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千棘 「それにしても夜は寒いわねぇ、」
楽 「だな、」
寒い夜、二人の吐息は白く空に立ち込んでいく、知り合って初日でよくここまで仲良く?なったものだ
千棘 「そういえば、あんたの約束の子って何年前の話よ」
楽 「言ってなかったか、だいたい10年くらい前だな」
千棘 「10年前か・・・ 合えるといいわね、約束の子と」
一瞬、千棘の頭に忘れかけていたことが脳裏をよぎった
楽 「あぁ、 改めて言うけどペンダント探してくれてありがとな」
千棘 「はいはい、そんなのお安い御用よ
あっ、そうだ! 私がギャングの娘ってことみんなには内緒にしてよね、
ニセの恋人関係のことも!」
やはりこの2つだけは誰にも知られたくないようだ、特に楽との恋人(偽)関係のことは
楽 「わーってるよ、そこまで俺は気が回らねえわけじゃねぇし」
千棘 「ならいいわ、これ以上目立つことしたくないし、普通に楽しく学校で生活したいわ・・・」
楽 「そうだよな、俺はもう騒がれるの慣れたけど、ははは・・・」
楽も小学生と中学生の頃はヤクザの息子と騒がれたため、千棘の気持ちは痛いほどわかる
千棘 「やっぱりみんなあんたがヤクザの息子って知ってるんだ」
楽 「まぁな、だから高校から知り合ったやつと馴染むのは苦労したぜ まだ俺のこと誤解してるやつもいると思うけどさ、」
千棘 「ふーん、 あ、ついたわ」
桐崎家は一条家にも負けないくらいの大きな敷地を持っており、家は洋風であった
庭には噴水、プールさらにはヤシの木?のようなものまである
楽 「なんつーか、お前の家すげぇな・・・」
千棘 「あんたの家とたいして変わらないでしょ」
楽 「そ、そうだな・・・ じゃあ俺はこれで、また明日なゴリラ姫」
千棘 「な!、 えぇまた明日バカもやし! (やっぱムカつくやつ!)」
---桐崎家 クロードの部屋ーーー
カーテン越しに双眼鏡で楽を睨む影
「クロード様、あの男がお嬢の相手ですか?」
クロード 「あぁ、そうだ 名を一条楽という。 今日我々と抗戦していた集英組の二代目だ」
「(集英組二代目、 それなりの強さを兼ね備えているのか?) 警戒の必要は・・・」
クロード 「して損はないだろう」
「・・・わかりました、では失礼します」
---千棘の部屋ーーー
千棘 「はー! 今日も疲れたわぁ」ボスン
制服を脱ぎ捨て部屋着に素早く着替え、思いっきりベッドにダイブする千棘、
コンコン
「お、お嬢 少しよろしいでしょうか?」
千棘 「鶫ぃ? どうぞ、入って」
ガチャ
鶫 「失礼します、 あ、あのお嬢がお付き合いをしているというのは本当でしょうか?」
千棘 「あんなのフリよ、フ リ!」
鶫 「あの、 フリとはどういうことで・・・」
千棘 「(いけないっ、口が滑った!) っていうのは嘘でもう彼にぞっこんよ!」
テンパりまくりの千棘は汗が滝のように流れ始めた
鶫 「その彼は、お嬢を困らせたりさせてないですか?」
千棘 「(困らせてるわよ・・・)だ、大丈夫よ! 彼は頭もいいし、強いし、物凄く頼れるわ!」
鶫 「(やはり、強いのか 是非ともお手合わせ願いたいものだな)
わかりました、では失礼しますお嬢」
千棘 「う、うん じゃあね (あっぶなーい、寿命縮まるって!)」
---次の日 一条家 門前ーーー
ガラッ
楽 「今日もいい天気だなぁ」
伸びをしていると門の前には一人の美少女が一人の少年を待っていた
千棘 「遅い、バカもやし」
楽 「あれ、桐崎か? なにしてんだ俺の家の前で」
千棘 「迎えに来たのよ、クロードがもううるさくてうるさくて、 学校につくまではちゃんと恋人のフリしないと、どこかで見張ってるかもしれないし」
楽 「(すっかり忘れてた・・・ こいつと偽恋人にならなきゃいけねぇんだった)」
千棘 「それからクロードが『次からは男のお前がお嬢を迎えにこい』って言ってたわよ」
楽 「それもそうだな・・・ すいませんねぇお嬢様」
千棘 「ふんっ、わかればいいのよ さ、カバン持ちなさい ホレ」ポイ
カバンを楽に投げ、腕を組んで偉そうにしている千棘。お嬢様という響きもうれしかったのだろう
楽 「っと、投げるなよ しょうがねぇな、今回だけだからな」
今回ばかりは楽に非があるためしぶしぶ千棘のカバンを持つ
千棘 「クロードたち私と一緒に来ようとしてたんだから、感謝しなさいよー」
楽 「マジかよ、俺あのメガネ苦手だ・・・」
千棘のこととなると何をしでかすかわからない、楽もできるだけ関わりたくないようだ
千棘 「私も苦手よ ははは・・・」
--- 1-C ーーー
ガラッ
小咲 「あっ おはよう 一条くん、桐崎さん!」
(二人一緒に来たってことは仲直りしたんだね)
集 「おーっすってなんだ楽、もう桐崎さんを落としたのか? ん?」
千棘 「おはよう小野寺さん! それと舞子くん、違うからねそれ」
ギロリと集をにらみつける千棘、まるで蛇に睨まれた蛙のように・・・
千棘 「(みんなの前では親しくするのやめよっと)」
集 「す、すいません・・・ (こえーーーー! 顔はかわいいのに)」
楽 「集 冗談はやめとけ、 こいつは怒らせないほうがいい」
集の肩に手をかけ、自分の席へ向かう楽
小咲 「桐崎さん桐崎さん、仲直りできて良かったね」ボソッ
千棘 「あ、うん えっとありがとう」
小咲 「いいよー全然、また困ったことがあったら私に言ってね、力になれると思うから」
千棘 「うん!!」
今更だが、小咲は顔もいい上に性格も完璧なほどいいため、学年の男子の注目の的である
---2時限 現国ーーー
楽 「おい、桐崎 ノート見せてやろうか?」ボソッ
千棘 「あんたのきったないお粗末なノートなんかごめんよ、小野寺さんに見せてもらうわ」
楽 「あーわかったよ、それとそんな汚くねぇよ(本当かわいくねえな)」
---昼休みーーー
楽 「やっと飯だ・・・」
千棘 「おなかへったぁ、」
楽 「早く飯食おうぜ」
千棘 「なんであんたと食べなきゃいけないのよ 私、小野寺さんたちと食べるわ」
楽 「(恋人っぽいことしなくていいのかよ) はぁ、わかったよ」
結局二人は放課後まで特にこれといって話すこともなく、お互い別々に帰って行った
それがまた悲劇を呼ぶことに・・・
---桐崎家 クロードの部屋ーーー
クロード 「今日お嬢の学校へ行って一条楽を監視してきたが、あの小僧お嬢と7回しか話していないうえに、昼食も別、放課後も別々に帰り、休みの時間には口喧嘩をする始末。 誠士郎、これをどう思う」
「えっと・・・(お嬢との話のことは伏せておくか)」
クロード 「お嬢は付き合ってると言い張っているが、私から見るとそうは見えない。もう一週間監視して、このままの状況が続くようなら、誠士郎」
「はい、抹殺します」