恋姫と錬金術師   作:black5

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欠片の断片その4終章

 

袁紹の屋敷・応接室

 

 

「・・・あの・・・エドワード様?これはいったい・・・」

 

 

「すっげぇ!!これ全部本物の金かよ!斗詩も見てみろよ!!」

 

 

 

部屋の半分以上を埋め尽くし外にもまだまだ残っている金塊の山。その山を見て狼狽える袁紹と興奮している猪々子

 

 

 

 

「これじゃぁ足りませんかね?」

 

 

「め・・・めっそうもありませんわ!(これだけあればこんな田舎さっさとおさらばして都で高官達にワイロを渡して・・・それから・・・それから)」

 

 

 

すでに洛陽へと思いをはせる袁紹。三公という役職を輩出した家でも金はあっても困らない。

 

 

 

「それと袁紹様の事は霊帝様や上の役職の知人にきちんと話を通しておきましょう」

 

 

「あぁ・・・えどわーど様!なんとも頼もしいお言葉」

 

 

そう言って袁紹はエドワードと握手を交わした

 

 

 

 

「しかしですね。金の錬成はわが国では違法となりまして、バレないように一応、【こちらの町の領主の座は無償で穏便に譲渡した】と念書を書いてもらえるとありがたいですね」

 

 

 

「えぇ!全然、全然構いませんわ!では!早速手続きをさせていただきましょう!斗詩さん!念書の準備を」

 

 

「分かりました。麗羽様」

 

 

部屋を出て行き、譲渡の為の念書を書き最後に袁紹の印を貰いエドワードへと渡した

 

 

 

 

金を運ぶ為に一緒に来ていたアルフォンスはこのやり取りをあきれるように部屋の隅見ていた

 

 

 

 

 

街の広場で騒ぎ立てる一同が居た

 

 

「なんで!?なんで止めるのお父さん!止めたって私はやるよ!」

 

 

タオだ、それにチェンの部下の人達も手には武器になりそうなものをそれぞれ持っていた

 

 

「なんでもだ!殴り込みなんてやるんじゃない!それをやれば相手の思うつぼなんだ。わかってくれ」

 

 

 

「えぇ!さすがにここまでされているのを見ては私も我慢がなりません」

 

 

「珍しいですねぇ~稟ちゃんがこんなに怒るなんて、まぁ私と稟ちゃんの策があればバレないように行動したら楽勝なんですよ」

 

 

「風!私を忘れては困る!策は無くとも槍捌きだけは自信があるぞ」

 

 

稟、風、星とこの3人も街の人達と一緒に袁紹の屋敷へと殴り込みに行きそうな気配を出していた。

 

 

 

そんな広場へ扇子で仰ぎながら満面の笑みを浮かべエドワードがやってきた

 

 

 

 

「あなた・・・何しにきたんですか?風!行きますよ!」

 

 

「あぁ!稟ちゃん!・・・お兄さん、良くノコノコと皆さんの前に顔を出すことができましたねぇ?」

 

 

「何しに来たの!?」

 

 

稟は怒りを隠さず、風は皮肉を込め、タオはにらみつけていた

 

 

 

「あら?あらら?良いのかな~この街の領主に向かってその言い草はないんじゃないか?」

 

 

「お主・・・なにを言っているんだ?」

 

 

エドワードの言葉に星がイラッとした表情で返した

 

 

その星の顔の前に右手にもった紙切れをエドワードは突き出した

 

 

「これは!?」

 

 

「この街の、通行・運営・販売・その他全商用の権利書だ」

 

 

「なぜそんなものをお主が持っているのだ!・・・ぬっ‼名義がえどわーど殿になっている」

 

 

 

「なんと!・・・ってことはまさか!」

 

 

星の言葉に思わず風が声を上げる

 

 

 

「ふっふっふ!そう!すなわち、今現在!この街は俺の物ってことだ!!っとは言っても俺達は今からこの関所を通って漢へと入る旅人だ、こんな権利書ただ邪魔になるだけだしなぁ」

 

 

 

 

にやにやとチェンへと近づき右手に持った権利書をひらひらと振る

 

 

