おっさん憑依でヒャッハーLORD   作:ししお

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前回のあらすじ

ヤルダバオトの出自
コキュートスの苦悩
個人的な見解としての忠の解釈

以上をお送りしました


episode.12「式前夜のお祭り」

 抜けるように青い青空の下、二人の男女は手をつなぎ屋台の呼び声を聞きながら大通りを歩いている。

 男からすれば何でもないような品物も女にとっては男から贈られた大切な思い出、二人の出会いは何でもないいつもの日常から急転化した当たり前だった日常が壊れる時だった。

 だから女はこの平穏がとても大切なもので、今の日常が大事だった。

 男はこの何でもない平穏な時間が好きだった、隣にいる人を失う事を嫌う。

 隣にいる人は共にいながら男とは真逆を向いて進んでいくだろう。

 

「俺は探索(play)(character)だからな。この異変(物語)解決する(終わらせる)のが目的で目標なんだよ。願うならそこにハッピーエンドも添えたいものだ」

 

 

 

 

 地面に敷かれた布の上に品物を並べた出店の呼び込みの声に、手を繋いだエンリが足を止めてそちらに向かってみれば、魚の絵、デフォルメされた船虫の絵、蝶の絵など色々な絵が張られたクリップが並べられていた。

 

「綺麗なお姉さんお姉さん。寄ってらっしゃい見てらっしゃい、そんじょそこいらの店じゃ買えないような特別製だよ」

 

 ボブカットの青髪に黒い垂れ猫を乗せた黄色いエプロンドレスに大きな桃色の鞄をミトンの手袋で抱えた少女が試験管のようなポーションと一緒に他にも様々なクリップを並べながらこちらに声をかけていた。

 その中で目を見張るのは、非売品の札が置かれた王のような絵の張られたクリップだった。

 

「どんな効果があるか、魔法を使わせてもらってもいいだろうか?」

 

「いいよいいよ。効果知らなきゃこいつらが良い物だって解ってもらえないからね。可愛さで選ぶ人もいるんだけどねぇ」

 

 新たに猫耳のカチューシャや羽の付いたもの、どう付けるのかわからない輪っか、大きなリボンも並べられる。

 鑑定の魔法を使って見たクリップは、サトルをして頭おかしいんじゃね?という効果を持っていた。

 

『SP+10(クリップの効果)

詠唱時間-30%

―――――――――――――

[ホロウシューズ]と

共に装備時、追加で

[マグヌスエクソシズム]

Lv10使用可能

魔法攻撃時、

不死・悪魔形モンスターに

与えるダメージ + 30%

闇・不死属性モンスターに

与えるダメージ + 30%

BaseLv99以下の時、

[ホロウシューズ]の

精錬値が1上がる度に追加で

Matk + 5

詠唱時間 - 2%

BaseLv100以上の時、

[ホロウシューズ]の

精錬値が1上がる度に追加で

Matk + 15

詠唱時間 - 7%

―――――――――――――

[覚醒ホロウシューズ]と

共に装備時、追加で

魔法攻撃命中時、

一定確率で30秒間、

[カアヒ]Lv7状態になる

純粋なLukが10上がる度に

追加で

魔法攻撃時、

全ての属性のモンスターに

与えるダメージ + 1%

純粋なLukが130の時、追加で

魔法攻撃時、

全ての属性のモンスターに

与えるダメージ + 25%

BaseLv99以下の時、

[覚醒ホロウシューズ]の

精錬値が1上がる度に追加で

Matk + 5

詠唱時間 - 2%

BaseLv100以上の時、

[覚醒ホロウシューズ]の

精錬値が1上がる度に追加で

Matk + 15

詠唱時間 - 7%

―――――――――――――

[豊穣の女神]と

共に装備時、

純粋なLukが10上がる度に

追加で

魔法攻撃で

与えるダメージ + 1%

純粋なLukが130の時、追加で

魔法攻撃で

与えるダメージ + 15%

[生命力変換]Lv3

使用可能

―――――――――――――

[ヴェスパーヘッドギア]と

共に装備時、追加で

詠唱時間 + 30%

―――――――――――――

[封印された

ヴェルゼブブカード]、

[ホロウシューズ]と

共に装備時、

[ホロウシューズ]と

[封印された

ヴェルゼブブカード]の

セット効果が発動しない

―――――――――――――

[覚醒ホロウシューズ]、

[封印された

ヴェルゼブブカード]と

共に装備時、

[覚醒ホロウシューズ]と

[封印された

ヴェルゼブブカード]の

セット効果が発動しない 』

 

