Fate/jojo night   作:爪の男

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ジョニィと士郎って真逆の存在ですね


飢えてる男

  ジョニィ・ジョースターは困惑していた。最愛の友人、ジャイロ・ツェペリの遺体を彼の故郷に届けようと愛馬(スローダンサー)と共に船に乗った瞬間、意識が飛んだのだ。目が覚めたら何故か病院のベッドの上で日本人女性がふたり、しかも両方ワンワンと大泣きしているのだ。

「士郎うう!死んじゃだめぇ!死んじゃあっ!」

「先輩!先輩!だめ……いや」

 声のでかい女に、大和撫子というやつか?静かな女。対照的なふたりだが自分を強く心配しているのは伝わってくる。けど彼女たちとはすれちがったことさえない。どれだけ美人でも知らない人間に抱きつかれるのは迷惑だ。

「やめろッ!あんたらは勘違いしてる……ぼくは士郎なんて名前なんかじゃあない。ジョニィ・ジョースターだッ!日本人じゃないぞ!」

 病院のベッドが必要なのは彼女たちの方じゃあないかとジョニィが思った瞬間、謎のふたりが青ざめた。まさか、そんな嘘でしょってな顔で。

「桜ちゃん……手鏡持ってる?」

「はい……藤村先生……」

 桜と呼ばれた暗そうな女が藤村という明るそうな女にバックから取り出した手鏡を渡した。そしてジョニィに手に握らせた。ジョニィはいらつきながら手鏡をのぞくと、

「誰?」

自分ではない、童顔の少年が映っていた。

 

          ☆

 

 この物語の主人公は正義の味方なんかじゃあない。自分より他者を優先するなんてありえないし、ピンチには自然と涙が出てくる。強くもないし、頼りがいなんて全然ない。でも少しだけ青春から大人へ……歩き出した男だ。

 

          ☆

 

  ジョニィの頭は疑問で爆発しそうだった。医者によると自分は心臓近くを真っ赤にして学校の廊下に倒れていたらしい。病院に搬送されたものの傷は一切見当たらず、しかし制服についている血は衛宮士郎(自分の名前らしい)のものだという。

「自分のことをジョニィなんて言うのは記憶喪失なんじゃあないかねェェ~。しかもガイジンってェ!おもしろいよねェェ~」

 医者は事件のショックで記憶喪失になったンじゃないノォ~とテキトーな顔で言った。

「切嗣さんのことも忘れちゃうなんてどうなるのよぉ~!?」

 医者と違って藤村という女はまた泣き出しそうな顔をしていた。

「先輩の記憶はすぐもどりますよねっ!戻るはずです!」

 桜という女もだ。

 楽しそうな医者と泣きそうな女性陣の奇妙な雰囲気のなかジョニィはスタンド使いを探していた。このわけのわからなさはDioや大統領と三つ巴の構えになった時以上だッ!

(幻覚を見せるスタンドッ!?それとも大統領みたいに異次元に連れてくスタンドか!?この状況にはついていけないが――――――タスクは出せるはずだッ!)

 スタンドは精神のビジョン。外見が変わっても問題なく出せるはずだ。ジョニィは小声でタスク、とつぶやいた。するとジョニィの後ろからピンクの小人が幽霊のように現れた。

「チュミミ――~~~~ン」

 悪霊のような不気味な声がする。

(アクト2ッ!)

