クイン視点
私の目の前には、あの狸爺のダンブルドアがニコニコして私を見下ろしている。
・・・こうなった経緯をご説明しよう。
今日は、7月29日。私の誕生日だ。
私がレストレンジ家の書庫で未来のために『分霊箱』の資料、『深い闇の秘術』を読んでいた。この本は、とても面白い。すると、ドアノッカーが叩かれたのでミオを呼んで、言った。
「ミオー!ドアの前に誰かいるから誰だか、確認して来て。」
「分かりました、お嬢様!」
ミオが現れて、キーキー声で答えるとドアの向こうに消えていった。ミオが来るまで本の続きを読もうと、しおりが挟まれたところを開こうとしたら、ミオが物凄い形相で飛び込んできた。
「ミオ?いったいどうしたの?」
「お嬢様!あのダンブルドアです!ダンブルドアがいます!」
「ああ、そういえば今日は私の誕生日だわね。しかし、なんでダンブルドアかな,,,。どうせならセブルスがよかったのに。」
「お嬢様!通しますか⁉︎」
「ミ、ミオ。落ち着いて。ええ、通して頂戴。」
「分かりました、お嬢様。」
そう言ってでていくと、ミオはダンブルドアをキツく 縄で結んで睨みつけながら入ってき
た。さすがにそれには、苦笑いするしかなかった。
「ミオはさすがね。」
クスクス笑いながらいうと、ミオはニコッとしてわたしを見た。
「お嬢様に仕える身として当然でございます!」
「はあ、ミオもうそろそろ縄を解いてあげなさい。」
「分かりました、お嬢様。」
ミオが渋々頷くと、指を鳴らしてダンブルドアの縄を解いた。そして、退出した。
・・・ということで、このような状況におちいっている。
はあ、めんどくさい。本当に、めんどくさい。
ダンブルドア視点
この子には、ベラトリックスやロドルファスに会った時に感じた威圧感や闇のオーラはなく、普通の女の子にしか見えない。儂は、クインに会った時、それが最初に抱いた感情だった。しかし、儂があの子に近づいた瞬間、純粋で落ち着いていた目が急に鋭く警戒するような、しかしめんどくさそうな目に変わった。その目は、かつての『トム・リドル』が儂と初めて会った時にしていた目だ。そう思ってると、クインが話しかけてきた。
「こんにちは、ダンブルドア。何かご用ですか?何も用がないのであれば、この屋敷から出て行ってくれませんでしょうか?・・・あと、『開心術』を仕掛けても無駄ですよ。」
「なんと。その歳で『閉心術』を身につけているのか。すごいの〜。」
こんなことを言ってはいるが、実際にはこの子に警戒の念を強めた。その途端、頭の中に何かが入りこむような感覚になった。
「ッ⁉︎」
しまった!と思い閉心術をしようとしたら、すでに開心術は解かれており、目の前にいる少女は欲しいものを得た!というような顔をしていた。
「クスクス。偉大なる魔法使いにも、秘密はあるのですね。」
いったいあの短時間でどのくらいの記憶を見たのだろう。しかし、ハリーのことがバレてはいけない。まあ、そこの部分は覗かれていないじゃろう。,,,多分。
「あ、で、なんのご用でしょうか?まあ、だいたい分かっていますけど。」
「そ、そうじゃそうじゃ。わすれておった。」
焦ったことで舌が回らなかった。『入学許可証』をローブの内側から取り出すと、クインに渡した。
「あら、どうも。」
「良かったら、買い物は一緒に「いえ、結構です。ルシウスたちと行く約束をしているので。」」
「そうかそうか。では、ホグワーツで会おうぞ。」
「ええ、では。ミオ!ダンブルドア先生をお見送りしなさい。丁寧に。」
「分かりました、お嬢様!では、行きますよ!」
ミオは、レストレンジ家の屋敷しもべ妖精なのだろうか?まあ、多分そうだろう。じゃなければ、あんなにクインに忠誠を誓うことはあるまい。それに、あの子からは特別な魔力を感じた。
「あの子が闇に堕ちぬようにしなければ。」
誰に言うのでもなく、その言葉は宙に虚しく響いた。
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