魔法少女リリカルなのは 平穏に暮らしたい…   作:aizaki

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第七話「海鳴温泉(後)」

ジュエルシードの反応を追って、なのはとユーノと共に林を走ります。

私もなのはも既にバリアジャケットを纏います。

 

林を抜けると池と橋のある広場に出ます。

辺りを見回すと、橋上に二人の女性がいました。

 

しばらく走っていると、先の方で光ったかと思うと、光の柱が立ちました。

 

なのはと一緒にそこを目指して林を抜けると池と橋のある広場に出ます。

 

辺りを見回すと、橋上に二人の女性がいました

犬耳お姉様がとても可愛いです。

という事はお姉さんかと思っていましたが、使い魔のようですね。

犬好きの私としては、使い魔が欲しくなりそうなくらい可愛いです。

 

「あらあらあら…子供はいい子でっていわなかった?」

「それを、ジュエルシードをどうするつもりだ!」

ユーノの質問に赤髪の女性は

「さあね、答える理由がみあたらないねよ、それに私はいったはずだよ、いい子にしてないとガブっといくよと」

そして、狼の姿に変身します。

 

 

「やっぱり、使い魔!」

ユーノの確信の言葉に彼女は返事を返します。

「そうさ、私はこの子の使い魔、魔力をもらって生きる代わりに永遠に主人を護る存在」

そうして狼となった彼女が飛び掛ってきます。

「させるか!」

私達と彼女の間にユーノが飛び込みます。

ユーノは彼女の攻撃を防ぎながら、私達に話しかけます。

「なのは、あやか、あの子の事をお願い!」

「そうはさせると思って?」

「させて見せるさ!」

ユーノと狼は一緒に消えて行きました。

「結界への強制転送、いい使い魔を持っている」

「ユーノ君は使い魔なんかじゃない!大事なお友達!」

なのはが反論しますが、彼女には聞き流されます。

「それで…どうする?」

「話し合いで解決できないかな?」

「私はジュエルシードを集めてなければならない、そして貴方の目的も同じだったら私達はお互い争う敵同士という事になる。」

「だから、そういうことを簡単に決め付けないためにも、話し合いって重要なんだと思う」

「話し合うだけじゃ、言葉だけじゃきっと何も変わらない!伝わらない!」

彼女がなの背後に回り込み、なのは目がけて斬りかかりますが、私が槍で受け止めます。

「なのは、この手の相手に今は何を言っても無駄です。まずは話を聞けるようにするところからです。」

 

「戦おう、お互いにジュエルシードを一つ賭けて」

「解りました。応じましょう。なのはは下がっていてください。」

私が槍を構え、彼女と相対します。

「あやかちゃん私がやるよ!」

なのはが戦いたそうですが、ここは私がやります。

「なのはは私が負けた時にお願いしますから、今回の彼女との戦いは私に譲ってください。レイジングハート、私のジュエルシードを」

そう言って、レイジングハートからジュエルシードを受け取り、なのはから離れ彼女の方に歩いていきます。

「私の名前は野宮彩華といいます。良ければ名前を教えてもらえますか」

「フェイト=テスタロッサ」

フェイト?私の知る名前には無い名前です。

そもそもこの世界に散らばったのは、イデアシードではなくジュエルシードですし、探しに来たのはクロノ=ハーヴェイではなくユーノ=スクライアです。

かなり違ったパラレルワールドなのでしょうか?

「フェイト…こちらの言葉では運命という意味がある言葉です。素敵な名前ですね…」

「!…ありがとう…」

フェイトはちょっと驚いた後、テレた感じで返事をします。純粋ないい子なんでしょう。そんな子が何故?

