おっさん憑依でヒャッハーLORD   作:ししお

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この話はうちのサトル君が15巻の内容っぽく行動するものです
本来の15巻でツッコミするべきところをツッコミ入れていきたいと思います



外伝:15巻のツッコみどころ満載総編集

 色々あって王国の国王であるバルブロの推挙もありなんだかんだ領地持ちの貴族になっていた。

 パンドラやヤルダバオトの尽力もあり王家直轄領の一つであり帝国側の折衝地でもあるエ・ランテル、エンリの生家もあるカルネ村と原作とそう変わらない部分を治めることとなった。

 パンドラはサトルの補佐に回るために表立って秘書としての立場を取り、ヤルダバオトは治安維持部隊を率いて各地を回りながら部下に就いた者達からは鬼教官と恐れられた、悪魔なのに悪魔教官とは呼ばれてはない。

 それはさておき、一般メイドたちはこの時期には全員ナザリックから出ることが出来ておりサトルの住む屋敷の清掃や客の対応等を行っていた。

 だた常に働いているのは全体の四分の一程で、仕事は三交代制、四日に一日は休めるように調整されている。

 

「そういえばメイド達の働きぶりはどうだろうか?シフトの調整だとかで困ったりしてないかな?」

 

「んん、父上。その辺りはセバス殿に任せております。その手の事は苦手なのか難しい顔をして悩んでおりましたがこちらでも手伝っておりますので問題は発生しておりませんよ。シフトの組み方などは上に立つ者の悩みですからな、早いうちに慣れていただきましょう」

 

 元々は疲労無効の装備をさせていたので疲れることなく常時全員が働くという状態だった。

 だったのだがモリガンの一言で疲労無効の装備は撤廃されパンドラの管理する新しい宝物庫に保管されることになった。

 その一言とは『装備便りの力押しで綺麗にしてるの?』というものだった。

 それはナザリックのメイドとしてのプライドを刺激してしまったのかメイド一同その装備を外し働き色々と問題も発覚してローテーションを組んで仕事を全うすることに落ち着いたのである。

 睡眠八時間、一日の労働は最大八時間、自由時間としてメイドマンガから新しい働き方を学んだり自身の得意なものを伸ばしたり自由時間や休暇の日はそれぞれに過ごしているらしい。

 ヘロヘロ、ホワイトブリム、ク・ドゥ・グラースのメイド作成の三人に『メイドとは』とはという話を聞きに行く子もいるらしいが三人が三人とも拘りが違うのでメイド議論に巻き込まれるとそれだけで一日が終わる。

 メイドたちにシフト制を取り入れたことでその上司でもあるサトルや守護者たちにも休暇を取れるように調整しており、疲労無効で無理やり働き続ける者は居なくなっていた。

 

「結論としては装備の効果で365日24時間働けますかは駄目ですな」

 

「疲れないから休まないとか論外だ論外。ヘロヘロさんのトラウマを刺激しないためにもブラックにはせんぞ、絶対に、だ」

 

「承知しておりますよ、父上」

 

 ややげっそりとした顔でヘロヘロさんが死ぬ前考えていたことを思い出す。

 このマスク外せば楽になれるじゃん、そう気づけばマスクに手をかけていた。

 そう語っていたのをスズキが精神ヤられて自殺寸前の思考だと言っていた。

 現実の電車への投身自殺でもふと気づくと線路へと足を進めている、そんな精神状態になるのだという。

 その一線を越えれば楽になれると……死ねるのだと思うのだそうだ。

 そういったこともあったと思い出しながら、それとは別に思い出したことをパンドラに伝える。

 

「あぁ、そうだ。導入しようと思っている『有給休暇』をまずは俺が実践しようと思っているのだが、外せない仕事とかはあっただろうか?」

 

「祭事は一月ほど先ですし、無理に顔を出さなければならない事柄も予定には入っておりませんな。何よりも貴族としては悠々自適に過ごされ有事の際に先頭に立っていただくのが最大のお仕事ですから、書類仕事以外で特に問題になるところはございませんな」

 

「ふむふむ、それならとっても問題はなさそうだな。とりあえず三日後に……」

 

