百合援助   作:端っこの柴犬

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(捨て子幼女+不良少女)+女店長×鹿店員

 希種と呼ばれる種族が人と共に歩み始めて数十年が経った現在。

 

 希種はその有能さから瞬く間に現代社会に入り込み、なくてはならない存在となった。

 

 だが、だからと言って穏やかに受け入れられた訳では無い。希種に対する差別、あるいは超えることのできない能力の差からくる区別、それらが社会問題となっていた時期があった。

 

 住む場所は明確に分けられ、利用できる飲食店も誰が決めたわけでも無いのに、分けられていった。

 

 希種お断り。只人お断り。そんな看板が店の前にぶら下がっているのが普通な時期が、確かに存在していたのだ。

 

 しかしそんな時勢の中で希種、只人両方を歓迎するという稀有な店が存在していた。

 

「ね、ねえサクお姉ちゃん……本当にココなの……?」

 

「……あ~一応あのクソドラゴンからもらった地図によればここのはずなんだがな……シェイパはなんかススーリさんから聞いてるか?」

 

「ううん……」

 

「そうかぁ……」

 

 黒く艶やかな髪を白い紐で結び、おさげにしているシェイパはどこかおどおどとした様子でサクの腕を心細そうに掴んでいる。

 

 二人のいる地区は数多くの飲食店が並ぶ一角で、巨大で煌びやかな店が立ち並んでいる。その中でシェイパとサクはとある一軒の店の前で訝し気にその入り口を見つめていた。

 

「ガキ二人にどんなトコ紹介してんだよあのクソドラゴン……」

 

 二人の目の前にある店は何とも年季の入った喫茶店という風であった。ドアにはステンドグラスがはめ込まれ、店の前のガラスケースにはホコリがつもった食品サンプルが乱雑に置かれている。

 極めつけに、店先に置かれた手書きのメニュー表が何とも言えない味わい深さを放っている。

 

「タイムスリップしたみたい……」

 

「時代に取り残された遺物じゃねーか。とにかく入ってみるか?あのクソドラゴンもこんなタチ悪りぃ嘘なんかつかねーだろうし」

 

 なぜ二人が入るのをためらうほどの老舗感を出している喫茶店の前に居るかというと、始まりは数日前にさかのぼる。

 

 

◇◇◇

 

 

 

「あ、あの……初めまして、歌守シェイパ……です」

 

「お、おう……緋色サクだ」

 

 二人の初対面は社長室でのことだった。ススーリの提案を社長であるリングルが了承する形で実現した今回の対面は現在この企業で絆を結んでいる希種とそのパートナーたちとの交流の場として設けられたのだが、実際に絆を結んでいるのは二組のみ。

 

 つまり社長であるリングルと緋色サク、秘書のススーリとシェイパだけが、この場に集められたのだ。

 

 シェイパはそばに立つススーリの足元に隠れ、恐る恐る目の前にいるサクをじっと見ていた。

 サクの方もどこか所在なさげに視線をさまよわせ、クソドラゴンこと、絆相手であるリングルがにやにやと意地悪そうな顔をしていることに気が付くと、不快感を隠そうともせず睨み付ける。

 

「おやおや、シェイパ君を怖がらせるとは"お姉ちゃん"としてあるまじき行為ではないかな?」

 

「だまれクソドラゴン」

 

 サクの睨みはリングルには全く効果が無く、むしろススーリの足元に隠れているシェイパにより一層の警戒心を抱かせるだけだった。

 

「あ~……なんつーか、まあなんだ、すまねーな。怖がらせるつもりはなかったんだよ」

 

 申し訳なさそうに頭をかくサクの様子に、シェイパは恐る恐るサクの前に出てくる。

 

「わたしこそ、ごめんなさい……ススーリ様以外の希種の方と……パートナーの方にお会いするのは初めてでしたので、少し緊張してしまって」

 

「ほお……! まだ幼いだろうになかなか礼儀正しいね、君の教育の賜物かなススーリ君」

 

