艦隊これくしょん 〜深い冷たい海の物語〜   作:かみぃ〜

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結構な間が空いてしまいました…すみませんorz
仕事がかなり忙しくまだらまだら第三話を完成させたので話がバラバラしている面もありますがすいません!

海上訓練に始めて行くことになったヲ級達のお話です
お風呂シーンももうちょっとうまくかけたらなと思います!
ではよろしくお願いします!



第三話 海

第三話

 

こんな光は始めて…なのに始めてではないような気がするのは、なぜだろう。

 

太陽光が眩しく、私の白い肌に突き刺さり、そして暖かい。

 

「温かい光…これほどまでに光が温かいとは…底では考えられないな…」

 

そんな日差しの中、先日の訓練開始の命令が降りたので、私たちは海上に出て訓練開始していた。

陣形から戦闘、航空戦、砲雷撃戦、雷撃、などなど順調にこなしていた。

 

タ級さんの主砲は火力が強く的を毎回粉々にしていた。

 

「しれいぃー!見ててくれましたかぁ?粉々ですよ?粉・々!」

 

満面の笑みで司令に報告し、褒めてもらおうとするタ級さん。

 

「ああ!すごいぞタ級!粉々だ!よしよしうまくできたな!」

 

「ふふふ…ありがと…」

 

撫でてもらいすごく嬉しそう…

そういう私は司令の手を眺めていた。

 

「あの手に撫でてもらえたら…私は…」

 

何を考えているのだろうか私は。

頭を横に大きく振り訓練に集中する。

 

頭の「それ」から出る艦載機達はあまり練度が足りていないというか、

連帯がなってなかった。

 

「どうしたら……」

 

「そうだな…ヲ級…」

 

おもむろに唐突に割入ってくる司令

 

「またいきなり入ってきましたね司令。少しドキッとしたじゃないですか。」

 

「え!?それは私のことがすきry…」

 

「そんなことあるわけないじゃないですか。」

 

「またそんな目をしながら私を見て…」

 

ゾクゾクしているように見える司令に呆れつつ相談してみる。

 

「司令…艦載機たちの連帯というか…練度というか…足りない気がしてるんです。」

 

「練度は始めたばっかりだから仕方が無いとして、連帯か…ここにきて結構日は経つが…それは困ったな…」

 

司令も考えるように顎に手を当てている。

そんな司令の手を私はまた見つめていた。

 

「あの…ヲ級さん…?そんなに見つめられたら、僕後に引き下がれなく…」

 

「あ…いえ…なんでもないです。」

 

私はすぐそっぽを向いてしまった…タ級さんのことが羨ましいのだろうか…撫でてもらうごとき…なくたって…

 

「ん?どうしちゃったのかなヲ級ちゃん…」

 

 

 

「本日の訓練終了。海底基地に帰投する」

 

司令の一言で全員が訓練を終了し帰投した。

 

「ヲ級ちゃーん、疲れたわねぇ…」

 

腕をだらんとしてだらだら歩いているタ級さんがいた。

 

「ええ、少しばかりハードでしたね。」

 

「こんな時はあれよ!あれ!」

 

「そうですね。行きましょうか。」

 

艤装を脱ぎ、少しばかり赤くなった肌を露わにし二人は…

 

「ふわぁー…気持ちいイィ…」

 

獄門湯、もといお風呂に来た。

 

「一日の疲れを取るのに、すごくいいですね。お風呂というのは。」

 

芯から温まり、肌が少し赤いところは少々しみるが、だんだんなくなってゆく。

 

そんな中扉がガラガラと開いた。

 

「あらこんな時間に珍しい、誰かしら。」

 

タ級さんが確かめに行くとそこには…

 

「フフフ…私の魚雷と魔の力で敵艦などたやすく沈められる…そんな私は最強…ふふふ…ハハハハハハハ!!」

 

何やら痛々しい言葉を発しなが入ってきた。

 

「えーっとあなたは…」

 

「ふふふ…私が説明しよう!!」

 

その子の隣にいたのは堂々とタオルを下半身に巻いて入浴する気満々の「司令」がいた。

 

「この子は重雷装巡洋艦【チ級】ちゃんだ!みんな仲良くするように!HAHAHAHA!」

 

「司令により魔のそこから這い上がってきたチ級だ。私の魚雷と魔の力は最強にして絶対…」

 

もう言葉からして中二病全開な彼女はチ級。

 

なぜかこの子は他のチ級とは違うらしく足がついている

他のチ級は足はなく元々鉄の塊が着いている…らしい。

 

彼女は足がある代わりにその鉄の塊は乗り物のようになっているらしい

 

「ふふふ…噂にも聞いているぞ…機関のエージェント達よ…空母ヲ級に戦艦タ級…そして司令

せいぜい私の足を引っ張らないようにな!ははっはっは!」

 

