ヒーリングっどプリキュアvsジュウオウジャー ~歓迎! 動物戦隊御一行様~ 作:runguri
□ □ □
「……っ」
ハートの展望台の上。のどかの細い腕が、テラスの手すりに括りつけられる。縄の締まり具合を確かめ、ダルイゼンはふっと鼻で笑った。
「ま、これからオレも出て行かなきゃなんないし、悪く思わないでよね」
「……腕を縛られて悪く思わない人間はいないと思うけど」
毅然と睨みつけるのどかだったが、ダルイゼンは全く意に介さない。それどころか、
「あ、ついでに、こいつらは借りていくよ。この後ちょっと用があるんでね」
そう言って、のどかの手からキューブエレファントとタイガーをくすねるように持っていった。のどかの言うことを聞いているのか、抵抗する体力がまだないのか、彼らは黙ってダルイゼンのコートの懐へと収められた。
「用って、何する気」
「お前に答える義務ないでしょ」
二人の間で、無言の睨み合いが続いていた、その時だった。
「おーいのどかあああぁぁぁ!! いま助けに行ってやるかんなああああぁぁぁぁ!!!!」
遠く向こうから、のはずなのに、まるで手前で叫ばれているかのような大声が辺りに響いた。周囲の林に身を潜めていた鳥たちが悲鳴のような鳴き声を上げながら一斉に飛び立った。
「っ、なんだ今の大声……!?」
さしものダルイゼンも、その異様な音量に辺りを見渡す。一方、のどかは声の主にすぐ気づき、ありったけの声で叫んだ。
「わたしは無事です! よろしくお願いしまぁぁぁす!!」
レオの声量に比べれば虫の鳴き声と変わらないくらいの声。しかし、セラの聴力なら聞こえるはずだ。
信じていた通りだ、みんな助けに来てくれた。
ほっと安堵し笑顔を取り戻したのどかに、ダルイゼンは呆れた顔で返す。
「バカでしょ。わざわざ敵に来たことを教えるなんて。……ほら、始まった」
不敵な笑みを浮かべるダルイゼンの視線の先、誰もいなかったはずの原っぱに、まるでカビが繁殖する映像の早回しのように、うぞうぞと蠢く何かが続々と生まれ出で、麓への道を埋め尽くしていく。
「な、何、あれ……?」
「メーバ、とか言ってたっけな。あいつらデスガリアンが使う、雑魚の集団だってさ。……ふむ、このアイデア、地球侵略にも使えるかもな」
「よ、余計な入れ知恵されちゃ駄目!」
普段、巨大なメガビョーゲン一体を相手にすることがほとんどののどかにとって、目の前に広がる圧倒的な数の脅威は、目がくらむような光景だった。こんな者たちが暴れ出してしまったら、すこやか市はどうなってしまうのか。
仲間が助けに来てくれた安心感も忘れ、恐怖におののくのどか。
すると、眼下の様子を満足げに見つめていたダルイゼンが、何かに気づいて声を上げた。
「? なんだあれ、赤い鳥……?」
ダルイゼンが見上げた先、一筋の赤い光が空へと昇っていくのが見えた。
大きな翼を広げて、宙を翻るその姿。
大和から聞いていた話の通りだ、間違いない。
「あれは、大和さん……、ジュウオウイーグル!」
「ジュウオウ、イーグル……」
颯爽と天を駆ける、大空の王者のその姿に、二人はしばらく目を奪われた。
◇ ◇ ◇
「俺が先行する。みんなは地上からよろしく!」
頷く仲間たちを後に、大和は赤い翼で風を切り、すこやか市の上空へと舞い上がった。野生開放した飛行能力をもってすれば、のどかが囚われている展望台まで、ものの数秒のはずだ。しかし、
「って、当然読まれているか……!」
眼下の林の中から、ジェットパックを背負ったメーバの飛行部隊が次々と飛び出してくる。撃ち込まれる砲火を大和は大きく旋回しながら避けつつ、ジュウオウバスターを放ち応戦する。しかし、
「って、いくら何でも多すぎない!?」
撃ち倒した数以上のメーバが次から次へと林から飛び出してくる。その圧倒的な物量に、展望台に近づくどころか、天を飛ぶ大和の姿は押し込まれるように後方へと追いやられていった。
その様子を見上げながら、セラは忌々し気につぶやく。
「空から攻めるのはやっぱり厳しいみたいね」
「その分、地上が手薄になってるはずだろ。どんどん攻め込むぜ!」
レオの掛け声に、スパークルとフォンテーヌは威勢よく返事する。
「待っててね、のどかっち! 雷のエレメント!」
スパークルは雷光迸るヒーリングステッキをメーバの大群に向けて勢いよく振るう。
駆け抜ける電流にしびれて動けなくなったメーバたちを追いかけるように、冷気を纏った斬撃が襲いかかる。