「この子の努力によるものですよ。私は特には……シェイパ、この方達の前では様付けは……」

 

「ご、ごめんなさい……」

 

「ククク、サクも見習ったらどうかな?」

 

「あっちの……ええと、ススーリさんみたいに尊敬できる希種としての姿を見せるんならな」

 

 その後も四人はいくらかの会話を交わし、その結果シェイパはサクのことをお姉ちゃんと呼び、慕うほどに仲良くなっていた。

 サクもシェイパを本当の妹のように思っており、シェイパがその歳にしてはかなり聡明で、勉強熱心な子であると知れると、サクは腐っても進学校にいられる程度には勉強ができるため、いつの間にか交流の場は二人の勉強会へと姿を変えていた。

 

 その姿にちょっとした嫉妬を覚えたススーリが家に帰った後、シェイパにいつも以上の念入りな髪の手入れを頼んだりしたのだが、それは別の話。

 

 

 結局サクとシェイパが本格的な勉強会に突入する前に今回の交流はおひらきとなった。

 その後も二人は電話越しではあるが何度も言葉を交わし、親交を深めていった。

 

 そんな時、サクのスマホに思い詰めた様子の声音でシェイパが連絡をしてきたのだ。その暗い雰囲気を感じ取ったサクは実際に会って話をした方が良いと考え、そのことをパートナーであるリングルに相談した。

 

 事情を聴いたリングルがちょうどいい場所があるとサクに教えた喫茶店が、先ほどの老舗だったという訳だ。

 

 サクとシェイパは一見さんお断りな雰囲気を醸し出す扉をゆっくりと開け、中の様子を確認する。

 

 喫茶店の中は予想通りアンティークものの飾りがおしゃれに彩り、コーヒー豆の煎る香ばしい匂いが鼻をくすぐる。

 

 いくらかお客が入っており、誰もがこの穏やかな空間をゆっくり楽しんでいるようであった。

 

「いらっしゃいませ、お二人ですか?」

 

「え、えと……」

 

「ああ、二人。禁煙席ある?」

 

「はいはい~どうぞこちらに~」  

 

 店の奥から現れたのは白と黒の標準的なメイド服に身を包んだ店員だった。のびやかでゆったりとしたしゃべり方が印象的なその店員の頭からは鹿のものと思われる大きな角が伸びていた。

 

 それを見て二人は驚く。鹿の希種だ。

 

 彼女の片側の角は半ばほどでなぜか折られており、もう片側の角には可愛いリボンによって鈴が結びつけられていた。

 それによって彼女が店の中を歩くと、リンリンと可愛らしい音が鳴る。静かな店内ではその音はより強く響くが、客はそれを気にする様子もない。

 むしろこの店ではその風景が当たり前であるかのように、誰も気に留める様子はなかった。

 

 鹿の店員に案内されるまま、二人は店の真ん中のカウンター席に通される。

 

「いらっしゃいお嬢ちゃん達」

 

 カウンターの向こうにいたのは美しい女性だった。艶のある声に、赤い口紅がよく似合っている。まさに大人の女性と言っていい雰囲気を持っていた。

 若い、とは言えない。だがその声はしっかりとした芯のあるもので、良い年の取り方をした女性と言えばいいのだろうか。

 

「お嬢ちゃん……?」

 

「なに、私から見れば二人ともお嬢ちゃんさ。二人ともココアでいいかい?」

 

「は、はい……」

 

 シェイパがその雰囲気に呑まれて空返事をするとその女性は何やらカウンターの下で作業を始める。

 何とも慣れた手つきで作業を進める女性だが、ある違和感にサクは気づいた。先ほどから女性は自身の手元をほぼ見ていないのだ。

 

 にもかかわらず、その流れるような作業は一切のミスが無く、滞りなく進んでいく。

 

「ちょいと昔に目を悪くしてね、お嬢ちゃん二人の顔もよく見えないのさ、まあこの仕事は体に染みついてるから問題ないんだけどね」

 

「あ、あの……ごめんなさい」

 

