-ーー桐崎家 千棘の部屋ーーー
千棘 「はぁ、明日から学校行きにくいなぁ・・・」
まさか転校初日からあんなことになるなんて た、確かに私もちょっといいすぎたけど、だからってあんなに怒らなくてもいいじゃない
ーーー千棘の部屋 ドアの前ーーー
クロード 「お嬢、先ほどうちの連中がお嬢のお顔がすぐれなかったと言っていたのですが、どうかなされましたか?」
千棘 「クロード?、別にー 初めての学校にただ疲れただけよ、」
クロード 「・・・そうでございますか、もしゲスい男共のせいでしたらこのクロードにお任せを」
千棘 「大丈夫よ、うまく学校でやっていくわよ」
クロード 「さようでございますか・・・、ではお嬢今日は早くお休みなさってください」
千棘 「えぇ、お休み」
どうしよ あ、謝ろうかな
ーーー 一条家 ーーー
楽 ペンダント見つかったのはいいけど、桐崎に酷いこと言っちまったからな、 はぁあ、謝りてぇけどあいつもう話しかけないでとか言ってたし・・・
「あぁ! どうしていいかわかんねぇーー」
とりあえず気持ち入れ替えねーと、みんなに心配されちまうし、
ガラッ
楽 「ただいまー」
ヤクザ共 「坊ちゃんおかえりやせい!!!」
玄関に入るとヤクザ共がまたしてもピッチリと整列した状態で楽を出迎えた
楽 「おう」
竜 「坊ちゃん、どうされやした? 具合でも悪いんですかい?」
楽のわずかな異変に気が付き、ヤクザ共の中から竜が声を上げた
楽 「あ、いや、ちょっと疲れただけだ 悪いけど俺もう寝るからお前ら冷蔵庫にあるもんチンして食べてくれ」
ヤクザ共 「坊ちゃんお休みなせえ! お大事に!」
楽 「あぁ」
楽 流石に竜にはお見通しだな、 とりあえず明日謝るか・・・
「寝よっと」
-ーー次の日 通学路ーーー
楽はいつもより早めに家を出て通学路で千棘を待っていた
楽 「はぁ、気まずい・・・ あいつここ通るよな、」
結局、昨日あんま寝れなかったな、
案の定すぐに千棘が楽の前を通りかかった
千棘 「・・・」
千棘は楽を見た途端すぐに目をそらした
楽 「あ、桐崎! あ、あのさ 昨日小野寺がペンダント見つけてくれたんだ、それで えっと お前も探してくれて あ、ありがとな・・・」
気まずさと緊張のあまり思うように言葉が出てこない
千棘 「・・・ そう、良かったわね、じゃあ行くから、」
楽 「待ってくれ! その、昨日はマジでごめん! 桐崎もうちの学校きたばっかりなのに、俺のせいでいろいろ迷惑かけて、
これから絶対桐崎とはもう関わらな」
千棘 「もういいわ・・・ 私こそごめんなさい あんな酷いこと言って」
楽の顔を見れずにうつむいたままであったが、千棘は声が小さくなりながらも謝った
楽 「いや、謝らなきゃいけないのは俺のほうで、もうほんt」
千棘 「もういいって言ってるでしょ、じゃ私本当に行くから」
楽 「あ、あぁ ありがと・・・」
千棘 これで良かったのかな・・・ いいのよねこれで、きっと
楽 学校では桐崎ともう関わらないほうがいいよな・・・
まだ二人ともまだ気が晴れないでいた
ーーーHR前ーーー
楽 「おはよう、小野寺 昨日はありがとな」
