個性使ってヒーローのラブドール作ってみた 作:マイティP
途中説明が強引な部分もありますが許して許して
「な、なにこれ……」
ある朝、いつも通りの時間に目を覚ましたMt.レディ。
彼女が身だしなみを整えながら自身のSNSをチェックしていると、一晩のうちにフォロワーの数が急増していることに気が付いた。
不思議に思いながらもその原因を探るためにエゴサーチを行った彼女は、数分もしないうちにその原因を発見した。
しかしその原因は、彼女が予想だにしないものだったのである。
「なんなのよこれ~~~~~!」
Mt.レディが見つけた、とあるまとめサイトのトップ記事。
急速にアクセス数を伸ばしているその記事のタイトルには、こう記されていた。
【RoD社の最新作】『マ〇ントレディのハメ撮り初体験! まさかの元カレチンポで本気受精セックス開幕!』本日発売!
「いったいどうしたんだ。今日はずっと元気がなかったようだが」
まるで死人のような目でヒーロー活動を行っていたMt.レディを気にかけ、シンリンカムイは彼女を労わろうと飲みに誘う事にした。
彼の真摯な気持ちが伝わっただろう。Mt.レディはその誘いに頷いて飲み屋へとやってきた。
そして現在、個室で向かい合って座ったMt.レディは、普段とはかけ離れたしおらしい態度でシンリンカムイの問いに答えたのである。
「……本当は言いたくないんですけど、聞いてもらってもいいですか?」
「あぁ。これも先達の役目だ。愚痴でも何でも聞いてやる」
「じゃあ……やっぱ言いたくないんでこれ見てください」
「何だ? ……こ、これは」
Mt.レディが差し出してきたスマホを受け取ったシンリンカムイは、
その反応を見たMt.レディは、既に注文済みだったビールジョッキを片手に怒鳴り声をあげた。
「こんなの飲まなきゃやってられないですよ! なんなのこれ! ふざけんじゃないっての!」
「おいおい、怒りは尤もだが少し落ち着け。店に迷惑だぞ」
酒をあおる様に飲みながら、Mt.レディはヒーロー活動中は口にできなかった感情を吐き出していく。
普段、露骨なまでに人気集めに勤しみ、他のヒーローの活躍の場を横取りする事もある図々しいMt.レディだが、新人であることには変わりはない。
そんな彼女が弱みを見せる姿を見たシンリンカムイは、酒もほとんど飲まずに彼女の愚痴に付き合い続けた。
その後しばらくして、Mt.レディがやっと落ち着いたのを見たシンリンカムイは、そのまま彼女の気分が沈みこんでしまわぬように自分から話を振ることにした。
「それで、どう対応したんだ? 何もしなかったってわけじゃないんだろう?」
「当たり前じゃないですか! 速攻で警察に連絡しましたよ!」
「それでどうなった? あまり芳しい答えは得られなかったようだが……」
「それが酷いんですよあいつら! 他人事だと思って!」
朝、記事を確認してすぐに警察へと連絡をしたMt.レディは、当然すぐにビデオの販売を取り締まれるものだと思っていた。
しかし彼女が電話相手から通達されたのは、ビデオに違法性はないという信じられない言葉だったのだ。
「それは酷いな」
「聞いてくださいよ先輩!
