おっさん憑依でヒャッハーLORD   作:ししお

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episode.2 「隻狼シャルティア」

 夜半に馬車を使ってエ・ランテルから首都リ・エスティーゼへと向かう途中に立ちはだかる人影が一つ、かつて見た同僚のアルベドが立っていた。

 アルベドは本来であれば黒の棺桶(ブラック・カプセル)にて謹慎しており、此処にいてはならない存在というのが御者をしていたセバスの認識であり、馬車屋根の上で見張りをしていた見慣れぬ西洋甲冑に身を包む長物持ちという認識だった。

 馬車が止まった原因を見るために中にいたシャルティアが馬車の中から顔を覗かせる。

 

「……アルベド」

 

 シャルティアの認識としてはスズキ様からアルベド誘拐の報を聞いており、場合によっては離反している可能性を事前に警告されていた。

 そして万が一に遭遇し、こちらの思惑から外れる外道をするようであればシャルティアの判断の元『処理』してもかまわないと許可も得ている。

 

「アインズ様を取り合ったあなたならわかるわよね?あの偽物を倒してアインズ様を助け出しましょう?」

 

 シャルティアはアルベドの言葉に眉を顰め、警戒心をあらわにする。

 

「アインズ?それがあなたの主だというのかしら?」

 

 アインズと聞き一番に思い浮かべるのはアインズ・ウール・ゴウンだがギルドというものを主とする意味が分からない。

 疑問を口にした、その瞬間アルベドの顔が憤怒に歪んでいるのだろうフルフェイスヘルムなので全くわからないが。

 

「シャルティアアアァァァ!!アインズ様の!アインズ様の!至高の御方の御名を呼び捨てにするとはどういうつもりなの!?」

 

 金切り声で叫ぶように吠えたてるが、シャルティアにアインズという至高の方が居たという記憶は全くない。

 

「セバス……思い当たるギルドメンバーの方はいた?」

 

 自分の記憶違いかもしれないと確認のためにセバスに確認を取るがセバスはその質問に首を振り、アインズという至高の方はいなかった。

 

「申し訳ありませんが私にも覚えがございません。何よりもアインズ様という方が至高の御方の一人だというのであればアインズ・ウール・ゴウンはその方の名前からとられたものだということになります」

 

「えぇ、えぇ、えぇ。そうよ!アインズ様は名前を改められてアインズ様とご自身を呼ぶように私たちに御命じなされたのよ!アインズ様は私たちナザリックの者たちを愛してくださっているわ、あの贋作の様に私たちを蔑ろになんてしたりしない!だからだからだからだからだからだから!シャルティアもアインズ様を助けるためにあの贋作を殺しましょう?あの贋作を贋作を贋作を贋作を贋作を贋作を贋作をおおおおぉぉぉぉぉっっっ!!!」

 

 そんな絶叫を上げながら贋作を殺すと繰り返すアルベドを見ながら、シャルティアが浮かべた表情は本来であれば、シャルティアがバカをした時にアウラが向けるような可哀想な相手を見るような目をしていた。

 

「セバス、戦闘準備。此処で狂った『元』守護者総括を『処分』します。許可はスズキ様よりもらっています」

 

「は」

 

 シャルティアは武器を構え、セバスは無手とはいえ格闘の構えをとる。

 そんな二人を見てアルベドはまるで状況がわかっていないようにとても短い疑問の声を上げる。

 

「は?」

 

 それはまるで現実を認めることが出来ない狂人の様に。

 

死せる勇者の魂(エインヘリヤル)

 

 シャルティアは即座に切り札である分身を創り出し、セバスを右側に、分身を左におき自身が中央にて突出する形で布陣する。

 それをアルベドがどう受け取ろうとシャルティアには関係がない。

 

「殲滅開始」

 

 ただ愚直に命じられたことを遂行するのみである。

 

 

 

 バルディッシュが振り回されその暴風域にいるシャルティアは防戦に徹する。

 金属同士の音が鳴り響く中、セバスとエインヘリヤルが攻撃を加え、アルベドの体力を奪いつつもシャルティアが二人に向かう攻撃を防いでいく。

 振るわれる武器に武器を這わせ力をあらぬ方向に流させ、時に撥ね返す様に打ち合わせ、弾き、逸らし、踏みつけ、ただひたすらに攻撃を妨害していく。

 

