな…」
ふと言葉が溢れた。
曲が終わるとトレーナーさんから声を掛けられる
麗「いかがですかね。時間はあるので今後もレッスンは続けていきますが。」
雪樹「大部分は出来上がってますよね、この曲初めてではないでしょうか。ただ気になる点を少し」
麗「何でしょう」
雪樹「ミスもなく振り付けもしっかりしていますが。ソロでの曲ですよね。踊りの目立ちが逆転してます。」
麗「逆転している。なるほど」
雪樹「歌も上手で踊りも何も問題ありません。ですが目立つべき華が間違ってる。」
???「それは、どういうことですの?」
雪樹「ああ、挨拶が遅れました。新しいプロデューサーの松谷雪樹です。今後、よろしくお願いしますね」
櫻井「櫻井桃華ですわ。それで今のは。」
雪樹「少し難しいかもしれないが、周りの振り付けを控えめにして、櫻井さんの振り付けを目立たせるようにしたほうがいいと思いました。」
麗「確かに、違和感はあったな。」
櫻井「歌いながら踊るのに振り付けを大きくするのは大変ではないですの?」
雪樹「無理に大きくする必要はありません。必要であれば櫻井さんの振り付けだけ目立つものに変更したり。先程も言ったとおり他の方だけ一部控えめにするなどでもいいと思います。」
櫻井「今から振り付けを変更するのは私は構わないのですが、他の方はよろしいの?」
雪樹「最悪他の方はそのままでもいいかも。」
麗「大きな変更をするのは少し無理があるかもな」
雪樹「難しいのは承知ですが、あくまで提案です。無理にやれとは言いませんしやらずとも成功するでのあればそのままでも大丈夫でしょう、ただ再三言いますが目立つべき華は櫻井さん。周りの花は櫻井さんを目立たせるためにあるんです、櫻井さんもそれはよく理解していると思いますが。」
櫻井「もちろん、私のソロ曲ですもの。新しいプロデューサーの仰ることは間違いないですわね。昇進いたしますわ。」
麗「もう少し調整してみるとしよう。」
櫻井さんとトレーナーさんは他の子とまたレッスンを始めた。
先程話した内容を踏まえて、トレーナーさんも指摘修正を繰り返している。
それに合わせて櫻井さんも一部動きを変えたり大きくしたり。難しいと話していたことを難なく行っている。
雪樹「うん、さっきとは全然違う。」
麗「満足して頂けたようですね」
雪樹「あとはファンがどう思うかだね、でも、これなら良いだろうと思う。衣装と振り付けもきっと合うだろうから。」
櫻井「きっと喜んでくれますわ」
雪樹「さて、少し昼を過ぎてしまったな。」
麗「休憩にしようか」
雪樹「僕はオフィスの方でゆっくりしてくるので何かあれば呼んでください。」
麗「わかりました。またよろしくお願いします」
櫻井「お疲れ様ですわ。」
オフィスに戻り昼食を広げていると。
先程のレッスンしていたアイドル達が戻ってきた。
雪樹「ああ、みんな来たんだね。」
櫻井「ええ、事務所で皆様と過ごすなんて久しぶりですもの。せっかくですから食事もご一緒に済ませますわ」
橘「前のプロデューサーさんはここのオフィスほとんど来ていませんでしたよね」
鷺沢「勝手に開けるなと怒るときもありましたから」
雪樹「ああ、だから閉め切ったままだったんだね。」
鷺沢「はい、ですからあまり皆さん集まれなかったんです」
雪樹「やっぱりみんなここが大切なんだね。」
櫻井「それにしては以前より綺麗ではないですの?」
雪樹「そうなのか?」
橘「そう言われてみればそうですね」
ちひろ「プロデューサーさんが半日かけて一人で掃除してたみたいですよ」
鷺沢「そうだったんですね」
櫻井「プロデューサーが一人で、そのお怪我なのに。言ってくだされば皆で手伝いますのに。」
雪樹「いや、その時はまだ怪我してなかったし、案内された時に埃とか汚れまみれで見過ごすのがどうも気に入らなくって。」
橘「綺麗好きなんですか?」
雪樹「んー、多分それはあると思う。あと掃除とか案外好きだし。自分が汚れるのは気にしないし」
鷺沢「それでお一人でオフィスの掃除を…」
雪樹「まぁ、結果的に綺麗になったって思ってもらえたなら良かったよ。」
橘「以前のプロデューサーさんはお仕事詰めで机の上とか散らかっていましたよね。」