「野生開放、はっ!!」
アムの鋭く伸びた爪から放たれた冷気を纏った斬撃が、前後不覚に陥ったメーバたちを一網打尽に切り裂いた。
「ひなたちゃん、ニャトラン! ナイス!」
「アムさんも! イェーイ!」
ハイタッチする二人を飛び越え、フォンテーヌとタスクの二人がメーバたちの第二陣と対峙する。
「氷のエレメント!」
ステッキの切っ先から放たれる冷凍光線を、フォンテーヌは横なぎに振るう。
メーバたちの足元をなぞるように放たれたその光は、見る見る氷の結晶と化し、メーバたちの足を拘束する。
「完璧だ、ちゆ! 野生開放!」
巨大化した足で高く跳躍し、振り下ろされる大槌のように両足で地面を踏みつけるタスク。地面に流れ込んだジューマンパワーが間欠泉のように噴き出し、メーバの群れの足元から地雷のごとき勢いで爆散する。
「どうだ、ちゆ。これが僕の力だ!」
「はい、本当にうちの温泉で使われなくてよかったって、改めて思いました……」
地上にもわらわらとひしめいていたメーバの軍勢だが、ジュウオウジャーとプリキュアたちの猛攻により次第にその数を減らしていった。
「最初は数が多くてびっくりしたけど、このまま押し切れそうだペェ!」
「そうだな、あと一息だ!」
「その通りだ! ペギタン、ニャトラン、このままのどかン所まで突っ切るぜ!」
レオの威勢のいい掛け声に、おう! と威勢よく応えるペギタンとニャトランに、フォンテーヌとスパークルも笑顔で頷く。
と、そこに突如、地の底から唸るような野太い声が林間に響き渡った。
「もちろん、そんなに都合よく行くわけねえだど!」
二人が振り向いた矢先、巨大な岩の塊のような拳が、炎の尾を引きながら猛烈な勢いで飛んでくる。
「スパークル、まともに受け止めちゃダメよ!」
「わかってる、んひゃあっ!?」
必死で飛び退く二人が元いたところを、空飛ぶ鉄拳は周囲の空気を震わせながら飛び去っていく。
「ちゆ、ひなた!」
慌てて声をかけるセラ。しかし、野生開放した背びれが別の悪寒を敏感に感じ取ると、慌ててそちらへと向き直った。
「「はっ!!」」
木々の間から現れた二つの陰から、昨日のメガビョーゲンが放ったものより濃く強い瘴気の波動が放たれる。
慌てて避けるジュウオウジャーたち四人。地面に着弾し、そのまま汚泥のように地面を蝕む黒い淀みに思わず息を呑む。
「誰だ! 昨日の生意気なガキンチョか!?」
叫ぶレオをあざ笑うように、不敵な笑みを浮かべながら木陰から現れた二人の姿に、フォンテーヌとスパークルは思わず目を見開いた。
「グアイワル、シンドイーネ……!」
「げーっ、なんでこんな時に幹部が揃い踏みなのよー!」
「こんな時だからこそ、じゃなぁい?」
「作戦は気に入らんが、好機であることは確か! プリキュア、今日こそここで決着をつけてやる!」
ふん、と胸を張る二人の元に、戻ってきた両腕を装着しながら、ずんぐりとした体格のデスガリアンのプレイヤーが歩み寄ってくる。並び立つ三人の様子に、タスクは忌々し気に叫んだ。
「モンド・ダイヤ! そうか、ビョーゲンズと手を組んだというわけか!」
「そうだど! これがオデの考えたナイスな作戦だど! おめえらだって手を組んでるんだからお互い様だど!」
「ってことは、あのクソ汚ねぇ字の手紙はお前のか!」
レオの叫びに、しかしモンドははてなと首をかしげる。
「んにゃ、オデ、地球の文字知らねぇし、そもそも指が太すぎてペンが持てねえんだど。だから……」
「代筆したのよね、その、グアイワルが……」
そう言ってモンドとシンドイーネは、揃って同じ方向に目を向ける。そこには、緑色の皮膚を真っ赤に染めて怒りに震えるグアイワルがいた。
「ぐぬぬ……ジュウオウジャーとやら……。出会って早々俺を怒らせるとはいい度胸だ、ただではすまさんぞ! ってこら、プリキュアどもめ笑うな!!」
声を上げて笑うまいと必死にこらえ、ぷるぷると震えるフォンテーヌとスパークルにグアイワルはがなり立てる。
「とっ、とにかく、ぶふっ、彼らを突破しないとのどかの所にはたどり着けなさそうね」
「幹部と直接やり合うのは初めてだけど、何とかするっきゃないよね……!」
スパークルはフォンテーヌと目を合わせ頷き合うと、ビョーゲンズ幹部二人目がけて駆け出した。
「あら、せっかく燃えてるところ残念だけど、アタシたちの相手はアンタたちじゃないの、よ!」
