15日目
朝俺たちが朝食をとっていると……
モノクマ「オマエラ、至急体育館にお集まりください」
というアナウンスをされた。
監原「はぁ、やっぱりなんか仕掛けてくるか」
上条「従わなきゃいけないんだよね?」
監原「ああ」
俺たちは体育館に集まった。
例によってモノクマが飛び出してきた。
モノクマ「やあオマエラ元気?」
監原「さっさと用件を言え」
モノクマ「まあまあ、焦らない焦らない。焦らないって大事だよ」
モノクマ「ま、今回、オマエラにはあることをやってもらうよ」
上条「あ、あること……?」
モノクマ「そう、オマエラにはVRゲームを13時から16時の間、やってもらうよ」
上条「え?」
モノクマ「だからこれから毎日13時から17時の間、VRゲームをやってもらうんだって」
上条「えええっ!?」
籠森「なんでそんなことしなきゃいけないんだ!」
モノクマ「今の時代、新しい技術に対応しなきゃいけないんだよ!」
監原「それだけか?」
モノクマ「んう?」
知念「そ、それだけって、大変なことじゃないか」
監原「今までモノクマが俺たちを呼び出す時は不信感を煽ったり、不安を煽ったりして殺人を起こさせようとしたのに今回はゲームだけなんて随分優しいんだな」
モノクマ「ま、飴と鞭だよねぇ」
監原「本当にそれだけなんだな?」
モノクマ「そうだよ、オマエラは毎日、13時から17時まで、VRゲーム、『剣と魔法の大冒険』をやればいいだけ」
そのまんまだな。
モノクマ「それじゃあね」
そう言ってモノクマは消えた。
籠森「全く、めんどくさい」
知念「監原くんの言う通り、あまり殺人を煽るような感じじゃなくて良かったね」
監原「これだけで終わるとは思えないがな」
そして13時、モノクマに言われた通り、VRゲーム、『剣と魔法の大冒険』をプレイを始めた。
よくあるRPG風の世界でチャットで会話した。
上条「職業も戦士に魔法使いにって普通の典型的なRPGだな」
監原「そりゃあ剣と魔法の大冒険なんて安直な名前だからな」
佐藤「私、こういうの……分からない」
知念「記憶に……ない。全くない」
籠森「小学生の頃はゲームはよくしていたが、高学年あたりからバスケにつきっきりでな、最近のゲームはよく分からない」
将口「孤児院で子供たちとプレイをしていたが、のめり込んでたわけではないから……」
メイビー「問題ないよ。VRってこと以外は古典的なRPGだ。すぐに覚えられるよ」
絵馬「きゃー!素敵!リアル!」
上条「すっかりのめり込んでるな」
監原「あれ?式野は?」
知念「確かに式野くん見当たらないね」
監原「おいおいまさか」
上条「もしかして」
俺と監原は一度ログアウトした。
式野「……」
監原「おい式野!」
式野「あ、監原に上条か……」
上条「式野、まさかとは思うけどさ」
式野「い、一体どうやれば良いのだ!?」
監原「このゴーグルつけてこの一番大きなボタンを押せば良いだけだよ」
式野「ほ、ほお……」
監原「俺の真似してよくみてみろ。上条は式野がちゃんと出来るか確認な」
監原は再びログインした。
式野「えーっと、このボタンか?」
上条「違う違う、それは終了ボタン、開始はこっち」
式野「難しいな」
ゲーム慣れしてない佐藤でも出来るのに。
上条「このボタン、それが終わったら、剣と魔法の大冒険を選択するんだ」
式野「?」
知念「式野くん、まだログインしてないね」
佐藤「上条くんと監原くんがつきっきりみたい」
将口「私たちは先にギルドの申請をしておこう」
籠森「なんでこんなことやらなきゃいけないんだ」
絵馬「良いじゃない、楽しいんだから!」
籠森「こいつ……」
メイビー「何もしないってのも退屈だし、俺たちは先にクエストでもクリアしておこうか」
絵馬「その前に職業を決めなきゃ!やっぱりあたしは魔法使いよ!」