「ま、こんな調子だがみんな仲良くやってくれ。では!お風呂に入るとしようか!みんなで一緒に!」

 

どさくさに紛れて湯に浸かろうとしてくる司令に私は…艦爆を発艦させた…すなわち爆撃だ。

 

「あ!わわわ、ヲ級さんちょっと!お風呂で爆撃はまずい!シャレにならない!」

 

「そんなこと言っても許しませんから司令。」

 

「あらー…私は別に構わないけどぉ?」

 

タ級さんは余裕の表情でそんな言葉を口走っていた。

 

「いいえ!構わなくありません!ここはお仕置きです!」

 

「私も戦友とは一緒に汗を洗い流したいが…」

 

チ級が言葉を言い終わる前に私はギロリと睨みつけた。

 

「う、うぅ…そ、そうだな!これはダメだな!(ひやぁー…ヲ級こわ…)」

 

そんなこんなで新しく加わったチ級、司令は毎回こんなことをしでかしているが今はこれはこれで楽しい…のかもしれない。

訓練もその後の入浴も…

 

 

 

 

訓練もだいたい数をこなしてきたがあまり艦載機たちの調子は変わっていない…

どうしたものだろうか。

何が悪いのか、何が原因なのか、わからないままでいた。

 

 

訓練期間も作戦終了間近になりつつあった。

周りのレベルはなかなか高くなっていると思われ、私も個々の能力は高くなったと思う。しかしやはり連帯が…あまりうまくいかない

飛行陣形などなど、私はどうしたらいいのだろうか…

 

「そこの使い魔を放つ者よ、なにを深く考えているのか?」

 

チ級がまたよくわからない言葉で話しかけてきた。

 

「チ級さん…正直なにを言っているのかはさっぱりだけど、心配いらないわ。これしきすぐ解決してみるわ」

 

誰かに助けて欲しい、どうしたらいいかわからない、でもこんなこと聞くのも私のプライドが傷つく…

 

 

「そ、そうなのか…おっと…闇のものとの交信時間。だいかなくては…」

 

チ級さんはまたわけのわからないことを言いながら去って行った。

 

 

 

本日の訓練も終わり一日を締める入浴時間になった。

今日もいつも通りに終わり

一日が過ぎようとしていた、しかし…

 

「たのもーーーー!!」

 

元気良く入浴場に入ってきたのはなんと司令だった。

 

「し、司令ぃ!なにやってるの!?堂々と!」

 

タ級さんはそう言いながらまえを隠している。

 

「司令…この前に懲りずまた来たのですか…これはもうあれですね…発艦始め…」

 

そう言いながら艦載機を発艦準備し司令に目標を置いた。

 

しかし、いつもならここらで司令は必ず引くのだが今日はなぜか強気な顔でこっちを見ている。

私はそんな司令が許せず発艦し出した。

司令一直線に艦爆は向かい綺麗な飛行陣形を取り爆撃に成功した。

 

「綺麗な陣形そして目標に対する

正確な爆撃。これこそ君が探していたものではないかな…ちとばかしこの攻撃は効いたよ…」

 

司令は…体を張って私がなし得なかったものを教えてくれた。

でもなぜ何時もにもなくこんな綺麗に飛ばせたのだろうか。

 

「ヲ級。お前にはしっかり目標を見定めることをしなかったからだ。

闇雲に前方にいる敵に対し全体に艦載機を向かわせても意味がないだろう?それに艦載機たちも目標がはっきりしないのであたふたもするさ。」

 

「なるほど…そういうことだったんですか…ですが…司令は体を張りすぎです…これくらい口で伝えてもよろしかったのでは…?」

 

「なにを言うんだい!?私はあくまでもみんなのその豊満なボディ!を見たかっただけSA☆!」

 

……やはりこの司令はダメだ…

 

 

その後数回訓練を行った、私の思い通りに動かせるようになったと言うか、明確な目標を立てることでしっかりした、陣形などを取れるようになった私達は調子は順調になった…司令のおかげで。

 

 

私は思う

司令のあの手…あの手に頭を撫でられたら…私は…

最近そのように思ってしまうのはなぜだろう…

タ級さんがされてるのを見てから…

 

いつか…いつか私も撫でてもらえることができるだろうか…

 




もう少し
加賀さry…じゃなくてヲ級ちゃんの苦悩を難しく深く書いて見たかったのですが如何せん、仕事を後回しにすることはできなかったので簡潔になってしまいました。
一部感想にもあった人の形をした深海棲艦を出す
と言う内容ですが、私のイメージに沿ったモデルになるので、周りのイメージとは断然違ったりしますが
そこも味として見ていただけたら嬉しいですねw

もうチ級なんて中二病だし

次回はいよいよ戦線に出る!っていう話はまだ先で
海底基地の日常のようなものをもう一話挟みたいと思っています!

よろしければ次回もよろしくお願いいたします!

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