そう言ってシンドイーネは、手に込めた瘴気を散弾のように放った。
「「ぷにシールド!」」
咄嗟に障壁を展開してパートナーを防御するペギタンとニャトラン。一方、ジュウオウジャーたちは大きく跳躍してかわす。
「くっ、防げるけど、前が見えない! きゃっ!?」
「うぇっ、なになになに!?」
爆風にたじろぐフォンテーヌとスパークルの視界に突如、爆風の中から巨大な掌が現れ、光の障壁をべったりと覆いつくす。
「くくく、捕まえただど!」
「ぷ、ぷにシールドごと掴まれてるペェ!?」
「どんだけでかい手なんだよ、ってニャア!?」
モンドはまるでバスケットボールを投げるかのように、プリキュアたちをぷにシールドごと放り投げる。
「ちゆ、ひなた! ……っ!?」
慌てて追いかけようとするセラたちの前に、ビョーゲンズの幹部二人が立ちはだかる。
「成程、これがお前たちの作戦と言うわけか!」
「ふん、その通りだ緑の。俺たちビョーゲンズは、お前たちジュウオウジャーとやらの攻撃では浄化されることは無い」
「ぐっふっふ、一方オデは、おめぇらプリキュアのヒーリングなんとかって攻撃を喰らっても、頭ふわふわになるくらいで倒されることはねえ!」
「アタシたちがアンタら戦隊をじっくりゆっくり料理した後、ピカピカゴリラちゃんとの戦いで消耗したプリキュアたちをアタシたちがさくっと倒しちゃうって寸法よ!」
めいめいに高笑いするデスガリアンとビョーゲンズのタッグチームに、戦隊たちにも焦りの色が浮かぶ。
緊迫する空気の中、もう一つの影が戦場の近くに降り立った。モンドとの間合いを維持しながらフォンテーヌが叫ぶ。
「ダルイゼン! あなたまで来ていたの!」
それをダルイゼンは意に介さず、今にも戦いの口火が切られそうな四者の睨み合いを見据えて呟く。
「あれ、オレの提案した作戦、本当にやるんだ」
「ええ、そうよ。アンタにしてはなかなかイケてる作戦じゃないの」
「イケてる、ねぇ……」
ドヤ顔のシンドイーネに対し、ダルイゼンの様子はいつものことだが冷めている。
「よし、じゃあさっさとあの動物ちゃんたちをたたんじゃいましょうか、グアイワル!」
「おう!」
そう言って、二人は眼前に構えた掌に瘴気を集中させようとする。が、
「ジュウオウバスター!」
「ひっ!?」
突然の銃撃を、シンドイーネはすんでのところで回避した。
外れた銃弾は、彼女の背後にあった大岩に大きな穴を穿っていた。
「こっちは一撃喰らうだけでまずいってのに、そう簡単に撃たせるわけないでしょ!」
「攻撃は最大の防御、ってな! 俺の座右の銘だぜ!」
「時と場合にもよるが、今はそれが最良の選択だな!」
「浄化は出来ないかもしれないけど、今はとにかく攻めまくるっきゃないね!」
逆境にむしろ火が付いたかのように、四人はジュウオウバスターを連射しながらシンドイーネとグアイワルに向かって猛進する。
雨あられのように降り注ぐ銃弾をシンドイーネとグアイワルは慌てて回避する。しかしその間に、ジュウオウジャーの四人は手にした武器を銃から剣に切り替えると、反撃の暇すら与えず二人に向かって斬りかかった。
「えっ、ちょっ、きゃあ!? ちょっとこいつら、普通にっていうかめちゃくちゃ強くない!?」
「ああ、そいつらの攻撃、(たぶん)致命傷にはならないけど、プリキュアよりバチバチの武闘派だから、喰らったらものすごーく痛いと思うよ」
「ばっ、バッカじゃないのダルイゼン!? それわかっててこんな作戦提案したワケ!? しかもその(たぶん)って何よ!?」
「ぐっ、ぬおぁ!? い、いや、しかし、モンド・ダイヤの方さえ上手くやってくれれば作戦上は問題ない……!」
グアイワルも必死になって応戦しながら、モンドとプリキュアたちの戦いのほうを見やる。
しかし、
「プリキュア! ヒーリングストリーム!」
「プリキュア! ヒーリングフラッシュ!」
「っひょおおおおおお!!??」
開幕して間もなく、二人のプリキュアの浄化技を一手に引き受け、青と黄色の光の波に揉まれるモンドの姿が見えた。
「ぽわわわわ……もうやめさせてドリーミングッバイ…………」
「モンド・ダイヤーーーッッ!?」
天へと昇っていくモンドに、グアイワルは思わず叫んだ。
色鮮やかな光の波が過ぎ去ると、モンドは昇天することなく五体満足のままその場に立ち尽くしていた。ただ、澄んだ空を慈しむようにぼーっと上を見上げている。