籠森「よくわからん」
メイビー「初心者は戦士が良いじゃないかな?バスケ選手なら動き回るのは得意でしょ?」
籠森「うーん?」
メイビー「佐藤はヒーラーが良いんじゃないかな。戦闘は稀だし」
佐藤「わかった」
知念「僕は……?」
メイビー「うーん、君はタンカーとか?」
知念「タンカー?」
メイビー「盾役。魔法使いやヒーラーを守るのが役目だね」
将口「私は……」
メイビー「うーん……君もタンクかな。多分、上条や監原も戦士か魔法使いだろうから。守りは固めた方が良い」
籠森「そう言うお前は?」
メイビー「魔法戦士。両方戦えるポジションだよ」
絵馬「クエストをもらったわよ!」
メイビー「うんっていきなり上級者向けじゃないか!初心者が多いんだから初心者向けクエストをしないと!」
絵馬「えー?」
メイビー「逃げて籠森!」
ドラゴンが炎を吐いた。盾役の将口も知念も間に合わず、籠森とメイビーと絵馬は焼かれる。
絵馬「もー!しっかり戦ってよ!」
メイビー「佐藤、ヒールを」
佐藤「あれ?あれ?使えないよ?」
メイビー「MP切れか……」
ドラゴンが迫ってくる。
メイビー「おーい、籠森?」
チャットすらしないようだ。
メイビー「やばい、まさかの初心者向けで全滅か?」
上条「食らえ!」
剣でドラゴンの目を抉った。
監原「トドメだ!」
電撃の魔法でドラゴンを倒した。
メイビー「さすが、ゲーム慣れしてる2人」
上条「そんな、ゲームは親に取り上げられたからそんなしてないのに」
監原「素人同然の奴らばっかじゃ、そうなるな」
メイビー「式野は?」
式野「bokuhakoko」
籠森「はははは!まともにチャットも出来ないのか!」
監原「ローマ字になってるぜ、変換しろ、変換」
式野「こらのなくち」
籠森「あはははははっ!なんじゃそりゃあ!」
監原「あーあ、平仮名になってる」
メイビー「ゲームどころじゃないな」
上条「スタンプ!スタンプならどうだ?」
ブォンと音を立てて式野は消えてしまった。
監原「式野!?」
メイビー「先が思いやられる」
16日目
式野「夜通しメイビーに教えてもらった、今日からは大丈夫だ」
籠森「ほんとかぁ?」
知念「9人いないとクリアできないクエストがあったからちょうど良いね」
式野「僕についてこい!」
上条「チャット打ててる」
籠森「昨日、まともにチャット出来ずに強制終了した奴とは思えんな」
式野「さあこい魔物ども!」
監原「ま、これでひと段落って感じだな」
メイビー「……」
俺たちは順調にクエストをこなしていた。
モノクマ「やあ、元気?」
上条「モノクマ!?」
知念「なんでこんなところに!?」
絵馬「雰囲気が壊れるじゃない!」
モノクマ「だってここは僕が作ったんだもん!」
監原「で?用件は?」
モノクマ「いや、君たちはちゃんと協力して頑張ってるかなーって」
監原「お前としちゃ、俺たちが協力して頑張ってのはつまんないだろ?」
モノクマ「そんなことないよ、希望と呼ばれる君たちが協力してクエストをこなす姿に感動の涙が止まらないよ」
上条「そんなことを言いに来たのか!」
モノクマ「うん、で、君たち、お腹空かない?」
上条「あ、あれ?確かに小腹すいたかも」
監原「いつも佐藤がおやつを作ってくれるからなぁ」
メイビー「というかVRなのにお腹は空くんだな」
モノクマ「同然です。よって君たちはトイレ休憩や食べ物を作ったり食べたりするのは許可しましょう」
絵馬「ほんと?」
佐藤「作ってくるね」
さっそく佐藤がログアウトした。
監原「モノクマめ……何を企んでるんだ」
上条「でも良いんじゃない?楽しいしさ」
監原「モノクマはこれくらいで終わらせてくれるとは思えないんだ」
上条「悲観しすぎだよ、もう殺人は起きないよ」
監原「……」