 その有給の取る日を聞いたパンドラは動きを止めて、懐から刺々しい鉄球の付いた武器を取り出し振り上げる。

 その姿に驚きサトルは慌ててその武器を振り下ろすの止めるために慌てる。

 

「ま、まてまてっ!?なんだその物騒なものはぁ!」

 

「これですか?これは某マンガからアァァァイディッアをいただきまして!作成しましたっ!グゥッド・モォーーーニングスタァァァッ!!その起きたままあほな寝言をほざいた脳みそを起こしてあげる武器でございますよ」

 

 アイテムマニアのパンドラが後半は抑揚もなく話す程度にキレていた事にサトルは自身が何かまずいことを言ったのだと気づくが、何が拙かったのかがわからない。

 

「うぉぉぉぉっ!?髪の先かすったぁ!?すまなんだ!どこが悪かったのか教えてくれぇっ!!」

 

「せめて休みの申請は一週間前にしろ。見本になるつもりならなおさらです。一応中世の貴族なのでその辺り多少ちゃらんぽらんでもまわりは構いませんが、社会人だったと自負されるのでしたらその辺もしっかりしてくださいよ。父上」

 

「マジですまなかった」

 

 手のひらでモーニングスターをもてあそぶパンドラを前に土下座をして謝るサトル、普通は逆の立場なはずなのだが仕事の引継ぎ、承認権の譲渡書類やスケジュールの調整などを請け負う秘書の立場であるパンドラが怒るのは当然である。

 これを変身能力が使えるからとパンドラを身代わりに使おうとすれば今度は『あなたは組織のトップなのです、その自覚はありますか?』とマジレスを受けるだろう。

 運営資金の決定権、人の派遣先の決定、仕事の割り振り、先の方針の決定、トップであるがために決めるべきことは多岐にわたり、頭としての方向を見なければならない。

 

「ところで有休をとってどこか旅行でもされるのですか?場所によっては先触れを領主の方にお出しておかなければなりませんので」

 

「エルフの国にアウラと行ってみようかと……友達もグレーテルちゃんだけじゃ……寂しいだろうし……」

 

「……」

 

 エルフの国と聞いてパンドラの動きが止まり、その後に放たれる気配に徐々にサトルの勢いが小さくなりついには沈黙が下りる。

 四本の指を手折り、日数を計算し、距離を思い出し、改めて休みを求めた日付を確認するパンドラ。

 手のひらからモーニングスターの鉄球が離れ、重力に従って取っ手を持った方に揺れて垂れ下がる。

 

「さて改めてその寝ぼけた頭に叩き落としましょうか?それともエルフの国の現状をもう一回説明した方がよろしいですか?法国の残党、所謂劣化魔神が溢れ襲われている最中でドッペルゲンガー等も多く見受けられております」

 

「え?(初耳なんだけど)」

 

 聞き返す言葉に一枚の書類を取り出しサトルの目の前に突きつけるとサトルの押印がある場所を指さしてくる。

 表情の変わらない埴輪顔が近づき非常に不気味な感覚に襲われる。

 

「この書類は周辺国家の情勢を纏めたものでありましてね?読みました、確認しましたというサインとして押印の場所があるのですが……父上の判子が此処に確かに押されているんですがねぇ?」

 

 改めて読み直すと王国の周辺貴族の事に始まり、帝国の動きや政策、竜王国の被害状況、法国の侵攻調査の結果による恐怖候の眷属被害状況、絶死絶命と隊長による内部告発他諸々がびっしりと書き連ねられた書類でありエルフ国にある世界樹を目指している旨が確かに書かれていた。

 ダラダラと脂汗が止まらないまま固まるサトル。

 

「正座を」

 

「はい……」

 

 文字が多くて流し読みになってしまって情報が頭に入っていなかった事を責められてパンドラによる説教が始まる。

 しばらく繰り返し確認の大切さとわからないことは質問すること、理解できないよりも不理解で放置する危険性を詰められていく。

 

「サトル君いるかい?」

 

 そんな最中に蒼井(ブルー・プラネット)さんの声が部屋に届く。

 蒼井さんはトブの森の調査に向かっており、なぜか土づくりが気に入られたのか謎だがハニーキングに気に入られたために蒼井さんだけほぼ安全に探索をできていた。

 北のダークエルフたちは元々友好的だし、南部のミストレスは記憶にない蒼井さん作成のNPCらしいので帝国側の東部を除くと全てが行けるということで嬉々として調査に乗り出していた。

