ウルトラダンガンロンパ 才能を魅せる学園   作:ユキミス

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Chapter4 北風が吹く頃に
Chapter4 (非)日常編


 どうやって帰ったのかわからない。モノクマからは前にいた個室で寝て良いって言われたから前の個室にいた。

 

 何も考えられない、希望さえ感じられない。ずっとこんな、こと続けなきゃいけないんだろうか。

 

 

 

 インターホンが鳴る。俺はしぶしぶ出た。

 

監原「よっ」

 

上条「……」

 

監原「夕飯、食べないのか?」

 

上条「……」

 

監原「食べろよ、身体に触るぜ?」

 

上条「……もう、どうでも良いじゃないか」

 

監原「上条……」

 

上条「何やっても殺人は起きるし、もう俺たちに希望なんかないんだ、もう諦めろよ。はは……なんでこんなことになったんだろうなあ。前世でよっぽど悪いことしたのかな」

 

監原「上条……お前……」

 

上条「もう…!これ以上希望を持ってもしょうがないんだ!」

 

監原「……お前が何を思っても良い。仕方ないと思う。けど、俺はお前に生きていて欲しいんだ」

 

上条「……」

 

監原「生きていて欲しい、それは岩田の最期の願いのはずだ」

 

上条「……」

 

 そう、だよな。岩田は……

 

 

回想

 

岩田「みんな!希望を忘れるな!生きるだ!明日を、未来を!!」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

上条「岩田……」

 

俺が諦めるわけにはいかないんだ。

 

 

 

 

14日目

 

 

 朝、食堂にはパーティーの準備がされたままだった。

 

佐藤「上条くん!」

 

監原「上条!」

 

知念「上条くん!」

 

式野「……」

 

メイビー「……来たんだね」

 

上条「あれ、これだけ?」

 

監原「ああ。籠森も絵馬も将口も説得したがダメだった」

 

上条「籠森や絵馬なら分かるけど、どうして将口が……」

 

メイビー「ま、内通者バレしていつも通り過ごせるわけないよね」

 

上条「……俺、将口のところに行ってくる!」

 

 

 

 

 

 

 将口も個室に戻って来たらしい。

 俺はインターホンを鳴らした。

 

 

将口「か、上条……?」

 

上条「少しはさ、なんか食べろよ。俺、昨日は学級裁判の後から何も食べなかったけど、今日は食べたからさ」

 

将口「っ……なぜ、なぜだ!私のことなんか!私は君を殺そうとした!なのに!」

 

上条「でも、お前は岩田とは違って俺を殺さなかっただろ?」

 

将口「私は岩田より最低だ!眠っていて抵抗出来ない相手を襲ったんだ!」

 

上条「大事なのは、これからどうするかだと思う。それが岩田の願いだと思うから」

 

将口「……」

 

上条「人質をとられていたお前を強く責めることは出来ないよ」

 

将口「……」

 

上条「籠森や絵馬も呼ばなきゃいけないから。顔だけでも見せに行ってやれよ」

 

 

 

 

 

 次は籠森か。

 

 

 

 籠森も個室に戻ってるみたいで、インターホンを鳴らした。

 出てこない。

 

 

上条「モノクマ」

 

モノクマ「なんでしょー?」

 

上条「籠森は生きてるよな?」

 

モノクマ「死んでたら開けてあげるよ」

 

上条「……籠森!」

 

俺はガチャガチャとドアノブを捻った。

 

籠森「……」

 

上条「あ、あのさ、籠森……」

 

籠森「……岩田のことは悪かったな」

 

え?い、今、籠森が謝ったのか?