「ふふ、きにすることは無いさ、ほら出来たよ。ごゆっくり」

 

「……ありがとうございます」

 

 二人の前に大きなマグカップを置くと女性は店の奥へと引っ込んでしまった。

 二人が受け取ったココアは上に白いクリームと生チョコレートが添えられている。一口飲むとその濃厚さに驚くが、その後に滑らかなクリームがその濃さを滑らかなものにしてくれる。

 一口飲んだ後、もう一口飲みたくなるような美味しさだ。

 

「……で、シェイパ、相談事ってなんだよ?」

 

「うん、あのね、お姉ちゃん」

 

 そこでようやくサクは本題に入ることにした。何とも言いずらそうにしているシェイパだが、サクは焦らせるようなことはしない。

 

「……んな言いにくい事なのか?」

 

「ええ、と……実は、ね、ススーリ様の事で……」

 

「ススーリさん? なんだ、喧嘩でもしたのか?」

 

「! そんな事絶対にありません! ススーリ様は私の命の恩人なんです! それだけじゃなく、勉強までさせて頂いて……喧嘩なんて……!」

 

「わかった分かった! バカな事聞いた! だからちょっと落ち着け、な?」

 

 思わず立ち上がり、声を荒げるシェイパを宥めながら、サクは本題を聞き出す。小さな口でちょびちょびとココアを口にするシェイパはようやく悩みを打ち上げる。

 

「……サクお姉ちゃんは……リングルさんに、どのようなことをされているのですか?」

 

「あん?どのようなことって?」

 

「ですから……あの……」

 

「?」

 

 そこからなかなか話が進まないシェイパに首を傾げながらサクは甘いココアに口を付ける。

 

「サクお姉ちゃんは、リングルさんとどのように絆を確かめ合っているのですか!」

 

「!っごほっごほっ」

 

 思い切って口にされたシェイパの問いに思わずサクはむせる。

 まさかそのような言葉がシェイパの口から飛び出すとは思っていなかったのだ。

 

 希種はパートナーである只人との深い接触により、その能力を維持、向上させる。

 深い接触とは主に肌と肌とのふれあいと、心の交流を意味し、それを総じて"絆を確かめる"行為と呼んでいるのだ。

 

「ど、どうって……」

 

「私、このままでいいのか不安なんです……私は、ススーリ様にいろんなものを頂きました。 でも、まだ私は何もススーリ様にお返しできていません」

 

「……お前がパートナーになってるだけで十分返せてると思うけど?」

 

「それだけしか、返せてないんです……だから、もっとススーリ様に恩返しするにはどうすればいいのか考えたんです……図書館の本で読みました。 希種の方は"絆を確かめる"ことが癒しになるって、それでサクお姉ちゃんに、お姉ちゃんのところはどんな絆の確かめ方をしているのか参考にさせて頂こうかと……」

 

「いや……でもなぁ……」

 

 シェイパの言葉は最初から最後まで真剣なものだった。自身の絆相手である希種に対する深い親愛が見て取れる。

 その姿にサクは協力してやりたい気持ちを抱いていた。

 

「さすがに……恥ずい……」

 

 だが、それとこれとは話が別だ。

 

 サクの絆相手である竜の希種、リングル・ドランはワーカホリックで、楽天的で、何を考えているのかてんで分からないような存在だ。

 確かにサクを大事にしてはいるが、過度に干渉はしないし、束縛するようなことも無い。 

 

 わずらわしさは無いし、住む場所もリングルの大きな家に住まわせもらっている。

 小遣いとしてドン引きするような金額を毎月渡されてもいる。

 何とも快適で、これ以上ない環境と言えた。

 

 だが、その代わりとして寝るときは全裸派なリングルの抱き枕として一緒のベッドで寝させられている。さらには肌の接触が無いと"絆を確かめる"ことができないと言って、サクまで裸に剥かれる始末。

 

 サク成分が不足している、などと言って不意に胸元に手を滑らせようとしたときはそのみぞおちに頭突きを喰らわせてやったほどだ。もちろんリングルには何のダメージにもならなかったが。

