おっさん憑依でヒャッハーLORD   作:ししお

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ワロタ、アルベドへのアドバイスなんて一言も無くてワロタ
いやー、草生えるわ
wwwwWWWWwwwwWWWwwww

そして誤字報告ありがとです
もし変わってない部分があればそこはわざとなんだなと思ってください


episode.6 「はじめての戦闘そして反省会へ」

 村長から話を聞きこのあたりの情報を手に入れるのだが、地名?わからねぇ、有名人?知らねぇ、文字?読めねぇ、ねぇねぇ尽くしでどうしようもねぇ。

 とはいうが、おそらく俺の時代に照らし合わせれば人の歴史ができ始めてから二、三百年あたりの治安に、ちぐはぐに混じり合った知識群と政治体制、国境の接し具合と線引き。

 神と呼ばれている連中がすごく胡散臭いです。まるで持っている知識を無理やりひけらかして無理やり教えて人の集まりの呼び方や生活の仕方を教えたような、最終系を知っていながらその過程をうまく伝えられなかったような、まるで旨味だけを知ってその欠点を知らないような穴だらけの社会が形成されている。

 そこから出てくるのが……悟君のように教育が行き届かなかった中途半端に頭の良い人間が神となった、といったところなんだろうな。

 聞く限りまともに教育を受けられるのは富裕層という上の人間だけだったらしいし、同じような状況になった結果、力を振るい知識を授けちゃった、か。

 その為に技術知識、学問知識、文化知識、文明知識といったものが中途半端にブレイクスルーして中世とユグドラシルとファンタジーがごっちゃになった現状であり、考察や著書といった知識関連が広まっていない。

 地図を見せてもらったが測量とかやり方知らないと思いつかないだろうしなぁ。

 さらに言えばポーションの原料、現物見せてもらいました……すごく緑色の薬草と青色のポーションでした、緑から青ってどういう製法なのだろうか、興味が尽きないな。

 

「完璧に別世界じゃないか……」

 

『せやな。俺からしたらナザリック自体、別世界だったから驚かんが』

 

 村長さんの話を聞き終えれば、そろそろ毛色の違う騎士たちが村の近くに来る頃だろう。そいつらに関しては俺がサポートした方がいいかね。

 

「あ~……情報提供感謝します……全く見知らぬ土地に来てしまったようで。直近で生活を作れそうなのは冒険者あたりですかね」

 

 悟君が『冒険者』という職業にわくわくしているのを感じながら言葉を溢せば、村長さんがこの村に住まわれては?とありがたい申し出をしてくれたのだが、断らなきゃならない。

 

「申し訳ありません。こちらに来てしまった以上元の場所に戻る術を探さなくてはなりませんので……ですが、もし見つからなかったときはお世話になってもよろしいでしょうか?」

 

 苦笑いを浮かべながら申し訳なさそうに返せば、納得してもらえた。

 

「そうですな。故郷に残してきたものもあるでしょう……では、案内のものはどうでしょう?せめてもの恩返しをしたいのです」

 

「ですがよろしいのですか?村の人手を私に付けてしまっても?」

 

「はい。短い付き合いですが、物腰も柔らかく言葉遣いも丁寧、何よりも私たちの村を助けていただいた。いえ、死んでいた者たちまで無償で生き返らせていただいたのです。この程度ではとても返しきれぬ恩です」

 

 村長さんの申し出に悩んでいると扉をノックする音が聞こえる。

 

「旦那、新しいお客さんがそろそろきやすぜ」

 

「あ、あの……新しいお客とは……?」

 

「ハンゾウが発見していた、先の騎士とは違う騎士の集団、ですね。一度助けたのですからそのあとすぐに被害に遭ったとなればこちらの目覚めも悪い。一度も二度もそう変わりません私もご一緒にお出迎えしましょう」

 

 

 

 

 

 外に出た俺たちを待っていたのは白銀の騎士が一人、日は傾き始めているがまだ黄昏には早く、村の人たちも心配そうにこちらを窺いながら止まっていた畑の仕事にとりかかろうとしていた。

 その佇まいの重心の安定さから強いと痛感できる。

 悟いや、『モモンガ』とてこの世界では十分な強者の部類なのだが、目前の白銀の騎士はそれを若干上回るほどだろうか。

 

「お前は何者かね?報告では複数の騎士だと聞いているのだが……」

 

 杖を握る手に力が籠る。

 

「君は……『ぷれいやー』なのかな?友の訃報を聞いて顔を出してみればこんなことになるなんてね」

 

 後ろに控える二人が動きこそしないものの戦闘ができる状態に移行していた。

 

「それは今回の襲撃をお前は知っていたと……」

 

「ちょ、ちょっと待ってくれ!?襲撃だって!?何があったんだい!?」

 

 俺の言葉に動揺し言葉を大きくする白銀の騎士、その驚き具合から嘘の線は消える。

 

「いったいどこの馬鹿がこのカルネ村を襲ったんだ!?人間たちの英雄とされる彼女がいる村だぞ?」

 

「俺は法国の騎士たちが襲撃していたのを見て助けに来たものだ。しかし……プレイヤー(競技者)とはいったい何のことだ?」

 