 そんな蒼井さんが戻ってきた。

 

「何で正座してんのさ?とりあえず調査書ここに置いておくね」

 

 机が紙の重みで軋む音を立てる。

 

「地理に植生、動植物の分布に生態の簡易調査書……果実などの研究結果もありますね。東部以外の森を網羅されてます……か。ふぅむ」

 

 考える様に顎に指を這わせ、少し考えると今考えた案を二人に話す。

 

 

 

 

 今、アウラとサトルと蒼井はエルフの国に向かって馬車を歩かせていた。

 

「お馬さんえらいえらい」

 

 パンドラとニューロニストの演技での発狂が影響しているのかアウラが設定の年齢ではなく見た目通りの年相応の行動をとることが多くなっていた。

 それでもスキルなどは健在でテイマーとして動物との触れ合いなどをよく好んで行う、年が近いのもあるのかネムとよく遊んでおりガンドフ達と一緒に遊びすぎクレマンティーヌに怒られたりしているようだ。

 それでも萎れているのしばらくだけでまた笑いあっている、そんな風景をガンドフ達は本当に大切そうに見ていた、見ていた理由を知ってからは守りたいものが一つ増えた。

 ゴブリン将軍の角笛にあんな効果があったのを知ったのはカルネ村の防衛線が終わった後、ゴブリンクィーンは呼び出したゴブリン達とトブの森南部にゴブリン王国を作るために活動しているとか。

 

「それにしてもゲート(転移門)で行った方が早いと思うんですけどね……」

 

「のんびり旅行の体も取ってるからねぇ。急ぐ必要もないんだよ」

 

 馬車に揺られながら自分にはこれといった変化の無さに早くも飽き始めていた。

 ユグドラシルでも初めての場所は歩いて移動していたけども、なぜ?とも思っていたけどここまで長時間移動したことはなく、リアルに日を跨ぐようなログインなんてできるわけがなくまた興味を引くようなものが落ちているわけでもなかった。

 ただそれは俺だけの問題なようで、蒼井さんもアウラもこの風景を楽しんでいるようでその様子を見ていれば頬が綻ぶ。

 

「そういえば王都は大変だったとか?バーサーカー(狂戦士)と化したたっちさんをサトル君が抑え込んだとか聞いてるけど良く勝てたねぇ」

 

「あぁ……あれスズキさんです。プレイヤースキルの差を改めて知りましたよ……」

 

 ローブの裾で剣を絡めとる、徒手空拳の強さ、距離の取り方、リズムの上手さ、魔法の使い方、罠の設置場所、建物の扱い、全てにおいて手が届かないと思わされた。

 同時にあんな風に戦いたいとも憬れた。

 スズキさんに出来たことは俺にも出来ることなんだと何度も言われてきた。

 

「なら見稽古みたいなもんなんだろうね……僕も見たかったなぁ」

 

「蒼井さんたちはティアマット攻略してましたもんねぇ……ほんのちょっと前なのにずいぶんと昔みたいに感じますよ」

 

 お互いに苦い思い出というには短い期間の記憶を引き出して顔を歪める。

 そんな空気を読み取ったのか、それともただ単にそれが見えてきたのかアウラの明るい声が二人の耳を打つ。

 

「サトル様!森、森が見えてきましたよ!」

 

 両の手を振り回し、ワクワクしている感じを隠せないキラキラとした瞳を見て俺も見えてきた森の方を見る。

 トブの森よりも木々が鬱蒼と茂り木漏れ日が細いが、思ったよりも暗くはなっていない葉でも薄いのかもしれない。

 

「へー、トブの森とはまた違う感じなんですね」

 

 記憶にある森の姿(入口付近)を思い出しながら見比べてみる。

 

「気候なんかの影響もあるし、人の手が入ってるかどうかってのもあると思うよ。山脈の下にあるトブの森だと寒気が多くて葉が厚くなってたり北部だと針葉樹なんかがいくらか見られたりしてたからね。こっちだと南に砂漠があるから温度に関するのが緩いから葉が薄いのかもね」

 

