とある世界のお話と転生した人間の話。   作:秋津守丸九

8 / 12
事後処理の話

あの後、色々な事があった。

事件については私達はあの後何も教えては貰えず、警察が全てをかたしていった。

家の事については、自称親戚の人(私が見た感じ詐欺師だ)がやってきては肩を落として帰って行ったり、他の色々な人がやってきては相談をしていた。遺産の相続の問題なのだろうが当事者である私はその輪の中に入れては貰えなかった。

最後に、私達についてだが自称母方の親戚が唯一引き取ってくれると言ってくれた。と言うより、私が条件を設定した為にそれが障害となって誰も引き取ろうとしなかったのだろう。杏樹は何故か親族がいないようだった。だから、彼女曰くこのままでは孤児院送りになるそうだ。私はソレが無性に嫌だった。もしかしたらその時の私は彼女に心的依存になっていたのかもしれない。私は私を引き取る条件に彼女を連れて行く事を指定した。どうにも聞いた限りでは、私に引き継がれる財産は大きい様だった。だからこそ、私はこの条件をつけた。しかし、その大きさは子供二人を養うには足りなかったらしい。親戚の者は皆、杏樹を連れて行くのを嫌がった。土御門の宗家は金が有ると聞いた事があるから探して見たが、居なかった。この後に知った事だが父と宗家はどうにも絶縁の状態になっていたらしい。

私は私と杏樹を引き取ってくれる所が無いと知って落胆していた。最悪、前世の知識で持って暮らして行くのも可能だろうが、そんな事はここが法治国家である限り許されず、我々は孤児院に入れられる。そう思っていた。だが、そこに母方の親戚を自称する男が現れた。

 

「君たち、まだ引き取り先が見つからないのかい?」

 

男はそう聞いてきた。

私は"そうだ"と肯定の意の返事をした。

すると、男は"私が引き取ろうか?"と聞いてきたので、私は"この子も一緒じゃないと嫌だ"と返事した。私は、また断られるのだろうなと考えていたが、男の回答は予想だにしない物だった。

 

「この子達は僕が引き取ります!!」

 

彼はそう皆に向かって宣言していた。

ふと、表面上は彼らの方を見ると安心した様な、しかし内心では苦虫を噛み潰した様な歪な表情をしていた。

 

「君たち、宜しく。僕は神崎敬介だ。君たちとこれから一緒に暮らす人間の名前だよ。」

 

彼はそう言って握手を求めて来てくれた。私はそれを握り返した。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

僕から見た彼の第一印象は何の変哲もない只の子供だった。だから、今は亡き彼女を信じて彼を引き取った。これは一種のかけだった。でも、彼と話すうちにやはり報告にあった様に彼は子供では無いかのような神童ぶりがチラと見え隠れしていたし、素晴らしい事に奴等に対しての敵愾心も持っているようだった。やはり、これは奴等に対するリーサルウェポンになり得ると確信した。僕は彼らにwinwinの提案をした。

  1. 目次
  2. 小説情報
  3. 縦書き
  4. しおりを挟む
  5. お気に入り登録
  6. 評価
  7. 感想
  8. ここすき
  9. 誤字
  10. 閲覧設定

▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧 ※ログインせずに感想を書き込みたい場合はこちら
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。