「さて、何から話そうかな?」
今俺は朔夜の部屋でISについての話を聞こうとしている。
だが朔夜はポッキーを咥えて何やら悩んでいるようだ。
「取り合えず西欧財閥のIS開発部門の話をしよか」
話す内容を決めたであろう朔夜が咥えていたポッキーを俺に向けながら語りだした。
「まず西欧財閥には、第一世代の騎士、第二世代の聖騎士、そして第三世代のセイバーがあるのは知ってるよね?」
俺はああと頷きながら答える。すると朔夜は教え子を誉めるような笑顔を俺に向けてきた。
「ブブー!実は違うのだな。西欧財閥は表向きに第二世代として聖騎士を出したんだけど実際あの機体には武器は一つだけだった。第二世代のコンセプトは後付け武装による戦闘の用途の多様性、即ち不正解なのです」
ニヘラと満面の笑顔で俺を見てくる朔夜。何故だか殴りたくなる。
「怒んないでよ。まぁ西欧財閥の第二世代は、名前だけだからね。世界にも全く興味を示されなかったから知らないのが当たり前か。とにかく!西欧財閥のISを知って貰ったからコンセプトを教えるね。この俗に言う騎士シリーズは、攻撃を受けないに重きをおいた機体なんだ。だからシールドエネルギーは、全機体最少で一撃で0になることもあるんだ」
攻撃を受けない?それならシールドエネルギーが少ないのも理解できるが、何故そこに絞った。それに武器も一つと言うことは他のISとは真逆に進んでいる。
そんなピーキーな機体を初心者の俺が扱えるのか?
いや操るんだ。俺には前に進むしか才能がないんだ。努力するしかないんだ。
「それで白野の専用機であるセイバーについて何だけど、現在セイバーは五機あるんだ。僕のネロ。師匠のガウェイン。リリィのジャンヌ。後持ち主も機体名も極秘の一機。これはまだ白野には教えれないね。それと、白野の一機。ここまで聞いて分かったと思うけどセイバーには同じ機体が一つも無いんだよ。初期化・最適化するとメインカラーとメインとなる剣、ナノマシンの属性が決まり第一移項で形もパイロットに合うように変わる。これは僕だけ教えるね。メインカラーは赤。剣は見ないと分からないと思うけど名前は、アエストゥス・エウトゥス。属性は炎。白野は、何属性になるかな?」
アエストゥス・エウトゥス?発音凄いな。口に出したら絶対に言えないな。
呑気な事を考えていたら誰かの携帯の着信音が聞こえた。
「あれ?僕のだ。もしもし?山田先生?ああ!居ますよ。大丈夫ですよ。もう終わったので向かわせますよ」
朔夜は、笑いながら何処かに去っていって直ぐに戻ってきた。
「はい。夜ご飯。山田先生が探してるから職員室行っておいで。今日はそのまま帰っていいよ。お疲れー」
バイバイっと手を振って俺を見送る朔夜を見ながら俺は職員室に向かうのだった。
「失礼します。山田先生いますか?」
職員室に入ると目的の山田先生は直ぐに見つかった。と言うか山田先生しか残って居なかった。
「ああ!すみません岸波くん。こんな時間に呼び出してしまって。今まで何処にいたのですか?部屋の鍵渡してなかったのに」
部屋の鍵?今日は家に帰るものだと思っていたのに。
「はい。確かに渡しましたからね。荷物は三千院さんの家の人が持ってきてくれましたから心配しないでください」
睦美が?その時点でかなり心配なんですけど。