 使い勝手のよさからもっとも愛用したタスクact2だ。act2はガンマンの愛用するリボルバーのように大切な自分の一部で以前と変わらず使えるというのはジョニィに冷静さを与えた。スタンドはスタンド使いにしか見えない。自分以外は見えていないらしい。知らんぷりをしているのか観察してみたがそれはなさそうだ。とにかく病院から出る。ここにいても何も始まらない。

 「記憶がない以外は問題ないんだろ。なら退院してもいいんじゃあないか。ええと……ミセス藤村に桜?」

 「士郎!なんでそんな冷静なのよぉ~」

 藤村はまた泣き始めようとするが桜は

 「いや藤村先生、先輩は怪我はないようですし……家に連れて帰って記憶の回復を狙うのはアリだと思います!」

 ジョニィの考えに賛成した。ジョニィと桜は医者をにらみつけるように見つめた。

「まあいいんじゃあないのォ~。患者さんがどうなろうとしったことじゃあないからさ~」

 医者のテキトーな許しが出た。

 

          ☆

 

「今って1890年だろ……よな」

 ジョニィが病院を出るとそこは異世界だった。文明のレベルが違うのだ。道行く人の服装は見たことないものばかりで、洗練された車がぶんぶん走ってる。女性陣のコイツまじか……みたいな表情もつらい。

「先輩は穂群原学園の学生で、ちょっと前は弓道部にいて……」

「子供の頃から正義の味方を目指してるのよね~」

 とりあえず三人は気まずすぎる自己紹介した。私は藤村大河、間桐桜です。ぼくは……衛宮士郎です。ジョニィがぼくと言うたび大河と桜は悲しい顔をした。ジョニィは自分が体を乗っ取ったらしい士郎少年がこのふたりに愛されていることを嫌というほどかみしめた。大火災にあったとか。父親の衛宮切嗣は亡くなって士郎は天涯孤独だとか。しかしジョニィは正直なところ、士郎にほんのちょっぴりだけだが嫉妬した。父親は死んでしまったとはいえ、大河と桜に愛されていて絶対幸せだったはずだ。切嗣との仲も良好だったらしい。自分とは正反対だ。それに士郎は正義感が強く、いじめっこは許さなかったらしい。ますます正反対。

 (ぼくとは真逆の存在だったわけか……ぼくの父親は生きてるし、和解もしたけどやっぱりうらやましいよ)

 気まずい雰囲気で歩く三人だったが大河と桜が足を止めた。

「ほら士郎~。これがあなたの立っ派なお家よ」

 大河が売れないマジシャンみたいな手振りで家を示した。家をみてジョニィは驚いた。

(日本の家って凄く小さいイメージだったが……士郎ッ!君の家は凄くイケてるぞッ!)

 思っていたのより三倍以上大きいッ!もしかして士郎はサムライの子孫なのかも!

 ニマニマしていると大河と桜も少し嬉しそうな顔をした。

「じゃあ先輩。部外者の私が紹介するなんてちょっとおかしな形ですけど、案内します」

「ああ。助かるよ桜」

 ジョニィは郷に入っては郷に従うという(ことわざ)に従いぺこりとお辞儀した。

「べっ、別にそんなことしなくても」

 桜は申し訳そうに言ったが

「いや桜。ぼくはここでは新参物だ。君たちのルールに従うよ。Lesson4・『敬意を払え』だ」

「士郎ってば頭打って紳士になった?前はもうちょい生意気だったのに」

 大河はジョニィの首根っこをつかんでぶんぶん振り回した。

「やめろッ大河!首がああ!?」

 ジョニィの必死の抵抗むなしく大河の暴走はヒートアップする。

「思い出せっ!士郎~」 

じゃれ合うふたりに微笑む桜が仲裁に入るのは十分後になった。

 

          ☆

 夕暮れも去ってあたりは真っ暗になった。桜のつくってくれた晩飯は最高でジョニィはジャイロのドロドロコーヒーを飲んだ時の感動を思い出した。

「ゥンんまああ~いっ!!最高だよ桜ッ!日本食はうまいってのはホントだったんだッ!」

 お互いに緊張感はあった。しかし食事は素直な笑顔をこの場にもたらした。

 その後大河は教師の仕事がまだ残っていると泣きそうな顔でジョニィを三回抱きしめた後帰った。桜も思春期のふたりが家で一緒はまずいという理由で大河にお泊まり禁止令が出され家に帰った。桜は大河相手になかなか粘ったがジョニィはふたりきりになったら襲っちゃうとの発言にノックダウンされてしまった。