 近くになっている葉を一枚掌の上で持ち上げるようにして観察して、他の事も考察する蒼井さん。

 

「亜熱帯や熱帯のように水分が多くて放出する必要もないからってのもあるのかな?こっちもレポートが捗りそうだねぇ。リアルでもこんなことがやりたかったんだよね」

 

 しみじみと蒼井さんは本来のしたかったことを語る。

 ナザリックでは第六階層に森を、星空を作ったがそれは無聊を慰める物だった。

 かつてあったリアル世界での自然の風景、人の手が入ったとしても最低限のその在り方を直に歩き眺めたかった。

 自称植物研究者といえどもリアル世界に植物は残っていなかったのだから調べることは出来なかった。

 それは二十年程前『種』を巡る欧州での戦争が証明してしまったのだ。

 種を得る為だけに起こされた戦争が起きていながら他所のアーコロジーに植物が存在しているならそれこそその戦争に巻き込まれていただろう。

 だから、サトル達の居たアーコロジーにも、そして他のアーコロジーにも植物はないのだ。

 

「そういえばサトル君はこの世界でやりたいことって出来たかい?」

 

 過去に思いを馳せていれば、不意にこちらに質問が飛んできた。

 

「やりたいこと……ギルメンのみんなをこちらに呼んであげることはもうやり遂げましたし、うーん……小恥ずかしいですけどみんなの笑顔を守っていきたい、ですかね」

 

「あー……そんな壮大な人生目的じゃなくてねぇ。目下の趣味探しみたいなもんさ」

 

「趣味……趣味……趣味なんてユグドラシルで皆とわいわいしてるのが楽しかった、くらいですし?それとは別のになると……うーんうーん?冒険して目新しいアイテムを見てみたい、とか?」

 

 うんうんと頭を捻りながら出した答えだがなんだか違うような気がする。

 ユグドラシルを一緒に遊んでいたギルメン達とそう変わらない知識量、技術に関しても勝率五割程度それもリベンジマッチに依るものが大半と客観的に見てみれば決して誇れるようなものじゃない。

 魔法が千種ばかり使えるというのも慮外の拾い物のようなもの、むしろビルドは浪漫ビルド、他の人が持たないようなものを考慮して集められたわけでもない。

 

「それじゃ馬車預けて森の中行こうか」

 

「はーい」

 

 蒼井さんの言葉にアウラは元気よく返事をして近くのオーク村に馬車を預けに行く。

 しばらく待つと大きな鈴を持って、蒼井さんが戻ってくる。

 

「それはなんですか?」

 

「これ?獣除け用の鈴で腰につけておけば歩くたびにがらんごろん大きな音を立てるんだよ。野生動物ってのは臆病だからね基本的には聞いたことのない大きな音なんて聞けば逃げていくよ」

 

「狩りの時はつけていかないんですけど、採取の時なんかは便利なんですよ」

 

 これだけ大きな音を出してわざわざ寄ってくるようなのは人食いの経験があるか、好奇心が生存本能を上回る奇特な個体、最後に力量差もわからない馬鹿な魔獣か、だそうだ。

 途中で一度シークレットハウスで一泊してエルフ国に無事に着いた。

 




以下15巻のツッコミどころ纏め

メイドに休みを→疲労無効アイテム外そう、ストレス感じないから休む意味がないんだぞ
有給休暇を使うぞ→三日後一週間以上休みます、お前はマジで社会人か?
エルフの国に→何でアルベドが情勢知ってんのにアインズが知らねぇのよ
アオアシラもどき→野生動物の方が生存能力高いのに知性ってマ?
エルフ王の子供→単騎で千殺して万足止めして英雄じゃねえってどんな基準だ
アインズによるエルフの寿命知識→アウラの年齢言ってみろ
エルフのレベル→二百年以上生きててハムスケ以下はナマケモノか何かか
アウラ二日先行→中学生以下を二日も見知らぬ村に預ける保護者って馬鹿だろ
エルフの老害発言→知識、経験は年齢を積んで覚えるか書物で学ぶか位だぞ
有名どころでモンハンの長老を竜人族の爺さんがやってる理由がこれ、大抵のことは経験している

16巻が一体どうなることやら
ソウルハッカー2が出るのでしばらく休みます
多分クリアする前にはモンパラの終章も来てる

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