 

(だめだ……思い出しただけで顔から火が出そうだ……)

 

 目の前の純粋な瞳でこちらを見るシェイパに、そんな話をしていいものか……。サクは頭を抱える。

 

「サクお姉ちゃん……?」

 

「あー、っと……一緒に……寝る……とかかな……」

 

 あらぬ方向を向きながらとりあえずそれだけ応える。嘘は言っていない。

 

「! 一緒に、ですか」

 

「おお……」

 

「そ、それはどんな感じで」

 

「どんな感じで!?」

 

 だがシェイパは予想以上に食いついた。身を乗り出し、興味深々といった具合でサクに続きを促す。

 

「だ、だから……一緒のベッドでだな……抱き合って……」

 

「抱き合うんですか!?」

 

「しゃーねーだろ!その方が肌が触れて良いってあのクソドラゴンが言うんだよ!」

 

「肌が……? でも、寝るときは寝巻で……あっ」

 

「あ」

 

 あえてサクが言っていなかった真実までたどり着いたシェイパはほのかに顔を桜色に染め、それ以上は何も言わなかった。

 あっ(察し)というやつだ。

 

「……そ、そういうシェイパはどうなんだ、ススーリさんと、どーヤッてるんだ」

 

「わ、私は……いつも髪の毛を梳かして差し上げてます……」

 

「へえ、髪を」

 

「ススーリさま、くせっ毛のお手入れが大変だとおっしゃって、私がいつもお手伝いしているんです」

 

 それからシェイパはどのように、どれほど丁寧にススーリの髪を梳くのかを丁寧に説明していく。

 

(アイツ髪は……それほど気にしてなさそうだったな……そういや角とか尻尾の手入れをしてるとこ、見たことあんな……)

 

 サクはそんな楽しそうに絆相手の事を語るシェイパに相槌を打ちながらそんなことを考えていた。口ではクソドラゴンと言っても、内心では感謝しているサクは、たまにはこちらからなんかやってやるかといつもなら考えないようなことを考えていた。

 

 改めてシェイパの様子を見ると、彼女はまだ絆相手の事を話し続けている。先ほどわざとでは無いとはいえ、恥ずかしい質問攻めにされた仕返しの一つでもしてやろうかと、サクに悪戯心が芽生える。

 

「じゃあシェイパ、お前もススーリさんにやってやればいいじゃん」

 

「へ? 何をですか」

 

「一緒に寝る」

 

「……え、えええ!?」

 

 サクは一緒に寝る、としか言っていないが先ほど察したシェイパの頭の中でその一言は全裸でススーリとベッドの上で絡み合うイメージのものへと変換される。

 

「それか髪梳いてやってんだろ? ススーリさんの長い髪に埋もれながら。それじゃあ裸で髪に埋もれながら梳いてやるとかさ」

 

「お、お姉ちゃん!!」

 

「くくっ」

 

 悪戯が成功したことにサクは上機嫌。対してシェイパはからかわれていたことに気が付き、頬を膨らませ抗議する。

 

 そんな時、二人は後ろから声をかけられる。

 

「お、お客様~」

 

 それは先ほどの鹿の希種である女性だった。顔をほのかに赤く染め、何やらもじもじとしながら、居心地悪そうにしている。

 

「そ、そのようなお話は、どうかもう少し小声で、お願いします……」

 

 そこでようやく二人は店内で非常に目立っていることに気が付いた。何やら他のお客がこちらをちらちらと見ている視線にいたたまれなくなった二人は、それからしばらくして逃げるように店を後にした。

 

 余談だが、喫茶店での代金はリングルが支払い済みだった。

 

 

 

 

 

 

「あの二人、帰ったのかい」

 

「はい、千代」

 

「そうかい。 次来たときは奥の部屋に通してやるかね、あんな濃い話は他の客には毒さね」

 

「で、ですね……」

 