「……ここは……、オデ……、故郷の惑星を離れてこんなところで何をやってるんだど……。他人様の惑星に迷惑かけて……。互いの星の将来のためにも、もっと友好的な異文化コミュニケーションを図ったほうがいいんじゃないでしょうか……?」
ただの澄んだ瞳の類人猿に近づきつつあるモンドに、スパークルはうんうんと頷いた。
「ヨシ! んじゃヒーリングゲージが溜まったらもう一発射って、じゃない、撃ってみましょか!」
「な、なんだか敵ながら悪いことをしている気分になってくるわね……」
「こらーー!! 正気を取り戻せモンド・ダイヤ! お前は悪の手先、人間を苦しめて喜ぶ外道、宇宙の無法者デスガリアンなんだぞ!!」
グアイワルのほぼ罵倒に近い叱咤に、はっ、とモンドは目を覚ます。しかし、まだどこか目が虚ろに見える。
「プリキュアの攻撃じゃ傷一つつかないみたいだけど、放っておくと浄化まではいかなくてもそのうち、何だっけ、光堕ち? しちゃうかもしれないね」
「ぐぬぬ、相手にとって不利だからといって、こっちにとって有利とは限らないということか……!」
「マジメに反省している場合じゃないでしょグアイワル! ダルイゼン、アンタの作戦ダメダメじゃないの!!」
憤慨するシンドイーネだが、ダルイゼンはいつもの通りどこ吹く風だ。
「オレは別に思いついたことを言っただけで、やれなんて言ってないし。ま、時間は稼げてるみたいだからいいんじゃない? そろそろ、来る頃だろうしね」
「はぁ? ちょっとアンタどこ行こうってのってヒィッ!?」
ふっと姿を消すダルイゼンに文句を言おうとするシンドイーネのすぐ目の前を、アムの鋭い斬撃が走っていく。
瘴気さえ当ててしまえばすぐにでも無力化できるはずだ。しかし、数はジュウオウジャーの方が有利なこともあり、まったくその隙を与えてもらえない。
「フン! それくらい張り合いがなくては面白くない! 俺はむしろ燃えてきたぞぉ!」
雄たけびを上げ、自慢の筋肉に力をこめるグアイワルに、レオも呼応するように吠える。
「おぉ、やるかあ!?」
「タスク! あんたはそっちの戦闘バカと筋肉バカの面倒をよろしく! 私はアムとこっちの角女の方を相手するから!」
「わかった!」
セラに威勢よく返事し、タスクはバカ呼ばわりされた二人の元へ向かう。
「角女呼ばわりとは随分ねぇ。じゃあ、アタシも本気出しちゃおうかしら……!」
シンドイーネはかっと目を開き、セラとアムのコンビと対峙した。
□ □ □
「みんな……」
後ろ手に縛られ立ち尽くすのどかは、きゅっと唇をかんだ。
ハートの展望台から数百メートル離れた場所で繰り広げられる四者の攻防。のどかの視力でははっきりとは見えないが、けっして生易しい戦いではないはずだ。
人質にとられてしまった申し訳なさと、加勢できないもどかしさに胸が苦しくなる。
やはり、手首を縛るこのロープをどうにかできないものか。そう思い振り返った時だった。
展望台の麓に広がる木々の間を縫うように飛び、こちらに近づいてくる何かが見えた。
「あれは……!」
無骨に角ばった赤い翼を持つ一羽の小さな鳥。そして、その背にまたがっているのは――
「ラビリン!」
「のどかーーー!! いま助けにいくラビ!」
キューブイーグルに乗り、戦場を避け大きく迂回してきたのであろうラビリンは、高速でこちらに近づいてくる。
勇敢なパートナーの姿にのどかが安心したのも束の間だった。のどかとラビリンの間の地上から突如、黒い奔流が放たれ、ラビリンたちへと襲い掛かる。
「ラビーーーーッ!?」
慌てて回避行動を取るキューブイーグルだったが、瘴気の波動は左の翼を掠め、コントロールを失ったキューブイーグルは、ラビリンともども錐もみに回転しながら墜落していった。
「うそ……ラビリン……?」
愕然とするのどかの足元、展望台の下から無情な声が響く。
「そろそろ来る頃だと思ってたよ、見習いのヒーリングアニマル。パートナーを置いて、お前だけ来ないなんてことはないもんな」
展望台の足元から顔を出したのは、仲間たちとの戦いに出向いたはずのダルイゼンだった。
運よく草むらに落下し、起き上がろうとするラビリンを、冷淡な表情で見下ろしている。
体をできるだけ捻じって後方を見やり、のどかは必死に叫んだ。
「ダルイゼン、やめて!」
「やめてって言われて聞く義理なんてないでしょ。ま、このままおめおめ逃げてくれるんなら無理には追わないけど」
何とか立ち上がったラビリンは、慌ててキューブイーグルへと駆け寄る。
