17日目
上条「よし、今日もクエストクリアしてやるぜ!」
監原「上条、なんか目的変わってないか?」
上条「だって楽しいんだよ」
籠森「こんなゲームのどこが楽しいんだか」
上条「もっとクエストクリアして有名な冒険家になるんだよ」
知念「有名な冒険家になると良いことあるの?」
上条「たくさん報酬がもらえるし、強い敵とも戦える」
籠森「報酬は現実世界にもっていけないんだぞ」
上条「でも!この世界で培った経験は成長の糧になるんだ!」
監原「ま、この辺りはゲーム好きじゃないと分からないかな」
モノクマ?「ガオー!」
上条「モノクマ!?」
モノクマ?「くらえー!」
上条「ぐはっ、HPが減った?敵なのか!?」
絵馬「雰囲気が壊れるじゃない!モノクマってなんも分かってない」
監原「んなこと言ってる場合か!知念!将口!前に出てみんなを守ってくれ!」
知念「うん!」
将口「わかった」
式野「くらえー!サンダー!」
監原「式野!前に出るなって」
式野が大ダメージを負ってしまった。
監原「やべぇ、佐藤!回復!って佐藤?」
上条「佐藤!?どこに行ったんだ!?」
メイビー「籠森もいないよ」
監原「な、籠森ならまだしも佐藤は……」
モノクマドラゴン「くらえー!」
上条「うわあああああ!」
やられてしまった。
佐藤「みんな、ログアウトしたんだ」
監原「佐藤!やっぱりログアウトしたのか」
籠森は佐藤が作ったであろうケーキを食べていた。
上条「佐藤、何も言わずにログアウトしないでくれ。大変だったんだ」
佐藤「えっ、あ、ごめんなさい」
2人ともゲームに慣れてないからやめ時がわからないんだな。
監原「先が思いやられるぜ」
18日目
上条「今日こそ、クエストをクリアするぞ!」
9人揃った。ちゃんと話し合って勝てるようにしたんだ。いける!
監原「って今日はみんなでダンジョン探索なのは分かってるよな?」
上条「あ、ああ!」
そうだ。強化素材集めのためのダンジョン探索だ。
籠森「現実でもVRでも探索かよ」
知念「とりあえず、頑張ろうね」
式野「僕が一番成果を上げてくれよう!」
佐藤「探索って何すれば良いかな」
監原「素材……まあ落ちてるのは自動的にバックに入るからドンドン拾っていけ」
佐藤「わかった」
メイビー「俺と籠森は南、絵馬と監原は西、上条と佐藤と将口は東、知念と式野が北を探索しよう」
籠森「メイビーと探索?まあ、ゲームに詳しい奴がいて損はないな」
メイビー「始めようか」
探索が始まった。スライムや他のモンスターを集めながら強化素材の収集だ。
式野「なんか喉が渇いたな」
式野がチャットを送ってくる。
監原「リアルな方で?」
式野「ああ」
佐藤「じゃあ私がバタフライピーを持ってくるね」
式野「ありがとう」
上条「俺も喉が渇いた!」
絵馬「あたしも!」
佐藤「じゃあみんなの分、用意するね」
上条「よし、佐藤がいない分!頑張ろうぜ将口」
将口「わかった」
籠森「あー!こんなのが何が面白いんだ!クソ!」
メイビー「RPGの素材集めは作業ゲーになりやすいからね」
知念「監原くん、どれくらい集めれば良いの?」
監原「100」
知念「え?う、嘘?」
監原「100」
知念「ええええ!?」
籠森「やってられるか!」
上条「おーい、籠森?籠森ー?」
チャットしても反応がない辺り、ログアウトしたのか。
絵馬「相変わらず自分勝手ね!」
知念「前よりは改善したと思うんだけど」
式野「あの性格が簡単に変わるとは思えない」
上条「ただいちいちログアウトするとか言うのも面倒だよなぁ」
監原「どうせ素材集めで全員必要ってわけでもないしログアウト自由で良いんじゃないか?」
佐藤「みんな、バタフライピーとケーキ持って来たよ」
上条「じゃあ俺は休憩!」
ログアウトとすると籠森がログアウトしていたのか、ケーキを既に口につけていた。
上条「うん、やっぱり佐藤のケーキは最高だな」
再び俺はログインした。
それから何時間が経過しただろう、前にログアウトしたのが13時半頃だった。3時間は経過しただろうか。
上条「一度ログアウトするか」
冷め切ったバタフライピーに口をつけ、VRルームの時計を見るとまだ15時だった。
