遊戯王‐creator‐   作:月花撩乱

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日常回(?)です。
少しずつキャラ出ししていきますよ~。


6話~此処が我等の拠点となりて~

「…来てしまったわ………ここが…『百錬星寮(ひゃくれんせいりょう)』………」

 

あれからおおよそ一時間。

凛音が光夜に連れられて来たのは、獅子神 王牙一派の拠点、『百錬星寮』。

この学園に多数存在している寮の中でも、上から数えた方が早い程に敷地面積、建物の規模、外見の水準が高い。また、伝説レベルのプロといつでも会えるとなれば、誰しもが憧れる程の夢のような建物にも見えよう。

…凛音以外からすれば。

 

「おとといのうちに家具の設置終わらせて優雅に過ごしていたのに…またやり直しだなんて…」

 

そう、凛音は入学が決まった時点で既に寮が決まっており、そこに前々から家具やらを設置していた。

女子寮故にセキュリティ面もバッチリの最高級の寮にいたのに…

そこと比べてしまえば、どんな寮も霞んで見えるもの。

凛音の表情は、暗い。

 

「おいやめろよ白皇。そんなどんよりされるとせっかくのきれいな寮も幽霊屋敷みたくなっちまうじゃんか。」

 

そんな凛音の表情を見て、すぐ横にいて正反対に喜びの表情をしている光夜は凛音に抗議。

 

「あ、あなたのせいじゃない!」

 

「こっちはデュエル一回に命かけたんだ、ボロクソに負けたあんたもいい加減覚悟決めろっての。さぁ入るぞー」

 

「~~~!!!」

 

もちろん憤慨し、指を突き立ててプンスカと怒る凛音。

だが、光夜は気にする事なく寮へと足を踏み入れる。

ぞんざいな扱いを受け、凛音は悔しそうにジタジタと足踏みする。が、やや落ち着いたタイミングで辰覇に促され、肩を落としつつ寮へと入る事に。

 

「うぃーっす。暁 光夜帰りましたよ~っと。」

 

光夜は寮内に入るなり、そこそこ大きく声を出し、自分が帰宅した事を知らせる。

と、

 

「やぁ~やぁ大将!随分派手に暴れてくれたじゃぁ~ない!入学早々僕より目立っちゃうなんて!」

 

すぐ近くの扉を開けつつ現れたのは、顔に不可思議なメイクを施した細身の男。

左目の下に涙模様、唇は青の口紅、右耳には複数のピアスと奇抜も良い所。

その姿に凛音は思わず目を見開いて凝視してしまうが、他3人は慣れているのかまるで気にしていない。

 

「おう、良かったろ綺羅麗(きらら)。おかげで戦利品までゲットしたぜ」

 

光夜が凛音を指差して『戦利品』扱い。

これには凛音もムッとして抗議しようとする。が、

 

「お~やおやおや!これは大変麗しゅう戦利品だこと!…僕にも貸していただけますかな?」

 

「ひっ…」

 

ニタリ。

凛音の事を異様な表情で笑いながら見つめる綺羅麗なる男。

気持ち悪い。本能から思った凛音は思わず悲鳴にも似た声を出し、両手で自分を抱きしめる。

と…

 

「だーめだ綺羅麗。これは俺のものだ。変な事するなよ。」

 

「ふぁ…////」

 

凛音を守るかのように、光夜が綺羅麗と凛音の間に立ち、凛音の姿を隠す。

以外と頼りになりそうなその背中は少しだけ、ほんのすこ~しだけカッコよく見えた。

 

「あ、あかつk」「こいつに好き勝手出来るのは俺だけだぜ。」

 

前言撤回。というよりも怒り再熱。

少しだけカッコいいと感じてしまった事を恥じ、胸元まで持ち上げた握りこぶしを震わせる凛音。

そのがら空きの背中にパンチでもしてやろうか。凛音が実行するか悩んでいると…

 

「あーーー!こーやーー!!」

 

大声を出しながらパタパタと階段を降りてくる、ミニスカートをフリフリと揺らす可愛らしい子。

そのまま近づき、光夜の胸元へとダイブ!

遠慮する事なく抱きつくその子と、抱き止める光夜に凛音は驚く。

 

「おう、ただいま心(こころ)。俺のデュエル観たか?」

 

「もっちろーん!すっごいカッコよかったー!」

 

見える。心なる子が尻尾を振っているのが。

愛くるしいワンコのようにキラキラした表情で光夜のデュエルについて熱く語る心は、ふと凛音を見る。

と、

 

「わぁ!かわいい子だ!光夜のカノジョー?」

 

「か、彼女っ…!?(なにこの子!顔が近すぎるのだけれど!?)////」

 

心に両手を握りしめられながら、心の言葉を聞いてあたふたする凛音。

ここまで距離感が近い存在になかなか会った事の無い凛音の心には、ツンツンしてる余裕がないようだ。

 

「残念だが彼女じゃあ無いさ。ただの戦利品だよ。」

 

「なっ、貴方私の事なんだと!」

 

またしても戦利品呼ばわりされて怒る凛音。

貴族としてプライドの高い彼女で無くとも怒るだろう。

だが、

 

「ダメだよ光夜ー!こんなかわいい女の子にそんな酷い事言っちゃ!めっ!だよ!」

 

(か、かわいいわねこの人…)

 

裏表の無さそうな可愛らしい心の振る舞いに、毒気を抜かれる凛音。

 

「なぁ~にがめっ!だよ。女じゃねぇんだからもっとシャキッとしろや。」

 

「あー!ひどいよシンバ~!僕は僕なんだからいいじゃん!」

 

「えっ、こ、心さん女の子では…?」

 

なにやらおかしな会話が聞こえたような気がして問いかける凛音。

なにやらみんなきょとんとしている。

 

「あぁ~…まぁ言わないとわからないか。心はな…

男の娘(おとこのこ)だ。」

 

「………えっ…?」

 

「そうだよー!僕は男の娘!天宮 心(あまみや こころ)!よろしくね♪」

 

顔の前でピースサインしながらウィンクして挨拶ぶっかます心を前に、凛音はショート寸前であった。

なにここ怖い、もう帰りたい。

でもこの子かわいいしまあ害無ければいいかぁ…

 

等々、凛音の頭の中は意味不明な思考が羅列するだけだった。

 

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