「キューブイーグルさん! 大丈夫ラビ!?」
キューブイーグルは苦しそうに頷いた。ダルイゼンの瘴気に蝕まれた翼は、その先端から淀んだ空気を放っている。
「で、どうするんだ、ヒーリングアニマル? お前だけでキュアグレースを助けに立ち向かってくるか? ま、ふわふわ飛んできたところで、ハエみたいに叩き落してやるだけだけど」
「ラビリン、だめ! 無茶しないで逃げて!!」
ダルイゼンの挑発、そしてのどかの叫びに、ぐっと奥歯を噛みしめるラビリン。
「キューブイーグルさん、待っててほしいラビ。また後で、すぐに助けに来るラビ」
そう声をかけ、飛んできた林の方へと歩を進めるラビリン。
しかし、数歩進んだところで再びダルイゼンの方へと向き直った。
「……へぇ、さすが、地球のお医者さんの端くれってわけだね」
ダルイゼンのあおり口調も意に介さず、ラビリンは眉を吊り上げ意識を集中し、深呼吸を繰り替えす。
「大和さんが言ってたラビ……。ジューマンは、ううん、動物は、めいっぱい力を込めて、思いっきり叫んで、その野生を解き放てば、とんでもない力が引き出せるんだって」
小さな小さなラビリンの体から発せられる妙な圧力に、ダルイゼンは眉をひそめる。
「ラビリンだって……、ヒーリングアニマルだって……、動物ラビ!!」
「ふっ、何言ってんの。そりゃアニマルは動物でしょ。サムいこと言ってる暇があったら、とっとと逃げたほうがいいんじゃない?」
「逃げないラビ、ラビリンは、のどかを助けるラビ!」
はっきりと言い切るラビリンに、ダルイゼンの眉間のしわが色濃くなる。今にも駆けだしそうな勢いのラビリンの表情は、本気そのものだ。
「へぇ。まあいいや、なら来なよ」
いつでも来いとばかりに、中指でくいくいと誘い掛けるダルイゼンのジェスチャーを合図に、ラビリンは走り出した。
必死に地を駆けるラビリン。しかしその体格ゆえ、はっきり言ってそのスピードは遅い。ダルイゼンは悠然と右手を構え狙いを絞り、瘴気を迸らせた。
「ラビリン!!」
のどかの叫びと、瘴気の奔流がラビリンへと届く寸前、ラビリンは地を蹴る両足に渾身の力を込めて叫んだ。
「野生……、解放ーーーっっ!!」
「なっ!?」
渾身の力で地面を蹴ったラビリンの体は、ダルイゼンの虚をつくスピードで跳躍し、見上げる彼を遥か高く飛び越えていく。
そして、同じく目を丸くしてその姿を見上げる、テラスの上ののどかさえも通り越し、勢いあまって展望台の本体へと地味な音を立てて激突した。
「へぶっ!!?? ……きゅう」
「ラビリン!? だ、大丈夫?」
パートナーのあまりにアクロバティックな登場に、のどかは多少困惑しながら尋ねる。すると、顔面をしたたかに打ち付け突っ伏していたラビリンはがばりと起き上がり、
「全然大丈夫ラビ! のどか、早く逃げるラビ!」
「あ、ありがとう、ラビリン! でもわたし、腕をロープで縛られちゃってて……」
「まかせるラビ! いまのラビリンの野生は、とどまるところを知らないラビ!!」
鼻息の荒いパートナーに戸惑うのどかを他所に、ラビリンはのどかの背後に素早く回り込むと、光る前歯を思い切りロープへと突き立て、一瞬で切断してしまった。
「よし、これで切れたラビ! ……ぺっ」
「あ、ありがとうラビリン。ワイルドだね……」
ロープの繊維を吐き出した口を拭うラビリンに、とまどいの色を隠せないのどか。その様子をしばらく見つめた後、ラビリンは感極まって泣き出し、その胸にぎゅっと抱きついた。
「もうっ、本当に、本当に心配したラビよ!」
「ごめん、ごめんねラビリン……」
「のどかは、のどかはがんばりすぎラビ! でも、がんばりすぎるのどかがラビリンは大好きラビ! だから、だから、のどかはもっと自分を誇りに思っていいラビよ!」
「……? ご、ごめんねラビリン? でも、ありがとう」
ラビリンが怒っているポイントがいまいちわからないのどかだったが、胸元で嗚咽するパートナーを抱く手をぎゅっと強めた。
「……って、ほっこりしてる場合じゃなかったラビ! ダルイゼンがすぐそこに……って、あれ?」
のどかの胸元から離れ、慌ててテラスの下を見渡すラビリン。
しかし、確かにさっきまでそこにいたはずのダルイゼンの姿はなかった。
「? ダルイゼン、どこか行っちゃったラビ。どうして追ってこなかったラビ?」
「……なんでだろうね。それより行こう、ラビリン! みんなを助けないと!」
