恋姫と錬金術師   作:black5

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砂漠の出会いその2

 

 

「いやぁーしかし蒲公英から聞いていた通りでっけぇ鎧だな~」

 

アルフォンスの周りを値踏みするように回る馬超。いつものことなのでアルフォンスはあはは・・・と苦笑いをする

 

 

「でだ!肝心な話を今からするんだが、お前らなんであんな場所を歩いていた?商人でもない。ましてやここの民でもない。ってことは・・・」

 

 

「・・・えっと・・・ですね」

 

「不法入国だ!」

 

 

バツの悪そうに言いよどむアルフォンスを横にエドワードははっきりとそう言い切った

 

 

「っは!やっぱりな!西の国境から入ってきやがったな!で?理由は?場合によっちゃーあたしが手形を発行してやる」

 

 

「っちょ!良いのですか?馬騰様に怒られませんか?」

 

「鶸?大丈夫だ!母様にはあたしから理由を話すよ。で?どうなんだ?」

 

 

「国境の街で袁紹ってやつに燃やされた。再発行するのに時間と金がかかる!それまで待つことが出来なかったから不法入国した」

 

 

「・・・袁紹ってあの袁紹かよ・・・そりゃ災難だったな。まぁ・・・あれだ!不幸中の幸いって思え!そんな理由なら構わんだろう。本当かどうかはしっかり調べてからだけどな。それまであたし達を手伝え!それが交換条件だ」

 

 

馬超は笑顔でエドワードへと手を差し出した。鶸は頭に手を当て困ったときの癖が出ていた。蒲公英はいつのまにか蒼の横で一緒にお茶を飲んでいた

 

 

 

「兄さん・・・どうする?」

 

「手伝う条件はなんだ?その条件とやらを聞きたい。それを聞いてからでも遅くないだろ?」

 

 

エドワードは握手をせずに馬超を見つめた。その態度が気に入らなかったのか蒲公英がエドワードへと武器である槍を向けた

 

 

 

「お前!自分が今の状況を分かってるの?」

 

「だからと言って武力で人を納得させてなんになる?」

 

 

エドワードは組んでる腕を解くと目の前で両手を合わせ蒲公英の槍へと触れたすると・・・

 

 

「なぁぁぁっぁぁぁぁl!!!!!!ってなにこれ!!あたしの大事な武器がぁ!!」

 

 

 

エドワードが槍へ触ると鋭利は切っ先は丸くなり〆のように取っ手も曲がってしまった

 

 

「っな!?これは驚いた!」

 

馬超は驚き蒲公英の武器を取った。

 

 

「ちょっとあんた!なんてことしてくれてんのよ!直しなさいよ!」

 

「もう・・・兄さんたら、わざわざ刺激しなくても・・・ごめんなさい馬岱さん!僕が直しますね」

 

 

アルフォンスは馬超から武器を借り地面に置くと錬成陣を書いた。手を合わせ錬成陣へと触れた

 

 

「も・・・戻った!ははっ!武器が戻った!」

 

鶸も蒼も驚きを隠せず、ただただ蒲公英がもつ武器を不思議そうに見ていた

 

 

「あんたら太平道信者か?答えろ」

 

 

馬超からとてつもない殺気が部屋に溢れた。身内である馬岱達も馬超から距離を取りたくなるほどの殺気が放たれた

 

 

「そのチカラは仙術か?太平道の教祖・張角も使う業と聞いている・・・お前達も黄巾党なのか?」

 

 

「っち、違います!僕達は錬金術と言って構築式に乗っ取って・・・」

 

 

「うるさい!黙れ!あたしはバカだからよ!難しい話は嫌いなんだ!ただ敵なのかそうじゃないのか聞いているんだ!」

 

 

馬超の怒りに耐え切れず蒼は鶸へとくっつき蒲公英も止めるに止められず焦っていた

 

 

「敵じゃない!これだけははっきり言える!それに今あんたが言った事が本当ならその張角って奴が俺達が探している物を知っているかもしれない」

 

 

まっすぐと馬超の目を見てエドワードはそう言った。馬超も嘘はないだろうと思い殺気を抑えた

 

「・・・そうか悪いな!敵でないなら安心してくれてもいい。手伝ってほしいのはその太平道の奴等から守って欲しい奴がいる、それを呑んでくれるのなら手形は作ってやる」

 

 

「守って欲しい人?」

 

 

アルフォンスが掻かないはずの汗を拭い殺気から解放された安心感で跪きながら問いかける

 

「ある人物を洛陽へと送らなくてはならないんだが、あたし達は賊の襲撃にあっている村を助けなきゃならない。それで護衛を頼みたいんだ」

 

 

 

「その人達ってのは?」

 

 

「董卓と皇甫嵩だ」


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