 千代と呼ばれた女店主は鹿の希種へとそうつぶやく。

 この店はかつて希種と只人が区別されていた時代よりずっと前から両種族が分け隔てなく交流できる場所として千代が作った店だ。

 当時より希種の絆について知識のあった千代によって両種が自然と距離を縮めることのできるように配慮したその店は何組もの絆のカップルを生み出した。

 

 今では希種と希種に苦手意識を持たない只人との出会いの場として機能し、それだけでなく最近絆となったカップルがとりあえず初デートの場所として選ぶ店として、"絆"というものをよく理解している希種の間では有名な店だった。

 

 サクとシェイパが訪れた時間も、そのような初々しい希種と只人のカップルが数組居た。

 そのカップルは只人の少女が二人でこの店に入ってきたことに少し首を傾げ、興味を抱いた。

 その好奇心に突き動かされるまま、悪いと思いつつ聞き耳を立てていた彼ら、彼女らの耳に、何ともディープな話題が飛び込んできた。

 

 希種にとって"絆の確かめ合い"とは両者の間だけで行われる非常にデリケートなものだ。ススーリが髪の手入れをするように、リングルがサクを抱きしめ寝るように、希種の種族や個人の性癖ともいえるものによってそのやり方は千差万別であり、そしてかなり個人的な感情が入り乱れる為、周知させるようなものでもない。

 

 あくまで希種とそのパートナーの間だけの秘されるべき内容なのだ。

 

 ぶっちゃけ言ってしまえば希種の"絆の確かめ方"とは只人にとっての"夜の営みの仕方"とほぼニュアンスが同じなのだ。

 

 見た目まだまだ幼いはずの二人の少女が、聞き耳を立てているこちらが恥ずかしくなってくるような濃厚な話を延々と繰り返すなんて予想だにしなかったのだ。

 

 結局他のお客がぴくぴくと体を震わせ、顔を真っ赤にし始めたあたりで鹿の希種である彼女が止めに入ったわけだ。

 

「わたしも若い頃はあんなかんじだったのかねえ」

 

「千代はまだ若いよ?」

 

「ハイナに比べりゃもういい歳さ……なあハイナ、お前さん新しいパートナーは決めたのかい?」 

 

「またその話? 私の相手は千代しかいないよ」

 

「ハイナがそう言ってくれるのは嬉しいけどねぇ……いつまでも贖罪のつもりで――」

 

「そんなつもりじゃない! そりゃ前まではそうだったけど! 今は千代の事、本気で愛してるの!!」

 

「お、おま……まだお客が……!」

 

「千代がおかしなこと言うからでしょ!! もう二度と言わないって約束してくれるまでずっと言ってやるんだから!! 愛してる! 愛してるーー!」

 

「こ、この小娘! わかった! 分かったからそのこっぱずかしい叫びを辞めとくれ!」

 

 




千代
出会い系喫茶店の女店主。もういい歳だ、が口癖の美しい40代。幼い頃より希種と暮らしていた為、希種に対する劣等感と言うものが無い。というより、希種にも只人と同じように苦手なものや弱い一面があることをしっかりと理解しているためそのように感じない。
自分の店で出会い、絆となったうえに結婚したカップルの娘を本人たっての希望で店員として働かせている。
千代としては出会い目的かと思ったが、予想外にもその娘のターゲットは自分でしたというオチ。



ミャル・ニャック・ハイナリンデ
千代の店で働く鹿の希種の少女、まだ10代。両親が出会った店の店主である千代に惹かれて店員として雇ってもらうよう粘り強く交渉し勝ち取ったしたたかな少女。
幼い頃に交通事故に合い、間一髪のところを千代に助けてもらったことがある。その時の怪我により、千代は視力を失い、ハイナは鹿の希種にとって重要な角を折ってしまう。
贖罪のつもりで働き始めたハイナだったが、次第に千代のオトナな雰囲気に魅了され、自身の絆にしたいと思うようになった。片角についている鈴は目の見えない千代が、自分がどこにいるか分かるようにと付けた。
まだ絆にはなっていないが、恐らく時間の問題だろうと踏んでいる。なお両親は容認済み。






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