小咲 「おはよう一条くん! だっ大丈夫だよ、見つかって本当良かったよ
そういえば桐崎さんに謝ったの?」ボソッ
楽 「あぁ、一様謝ったんだけどさ、なんかこうモヤモヤがさ、 って何言ってんだ俺は」
小咲 「でも桐崎さん許してくれたんでしょ? なら大丈夫だよ! ね?」
楽 「そ、そうだな・・・」
ーーー2時限 英語ーー-
先生 「では桐崎さん、この英文を読んでください」
千棘 「はい、
Remember, happiness doesn't depend upon who you are or what・・・」
生徒たち 発音すげぇ・・・
強い上に勉強までできるのか・・・
怒ると怖いけどきれいな声だなぁ
昨日の一件もあったが、早くも生徒たちの注目の的、憧れとなりつつあった
楽 さすがアメリカ人とのハーフだ、発音いいな・・・
-ーー3時限 現国ーーー
千棘 えっと・・・あ、また消された
やっぱり漢字とか苦手だなぁ、全然写せないし・・・
楽 こいつ現国苦手なのか・・・ (チラッ)
楽 「ちょっと小野寺 いいか?」
小咲 「どうしたの? 一条くん」
楽 「悪いけど、桐崎に現国のノート見せてやってくれないか?」ボソッ
小咲 「それは全然いいけど、どうして?」
楽 「あいつさ、板書写しきれてなかったからさ、頼む!」
小咲 「わ、わかったよ」
楽 「サンキューな、小野寺」
小咲 「うん!」
こういうやさしさが一条くんのいいところだよね
-ーー昼休みーーー
集 「楽坊ちゃん 食堂行きやしょう!」
昼休みになった途端、集がいつものようにふざけて絡んでくる
楽 「マネすんな、」
桐崎は小野寺たちと食べてるから大丈夫だよな
るり 「こうして話すのは初めてね、私は宮本るり これからよろしく桐崎さん」
近くの机といすをくっつけ、軽く自己紹介を済ませたるり
千棘 「うん、よろしくね、宮本さん」
自分の弁当を広げていると千棘の弁当が目に入った小咲は思わず
小咲 「うわぁ! 桐崎さんのお弁当豪華で凄いね! おうちの人お料理関係のお仕事でもやってるの?」
千棘の弁当には霜降り牛のサイコロステーキ、フォアグラ、伊勢海老など高くておいしそうなものばかり・・・
高校生のお弁当とはとても思えないほどであった
千棘 「ふ、普通の仕事だよ!」
あれ、お弁当ってこんな感じじゃないの?
小咲 「へぇ~、すごいなぁ~」
千棘 「あの、それと小野寺さん、昨日勝手に帰ってごめんなさい・・・」
小咲 「気にしないで桐崎さん! ちゃんと見つかったし、
・・・えっと・・・ それから一条くんとは?」
千棘 「謝ったわ、けど・・・」
宮本 「なんだか気が晴れない?」
千棘 「え?」
るりの当然の発言に言葉を失い、箸が止まる千棘
宮本 「ごめんなさい、口はさんでしまって」
千棘 「そんなことはないけど・・・」
気がはれない、か
小咲 「・・・・・」
どうしよ空気が重い ・・・
「そ、そうだ桐崎さん! 現国のときノート写しきれてなかったでしょ?
あとで見せてあげるよ!」
千棘 「あ、ありがと でもなんでそのこと知ってるの?」
小咲 「い、一条くんが教えてくれたから」
千棘 「え、あいつが?」
どうして・・・?