頷き合った二人は、戦場の方へと向き直る。
遠くではっきりとは見えないが、フォンテーヌとスパークルの二人はあのデスガリアンを、ジュウオウジャーのメンバーはシンドイーネとグアイワルの相手をしているようだ。両者とも、慣れない相手に苦戦しているようにも見える。
「ありがとう、みんな……。今度はわたしの番! ラビリン!」
「いくラビ!」
「スタート!」
「プリキュア、オペレーション!!」
花のエレメントボトルから解き放たれたエレメントパワーは花弁となってのどかの周囲を乱れ舞い、光の白衣を象っていく。
白衣はやがて花の紅に染め上がり、戦医の少女を守護するバトルドレスへとその姿を変える。
「重なる二つの花、キュアグレース!」「ラビ!」
プリキュアへと変身を遂げたグレース。しかし、二人を覆うエレメントの光は、変身を終えても衰えることなく辺りを鮮やかに照らし続けている。
「なんだろう、これ。いつもより強く、ラビリンから力が流れ込んでくる感じ……!」
「ラビリンの野生がみなぎってるからラビ……? グレースからも、それに応えてくれる感じがするラビ!」
これなら、と頷き合った二人は、ヒーリングステッキを天高く構える。
「ヒーリングゲージ、上昇! ……!? さらに上昇していくラビ!」
「いくよ、ラビリン!!」
◇ ◇ ◇
「はぁ、はぁ……、よ、ようやく追い詰めたわよ……」
「手こずらせてくれたな、ジュウオウジャーとやら……」
息も絶え絶えの様子のシンドイーネとグアイワルが、地面に這いつくばる四人へと迫る。ジュウオウジャーたちの体は、ところどころがビョーゲンズの放つ赤黒いもやに蝕まれていた。
「くっ、これが地球の病気ってやつかよ! 確かにキツいぜ!」
「ちょっと当たっただけで、こんなに体が重くなるなんてね……!」
ジュウオウバスターを杖にしてなんとか立ち上がったレオとセラは、横目でフォンテーヌとスパークルの様子を伺う。
「くっくっくっ、ようやくおめぇらの術にも頭が慣れてきたど。こんないたいけな少女たちを苦しめるなんて我ながらどうかしていると思いますが……、いやいや、徹底的に痛めつけてやるど!」
「まだちょっとお手当が効いているみたいだけど、そろそろわたしたちじゃ厳しくなってきたわね……!」
「ヒーリングゲージももうカラッカラだよー! このままじゃあいつのロケットパンチの餌食になっちゃうー!」
モンドの周囲を駆け回り、攪乱して時間を稼ごうとする二人だが、その体力にも陰りが見える。
両者の苦戦の様子は、空を飛ぶ大和からも見えていた。しかし、
「ようやく七割ってところか! どんだけこっちに戦力回してるんだ……!」
地上の加勢に回ろうと下降しようとすると、それを防ぐようにメーバが飛んでくる。どうやら空からの攻略を防ぐためだけでなく、この状況を予想し大和を空に足止めし戦力を分断させるところまでが作戦らしい。
行く手を阻むメーバの群れを、苛立たしげにイーグライザーで一文字に薙ぎ払う大和。しかし、すぐさま後陣が押し寄せてくる。
このままでは、のどかを助けるどころか、こちらがやられてしまうかもしれない。
大和の顔に焦りが浮かんだ、その時だった。
「!? なんだ、あの光……!」
ハートの展望台から、建屋を丸ごと包み込むほどの巨大な光の柱が上がった。その中心にいる一人の少女の姿を、大和の『鷲の目』がとらえる。
「あれが、キュアグレース……。のどかちゃんの、プリキュアの姿か!」
その光景に、戦場にいる誰もが目を奪われた。
「あれは、グレースの光ペェ! ということは!」
「よかった、ラビリン辿り着けたんだニャ!」
ヒーリングアニマル達からも歓声が上がる。一方、ビョーゲンズたちには動揺の色が走った。
「くっ、まあいいわ人質なんて今更どうでも!」
「そうとも、まずはこのジュウオウジャーたちを先に――」
シンドイーネとグアイワルが掲げた掌に瘴気を集中し始めた、その時だった。
「プリキュア、ヒーリング……フラワーーー!!」
展望台から、キュアグレースの渾身の叫びがこだまする。
それを追いかけるように、ヒーリングステッキから放たれた癒しの光が、隼のような勢いで展望台から撃ち下ろされる。
数百メートルはあろう距離を一瞬で駆け抜けた螺旋状の光はほどけ、二本のマゼンタの槍となってシンドイーネとグアイワルに襲いかかる。
「嘘ッ!?」
「ぐっ、ぬおおおぉっ!?」