「先輩はそんなことしませんっ!」

「いや僕はするね、コーラを飲んだらゲップをするのと同じくらい確実さ」

 もちろんジョニィは襲う気なんて一ミリもなっかた。下半身のだらしのなさが自分の奇妙な人生の始まりだ。ジャイロとの旅はキラキラと輝く宝石だが、きっかけの割り込みはサイテーで、彼女は慎重に選ぶべきだ。

(そしてやばそうなオタクにはちょっかいをかけない。学ばせてもらったよ……) 

そして心配そうな大河と桜はそれぞれの家に帰っていった。

(誰かといてこんなに心地がいいのはいつ以来だ……兄さんとジャイロくらいだ、心から好きだといえるのは)

 ジョニィは本心から彼女たちとのじゃれ合いを楽しんでしまった。どうせすぐ悲しい別れがくる。少しだけ『希望』で喜ばせておいて、最後に僕からこの奇妙な状況が――――スタンドかもしかすると聖人遺体の力とか、とにかくヤバい力が襲ってくるだろう。だからこちらから反撃に出る。そしてこの幸せ者(衛宮士郎)に体を返してやらねばならない。

(それにぼくにはジャイロを届ける使命があるッ!それに相棒のスローダンサーも心配だ。ぼくは足を動かせるし、家に帰りたい。それだけなんだッ!) 

 

          ☆

 

 ジョニィはふたりが帰ったのを確認して(家から出るなとキツく言われたが当然無視)家から飛び出し周辺の散策に出た。

(どこのだれかは知らない……けど覚悟はできてるはずだッ!人を始末しようとするなら逆に始末されることを覚悟しているはずだ)

 推定無罪でも即始末してやると、どろどろに伸びてしまったうどんのような頭を殺意で燃やす。

 ジョニィは2時間ほど散策し、丘の上の墓地で立ち止まった。たくさんの墓がある。ジョニィは遮蔽物があるここは戦うのにベストだと判断した。そして振り返って言った。

「2時間も散歩に付き合うなんてうらやましいよ――――ひまそうで」

 すると暗闇の中から雪のような赤い瞳の少女と大木のような怪物が現れた。

「つけてるって気づいてたんだ。意~外~!でも召喚してないんだ、せっかく忠告してあげたのに」

 白い少女は心からしらけた顔をした。そしてもうがっかりと言いつつ礼儀正しくお辞儀をし、小鳥の歌声のような軽やかさで、

「私はイリヤスフィール・フォン・アインツベルン。自己紹介もしたし殺すねお兄ちゃん。やっちゃえ、バーサーカー」 

 イリヤと名乗った少女は怪物に抹殺を命じた。

「■■■■■■■■■■■■■■――――――――!」

 バーサーカーの咆哮は大地を震わせた。たくさんの墓が砕け、アスファルトにひびを入れる。

 「タスクact2ッ!うおおおおおおおおおおおおおお」

 ジョニィは空に舞う葉っぱで黄金長方形の形を作り爪弾を発射する――――!

「回転ッ!勝利の鍵は!回転の動きの中にある!」

 ジョニィは異常な巨漢(人間じゃないッ!)バーサーカーに死ぬほどびびって泣きそうだったがジャイロとの旅路を思い出しこらえた。ぼくが死んだらジャイロの遺体はどうなるッ!彼の故郷に行くんだッ!そして伝えなきゃあならない、僕の友達の物語ッ!

 

          ☆

 

「哀れなガキかと思ったら――――――――――――なかなかに楽しめそうじゃねぇか」

 静かで厳かな協会に不釣り合いの、獣ような青い槍兵(ランサー)は獲物を見つけたようだ。

 




 話が進むにつれて文章が雑になっているッ!スタンド攻撃だッ!
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