「エドワードさんあなたは!・・・この街の人に売りつけようというのですか?」

 

 

「お兄さん・・・かなりの悪党ですねぇ~」

 

 

「お主・・・いくらで売るつもりだ!」

 

 

稟、風、星もチェンの傍へと寄ってきた

 

 

 

「そうだな・・・めちゃくちゃ高かったからな~。何かを得ようとすればそれなりの代価をはらってもらわなきゃな!なんて言ったって高級紙に金の箔押し、さらに保管箱は翡翠を細かく砕いたものでさりげなくかつ豪華にデザインされている!うん~これは職人技だな!まぁ!素人の目からしての見積だけどこれ全部ひっくるめて関所の門が開くまでのさんトコで門が開くまで毎日2食2人分の料金ってのが妥当かな?」

 

 

 

一同

 

「っへ!?」

 

 

そんな声を上げずにはいられない対価と共にチェンが思わず大きい笑い声を出した

 

 

「は・・・ははは!!確かに!高い!わかりました・・・買いましょう!」

 

 

「よし。んじゃ!契約成立って事であんたに売った!」

 

 

チェンとエドワードは握手を交わしそれを見ていた稟、風、星がほっとしたようにつぶやいた

 

 

「っふ!やりますね!エドワード殿」

 

「おぉ!たしかに!等価交換ですねぇ~」

 

「ふむ・・・双方が納得したのなら良いのではないか」

 

 

 

 

新しい領主に変わったことで街人達は大いに喜んだ。そんな広場へと息せき掛けてきた麗羽と猪々子、斗詩の姿があった

 

 

 

「はぁはぁ・・・えどわーど様!これは一体どういうことですの!?」

 

 

「これはこれは!袁紹様、ちょうど今、こちらの権利書をチェンさんに売った所ですよ」

 

 

「んなんですってぇ!!!!」

 

 

「っちょ!麗羽様言葉使いが・・・」

 

「斗詩!あなたは少し黙ってなさい!そんなことよりあなた様に頂いた金の山!あれが全部石くれになってしまいましたわ!どう言うことか説明してくださいまし!」

 

 

 

「兄さん・・・いつ戻したの?」

 

 

アルフォンスはエドワードへと耳打ちする

 

 

 

「さっき、権利書を貰った後にちょろっとな。それと袁紹様!金の山とはなんのことですか?

 

 

「なんですって!とぼけないでくださいまし!この権利書と金の山を私の屋敷で引き換えたではございませんの!これでは詐欺ですわ!!」

 

 

 

「あれ?袁紹様!こちらの権利書は無償で譲り受けたはずなんですけね?ほら!念書もここにありますし」

 

 

 

「きぃぃぃぃ!!!!!この取引は無効!無効ですわ!猪々子さん斗詩さん!あの権利書を取り返すのですわ!」

 

 

「はいよっと!行くぞ~斗詩!なぁ!その権利書こっちに渡してくれよ!」

 

「まったく麗羽様ったら・・・自分で勝手に取引しておいて」

 

 

そう言いながらもは背丈ほどある大剣を肩に担ぎ、斗詩は金属でできたハンマーのような武器を構えた

 

 

 

 

 

「力ずくで個人の資産を取り上げようとは頂けませんね!」

 

 

稟がすかさずチェンの前へと出て

 

 

 

「これは頂けませんねぇ~これって職権乱用ってやつなんじゃないですかぁ?」

 

その横に風もならぶ

 

 

 

「えぇぃ!うるさいですわ!貴方達ケガしたくなければお退きなさい!」

 

 

 

「だったら私が出張ろう!武人として双方の相手になってやろう」

 

 

星が槍を構え身構える

 

 

 

それを猪々子は喜々として楽しいんで居る

 

 

「お!やっぱこうでなくっちゃな!あんた・・・強いな!でもあたいのほうがもっと強い事を証明してやんよ!」

 

 

「もう・・・文ちゃん!って・・・こうなったら話聞いてくれないんだから・・・」

 

 

猪々子とは対照的に斗詩は冷静に判断する

 

 

 

二人をよそにエドワードとアルフォンスは袁紹の下へと向かった

 

 

 