 

籠森「謝っても許さないだろうな。見張りを任されていながら、岩田を1人にしたんだからな」

 

上条「でも、加賀美から呼び出されて……」

 

籠森「やめろ!それでも俺は…!」

 

上条「違う籠森!お前が責任を感じることじゃないはずだ!」

 

籠森「もうやめてくれ!俺はもう……死にたい」

 

上条「!?籠森っ!?な、何言ってんだ!岩田の言葉を忘れたのか!?」

 

籠森「誰かを信じてまた苦しむくらいならいっそ……」

 

上条「籠森!」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

将口「だ、誰か来てくれ!!」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 将口の悲鳴にも近い叫びに背筋が凍った。

 

 

上条「将口……!?」

 

まさか、また。

 

上条「籠森!一緒に来てくれ」

 

籠森「……」

 

上条「早く!」

 

俺は籠森を引っ張って外に出るとカッターを振り回す絵馬の姿だった。

 

 

絵馬「近寄らないで!死にたくない!殺さないで!」

 

将口「お、落ち着け絵馬……」

 

上条「将口!?な、何があったんだ!」

 

将口「絵馬が美術室から飛び出して来て急にカッターを振り回したんだ」

 

絵馬「いやああああああ!助けて優子おおおお!」

 

上条「絵馬!」

 

籠森「っ……」

 

 

 

監原「なんの騒ぎだって……絵馬!?」

 

佐藤「絵馬さん……」

 

知念「えっ!?どうなってるの!?」

 

 

 

絵馬「死ぬのは嫌!!」

 

 

上条「落ち着けやめろって!」

 

絵馬「もう嫌!嫌なの!こんなの!」

 

上条「みんな!止めるの手伝ってくれ!」

 

監原「クソ、いくら絵馬でも刃物を振り回されちゃ迂闊に近づけないぜ」

 

籠森「…!」

 

籠森が飛び出すと目にも止まらぬ速さで絵馬からカッターを奪い取った。

 

絵馬「あっ……」

 

籠森「……」

 

上条「籠森!大丈夫なのか!?」

 

籠森「俺は超高校級のバスケ選手だぞ?相手から手に持った物を奪うなんて朝飯前だ」

 

佐藤「絵馬さん!」

 

絵馬「こ、来ないでよ!殺さないで!」

 

上条「落ち着け絵馬!誰もお前を殺したりしない!」

 

絵馬「なら優子を出してよ、殺さないって証拠を見せてよ」

 

上条「加賀美は……。絵馬、俺たちはお前を殺さない」

 

絵馬「なら優子を出してって言ってるでしょ!!」

 

知念「か、監原くんどうしよう……」

 

監原「確か保健室には睡眠薬あったよな?精神安定剤の効果もあったはずだ」

 

メイビー「僕が取りに行くよ」

 

メイビーが旧校舎の保健室に向かった。

 

絵馬「嫌!もう来ないで!」

 

籠森「喚いたって、加賀美は帰って来ない!」

 

絵馬「な、何よ!」

 

籠森「……加賀美は、こんなこと、望んでないはず……だ」

 

上条「籠森……」

 

絵馬「あんたが優子を知ったような口聞かないでよ!」

 

籠森「知りたかったさ!加賀美のこともっと!!」

 

絵馬「っ!?」

 

籠森「だからお前に教えてもらいたいもっと、加賀美のこと」

 

絵馬「……っ」

 

 

 

 

 

メイビー「持ってきたよって……なんだこの雰囲気」

 

佐藤「籠森くんが丸く収めてくれたの」

 

絵馬「……」

 

 

上条「籠森、お前……」

 

籠森「ここでまた誰かが死んだら加賀美の死も、岩田の自白も意味も意味がなくなるんだ」

 

監原「……でどーすんだよ、将口、籠森、絵馬。みんなと集まることは強要しないが、飯くらい食べとけよ」

 

 

籠森「参加する」

 

絵馬「……あ、あたしもっ……」

 

 

将口「……」

 

 

上条「将口!お前も!」

 

将口「わ、私は内通者だ。私がみんなと行動するなんて許されるのか?」

 

監原「お前が内通者かどうかなんて関係ないんだ。お前が俺たちとどう関係を築いていきたいかなんだ」

 

佐藤「将口くん、将口くんはどうしたいの?」

 

知念「僕は将口くんを信じたい」

 

籠森「俺は人のこと言えない」

 