「そうか……そうかぁ法国かぁ……本っ当にあの国は何がしたいんだ……」

 

『正義掲げて亜人死すべし慈悲はないって人間そのものにヘイト満載させてるからな。国境を守るために強い兵を求めるのはわかる、その境界を越えなければ攻撃されないんだから、わざわざそれを超えようなんて思うのは奇特な奴だ。だが根絶を掲げるのはいただけない、そんなことすりゃ抵抗されるのは当たり前だし、そうなる前に動き出すのが居てもおかしい事じゃない。法国がやってることは悪手以外の何でもないよ』

 

「ふむ……法国とはよくも六百年も生きながらえてきたものだな。当の昔に滅ぼされてもおかしくない行為をしているというのに……それも正義に浸って正義に酔い腐っているんだろう、とのことだそうだ」

 

 悟君……それはあかん、まるでそこで聞いてるように聞こえるぞぉ。

 

「いや、だそうだって……」

 

 白銀の騎士さんもちょっと呆れの目で……こいつ中身ないのか。兜の中が伽藍洞でやんのパペットかリビングアーマーか……反応的にパペットかな。

 

『英雄ってことは寿命か……そりゃ蘇生系じゃ生き返らせれんわなぁ。大幅に巻き戻せるあれじゃないと不可能だわ……寿命や病気はどうにもならん』

 

『あー……そういえばそんなフレーバーがあるとか聞いたことが』

 

『フレーバーというかだな、寿命や老いによる身体劣化を治す機能は蘇生にはついてないんだろう。蘇生する、というだけで本来は十分だったんだよ』

 

 生き返っても寿命が尽きているなら一秒後には死ぬわけだしな、病気にしてもその時点で死ぬという事では寿命と変わらない定めというものなのだろう。

 

『ところでこの人どうしましょう?』

 

『プレイヤーかどうか聞いて来たが『何を指したプレイヤーなのか?』だな。スポーツ選手の事もプレイヤーというし、ゲームを遊んでいる人もプレイヤーだしな。レトロ、アナログ、デジタル問わずそう呼ぶことがある……最後に再生機器の事じゃなきゃいいがな』

 

『……確かに聞いたときはゲームの事だけだと思いましたけど、『ユグドラシルのプレイヤー』の事を言ってるとは限らないんですよね』

 

『そういうこった』

 

 そうここにユグドラシルのプレイヤーである悟君がいるからと言ってユグドラシルから来た存在だけと予測付けるのは危険が過ぎる。

 何よりも俺は知っているのだ、『ニース』という彼女がまた別の世界からの存在だという事を……彼女はアレクラスト大陸の離島、ロードスから来たのだろう。

 悟君だけなら絡まる糸は一本だが、他にも増えたのなら当然より複雑になる。

 最悪、悟君を元の世界に帰すべきだと思っていたが、あのワールドアイテムの効果で却下。次策としてこの世界で『人として』幸せになってもらおうと思っていたが……原因がわかるまで巻き込むことになるな。

 準備(覚悟)がよければ、さいごのときまで わはは と わらって いこう 。

 

「すまない。憤慨しているところ悪いのだが……君の言うプレイヤーとは、何を指しているのかな?」

 

「あぁ、すまない勝手に怒りだして……そうだね。君のように成人している年齢で唐突に現れるのは、そして僕たちでも死闘を繰り広げなければならないような強さを持っている。だから、君は、君たちは『ユグドラシルのプレイヤー』ではないのか?と思ってね」

 

 シャルティアやセバスもみて、白銀の騎士は俺たちをプレイヤーではないかと問うてきた。

 

「なるほど、確かに俺はプレイヤーだが、後ろの『二人』はNPCだ。ではお前は?」

 

「おっと自己紹介もしていなかったね。ツアー、ツァインドルクス=ヴァイシオンと言う。ここリ・エスティーゼ王国の北西にあるアーグランド評議国で永久評議員をさせてもらっているよ」

 

「永久評議員という事はかなりえらい人物なのか……他にはどのような人物がいるのだろうか」

 

 ぽつりとこぼれた興味からの言葉に反応してツアーは快く答えてくれる。

 

「全員ドラゴン族だけどね、スヴェリアー、オムナードセンス、ワールウィンド、ケッセンブルト、アリスフィーズ15世、ザラジルカリアと七人ほどいるね。あぁ、そうだ名前を呼んでくれるならツアーと呼んでくれ」

 

『……』

 

 今のところ判明しているのは……この世界、そして悟君の居た世界、他に五つ……舌打ちをしそうになるのを抑える。ユグドラシルはどれだけの他要素とコラボした?想定している最悪だけでも七つの世界観を内包している。

 改めてナザリックの連中が取るであろう行動が足を引っ張ることに舌打ちをしたくなる。

 終末(カオス)を防げるか?自壊(アポトーシス)を止めることはできるか?邪神(アザトゥース)を目覚めさせない方法を考えろ。

 

 

 

 

 

