ヤルダバオトが忠誠を誓いました
フォーサイトがナザリックに侵入しました
フォーサイトがコックローチ娘たちに捕まりました
以上をお送りしました
注意:あとがきにてクトゥルフのモンスターの特徴が出てまいります
ニコ動やようつべなどで「スワンプマンは誰だ」などを見ておくといいでしょう
ネタバレ嫌な人はあとがきを見ないようにした方がよろしいかと
episode.1「それは始まりの出来事」
胸を貫く肉の色をした触手の群れ、屋根裏部屋に飛び散る血しぶき。
ほんの一刹那の間に触手は広がり男の背後から男のすべてを捕食する。
殺される男は狂っていた、失った愛した存在にもう一度会いたいと願い、狂ったまま禁忌を犯し踏み込んだ結果が分かり切った死という末路。
この怪物と一対一で遭ってはいけない、人目が途切れるその瞬間に男の様に食われてしまうのだから……本来であれば血の跡も残さず男が居た証拠など残さず消されていた。
そんなものを生み出した男はそんな死の瞬間に狂気から正気に戻っていた。
いや、狂ってはいたのだろう。
その思考そのものは他者に理解される道理などなく、その嗜好を知れば他者は忌諱するような悍ましいものを内包したままに、本来の知性を取り戻していた。
「(我ともあろうものが、実に愚かしい。このような贋作に金糸雀を真似させようなど……実に愚かしい。この結末も当然か……)」
その知性は怪物に食われることも理解されることもなく、男はこの世から去った。
男の名を九品仏大志といった。
大志を襲った怪物はその姿のまま、大志の姿を、狂った思考をそのまま写したまま造り出す。
怪物の名を……否、総称をスワンプマンと呼ぶ。
男の生きた世界に地獄を顕現させた種であった。
「(あぁ、またソウルブラザーに迷惑をかけてしまうな……)」
大志は狂っていた。
大志の愛した金糸雀は人の姿をしていてもその中身は怪物。
そしてそれを大志は知っていながらも愛した。だから彼は狂っている。
死んだ後にどうなるかなど、大志が知る由もない。
ただ……再び瞼を開いた先に映る光景がおかしい事だけはわかる。
「なんだこれは……?」
生前よりもはるかに小さい手が視界に入り、握ったり開いたりしてみることによりこの身体が自身のものであることを理解する。
生き返っただの、転生しただの、異世界らしいだの、そんなものは大志にとっては些事だった。
「バルブロ皇子、お勉強の時間でございます」
ノックの音と共に部屋の内側にかけられる声に、己がバルブロという存在なのだと知覚する。
そこからは早いもので、文字を覚え、口の動きがおかしいことを見、そして国の現状を、歴史を掌握する。
瞬く間に知識を吸収し、信用できる手の者が居ないことを知り、ならばそれを造ることに着手する。
貴族たちの会合を陰から覗き見てその瞳の奥に蠢く欲望の光を見つける。
それが、血塗れの王の右腕となったレエブン候との出会いだった。
—————そして歯車は回り始める—————
—————壊れた音を奏でながらも—————
—————狂った音色を響かせながら—————
—————始点と終点が繋がった者が—————
—————掌の上で回すようにマワル—————
目の前にはあられもない姿をさらしている四人の男女に、頭にたんこぶを作り正座をしているゴキブリ娘たち。
「捕らえろと言ったはずだが?」
「無力化!無力化だから!」
「私達だってたまには人の精が欲しいのよ!」
はたかれながらそれなりの怒気にさらされながらも姦しくも声を上げるゴキブリ娘たちは正座したまま手振り身振りで鈴木さんの横暴に噛みついていた。
その在り方はかつてのアインズ・ウール・ゴウンを思い出すような光景だった、NPC達からは見られず『命令』に唯従うのではなく共に『目的地』を求めて歩く対等な在り方。
そしてその過程でそれぞれの意見や不満点をぶつけながら賑やかにやってきた。
今のゴキブリ娘たちからはやらかしたるし☆ふぁーや叱られるペロロンチーノに姿が被る。
「で……いつ目を覚まして話が聞けるのかな?目を覚ましても普通に話を聞けると思っているか?」
「たかが十発抜いたくらいなんだから一時間もすれば……?」
「絶頂だからそんなもんだと思う」
「死んで無いからノーカン!」
「人間をお前らモン娘と同じ耐久してると思うな!」
事実この世界のモン娘たちはとんでもなくしぶとい事は知っている。
剣で吹き飛ばそうが、魔法でなぎ払おうとも、なんだかんだと生きているのだからとてつもない耐久ともいえるだろう。
傅かれ敬られる在り方は目の前には無かった。
「だいじょーぶ!悟っち毎晩みたいにしごかれてんじゃん!」
「そーだそーだ!私達にも分けろー!」
「そーだそーだ!その子たちを僕にも紹介しろー!」
「今ならルベドを超えるゴーレム娘を造れる気がする!だから材料ちょうだい!」