絵馬「あたしも、今さっきのこと……だし……」

 

メイビー「ま、自分で決めるんだね」

 

式野「他害をしないというのなら、僕は構わない」

 

 

上条「将口!お前の気持ちが知りたい!」

 

将口「わ、私は………っ………み、みんなと……一緒に……っ!」

 

 

 

監原「よし、さっさと朝飯しよーぜ」

 

 

 

 

 

モノクマ「ちょーっと待ったぁ!」

 

上条「うわっ!なんだよ!」

 

モノクマ「僕は安いお涙頂戴な話嫌いなんだよねー。さっさと終わってくれて良かったよ」

 

監原「んで、また新しい場所にいけると?分かった分かった消えてくれ」

 

モノクマ「しょぼーん、せっかく言おうと思ったのに」

 

監原「そんなこと知ってるんだよ」

 

モノクマ「せっかくだから言うケドさ!3階を解放したからぜひ行ってみてね」

 

 

3階の解放か……。

 

 

監原「とりあえず、飯の後に探索してみようぜ」

 

 

 

 

 朝食が終わり、3階の探索が始まった。

 

 

 

式野「音楽室!音楽室だ!いやっほおおおお!」

 

式野が飛び上がるように走った。

 

上条「式野……」

 

知念「さすが超高校級の指揮者……」

 

 

 

 

監原「な、なんだこれ!」

 VRゲームと書かれた場所。

 

 

上条「VRゲーム?」

 

モノクマ「そうです」

 

上条「うわっ!びっくりした!」

 

モノクマ「ここではオマエラが楽しい楽しいVRゲームができます」

 

メイビー「どんなことができるの?」

 

モノクマ「んう?ミリオカートとか、アヴァとナンタムとかに乗ったりとかだね」

 

監原「なんでそんなシステムがあるんだ、全く」

 

モノクマ「そうそう、剣と魔法の世界も擬似体験できるVRゲームもあるよ」

 

監原「そうかそうか帰った帰った」

 

モノクマ「僕の存在って……」

 

素直にモノクマは消えた。

 

上条「監原……」

 

監原「まあ、気が向いたらやればいいな。上条、こういうの好きだろ?」

 

上条「え?まあ」

 

こんな状況じゃなかったら存分にはしゃいで楽しんでただろうな……。

 

メイビー「ふーん、結構最新の設備だな」

 

メイビーはイキイキとVRゲームを調べてるな。式野と同じく超高校級のゲームクリエイターだからか。

 

上条「……」

 

とりあえず探索を続けるか。

 

 

 

 

 

 

 3階の調理室に来た。

 

佐藤「すごい」

 

上条「佐藤?」

 

佐藤「なんでも揃ってる」

 

佐藤がかなり興奮してる。俺にはよく分からないが見たことないものがたくさんある。巨大な冷凍庫もあるし。

 

佐藤「バリエーションが増える」

 

 なんか結構みんな喜んでるな。

 

佐藤「飲み物もたくさんあるよ、コロンビアにダージリンにバタフライピー」

 

監原「生活が豊かになるな」

 

そうだな。ただ、何か胸騒ぎがし続けていた。

 

 

 

 

将口「……」

 

上条「将口?どうかしたのか?」

 

将口「この職員室って場所にこんなものが」

 

将口が見せた日記があった。

 

 

 

 

4月6日

 

 研究は難航を極めている。

 人間というにはあまりにも空っぽすぎるそれ。

 身体は大人ながらその精神は生まれたての赤子に過ぎない。

 我々は『記憶』の技術を使い、彼らにその記憶を植え付けることで年相応の人間になるのではと考えた。

 

 

 

 

 

 

 

将口「どう思う?」

 

上条「どうって……記憶がどうたらって……」

 

将口「すまない、私も少し戸惑っていた」

 

上条「いや、良いよそんなこと。別に俺たちには関係ないよ。それよりもっと探索してみよう」

 

将口「そうだな」

 

 

こうして1日が終わった。

 

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