 何もセット効果を加味しなくても詠唱時間3割減というサトルでも到達していない消費無しの無詠唱魔法へと近づく一つの手段ともいえる装備品。

 そんなものが非売品とはいえこんなところにあるという、ユグドラシルでもステータスを上げる物は数あれども詠唱に必要な時間というものを恒久的に減少させるアイテムは存在しなかった。

 消費アイテムで超位魔法のみという限定された魔法にのみ作用する詠唱を破棄する課金アイテムは幾つか所持しているが、このアイテムは実に喉から手が出そうになるほどにほしい、と思ってしまう一品だった。

 

「うごごごごご……ほしい、すっごくほしい……何このアイテムすごく魅力的なんだけど、どうやって作ったのこれ?」

 

「これかい?昔、仲間たちと一緒に名もなき島に行った時に運よくドロップしたもんさ。馬鹿が酔っ払ってクリップにさしやがったオチ付きだけどなー。あの頃はバカやって笑いあってしょうもないことで遊んでた……そんな時期の(楽しい)記念品さ」

 

 懐かしむように遠くを見ながらクリップを手に取ってそのアイテムの大切さを教えられた。

 自分に大切な思い出がある様に、誰かにも大切な思い出がある、それは当然のこと。

 

「あ……」

 

 そんな当然なことにも思い至らなかった自分が恥ずかしくて居た堪れなくなった。

 

「これの作り方っつってもなぁ……MVPボスの討伐とかカード帳に一発賭けてみる位じゃねぇかな?」

 

『こっちじゃMVPボスとはいえどそもそも復活せずに一度限りなんて在り得そうだし、そもそも居るかどうかわからんしな。泥も0.02%とクッソ渋いぞ』

 

「く、自力で手に入れるのは難しそうだ……」

 

「だから高額なんだけどなー。持ちきれんような金を用意しても売らんぞー」

 

 商人の女性はけらけらと笑いながら、落ち込むサトルの相手をしながら露店を見に来るお客をさばいている。

 

「あ、これ可愛い」

 

 エンリは商人の少女がつけているのと同じ黒猫が置かれており、それを気に入ったようだった。

 ただ値札には白金貨3枚と付けられており、少々法外なのではないかとも思う。

 

「あぁ、それ多分こっちじゃ手に入らない魔法装備でね。精錬強化もしてるから値段はそれでも安いものだと思うよー。黒猫人形500個に手数料、それと専門の職人が要るんだけど?どうするー?」

 

「むむむ……お財布が軽くなっちゃいますけど、それとそちらの大きなリボンももらえますか?」

 

「ほいほい」

 

 エンリは対価を渡し商人は商品を紙袋に入れて渡す、そんな折に横から声をかけられた。

 

「おいおい、嬢ちゃんよ。誰に断ってここに店出してんだい」

 

 大柄で頭髪はなく、顔に入れ墨が彫られ、毛皮の装備を纏った、まるでチンピラか山賊のような服装をした男がいちゃもんをつけてきた。




カード 出展:ラグナロク・オンライン
オバロ風に言えばデータクリスタル、装備できるスロットというのが武具につけられるデータ容量といったところだろうか
スロットを増やすには課金アイテムが必要ではあるが、不可能という訳ではない
この世界での入手方法は謎である
武器は最大スロット4、防具はスロット0or1である
カードは装備できる武具が決まっており対応したものでなければ装備は出来ない
武器に装備できるカードを頭装備に付けるといったことは出来ない、ユグドラシルではその辺どうなっているのか不明

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