「どうしたのかしら?大口ゴリラらしくもない、随分と綺麗な戦い方をするじゃない。大口ゴリラは大口ゴリラらしくもっと力任せに振り回してみたら?もしかしたら当たるかもしれないわよ」

 

 妨害しながら軽口を叩きながら、普段とは逆の立場のようにふるまう。

 激高して食って掛かるシャルティアと冷静に勝ち筋を練るアルベド、その普段とは全く逆の立場に立つかのように振り回されるバルデッシュを捌いていく。

 

「なによなによなによなによなによシャルティアこそいつものとち狂ったような廓言葉を使わないの!?お前のペロロンチーノから与えられた設定だろうがああああぁぁぁぁぁ!!」

 

 逆上するように攻撃が激しくなるがそんな攻撃をころころと笑う様に弾いていく。

 

「あぁ、知らないの?私は元々『間違った廓言葉』を使っていたのよ?間違っていると知って使っていたの……アウラとも仲が悪いという設定だからこそ軽い喧嘩っぽくしていたのよ。『本物の馬鹿なアルベド』に私の言ってる意味が分かるかしら」

 

「!?」

 

 すくい上げるように驚愕に染まり振りの鈍った刃を弾き飛ばすことで『体幹』を崩し切る。

 

「教えてあげる。頭のいい人は頭の悪い振りはできる、でもね。頭の悪い人は頭のいい振りはできても頭は良くならないのよ」

 

 アルベドの首から刃が貫いていた。

 刃の持ち主は機を狙っていたオオカミのものであり、貫いた(楔丸)を引き抜き不死切りにて再度切り落とす。

 

「オオカミ、貴方に『弾き』のやり方を学んでおいて良かったわ。アルベドは耐久型だから倒すのが面倒なのよ……次はあなたも狙われるでしょうけど、拍子(リズム)はつかめたかしら?」

 

「ああ……問題ない」

 

 第二ラウンドに備え気を構えながら崩れ落ちようとしているアルベドを注視していれば、膝から崩れ落ちるその先の地面が音を立てて割れる。

 地面という空間が割られ崩れ落ちるそのままアルベドが飲み込まれていく。

 

「!?」

 

 それは注視していた全員が驚愕し対応に一瞬きにも足りない時間、動きを止めてしまった。

 

「清浄投擲槍!」

 

 白銀の槍を生み出し投げつけるが、地面を削る音のみが鳴り響きアルベドの姿はそこになかった。

 

 

 

「蒼井さん、ここはエリュエンティウじゃないです。ここ南の方の自由都市だそうですよ」

 

 ニースさんから言われて蒼井さんが地図を見直す。

 

「あれ?」

 

 蒼井さんの歩き方は星を頼りにするものなのだが、忘れていないだろうか?この世界は異世界であり地球で通用していた物が通用するとは限らないということを。

 特に砂漠や海上といった目印となるものがない地形では結果が顕著に表れる。

 

「おっふ……明日改めて、向うということで、今日はこの町で泊まりましょうか」

 

「ドンマイ、ブルーさん。それでもここも何かしら手が空いたら調べた方がいいかも知れないから怪我の功名だと思おうぜ」

 

 肩に軽く手を置く。

 夜の砂漠は日中の砂漠とは逆に冷えるので体調管理の面を考えるとあまり無茶をするべきではないので、町があったこと自体はいい事である。




サイズ 出展:スパロボシリーズ、クトゥルフTRPG、ロードス島伝説(複合)
基本的に小さいユニットが大きなユニットを攻撃するときは命中させやすく
大きいユニットが小さいユニットに攻撃するとき大きくダメージを与えられる
と言ったものだがこれに更にロードス島伝説の元になるソードワールドTRPGやクトゥルフTRPGなど多くのTRPGで採用されやすい攻撃範囲が大きいから命中させやすい、体力多いなどが起用されている
その為作中に出てきているメカザウルスやティアマットがトンでも強敵に進化している
同様にツアーの本体であるドラゴンなんかもタフさ、攻撃範囲、破壊力なども上がっている

なお胸のことではない
餡ころ「よし喧嘩売ってるんだな」
餡ころさんの想像モデルはvoiceロイドでvocalロイドな紫な人
床とか壁とかまな板とかよくいじられる
餡ころ「作者ぶっ殺してやらああああ!」
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