なんか、急に魔力の高まりを感じた。
学校の方面ではなく。
山の方面でもなく。
ごくごく普通の町中のハズの場所で。
しかも、戦闘様に高められた魔力だ。
ホンのわずかとはいえ、ココに届くほどの魔力とは。どれだけ凄まじい魔力なのか。
しかも、この魔力の高まり方は、
「……え。シンじゃん」
僕が無言で5センチ四方の「ゲート」を開くと、それを覗き込む。
ビリビリくるほどの魔力。その中でシンは、両目に眼帯を付けた男と戦っていた。
相手はフツーに強い。そしてシンと敵対している事がなんとなくわかった。
僕がやる事はシンのサポート。シンの敵は僕の敵だ。というか、絶対に排除しないと面倒なことになるのがわかった。
「破道の三十三。蒼火墜」
直撃した。
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上から急に蒼の炎が降ってくる。
この魔法。
「ジャック!お前もこっちに来い!」
「…………………………………………………………やだ」
そこまで溜めてそれか!
「……いつものフォーメーションでいこう。お前が攻撃。僕は防御」
とにかく攻撃は俺に任せるつもりだな。
「めんどくさがんなよ!」
相手の炎の魔法。それが。
………目の前で爆散する。
どうやら俺は攻撃に専念できるようだ。
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僕の魔法。『散逸』。
魔法は世界を『区切る』『改変』『行使』という3つの順番をもって行う。
大海に石を落としても対して影響はない。だがお猪口に石を落としたら大きな波紋となる。
その様に世界を小さく『区切る』。
小さな『世界』だと『改変』するのも楽だ。だから魔術を行いやすい『小さな世界』に『改変』して『魔術行使』を行う。
今の魔術は『魔術が失敗しやすい空間』を区切ってそこに敵の魔術を通らせただけ。
簡単な事だ。専門用語だと
むしろシンは、僕のような細かな理論を知らない。が、あそこまで強い。
「やっぱり、バケモノか」
「お前もだぞ!」
主人公らしくない。耳がいい。
一昔前の主人公の「え?なんだって?」を踏襲しろよ。
シンの、太陽の光を集めて投射するバケモノ威力熱線が放たれた。相手は何もできずに喰らって爆発した。
………お前の方がバケモンだろ。やっぱり。
でもなぁ。やっぱり違和感あるねぇ。
あの魔術、太陽の光を集めて射出するだけなんだよね。
………爆発なんてしたっけ?
あれかな。悪役が殺られる時のお約束?