「黙ってろ問題児二人」
「「はい」」
背後には三人の男が居る。
シアターで暴れるたっちに武器として振り回され数少ない武器を壊すことになったへろへろ、武器が壊され素手アーチャーになった無力なペロロンチーノ、手持ちの素材を全て吐き出して造り出したゴーレムを失ったゴーレムマスターるし☆ふぁー。
ここに来るまでの途中で呼び出すことに相成ったが、最初のころと変わってなんだかんだとかつての賑わいのようになってきた気がする。
こちらが賑やかになるのはとても嬉しいが、同時に決断を迫られている。
たっちさんを押えることを頑張ってもらうのか、それともこちら側に呼び出して戦うタイミングを計るのか……少なくとも現状では後者の一択しかない。
それは理解しているし、これ以上たっちさんを狂わせたまま苦しめたくもない。
ただ、いまだに不安もある。
俺はたっちさんに勝ったことがない……勝ち筋も見えない、対策そのものが立てられない。
例え避けて通ることが出来ない道であっても、勝機が見えないことが一番の不安となっている。
僕は歩いている二人の後ろ姿を見ている。
幸せそうに歩いている二人……女性は僕が好意を寄せている、いや恋慕しているエンリ・エモット。
男性はこちらを振り向き嗤っていた。
すごくかっこいいわけでもない、愛嬌があるわけでもない、鍛え抜かれた筋肉質ともいえない、むしろ顔は三枚目で冴えない青年。
『なんで……』
手を伸ばすが、手は空を切り虚しくも見慣れた薬草の汚れの落ちない自分の手が映る。
『なんで……僕の……』
胸の内に溜まっていた想いを絞り出す。
子供のころに両親を亡くし、お祖母ちゃんに薬師仕事を教えられるために訪れたカルネ村で出会った時から抱いていた想いを絞り出す。
『僕の……方が……先に好きになったはずなのに……』
二人は歩きその姿を見せつけながら遠くへと、僕は膝をつき手を伸ばしながらもそのまま周りが暗くなっていく。
二人だけがスポットライトを浴びているように目立っていて、僕の立っていた場所は音を立てて崩れ去っていく。
エンリはカルネ村で笑っていると思っていた、いつまでも。
僕はそんな君が好きだ、いつまでも続くと思っていた。
いつか僕が勇気を出して、この想いを伝えて、幸せな家庭を築く。
そう信じていた。
『僕の方が先に好きになったのに……なんで……なんで、そんな男なんだよ……エンリ……』
涙を撒き散らしながら崩れた孔に落ちていく。
何処までも続く、深い腐海へと。
何時までも続く、昏い混沌へと。
愛は憎しみと表裏一体、愛は切り捨てられたとき容易く憎しみへと変わる、憎しみは程よく狂気に近く、狂気は『理解されないからこそ狂気』である。
愛憎入り混じる感情の中、そんな悪夢の中で囁く声が耳元に届く。
『なら、エンリを取り戻さなきゃ』
『愛したのだから報われるべきだ』
『君がかわいそうじゃないか』
『ほら、手伝おう……君が間男からエンリを取り戻す手伝いを……』
燃える三眼が僕を見ていた。
スワンプマン 出展:クトゥルフTRPG
スワンプマンとは元々1987年アメリカの哲学者が考案した思考実験であり内容としては以下となる
ある男がハイキングに出かける。道中、この男は不運にも沼のそばで、突然雷に打たれて死んでしまう。その時、もうひとつ別の雷がすぐそばの沼へと落ちた。なんという偶然か、この落雷は沼の汚泥と化学反応を引き起こし、死んだ男と全く同一、同質形状の生成物を生み出してしまう。
この落雷によって生まれた新しい存在のことを、スワンプマン(沼男)と呼称しよう。スワンプマンは原子レベルで死ぬ直前の男と全く同一の構造を呈しており、見かけも全く同一である。もちろん脳の状態(記憶のこと)も完全なるコピーであることから、記憶も知識も全く同一であるように見える。
沼を後にしたスワンプマンは、死ぬ直前の男の姿で男の過ごしている街に帰っていく。
そして男の住んでいる部屋の扉を開け、死んだ男と同じ生活をするだろう。男と同じ職場へと出て、男と同じ行動をして……
大体がこんな内容であるが、これに対してスワンプマンをどう思うか?という思考実験である
クトゥルフのスワンプマンはこれに二人きりの時、相手をスワンプマンに変える、マザー(母体)が殺されたなら……数日後に身体を保てずにただの肉塊に変わるというモンスターである
基本的にスワンプマンが登場するセッションでは新規キャラをキーパーからお勧めされるだろう、君のキャラクターが人間からスワンプマンになってしまうかもしれないのだから
ティアマトの艦長募集
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ダイテツ
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