 などと覚悟していたのだがどうしてこうなっている。

 なんで全体的に暗くなった禍々しい鎧を着た狂戦士と闘ってるんだよ、武器は天使が何百と刻印されたような超級にやばそうな剣をもって襲い掛かってくるのか。

 

「ぬおおおおおおおおおお!!」

 

 右右左上正面下右斜め左右ぃって九回攻撃とかマジ勘弁!?なんでこんな最初に天使殺しなんてきてんだ!?何ンリヒだ、てめぇ。

 

「天使天使天使天使天使天使天使天使天使天使天使天使天使天使いいいいぃぃぃぃぃぃ!!!」

 

 振られる剣腹に杖を当てて攻撃を逸らしてしのいでいるのだが、悟君の目が追い付いていない。

 元々マジックキャスターとしてプレイしており近接技術がないのでしょうがないのだが、相手は魔王討伐までこぎつけた歴戦の勇者様じゃ経験も技術もたりゃしない。

 足りない状態でやり合わなきゃならないのが辛いところだな。

 

「ツアー!ヘルプヘルプ―!」

 

「ごめん無理!!」

 

 半ばほどから斬り飛ばされた悟君の造り出した武器で飛んでくる斬撃を防いでいるのが散見できる。

 法国の陽光聖典だか聖光聖典だかの隊長が呼んだ最高位天使とか言うのが、そうなんというかあれだ……風船が膨らむように膨らんで爆ぜたんだよ。

 その後に現れたのが金髪の村人チックな人で、どこぞの人に面影があったと思えば狂戦士が現れてこんなことになっているんだが、ツアーに頼んで護ってもらってるんだ。

 ツアーの持ってきた武器が余波で速攻吹っ飛んだけどな!急遽造り出した武器も金太郎あめじゃねぇんだぞって感じで小さくなっていくんだがどうしろってんだ!

 さすがの原作でも負けイベントになってる相手だぜ。

 

『足使え!腰回す勢いで武器を使うんだ!腕の力なんぞ武器を正確にぶつけるのに使えりゃいい!相手の剣先見んな!見るなら肩やひじ見て予測しろ!』

 

 お助けキャラがいなさそうな状況で負けイベントな相手なんだから諦めろ?ふざけたこと言ってんじゃねぇぞ、それで死んだらどうしてくれる。

 

「天使足りないぞ!倒れるまで召喚しろ!」

 

 法国の連中が天使をとりあえずありったけ召喚しては空に飛ばしデコイにしているのだがぶっちゃけ余波で消し飛ぶ。

 時間稼ぎにしても秒稼げればいいなってくらい。

 こちらの後詰に連れてきた連中なんて特攻して死屍累々とぶっ倒れてハンゾウに回収させてる。

 装備過信したのか攻撃して強カウンターでアルベドの鎧もすでに耐久限界超えて壊されて気絶してるし、やっぱり高火力相手には避けれるか、きちんとタンクに徹しきれるやつじゃないとだめだな。

 マーレに魔法攻撃、アウラにデバフ、コキュートスとシャルティアに前衛、セバスを回復に回してデミウルゴスに指揮権を渡しているが……あと何分保てる?

 そんなことを並行して考えながら、魔法でバフを全体にかけながら見れば、風は荒れ狂い、大地が鳴動していた。

 

『全員アレを止めろぉぉぉぉぉ!!』

 

「なんですか一体!?」

 

『いわゆる超必殺技って奴だ!撃たれたら多分消し飛ぶ……』

 

「総員総攻撃ぃ!!!」

 

「ハッ!俱利伽羅剣!!」

 

 号令に合わせコキュートスが俱利伽羅剣を振り下ろし

 

「ヴァーミリオン・ノヴァ!」

 

 シャルティアが魔法を放ち、水の濁流が集い終わる。

 

「アローレイン!『天河の一矢』!」

 

現断(リアリティスラッシュ)!』

 

 アウラの矢に合わせて、最大威力の魔法を放つが

 

螺旋打突(スパイラル・ピアース)!」

 

 悟君も必死の一撃を放つも、劫火が全てを飲み込む。

 どれほどの攻撃を加えようとも怯む様子もなく、俺たちはその一撃を妨げること敵わず。

 天が落ちてきた。





「勇者よ、死んでしまうとは情けない」

 神々しい空の上、物語に出てきそうな正に天使と言えそうな者が目を瞑りこちらに語り掛けてくる。

「狂いし鎧の怪物は物理的な干渉をほぼ受けません。精神的な攻撃の方がまだダメージを与えることができます……が、それも焼け石に水でしょう。所持しているのならば快楽的なダメージを狙う方が効率的です」

 ゆっくりと目を開けば飲み込まれるような青い瞳が見下ろしていた。

「あれは全ての天使の敵ともいえる存在、必ず滅ぼすのです。カドラプル・ギガは敗北必至の一撃ですので準備が整ってしまう前に倒すしか手段はありません、撃たれればあの世界では生き残れる存在はいません。では再び立ち上がりなさい勇者よ。このイリアスはいつでも見守っていますよ」

 地上に降りるように意識が落ちていく。
 落ちながら俺は天使に声を投げつける。

「くたばれ、ドブ川」
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