ーー-1-C教室ーーー
ガラッ
そこには不機嫌そうな顔をし、顔にかすり傷を負った楽の姿があった。
集 「おーす楽 遅刻ギリギリだな、ってどうしたその傷、それとその人を殺しそうなくらい不機嫌そうな顔は」
小咲 「あっ おはよう一条くん ど、どうしたのその傷 頬から血が出てるよ?」
心配そうな顔をして小咲は楽の顔を覗き込む。 小咲は楽よりも背が低いため、上目づかいと言うカタチになる。 この上目づかいでハートを撃ち抜かれた男子は少なくない。
楽 「おはよ、小野寺。実は・・・カクカクシカジカ」
楽は自分の席に座り、カバンを下ろすと今さっき起こったことを二人に話した。
集 「塀の上から女の子がかかと落とししてきた? うちの学校の塀、俺の身長の倍近くあるぞ、体操の選手かよ!」ぶはははっ
物凄くバカにした顔で集が楽の方を叩きながら笑ってくる。 ω
小咲 「そんな凄いことできる女子生徒うちの学校にいるのかな?」
楽 「マジなんだって、だっt
集 「いやー、しかし今日は転校生が来るということで気分はウハウハだぜい!ω しかも女子!女子!女子!」
この日に限って、いやこの日もテンションMAXの集 転校生が”女子”ということもあるのだろう
楽 こいつ絶対信じてないよな
舞子 集 楽の親友であり、恋愛関係に関しては非常に目ざとい。
日頃からセクハラ的な発言をしている。
小咲 「一条くん、はい絆創膏」
楽 「お、サンキューな小野寺」
絆創膏を受け取ると
小咲 「う、うん///」
一条くんにお礼言われちゃった///
楽 「小野寺? 大丈夫か? 顔赤いぞ」
小咲 「ふぇえぇ!? だっ大丈夫だよ!」
楽 「そっか、ならいいけど」
小咲 「///」
小野寺 小咲 中学の頃から楽に好意を寄せているが、恋愛に対してはダメダメで、自分の思いを楽に伝えられていないままである。
小咲は楽からの感謝、小咲にとっては元気の源のようなものをもらうと自分の席に戻り、心を落ち着かせた。
るり 「さっさと告ればいいのにー」
楽と席の離れたところからるりが隣りの席の小咲に向けて声を出す。
小咲 「る、るりちゃん! 一条くんに聞こえちゃうでしょ? そんなこと言わないでよっ」
るり 「あらー、一条くん来てたのー ぜんぜんきづかなかったわー」(棒読み)
小咲 「絶対気づいてたでしょー るりちゃんそういうところ意地悪だよぉ」
るり 「今度から気をつけるわー」(棒読み)
小咲 「ちょっと るりちゃーん」
宮本 るり 小咲の楽への好意を知っている唯一の人物で、キツイことも言うが、常に小咲を応援している友達思いの子
ガラッ
キョーコ先生 「ほらーみんな席つけー ホームルームするぞー」
そして先生の呼びかけとともにみな席につきだした
集 「キョーコ先生! 転校生ちゃんはどこですか!?」
キョーコ先生 「相変わらずだな、舞子は・・・ よーし、今日は転校生を紹介するぞー じゃあ入ってきて桐崎さーん」
千棘 「はい!」
ガラッ
ドアを開けた瞬間、クラス中の男子の目は美少女転校生に釘付けになった
千棘 練習したとおりにやれば大丈夫なはずよね・・・
「みなさん初めまして! アメリカから転校してきた桐崎千棘です! 母が日本人で、父がアメリカ人のハーフですが、日本語はバッチリなので気軽に接してくださいね ニコッ」
生徒たち 「うおぉぉおおおおーーーー 美人きたぁーーーー」
「めっちゃかわいいーー」
「足ほっそ、なっが、スタイル超いいじゃん モデルみたい!」
千棘は心の中で大きくガッツポーズをした 昨日の夜、自室で練習した買いがあったようだ
そしてクラス中のみんなの注目の的になった、もちろんいい意味で
キョーコ先生 「沈まれい沈まれい、 じゃあ軽く自己紹介も済んだところで桐崎さんはとりあえず後ろの空いてる席に・・・」
千棘 「はい!」
私が美人かぁ、モデルかぁ、 ふふふ、とりあえず最初の印象はバッチリね
千棘は上機嫌になりながら指定された席へ向かっていく
千棘 「あれ?」
後ろの席に向かうその途中、顔に絆創膏をつけたこちらを見てくる一人の少年と目があった
楽 「あ、」
楽 千棘 「あーーーー!!!」
千棘 「あぁ!、あなたさっきの・・・ 大丈夫だっt」
楽 「さっきの暴力女!!!」
生徒たち 「暴力女?」
千棘 「ちょっと、いきなり何よ! 暴力女って!!!」
楽 「さっき飼育小屋の前で俺にかかと落とししてきただろうが!」
千棘 「かかと落としなんてしてないわよ! あなたがあんなところに突っ立ってたからでしょ!それにさっき謝ったじゃない!」
楽 「あれのどこが謝ったんだよ、すぐにどっか消えちまったじゃねぇか!」
千棘 「ちゃんと謝ったわよ! なによ男のくせにチマチマチマチマ・・・」
楽 「こっちは一瞬気を失いかけたんだぞ!」
千棘 「あらそう、あなた血圧低いんじゃないの? もっとビタミンとったほうがいいわよー?」
楽 「それが謝るやつの態度かよ! このゴリラ女!!!」
千棘 「だーれーがゴリラ女よ!!!」バキッ
楽 「ぐはっ」
思いっきりぶっ飛ばされた楽は教室の後ろまで吹っ飛んだ、いとも簡単に・・・
千棘 「はっ!」
いけない やっちゃった・・・
この瞬間、一条楽の更なる苦労の日々が始まりを向かえた