ちひろ「冬斗さんは片付けるの苦手そうでしたからある程度は手伝ってました。気にかけているみたいなんですが自分のテリトリーはもう悲惨でしたから…」
鷺沢「普段から外交多かったそうですし。仕方ない部分もあるのでしょうか」
櫻井「プロデューサーちゃまはカバンの中だけは綺麗に整頓されているのに、オフィス周りは仕事の直後まで片付けしませんもの。 」
ちひろ「なんというか。慌ただしいんですよね」
橘「もっと余裕を持って行動すればいいんです。」
鷺沢「でも忘れ物や物を無くしたりしないので案外しっかりしてるのかもしれませんね」
お話しながら食事をする場面を見て、自分が求めていた結果が見えた気がした
事務所を以前のように賑やかにすることを目指してきたが、目の前ある風景がきっとその一部なんだろうと。
橘「あれそういえばプロデューサーさんはお昼は?」
雪樹「ん?もう食べ終わったよ」
櫻井「少食ですの?」
雪樹「今日はたまたま少ないだけ、まぁ元々食べるのが早いのもあるけど。それでも満腹感はあるからいいかな」
櫻井「満腹になるのなら大丈夫ですわね」
橘「でも夜まで間に合うんですか?」
雪樹「あまり動かないから大丈夫かな。」
三人はまた食事をしながら談笑していた。
櫻井「そろそろお時間ですわね。」
橘「はい、午後のレッスンも頑張りましょう!」
鷺沢「失礼しますね。」
雪樹「行ってらっしゃい。何かあったら連絡して。」
三人は荷物を纏めてオフィスを出ていく。
棚から三人のプロデュースノートを出して三人の今までの活躍について調べていた。
櫻井桃華
鷺沢文香
橘ありす
新年ライブに参加する三人。
他の曲での出演もあるみたいだが。
他の進捗も気になるところがある。
雪樹「まぁ、順を追ってだな。」
他の出演の子達とも顔を合わせておきたいとは思っているが、運良くオフィスに来てくれた時に会えるか、レッスンのときにしか無理だろう。あとは当日に挨拶するしかない。
メモを取りノートを眺め予定を考えていたとき。オフィスの扉が開いた。
見覚えのない子達だった。
???「お久しぶりですね。事務所にお邪魔するのは」
???「本当に開いてるんだ。」
???「あー…暖房効いてる…暖かいっスねー…」
一人、キャラが濃い。
雪樹「初めまして、新人プロデューサーの雪樹です。今後ともよろしくお願いします。」
安部「初めまして!ウサミンこと安部菜々です!」
神谷「私は神谷奈緒。よろしくね、プロデューサーさん。」
荒木「荒木比奈です、この部屋こんなに明るかったでしたっけ…?」
ちひろ「プロデューサーさんが一人でお掃除されたんですよ。」
荒木「よっぽど綺麗好きなんすねー」
安部「あの、お話はちらっと聞いたんですが。お怪我されてるの本当なんですね。」
雪樹「あぁ、まあね。心配かけさせてしまうかもしれないけどとりあえずできる範囲で仕事してくつもり。よろしくね。」
神谷「できる範囲って言っても。移動が大変なのは相当な支障だよね。」
安倍「私達がしっかりサポートしてあげないとですね!」
雪樹「とは言ってもまだプロデューサーになってまだ早いからね。何がなんだか。」
荒木「いきなりですもんね。何も資料無いところからいきなりだと、困惑もするなぁ。」
神谷「でも新年ライブの話とかもあるから目先の目的はあるから今はそれじゃないかな。」
雪樹「そのために今は出演メンバーの名前や顔、あとレッスンである程度進捗確認しておかないといけないから、言われた通りしばらくは事務所や舞台でのリハーサルかな。あとはクリスマスの演劇も任されたし」
安倍「そのお怪我で、新人さんがそのお仕事の量は大変過ぎませんか?」
雪樹「専務も僕ができるって確信してくれたから任せてくれたんだろうし、きっと大丈夫だと思います。まぁ。少し不安はありますがそれでもやれるだけやります」
荒木「なんか、頼りがいがありそうっすね。」
神谷「冬斗さんと違ってお茶目っ気はないから、ちょっと肩身狭いかなぁ。でも真面目なのはありがたいかな」
安倍「前のプロデューサーさんは数ヶ月でやめてしまいましたしお仕事ももらえず…」
神谷「あのおっさんは元々ここを潰す気だったんだから、あんなの頼りにするべきじゃなかったんだよ。」