上条「あと2時間か」
俺は再びログインした。
上条「スライムだ!」
敵として出て来たスライムを倒すためにMPを使って必殺技を使おうしたした…が
上条「MP切れ!?まだ2時間しか経ってないのにもう切れたのか?」
仕方なく地道にスライムを倒した。
式野「素材集めも楽じゃない、飽きた」
メイビー「ならスライムでも倒して資金稼ぎは?少しはマシだと思うよ」
式野「モノクマは何考えてる!」
メイビー「あのさ……」
式野「みんなもこんなの辛いだろうな」
メイビー「1人で話してるよ」
監原「絵馬!近くにいるなら援護してくれ!」
しかし絵馬からの反応はなかった。
監原「絵馬!?全く」
上条「俺が行く!」
監原「間に合わねぇよ」
監原はそのままドラゴンにやられてしまった。
籠森「絵馬は一体何をしてるんだ!」
式野「ログアウトしたんじゃないか?」
籠森「自分勝手な奴だな」
上条「うわあああ、こっちもドラゴンだ!佐藤!将口!助けて!」
佐藤「わかった」
将口「了解」
将口が目にも止まらぬ速さで駆け抜けて、ドラゴンの急所を突いた。
上条「すごい!すごいよ将口!」
佐藤「将口くんすごい……」
ドラゴンはまだ倒し切れていない。
上条「これでトドメだ!」
ドラゴンにトドメを刺した。
上条「サンキューな、将口」
振り替えると将口は既に素材集めに徹していた。
上条「すっかり手慣れなゲーマーだな」
それからまだ数十分、いや1時間くらいが経過したと思う。
監原「さすがになんか疲れてこない?ログアウトしてるぜ」
でも確かに監原の言う通りいつもより疲れが激しい気がする。
俺もログアウトした。
監原「……将口いなくないか?」
上条「ほんとだ。トイレかな」
監原「……時間、まだ16時だ」
上条「ほんとだ!おかしいな」
監原「……」
5分くらいするとみんなログアウトしてきた。
籠森「まだ16時か!」
知念「いつもより時間経過が遅い気がするよ」
それから15分が経過しても将口は戻ってこない。
上条「将口……そんなにお腹痛いのかな。俺、見てくる」
監原「上条!」
上条「ん?」
監原「いや、なんでもない」
上条「行ってくる」
3階のトイレに向かったが、将口の姿はなかった。
上条「下か?」
2階、1階とトイレを探索したが将口はいなかった。
まさか、そんなはずない。そんなはずないんだ。
上条「みんな!将口がどこのトイレにもいない!」
俺がそう告げるとみんなに緊張が走った気がした。
佐藤「みんなで探そう」
籠森「そうだな」
絵馬「え!?嫌よ!将口はどっかで遊んでるだけよ!そうに違いない!」
知念「絵馬さん、そんなに必死にならないでよ」
式野「嫌な予感がするだろ、やめろ」
監原「でも探さないことには始まらないよな」
メイビー「モノクマ、緊急事態だから別にVRゲームしなくて良いよな」
モノクマ「良いよ?」
突然現れたモノクマはそれだけ言って消えた。
上条「緊急事態ってそんなはずは!」
俺は校内を駆け巡った。
旧校舎もグレープハウスもアップルハウスも。
でも将口は見つからず、1時間、2時間と経過した。
そして3時間になった時。
ピンポンパンポーン
モノクマ「死体が発見されました。一定の自由時間の後、学級裁判を開きまーす」
上条「……っ!!」
嘘だ、そんなはずない。
俺は混乱しながら走り回った。
籠森「ここにいたか、上条」
上条「か、籠森……?」
籠森「3階の調理室だ」
3階の調理室なんてとっくに見たのに。
俺は3階の調理室前にに向かうと……
式野「……はぁ、またこんなことに」
絵馬「いやあああああ!なんで!なんでまたこんなことになるのっ!お家に返してよお!」
メイビー「上条……」
上条「……っ、う、嘘だよな」
知念「調理室に入るには心の準備をした方が良い。監原くんと佐藤さんが見張りしてはるけど」
今、既に6人いて監原と佐藤が見張り?
そんなはずないんだ。
そんなはず……
そう思っていても飛び込む絶望。
調理室に足を踏み入れると……
佐藤と監原が悲しげな表情をしながら…
開かれた巨大冷凍庫の中に
下着姿で
目を閉じたまま動かない超高校級の棋士、将口歩夢の姿があった。