「いや即ナザリック潰して、モモンガ殺しを自分毎やるしか選択肢ないだろ。マッチポンプの安い天丼繰り返しで罪悪感なしのド外道とか死んで然るべきだろ?しかもその英雄視される力だって培ったものでもない降ってきた幸運によるもので「まるで戯れで与えられた力」そのものだしな。守護者との人形遊びで前向かない臆病者の無能なんぞ世界の害悪にしかならん。慎重と臆病を履き違えるな」
おっさんはクトゥルフTRPG出身です、モモンガの力はただの与えられた力にしか見えてません
APP18の邪神が愉悦するためのな
「力があるから好きにしていい?それなら力あるものに負けてもそれを言いきり実行して見せろ」
あの塔での戦闘から五日経ち、その間に有ったことを軽く纏めておこう。
細々としたことばかりで長くはなるのだが、まず維持費の解決……ユグドラシル金貨を砂金に変えたら約2.5倍、ユグドラシルでの最小単位が『金貨』であり、砂金は『材料』となる為起こった事。
アルベドの謹慎場所が恐怖公の
蒼井さんがポーション作ってみたらなぜか紫色のポーションができ、カルネ村にある物と比べて高い効果を持っているものだという事がわかった……カルネ村によく来る薬師の人が居るらしいが大丈夫なのだろうか?その人から薬を買っているらしかったのだがその必要がなくなったという訳だし。
侵入していたメイドさん改めモリガンさんが専属メイドになりました……メイドとしての所作もしっかりできてるし、強さもアルベドの心を圧し折ってるので折り紙付きだし、文句を言っていた他のメイド達も正論と交渉で週一の休みを認めさせてたりしていた。
カルネ村にてルシファナさんと一緒にエンリちゃんからこの世界の文字を学ぶことに、自身の名前と簡単な単語、基本的な文法程度は習得することができた。
なお、日本的ジョークは自動翻訳のせいで通用しないことが分かったこともここに纏めておく。
カルネ村の防備を固めることになったのだが、エモット家がこの世界でもおかしいという事がわかる……なんでM60ブロウニングや俺と蒼井さん二人で運ぶような兵器が倉庫から出てくるのか、本人たちは使い方を知らなかったようだがエンリちゃんの伯祖父が持ち帰ったものらしく、たまに
冒険者をするなら渡された装備も目立つものだが、今まで装備していたものはその上を行くようなのでありがたく借り受けることとする、真っ赤なローブなんて目立つと思うのだけど魔法の事を知るものからすると元の装備の方が目立つそうだ。
ゴブリン将軍の角笛を使ってみたのだがゴブリンクィーンをリーダーとする集団が呼び出される……ゴブリンって緑色じゃなかったっけ?ルシファナさんはモン娘じゃないといい、ニースさんは赤褐色じゃないのね、と感心していたが……黒い肌のゴブリンって何?小鬼ってなんだっけ?オーバーロード状態と変わらない身長なんですが。
あとは棒術を学ぶためにコキュートスと軽く手合わせしたり、デッドリーレイスが傾世傾国持ち帰ったり、スクロールは羊皮紙扱いでシュレッダーにかけてもお金にならなかったり、ブラッディナイトとデッドリーレイスはカッツェ平原でアンデッドの駆逐に精を出したり、食パン(いわゆる白パン)を料理長が作れるみたいだからカルネ村の特産にしてみようとしたり、ネムに何やら森で友達が出来たらしかったり、菜の花畑が一日で完成してたり、皮を剥ぐ為に牧場をデミウルゴスが作ったからちょっとしばいて普通の牧場にさせたり、出していた宿題を解いたのがガルガンチュアとルベドと恐怖公しかいなかったり、設計図は設備がとてもじゃないけど作れないと鍛冶長から言われたり、とこのくらいだろうか。
エンリちゃんとムジナと共にこの付近での大きな街、エ・ランテルに辿り着いたのだが巨大な門が城門のように東西南北四つそれぞれの主要都市に向かって伸びているのだとか。
王都と主要都市への道は石畳で舗装されているが国境や森などモンスターの生息地に近い村には敷かれておらず踏み固められた土の道が走っている、これは戦争をしていた名残で経済を伸ばすためにまずは重要な部分のみを施工したのだとか。
「ソイヤッ!ソイヤッ!」
そろそろ現実逃避は無理なのだろう、目の前のちょっと信じられない現実を受け入れよう。
神輿が街中を走っている。
「え?なにあれ?」
「エ・ランテル名物、ヒヒイロカネ級『スピードスター』のクルマ、ソイヤウォーカーだぜ?この街には初めてかい?にいちゃん」
城門前に居た衛兵の男性?多分男性、スピーカーから聞こえるみたいな声だけどきっと男性なのだろう。
神輿を機械の褌男たちが担いで備え付けられているのか先ほどからソイヤッ!と叫んでいるのが聞こえる、そして神輿にはそれはご立派なイチモツではなく一本の巨大な砲身が付いている。
車ってタイヤが付いてる物じゃないの?人が担ぐものじゃないよね?大砲にしか見えないんだけど何であるの?人が神輿の上で腕組んで立ってるんだけど?