避けることも防御することもあたわず、一瞬のうちに光の激流に飲み込まれた二人は、押し流されるように吹き飛ばされた。
自分たちを苦しめた難敵を同時に退けたそのパワーに、タスクとアムは思わず舌を巻く。
「す、すごい。あれがのどかの、キュアグレースの力か! ……ん? 体が……?」
「え、うそ、あんなに苦しかったのに、なんか治っちゃってる!?」
グレースの放ったヒーリングフラワーの余波か、辺りを薄紅色の温かな光が包んでいる。いつのまにか、ジュウオウジャーたちを蝕んでいた瘴気もどこかに吹き飛んでいた。
「な、なんか、今日のグレースいくらなんでもすごすぎない!?」
「たしかに、すさまじい気迫を感じるわね……」
スパークルとフォンテーヌも思わず目を剥く陰で、共犯者を討たれたモンドは焦り始める。
「な、なんだかよくわかんねぇけど、すごく風向きが悪くなってきた気がするど!? まあいい、ともかくまずはこのプリキュアどもをやっちまうどーー!!」
モンドは二人の背中目がけて、自慢のロケットパンチを放った。しかし、
「させるかっ!!」
空から飛来した何かが、二人を庇うようにその両拳でモンドの鉄拳を叩き落した。そして、
「こいつは返すぞ!」
モンドにも負けないくらいの大きな掌で、地面に落ちたモンドの両手を鷲掴みにし、彼に向かって全力投球した。
「どっ、どぉっ!?」
量の拳はがん、ごんと鈍い音を立てて直撃し、重量級のモンドの体は大きく吹っ飛ばされた。
「二人とも、大丈夫かい!?」
「大和さん! ありがとうございます! 空の敵は……?」
「全部倒してきた! のどかちゃんのあんなすごいところ見せられたら、こっちも負けてらんないってね!」
「てっ、ていうかていうかー、大和さんのその姿って……!」
大和の姿に、瞳をキラキラと輝かせるスパークル。彼女が二の句を告げようとしたその時、
「みんなー!」
展望台の方角から、手を振りながらグレースが駆けてきた。
「グレース、ラビリン……!」
「うええ、グレースぅぅ! 本当に良かったよぅ無事でー!」
「本当に、心配かけてごめんねみんな! 大和さんも、ありがとうございます! キューブイーグルさんも連れてきました……よ……、って大和さん、その姿は……!」
二人の瞳の輝きを受けた大和は、その隆々と発達した腕の筋肉を見せつけるように、むん、と力こぶを作って見せた。
「「ゴリラだーーー!!」」
「そう! ジャングルの王者、ジュウオウゴリラ!」
「えっ、えっ、ゴリラだマジゴリラだよ! 筋肉ちょーやばいんだけど!」
「あの、腕、触らせてもらっていいですか……? ふわぁ、ごつごつしてる! まさに、生きてるって感じ~!」
大和の逞しい腕にぶら下がってはしゃぐ二人に、一人おいてけぼりのフォンテーヌがツッコむ。
「あの、ごめん……。ゴリラって、そんななの?」
「って、おめぇら! オデのことを忘れて遊んでるんじゃねえど!!」
自分の腕を再装着して戻ってきたモンドが、至極真っ当なツッコミを入れる。
「のどかちゃん、ああ、えっと、今はキュアグレースだっけ。いけるかい?」
「ふふ、どっちでもいいですよ。いきましょう、大和さん!」
二人は頷き合い、剛腕のデスガリアンと対峙する。やがて、グレースが先陣を切って駆け出した。
「実りのエレメント!」
つぶらな果実を象ったエレメントボトルを装着し、グレースはモンドに狙いを定める。
「ラビリン、いけるよね!」
「ラビ! ラビリンの野生はまだまだフル稼働中ラビ!」
二人はステッキにエレメントパワーを集中させ、紅い光弾を連射する。
「はん、そんなもん効かねえつってんだど。水風船かなんかだど? ……ん?」
モンドに当たった光弾は、いくつかは弾け、いくつかはモンドが形容したとおり、風船のようにモンドの足元に落ちその場に残り続けた。
「「はああああっっ!!」」
グレースとラビリンは、機関銃のように実りのエレメントを乱射し続ける。それらはモンドにダメージを与えることは無いが、
「ふ、フルーツがいっぱい押し寄せてくるだど!?」
光の球は、まるでボールプールのようにモンドの足元を埋め尽くし、やがてモンドの体さえもその海に沈めてしまう。
「いっぱいいーーーっぱい実ったラビ!」
「大和さん、今です!」
おう、と威勢よく返事した大和は、その右手にジューマンパワーを集中させていく。
「ま、前が見えねえ、ど!?」
光の球を掻き分け顔を出したモンド、が現状を把握した時にはすでに遅かった。