Mt.レディが警察に説明された今回の件の黙認の理由は二つ。
まず第一に、かつて同様の件を警察としては問題なしと認めたことがあるからというもの。
かつてヒーロー時代の黎明期だった頃、今回と同様にヒーローをネタにした作品は数多く作成されていた。変身などの個性を持つ人間は少なかったが、それでもなかったわけではないのだ。
その時、判断を迫られた警察はそれらの作品を黙認する事としたのだ。
ヒーローという存在の周知が何よりも重大だったこともあり、
そして理由の二つ目が、本人が出演しているわけではない事がきちんと明記されている事だ。
パッケージはもちろん、ビデオ内でもフィクションである事や
それにパッケージのヒーローネームだってちゃんと伏せ字で隠されているし、作品内でも呼ばれる時はP音できちんと聞こえないように加工されているのだ。
そして何より、本人がそれに出演していない事は当然事実なのである。
見た目が似ている人物がビデオに出ることも、そのビデオでどんな格好をしてどう呼ばれようとも、それは罪に問われるべきことではない。
それを
「それで、警察は黙認するというわけか。本当に酷い話だ」
「そうでしょ!? しかもちょっと調べたらあのミルコさんまで同じ目にあってるみたいだし!」
「それはまたなんというか、命知らずにもほどがあるな」
シンリンカムイはその話を聞いてミルコがビデオ会社に突撃していくシーンが頭に浮かんだが、それは半分当たっていた。
実際、既のところで警察からストップがかからなければそうなっていた可能性が非常に高かったのだ。
しかし怒りが頂点に達しているとはいえ、ミルコはヒーロー。
一応ヒーローよりも上位の組織にあたる警察がそれを黙認した以上、ただビデオを発売しているだけの会社を
「うぅ……そりゃ私だってお尻突き出したり色々したけど、それとこれとは話が別よ! 確かにファンの人数も増えたっぽいけどこんなのが理由で増えるなんて! そう思わない!?」
「うむ。わかるぞ。不本意な理由で増えても嬉しくないのだろう?」
「嬉しいには嬉しいけど! でもそうじゃないのよ! もっとこう……あるでしょ!」
ヒートアップするにつれて酒が回ったのか、口調が荒くなりよくわからない事を口にしだしたMt.レディ。
再び勢いよく酒を飲みだした彼女を宥めつつ、シンリンカムイはその話を黙って聞き続けるのだった。
『ヒーロー公安委員会には色々と尽力していただいたようで、感謝します』
「いやいや、普段から君の店には随分と世話になってるからねぇ。これくらいはさせてもらうとも」
よく日の光の当たる広い部屋で、50代も半ばになろうその男は革張りの椅子に座って電話をかけていた。
電話の相手は、1年ほど前に紹介された非合法の店の店長。
男にとっては本来捕まえる対象である存在だが、今ではその店のお得意様としての関係を築いていた。
『本来なら警察だけ抑えてもらう予定だったでしょう? だから、今度接待か何かさせていただきますよ』
「接待?」
『えぇ。ビデオはもちろん見ていただいてますよね? そこで活躍してるウチの店員が、接待プレイとかやってみたいとか言ってるんで……まぁどうせすぐ飽きるから一回だけでしょうが』
「おぉ! それはぜひお願いしたいですなぁ」
店長の言葉に、男はビデオの内容を思い出す。
生意気な口を利くミルコを容赦なく辱め、新人のMt.レディをこれ以上ないほどに屈服させる光景。
それを己で体験できるかもしれないのだ。
「流石、私の事をよくわかっているようで……他にもまだ何かあるのでしょう?」
『話が早いと助かります。現在、雄英高校に在籍している生徒のデータを頂きたい。そして来年度の生徒が入学したらそのデータも』
「ほぅ。理由をうかがっても?」
店長からの要請はかなり興味深いものだった。
例の店では、今までプロのヒーローだけを対象に取り扱ってきた。
もしもこのタイミングで雄英の生徒の
『絶対に口外してもらいたくはないのですが……』
「もちろん言わんよ。二度とそちらの商品を買えなくなるのはごめんだからね」
『そうですか、それではお教えいたしましょう。実は今後、雄英高校が注目される可能性が高そうだと思いましてね。そうなる前に準備を進めておこうかと思いまして』
注目される理由。
きっとそれに触れれば関係が断ち切れると感じた男は、それを意識から外して口を開く。
「つまり今後は雄英の生徒も
『えぇ。ま、状況次第では雄英以外も扱う予定ですが、とりあえずは』
「それはまた……ヒーローの卵を一足先に頂ける日が楽しみでなりませんな」
雄英学園ヒーロー科。それは将来トップヒーローになる可能性を多く持つ学生たちが集う場所。
そんな優秀な学生たちのドールが、今後は店に並ぶというのだ。
弱い個性しか持てず、優秀になれなかった者たちはきっとその鬱憤を晴らすためにそのドールを買い求めるだろう。
将来有望な女生徒たちの似姿を、己の欲望で汚すために。
『それでは、また何かあった時はお願いします』
「任せておきなさい。それより、接待の件はよろしく頼むよ」
『もちろんです。それでは今度は店で会いましょう。
ぶっちゃけ違法な気もしますが、それっぽい理屈を並び立てて警察の偉い人が黙認する事にしました。
ちなみに、この世界の警察は龍が如くを参考に腐らせてます。
原作キャラの話し方とかが今のところあってるかちょっと不安。
ヒーローって社会人だからみんな丁寧めで区別付きにくいんだもの……