「え?なにあれ?」
『メタルマックスのネタ戦車じゃねぇか……とんでも戦車とか出てこねぇだろうな……ダイタロスとか軍艦サウルスとかバイオタンクとか……』
「カッツェ平野の南に祭られてた奴だぜ。たまにあそこからクルマが出土するのさ、大半は壊れて使い物にならなかったりするが使えるパーツやシャーシがあれば持ち帰ってみな。修理屋で直してもらえるはずだぜ」
確かにあの造形のインパクトには驚いた、運転席もなしでどうやって動いているのか甚だ疑問ではあるがゴーレムの類ならそういう趣味なのだと、無理やり納得させることができる。
「なるほど……あれは魔法で動いているんですか?」
「うんにゃ。錬金油で燃費は悪いが動いてるぜ」
ゴーレムではなかった、しかも俺の知っている車と同じように油で動いているとか、燃料費も維持費も購入費も免許代だって馬鹿にならない為に富裕層でも極極々一部の超金持ちしか持てなかったあの車がこの世界では存在していたとは……あの造形はどうかと思うが。
「でも買ったりすると高いんだろうなぁ……車は動かし方わからないし……」
「あぁ、買うとなれば高い。べらぼうに高い、俺もなぁ……かつてのガルシア号を見つけたときは仲間と一緒になって叫んだもんだぜ。動かし方は見つけて申請すりゃ冒険者組合か王都の城の方で教習受けれる、多少金はかかるがな。しかも国は機甲部隊作ってるから結構な値段で買い取ってもらえるんだ。その為に冒険者はクルマを見つける一攫千金のために頑張ってるんだぜ?」
「もしかして……それで森の近くだとよく冒険者の方が来るんですか?」
「お嬢ちゃん達はカルネ村からだもんな……トブの森は危険度が高くてな、アダマンタイトの連中でも二の足を踏むって言われる超ド級の危険地だ、間違ってもクルマ探しに行こうなんて考えるんじゃねぇぞ?東の埴輪ハニーキングに南の女王ミストレス、西の大翼ハゲタカヤーボ……そして北には光の女神ミカエラ様に闇の神ラ・クロワ様だ。むやみに奥に入って行くんじゃねぇぞ」
そう真剣な顔でトブの森の危険度を教えてくれる衛兵さん、そして喋っているうちにソイヤウォーカーが通り過ぎていくのだが、その神輿に乗っている男がこちらをちらりと見た様な気がする。
その首元には狒々色に輝きを放つプレートが一つ、他には古びたトレンチコート、逆立つ赤髪に頬の傷、鋭い眼光が特徴だろうか。
鋼の機械的足音を響かせながら歩き去っていくソイヤウォーカーを見送り、空いた道を人々が歩き始める流れに続き俺達も門をくぐり、冒険者組合へと向かっていく。
『やべぇ、トブの森が魔境過ぎる……魔法無効のハニワに、MVPの女王バチ、三バ火力の糞ハゲかよ……』
冒険者組合に向かう途中に呟かれた鈴木さんの呟きに俺はこの世界やべぇと認識を新たにした。
冒険者組合は一階が酒場となっており、二階に依頼における話をする為の個室等がつけられているらしい、受付には二人の受付嬢が座っており、一人は褐色肌に紫髪の活発そうな女性名札にはマーニャと書かれている。
もう一人は胸を強調する服にサーコート、赤髪が特徴的な女性で名札にはセレーネと書かれている。
二人とも美人で多少の文句はその二人を前にすれば霧散するのではないだろうか。
「クンクン……紫のひm」
いきなり鼻をひくつかせた人が喋ろうとしたが、その瞬間銃声が鳴り響き喋っていた男性が血を吐きながら仰向けに倒れる。
その光景に俺たちは目を剥いてびっくりしたが、周りから上がる声に俺はその男に向かっていく。
「パンツ先生!入ってきた女の子の下着を当てようとして撃たれた」
そのセリフにエンリちゃんは顔を真っ赤にして俯く。
つまり俺の仲間に恥をかかせたわけだ、そうでなくとも普通に性犯罪じゃないか!