「ぎっくり腰の恨み、思い知れ! はあっ!!」
モンドの身の丈ほどに怒張した拳型のジューマンパワーが、大和の雄たけびと共に放たれる。
光の果実たちも弾かせながら炸裂したその拳は、モンドの体を覆う硬い水晶を、見るも無残なまでに粉砕した。
「お、オデの自慢のダイヤモンドがぁ! はっ……!」
大和は息つく間もなく、頭頂部のバイザーを引き下ろし、瞬時にジュウオウイーグルにその姿を変える。
「すごい、早着替え!」
目を見開き驚くグレースに「でしょ?」と笑いかけながら、大和は懐から黒光りする長剣を取り出し構える。
「イーグライザー!」
大和がその剣を横なぎに振るうと、刀身は一本の鉄線で繋がる幾つもの刃に分かれて伸び、まるで大蛇のようにうねりながらモンドへと襲い掛かる。
モンドの体にぐるりと巻き付いた刃は、砕けた水晶の隙間からモンドの体へと食い込み、やがて刀身を駆け巡るジューマンパワーにより真っ赤に赤熱化し始める。
「ライザースピニングスラッシュ!!」
「ぐあああああっっ!!」
大和がその柄を一気に引き寄せると、イーグライザーの刃はモンドの体を切り裂きながら駆け回り、モンドの巨体を徹底的に蹂躙し、ジューマンパワーの光を放ちながら爆破した。
「ふわあ……! すごいです、大和さん!」
「のどかちゃんこそ、サポートありがとう!」
互いを讃えあった二人は、ハイタッチを交わす。そして、林の奥から他のジュウオウジャーたち四人も駆けつけてきた。
「のどか、本当によかったわね!」
「さっきは助かったぜ、ありがとうな!」
「そんな、お礼を言うのはわたしの方です。みなさん、本当にありがとうございました!」
セラとレオに深々と頭を下げるグレース。一方、タスクとアムは少し焦った様子でのどかに問いかけた。
「のどか、助かったばかりのところ申し訳ないんだが、キューブエレファントとタイガーはどこに……?」
「あの子たち、のどかちゃんと一緒に攫われていったんだよね?」
「それが……、」
のどかが言葉を続けようとしたところに、草むらをがさごそと掻き分けて現れた二人組に、フォンテーヌが慌てて身構える。
「シンドイーネ、グアイワル!」
「ちょっとー、あんたたち、浄化されたんじゃなかったの!?」
「うっさいわねキュアスパークル! この話はまだ本編14話ごろの時間軸なんだから、退場してたまるもんですかっての!」
「こうまでやられたままで、おめおめと引き下がってなるものか……! おい、ダルイゼン! どこに行った!!」
グアイワルが叫ぶと、まるでずっとそこに潜んでいたかのように、木陰からぬっとダルイゼンが姿を現した。
「あれ、大分こっぴどくやられたみたいだね」
「ヤラレタミタイダネ、じゃないわよ!? あんた、何まんまとキュアグレースを取り逃してくれちゃってんのよ! アタシたちがこんな目にあってるのはそのせいでしょ!?」
「とにかくだ、例の物はお前が持ってるんだろ! いいからさっさと寄越せ!」
はいはい、とシンドイーネの文句を受け流しながら、ダルイゼンはコートの懐からある物を取り出す。それを見た一同、特にタスクとアムは身を乗り出してどよめいた。
「あれは、キューブエレファント……!」
「ちょっと、キューブタイガーに何するつもり!」
二人の怒気に満ちた声を他所に、シンドイーネとグアイワルは不敵に笑った。
「ナノビョーゲンは、人間や動物には直接植え付けられない……それは、地球の生物の持ち前の抵抗力が、ナノビョーゲンの浸蝕を防いじゃうからなの。だけど、」
「こいつらは見たところ、無機物と有機物の中間……。なら、どうなるかな?」
タスクとアムが慌てて止めに入ろうとするより早く、シンドイーネとグアイワルは抵抗できない二匹のキューブアニマルを頭上へと放り投げた。
「進化しなさい、ナノビョーゲン」
「進化しろ! ナノビョーゲン!」
二人の体から飛び立ったナノビョーゲンは、空中のキューブエレファントとタイガーに取り付き、その体内へと入り込んでいく。
一同が愕然とした顔で見つめる中、二匹はしばらくもがき苦しむように暴れた後、その目に禍々しい紅い光を灯した。
「嘘、でしょ……?」
驚愕するグレースの目の前で、淀んだ瘴気を纏った二匹の体はぐんぐんとその大きさを増していく。
やがて、ハートの展望台を優に超える大きさに成長した二匹は、濁った雄叫びを上げ、プリキュアとジュウオウジャーに向けて牙を剥いた。
最終話へつづく