荒木「結構ひどかったっすからね〜、私も出禁食らってましたし。」
雪樹「あぁ…はは…」
(ここでも話題が出てきたか。)
ちひろ「雪樹さんはとてもお優しいですから、きっと大丈夫ですよ。3人とも」
神谷「ちひろさんがそう言うってことは良い人間違いないね」
安倍「菜々ももっと頑張りますから新年ライブ以降もたまにお仕事くださいね!」
荒木「原稿あるから、私は適度にほしいっす…」
雪樹「みんなありがとう。僕の当面の目的としてはみんなに気軽にこの事務所を利用して貰えるよう復興すること。何かあれば協力お願いするね」
神谷「そういうことならいつでもいいよ!」
安倍「ウサミンパワーでみなさんを元気にさせましょう!」
荒木「そうっすね!活気が戻るのはいいことっす!」
ちひろ「ふふ、心強いですね。」
雪樹「ええ、ありがたい限りです」
神谷「えっと、ちひろさん、まだレッスンルームって空いてないですよね。」
ちひろ「3人は17時からでしたよね、もうそろそろ、先の子が戻ってくると思うんですが」
荒木「もう少し、暖まって行きたいっす…」
安倍「お外…寒いですよね…」
神谷「そう?あたしは気にならなかったけど」
荒木「せめて寒暖気にならない気候になってほしい…」
雪樹「もう、すっかり冬ムードだからね。」
ちひろ「そういえばエアコンも掃除しないといけないですね」
雪樹「エアコン…ふむ。」
神谷「流石にエアコンは業者に頼んだほうが。」
雪樹「んー、そうだね。こんな怪我してたらできないし、そうするよ。」
神谷「やるつもりだったんだ…」
ちひろ「事務に話通しておきますね」
雪樹「頼みます。」
話をしていると。レッスンルームにいた三人が戻ってきた
橘「少し早いですがレッスン終わったのでって。もう来てたんですね。」
神谷「お疲れー。わざわざ早めに空けてくれるなんて、いつも通り気が利くね〜」
雪樹「3人ともお疲れ様、今日はゆっくり休んで。」
鷺沢「はい。プロデューサーさんのおかげで捗りましたので、お礼も兼ねてたんですけど。あれ、櫻井さんは?」
橘「あれ、確か一緒にレッスンルームを出たはずなんですが…」
櫻井「お二人ともレッスン後は水分補給を怠ってはいけませんのよ。」
櫻井さんはレッスンルーム前の自販機からジュースを持ってきていた。
3人分だけでなく。8人分。
つまり次の人の分と私とちひろさん。
ちひろ「私達の分まで。ありがとうございます、櫻井さん」
神谷「いや、流石にちょっと申し訳ないよ、これ渡しておくね」
櫻井「あら、別なお金のことはいいんですのよ。」
神谷「買って来てくれるのは嬉しいけどさ。」
雪樹「そうだね。一緒レッスンした二人の分も買うならわかるけど。その後の3人分だけでなく僕達まで奢ってもらうのはちょっとやり過ぎなのはあるよ、一方的になるともらう側は困ってしまうときがあるから気をつけてね。もちろん悪いことではないよ、ありがたく頂くね」
櫻井「そうですわね…わかりましたわ。」
神谷「言いたいこと全部言われちゃったな」
安倍「すごく納得の行く説明でしたね。」
雪樹「さて、この話は終わり。次の三人とも頑張ってね。」
荒木「ああ…この部屋離れがたい…」
神谷「ほら行くよ。体動かせばもっと暖かくなるから。」
鷺沢「私達も帰りましょうか」
橘「はい、お疲れ様です」
櫻井「お疲れ様ですわ」
雪樹「お疲れ様。」
6人はオフィスから出ていく
ちひろ「プロデューサーさんはいつ頃までいますか?」
雪樹「まぁ、三人がレッスン終わるまでは」
ちひろ「そうしたら、先に帰っても大丈夫そうですか?買い出しに行きたくて」
雪樹「いいですよ。」
ちひろ「お手数かけてごめんなさい先に失礼しますね。」
ちひろさんは荷物をまとめて帰ってしまった。
久々に一人になった気がする
雪樹「うん。静かだな」
先程レッスンに来た三人のプロデュースノートをチェックして、三人について調べていると、突然オフィスの扉が開いた。
???「お、聞いた通り開いてるな♪」
見覚えのない女性がオフィスを眺めている
とりあえず事務所内のお話が続きます。
いろんな人を出したいので。
それではまた会えたら会いましょう