「げふぅ……」
俺はその男に近づき鳩尾を踏みつけようとしたのだが、いつの間にか隣に立つ受付の女性が踏みつけていた。
「パンツ先生?もう何度目の忠告でしょうか……そろそろ自身がアダマンタイトの冒険者だという自覚を持ってほしいのよ?昨晩のパンツを被った変態がハイレグの痴女を追いかけまわしていたと苦情も来ているの……プルトンさんも真面目にどうしようかと悩んでいるわ」
「むむぅ、しかし私は三度の飯も女性もののパンツを鑑賞しt」
破砕音が男性の頭部から鳴り響き会話を終え、簀巻きにされどこかに運ばれていった。
それでバカ騒ぎも終わったのかのように、騒ぎもピタリと止む。
「ようこそエ・ランテル冒険者組合へ、依頼でしょうか?」
「いえ、俺たちは冒険者登録をしに……」
「だったらこっちよ、ごめんなさいね~。うちの恥さらし筆頭が迷惑かけちゃったみたいでさ」
手を振りながら受付の方に残っていたマーニャという女性が呼んでいた。
「パンツを盗むわ、のぞき見しようと身を伏せてるわ、しまいにはそのパンツをかぎ始めて体調やらなにやら当ててくるわ……本当にごめんね、あの変態が」
何とも言えない調子で謝られるのだがこちらとしても何ともできない、あんなのでもアダマンタイト、冒険者としての階級で二番目に高いとされる階級なのだ。
まだ冒険者になってもいない俺ではそこに差し込める手はない。
『やろうと思えば色々とできるがな……痛くない腹をわざわざ痛くしていく必要もないのがなぁ、本当に変態ってやからは厄介だ。それとムジナも表に出てもらっとけ、セレーナ嬢には気付かれてるぞ』
鈴木さんの忠告が終わるころにマーニャは頭を上げて、こちらに質問を投げかけてきた。
「ところで登録は……」
「すまない三人だ。ムジナ悪いが出てきてくれ」
「あいよ……しっかし隠形には自信があったんですがねぇ」
「おぅ!?イジャニーヤ!?マジもん初めて見たぜ」
「青の薔薇に双子がいるっていうけど、それとは全然別もんだな」
ムジナが影から出るとそれに驚いたのか、それともイジャニーヤというのはそこまでのものなのかとたんに周りが再びざわめきだす。
「ほいほい、三人ねそれじゃこの紙に名前を書いてちょうだい。代筆できないからそこは注意してね」
ぱっと見差異がなく印刷されたように書く場所が示されている紙が三枚渡される。
活字印刷がもう出来上がっているのか、この世界は。
『版画印刷か、面白いこと考えるやつもいるもんだ』
はんが?と疑問に思えば一個の判子みたいなものと簡単に説明してくれるのでそれでなるほどと納得がいった。
俺たちはその紙にさらりと名前を書いてマーニャに渡したら、かわりに紙片を渡された。
「それじゃ次はイリアス神殿に向かってください。そこで職業が決まりましたらその紙片に記入して持って帰ってくださいね。プレートは明日の朝出来上がりますのでその時にお渡しいたします」
そうしてまた手を振りこちらを送り出すのだが、俺たちが去ったあとセレーナとマーニャは他の人に聞かれないよう、見られぬよう先ほど悟たちの書いた書面に目を向ける。
其処には名前の他に出身国:日本という古風な文字とは別に現代のきっちりとした文字。
前者はムジナで、後者は悟のもの……そして生まれた年月もばらばらでムジナが1500年代、悟が2100年代。
「え?ムジナさん600歳?50代くらいにしか見えないんだけど」
「あら、新しい異邦人ね」
そんな会話がされていた。
イリアス神殿。
そう名付けられているがここの神殿はイリアスという神を祀っているわけではなくそう名付けた男と同じタレントを持ったものが代々神官としているのだという。
そのタレントとは……
「ふむふむ、サトル殿はネクロマスター、ハイウィザード、風水師に近接職全般の適性もあるようじゃな。しかも種族が超人にジ・エンドとはまた珍しいのぅ」
職業や種族を見ることができるというタレントだった。
大抵のこの手のタレントは『ただ知ることができる』というものだが、この国ではそういうことができるタレントが発現した場合この神殿に務めることが勧められている。
元々こういったタレントを持つと知的好奇心が刺激され喜んでこの神殿にやってくるのだという。
「エンリさんは普通の人間のみじゃな。職業の方は(ごにょごに
「後衛の職ばかりだな」
レンジャーも回復系も言わずもながの後衛職ばかりだった。
「ムジナ殿は……ふむ?デザインヒューマンじゃな。これは初めて見るのぅ……職業は陰陽師に極忍、侍、拳聖じゃな。陰陽師以外は前衛向けじゃの」
それぞれに就くことのできる職業をメモして渡してくれるのだが、エンリはその紙を見せてくれることはなかった。
俺はネクロマスターを選び、エンリはプリースト、ムジナが極忍と職業を選ぶことになったのでそれを紙片に書き込むと不思議とその選んだ職業で何ができるのか、どのようなものなのかがわかるようになるという不思議体験をすることとなる。
まるでこの世界に来た時に魔法がどうすれば使えるのかがわかる様に。
そう、わかるのだ……まだ強くなれるという事が。
超人:人間系種族の最上位
英雄とはまた別の意味で別格を意味する者であり、技能よりも身体能力に秀でた種族。
単純計算で同レベルの倍のステータスを持つことになるので通常レベル差が5もあればまず勝てないとされる状況を単純なレベル差であれば30までを埋めることが可能となっている。
英雄とは偉業をもって呼ばれる物であり、超人とは培ったものまたは与えられた力をもって人の枠を超えた者に送られる言葉。
英雄はその技量と武技でレベル差を埋めることができる、現地人の英雄の域に踏み込むものは大半がこの種族へと変わっている為、高レベルでの逼迫する状況になると同じ種族になることのできないユグドラシル勢が敗北することになる。
再度ここに書く、所詮は一般人がレベル100に到達しているだけ……同レベルの英雄や超人に勝てる道理はない