小咲 「やさしいよね、一条くん」ニコ
千棘 「そうね・・・」
-ーー放課後ーーー
集 「悪い楽、今日俺外せない野暮用があるから先帰っててくれ」
楽 「おう、わかった じゃあな集」
帰るか・・・
キョーコ先生 「おーい、一条」手招き
楽 「なんですか、キョーコ先生」
キョーコ先生 「今からさ、桐崎に飼育係りのこと教えてやってくれよ」
楽 「あ、そのことなんですけど」
キョーコ先生 「ん?」
楽 「あの、桐崎を他の係りに選びなおさせてもらえませんか!? それと席を変えてやってください!」
キョーコ先生 「桐崎を他の係りに? 席も?」
楽 「あいつにはもっと似合った係りがあると思いまして、席も俺が隣だとうまくいかないだろうし、それにいろいろとアレですし、」
キョーコ先生 「でもなぁ一条」
楽 「お願いします!!!」
深々と頭を下げる楽を見たキョーコ先生は流石におれた
キョーコ先生 「・・・わかったよ、じゃああとで桐崎に聞いとくから」
楽 「ありがとうございます!! 今度お酒おごります!」
キョーコ先生 「20歳になったら頼むわ、気を付けて帰れよー」
楽 「はい!」
動物たちに餌あげてから帰るか
小咲 「じゃあるりちゃん、桐崎さん帰ろっか!」
るり 「そうね」
千棘 「ええ」
キョーコ先生 「お、いたいた 桐崎ちょっと話があるから職員室まで来てくれ」
千棘 「はーい じゃあ小野寺さん、宮本さんまた明日ね」
小野寺 「終わるまで待ってるよ?」
千棘 「いいのいいの大丈夫だから、じゃさようなら!」ピュー
小咲 「え、うん また明日ね・・・」
宮本 「・・・ 小咲」
小咲 「何?るりちゃん」
るり 「いいえ、やっぱり何でもないわ」
気のせいかしら
-ーー職員室ーーー
千棘 「それで、先生話って?」
キョーコ先生 「桐崎にもう一度係りと席順を選ばせようと思ってさ」
千棘 「飼育係に決まったんじゃ、それに席も」
キョーコ先生 「いや、さっき一条が頭下げてきてさ、桐崎に係りと席を選びなおさせてほしいってさ、喧嘩でもしたのか? ダッ
っておいどこ行くんだ桐崎ー!」
千棘 「あのバカ!」
なんなのよあいつは!
-ーー飼育小屋ーーー
楽 「とりあえずマルガリータ・ド・佐藤から餌あげるか・・・」
*マルガリータ・ド・佐藤=ワニ
勢いよく餌に食らいつく、勢いあまって楽の手をかじるほどに
楽 「よしよし、そんなにうまいか それじゃあ次は歯を磨くか、」ゴシゴシゴシ
楽 「次はエタニティシャイニング緑松だな」
*エタニティシャイニング緑松=ミドリガメ
楽 「お前もほんとよく食うなぁ」ナデナデ
楽 「えっと次は、 ってお前なんでここに」
飼育小屋の前には息を切らし、汗だくになっている千棘がいた
千棘 「ハァハァ 係りの仕 事があ るならちゃんと 言いなさい よ!」
楽 「桐崎・・・ お前もうこの係りやらなくていいんだぞ、桐崎は自分の好きな係りをやれば」
千棘 「それから、あんたでしょ 小野寺さんに私に現国のノート見せてあげるように頼んだり、先生に頭下げたり」
楽 「・・・」
千棘 「ちょっと、何か言いなさいよ」
楽 「ペンダント見つかったらお前とは関わらない約束だったからさ、謝ったら関わるのやめようと思ったんだ、それに俺と関わるとまた桐崎に迷惑かけ」
千棘 「そんなのもうどうでもいいわよ」
楽 「でもお前・・・」
千棘 「うっさい、いいって言ってるの
で、まず飼育係の仕事って何をすればいいのよ」
楽 「あ、あぁ じゃあキンギョたちにこの餌あげてくれ」
千棘 「わかったわ ザーッと」
渡されたキンギョの餌を袋の中全て水槽の中に入れてしまった千棘
楽 「バカ! お前入れすぎだっての、そんな入れたらキンギョ全滅しちまうよ!」
楽は慌てて水槽に入った餌をネットで外に出していった
千棘 「いっぱいあげる方がいいに決まってるでしょ、ほんとあんたって細かいわね、あんた何型?」
楽 「俺はA型だ!ってそうじゃなくて この餌をな」
千棘 「うっさい、 ドバーーーっと」
楽の話に耳を傾けることなく、植物に大量の水を注ぐ
楽 「あーあーー! そんなバケツで大量に水あげたら植物死んじまうよ」
千棘 「♪~」
楽 「人の話を聞けー!」
こんなやり取りがかれこれ1時間以上続いた