今章の時系列は原作の1、2巻になります。
予告で出た龍成の力が出るのは後の方になりますが、そのヒントはその前から出していきたいと思っています。
…ちょっとすぎて分からない可能性は否めませんが…。
それでは、本編をどうぞ。
Episode1
あれから3年の時が経ち、龍成と孔明は高校生となった。
二人が進学したのは国立魔法大学付属第一高校なのだが───
「龍成よぉ…お前ホントにどういうつもりだったんだよ…!!」
「まだ言うか。
一日に一回はそれ言ってるぞ。」
「何度でも言うに決まってるだろ!!
お前なんで入試で手ェ抜いたんだよ…その気になりゃ一科生になる事も出来ただろうが…!!」
今の二人の会話からも分かる通り、龍成が一科になると考えていた孔明は全力で入試に取り組んだために一科生として第一高校に
だが…龍成は思いっきり手を抜き、結果ギリギリ二科生になっていた。
その証拠に、孔明のブレザーには花弁のようなエンブレムがついているが…龍成の物にはそれが無い。
その事に孔明は不満を抱き、龍成の胸ぐらを掴みながらそれをぶつけていたのだった。
そんな孔明に龍成はふぅ…とため息を吐くと───
「毎回言ってるがな…俺は一科なんて柄じゃねぇ。
二科生として自由な学生生活を送らせてもらいたい…だからあえて二科生になれるくらいの点数に調整したんだよ。」
「このやろう…!!
はぁ…一度決めたら梃子でも動かねぇからなお前は…。
もう勝手にしろ!!」
そう言って孔明は龍成の胸ぐらから手を離した。
龍成はああ言ったが…実際にはまだ理由があった。
それは…二人が別の科にいる事で、たとえ片方だけで問題が発生してもすぐに対処出来るようにする、というものだ。
孔明が龍成を離したのは、それを言わずとも分かっていたからであった。
これは三年近く行動を共にしていた二人だからこその信頼関係と呼ぶべきだろうか。
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「てかお前…そんな事ここでいう必要あったか?」
「こんな時間にもう一校の校門前まで来てるお前が悪い。
入学式まであと二時間はあんのになんで来たんだよ。」
欠伸をしながらそう言う龍成に孔明からのツッコミが入った。
「早く来るのに理由がある、孔明ならそれも分かるはずだろ?」
「はぁ!?
って、ああなるほどな。」
龍成の言葉に疑問を抱いた孔明だったが、聞こえてきた男女の痴話喧嘩(※ちなみに龍成には聞こえてはいない)でその真意を理解した。
(たしか原作だと…講堂前だったよな。)
そう考えながら端末を頼りにそちらへと行くと───
───目当ての人物は、いなかった…。
「あ”…!?
どこ行きやがった?」
「もう移動したみたいだな…っと、こっちに行ったみたいだぜ。」
その人物を探す龍成に孔明はそう言うと中庭の方へと歩いて行った。
「一応聞いておくが…なんで分かったんだ?」
「あっちからウィードだのなんだのと言う声が聞こえてきたからな。
「さすが地獄耳。」
そんな会話をしながら二人も中庭へと向かって行った。
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二人が中庭に入ると、そこにあるベンチの1つに目的の人物はいた。
どうやら、手持ちの携帯端末を使い読書をしているようだ。
その様子に孔明は話しかけるかどうか悩んだが…そんなものは関係ないとばかりに彼に近づいていく龍成を見て半ば諦めのようなものを伴いつつその後を追った。
「よっと…隣、座らせてもらうぜ。」
「座ってから言うものじゃねぇだろ…。
すまん…隣座らせてもらうがいいか?」
座ってから断りを入れる龍成は孔明のツッコミを入れ、
断りを入れる。
「ああ、かまわないさ。
制服を見た限りだと俺と同じ新入生のようだね…開場の時間まで暇だろうし、ここでゆっくりしているといいさ。」
そんな彼らに、先にベンチに座っていた少年は端末から目を離すと表情一つ変えずそう言った。
それを聞くと孔明は「そうか。」と言ってベンチに腰掛けた。
「そうだ。
俺達全員新入生なら、これから先関わる機会が多くなるだろうし…自己紹介しねぇか?」
孔明が座ったタイミングで龍成がそんな提案をする。
二人はそれを承諾するかのように頷いた。
「てな訳で一人だけ
「そこは言い出しっぺのお前だろうが!!
ハァ…俺は紫竜孔明だ、名前で呼んでくれて構わねぇ。」
それを受けた上での龍成のその言葉に孔明は即座にツッコミを入れ、こういう自由奔放な性格だと諦めて自己紹介を始めた。
「そんじゃ次は俺だな。
孔明が終わらせると同時に龍成は自己紹介を終わらせ、少年の番だとばかりに彼を見た。
だが…───
「───龍成と、孔明?
それが君達の名前…なのか。」
彼は二人の名前を呟いていた。
「お~い、どうしたんだ?」
「
「だったらなんで
「だったらあれか?
そんな女みたいな顔してんのに孔明なんて名前だから驚いてんのか?」
「顔の事言うんじゃねぇつーの!!
お前は毎回俺をイジる目的でそれ言ってるよな!!」
少年が動かなくなった理由を考察していた二人だったが…龍成が顔について言った途端いきなり孔明がキレ、それを 見た龍成は腹を抱えて笑いだした。
実は孔明の外見だが…それだけだと女と見間違えるような顔立ちをしているため、パッと見では貧乳の女のようにも見えるのである。
初見の人が彼の容姿について言うと、毎回烈火のごとく怒るため、それを面白がった龍成はわざと言って孔明で遊んでいるのだ。
「ん…?
あぁすまない、以前君達とよく似た人物を見た気がしていてね…名前も似てるから驚いたんだ。」
そんな様子を見て落ち着いたらしい彼は、龍成達に対してそう言うが…会った記憶が無いため、二人して首を傾げるのだった。
「って、んな事はいいからさっさとお前も自己紹介してくれよ。」
「ああ分かった。
だからそう急かすのはやめてくれ。」
まだ自己紹介の途中だという事で龍成が催促すると、少年はそれを軽くあしらい、少し深呼吸をした。
そして───
「司波達也、だ。
よろしくな。」
「そうか…じゃあ達也って呼ばせてもらうぜ。
これから3年間よろしくな。」
達也が名乗ったのに合わせて龍成と孔明が差し出したそれぞれの手を取り、しっかりと握手した。
「こちらこそ、よろしく頼む。
ところで…君達の名字、紫竜と或守って確か…
「おう、考えてる通りで合ってるぜ。
まぁ…俺は支流だけどな。」
が、二人の名字に疑問を抱いた達也が言ったその一言で龍成は若干苦い顔をし、そんな状態の彼に変わって孔明が達也にそう答える。
二人が転生した先の家系…それは何の因果か数字付きの家系だったのだ。
そういうのを気にしていない孔明は問題無かったが、堅苦しいのが苦手な龍成はそれを知った瞬間気絶した。
…幸いだったのは或守家がけっこう緩く、自分の好きなように振る舞えた事だろうか。
その後、彼らは講堂の開場時間まで読書や雑談に興じるのだった。
今話はここまでです。
龍成と孔明は数字付きの設定にしました。
或守は“或”が2を意味するために付けられた設定ですが孔明は二人目の主人公なのでその設定を投稿の少し前に入れました。(ダブル主人公タグ入れました。)
それと、孔明の外見の設定ですが…fate/シリーズのモードレッドを想像しています。
でも男です。
それでは、次回も楽しみにしていてください。