「ここで騒ぎを大きくして霊帝様に話が届いたら袁紹様?あなたは一生、ここの領主以下になっちまうけどそれでもかまわないのか?」

 

 

エドワードはニコリと笑いながら袁紹に向かってほほ笑みかける。その言葉に袁家の名にドロを塗る行為を察した袁紹は怒りながら帰っていった

 

 

 

「覚えてらっしゃいまし!この借りはいずれ必ず返させていただきますわ!行きますわよ!二人とも!!」

 

 

「えぇ!?戦わないんですか?麗羽様!!ってあぁ・・・行っちゃった!しゃーねーな!んじゃ行くか斗詩」

 

 

「でわみなさん!失礼しました!っちょ待ってくださいよ麗羽様!文ちゃん!」

 

 

 

 

 

袁紹達が居なくなるのを見届けて広場に喧騒が戻ってきた

 

 

「よっしゃ!!酒だ酒!!酒をもってこーい!!あはははは!!」

 

 

チェンの掛け声と共にみんなで袁紹の統治から免れた人々は歓喜に満ち溢れた!

 

 

 

 

それから三日が立ち、袁紹も居なくなり、漢へと入る国境の門が開いた

 

 

 

「街を救ってくれて本当にありがとう!なんと礼を言って良いのか・・・」

 

 

チェンがエドワードの前で深く頭を下げた

 

 

「いいっていいって!それにまた来るからその時に世話になるんでよろしくな」

 

 

 

「それにしてもなぜ、エドワードさんは霊帝様の勅使をお持ちなんです?相当な地位でなければそのようなものは受け取れないはずなんですが

 

 

稟の疑問に星が答えた

 

 

 

「あぁ!あれは真っ赤な偽物であろうて」

 

 

一同

「っは!?」

 

 

 

「なーに簡単な事よ。勅使なんて見たこともないのが多いだろうし、もし分かったとしても細かい部分なんてわからないと思ったら案の定、袁紹の奴は気付かなかっただろに」

 

 

 

 

「やっぱり、お兄さんは悪党なのですよぉ。でも風はそんなお兄さんに興味をもちましたぁ!また会う機会があればお話ししましょうね」

 

 

 

「でわ!エド殿、私達はもう少しこの街に残って西の国の知識を調べたいと思います。大陸に入り旅の目的が果たせますよう、心より願っております。」

 

 

 

「あぁ!ありがとうな。ねーちゃん達もしっかり勉強しろよ!んでもって立派な軍師とやらになってくれよな!」

 

 

 

「えぇ!まだどこかで会える日をお待ちしております」

 

 

「んじゃアル!大陸へと入るぞ!」

 

 

「はいはい・・・じゃあ、郭嘉さん、程昱さん、趙雲さんたくさんの情報ありがとうございました!いつかまた会える日を!」

 

 

 

 

 

そう言ってエドワードとアルフォンスは関所へと向かった。その後ろをタオが手を振りながら別れを告げた

 

 

「ありがとう!!エド~アル~!!また絶対来てよね~!私待ってるから!!!!!」

 

 

 

 

 

 

関所へくると二人は門番に止められた

 

 

「はーい!兄ちゃん達、国境を越えるための通行書!出してくれるかな!」

 

 

 

「っん?」

 

 

「だから~通行書!ここは国境なんだから通行手形が必要でしょう!さぁ出して!」

 

 

 

「兄さん・・・まさか」

 

 

「タオの宿に泊まったときに部屋の引き出しに置いたままだった!」

 

 

「ちょ!馬鹿兄!なにやってんのさ!もう宿は燃えちゃってるんだよ!」

 

 

 

 

「ないの?通行書ないの?」

 

 

後ろからまだか?早くしろよと聞こえてくれる中エドワードは笑うしかなかった

 

 

 

 

「えへへ~♪」

 

 

 

「えへへ~♪じゃないんだよ!ほら無いなら帰んな」

 

 

文字通り門前払いを食らいこれから大陸に向けて過酷な砂漠越えをする羽目になる2人でした




 これにて導入終了となります。次から大陸、砂漠編になります。
いろいろ補完しなきゃならないところもありますが、後々出していきたいと思います
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