「それではフェイト始めましょう」

あらためて私は槍を構えなおします。

「それでは、行きます!」

そう言ってフェイトは視界から消え、一瞬で私の背後に現れ、武器を振るいます。

私はその攻撃を石突で払い、そのまま回転を利用し反転しフェイトに払いからの突きを放ちます。

彼女が陸戦での近接戦闘に応じてくれるのであれば、そう簡単にやらせはしません。

とりあえず高速機動の相手にはスピードに慣れるまでは防御に徹するのが一番です。

それにしても、彼女は使いにくい大鎌を使って死神スタイルとは味なマネを…

 

大鎌の利点は防御されにくい事、盾や剣、槍で受け止めると受けた場所を迂回してバッサリやられます。

ですから、こちらとしては相手の攻撃は払い受けや受け流します。

それを繰り返すうちに、彼女の高速移動術式を何度か見させてもらいます。

高速移動術式を解析し追跡術式の構成します。

 

何度か彼女の攻撃を受け続けていると、彼女の速度に慣れて来ましたので反撃開始です。

私が攻撃に移り始めると、形勢は徐々に逆転していき、だんだんフェイトが防御する割合が増えて行きます。

後はタイミングが重要です。

彼女が距離を開けるために空中に逃げる瞬間に決めないとこちらに勝ち目が無くなります。

魔力のモノを言わせて弾幕張られると、それを掻い潜って近づくのは、今の私には厳しすぎます。

 

私が最後の決め手の攻撃に移る時フェイトの姿が消えました。

それと同時に高速移動追跡術式を発動、フェイトの背後に高速移動します。

フェイトが空中に移動し、私の姿を見失った一瞬の隙に背後から薙ぎ払いを当ててよろめかせ、打ち下ろしで地面に叩きつけた後、そのまま地面に落ちるフェイトを追いかけるように突きを放ちます。

 

地面に倒れているフェイトの喉元に私は槍先を当てて確認をします。

「私の勝ち…でよろしいでしょうか?」

悔しそうな表情をするフェイトと彼女に寄りそうように居るフェイトそっくりの少女、少女の目は私を咎めるような目つきです。

最後の攻撃は容赦しませんでしたので、仕方がありません。

その少女へ変換属性を使って念話を送ります。

(初めまして、フェイトの傍にいる貴方。できればお話がしたいので、私に憑く事はできますか?)

そう言って、彼女の目の前までラインを伸ばします。

私の声にその少女は驚いた顔をして、私の伸ばしたラインを掴むかどうか迷っていますし、彼女が何かを言っているのですが解りません。

私は幽霊を見る事も言葉を伝える事もできるのですが、相手の声を聞くには取り憑いてもらわないとできないのです。

そうしている間に、フェイトのデバイスからジュエルシードが一つ差し出されます。

私はアルスの中にジュエルシードを収納した後、私は槍を引いてフェイトに手を差し伸べます。

フェイトは私の手を取って立ち上がり悔しそうにいいます。

「今回は負けたけど、次は負けない。」

「ですね、紙一重でした。私への挑戦は受けますが、次はなのはのリベンジに付き合ってください」

そう言って使い魔と一緒に立ち去ろうとするフェイトに

「フェイト、忘れ物ですよ」

私が賭けに提示したジュエルシードをフェイト目がけて放ります。

慌てて受け取るフェイトが不思議そうな顔をしますが、私は続けます。

「次はできれば話し合いがしたいのです。私達はジュエルシードを集めるという行動が一緒なだけで、目的は大きく異なると思います。だからきっと協力ができると思っています」

「それをフェイトに渡すという意味も踏まえて、よく考えてください。」

併せて彼女に念話を送ります。

(不安があるのでしたら今回は辞めておきましょう。またの機会までに考えておいてください)

私達は使い魔と一緒に立ち去ろうとするフェイトを見送ります。

フェイトが転移する瞬間、彼女は意を決したかと思うと私の伸ばしたラインを掴みました。

 

私の伸ばしたラインに彼女が触れると、彼女と繋がります。

霊と繋がった時、意識が朦朧としてよろめきます。

倒れそうになる私をなのはが支えてくれました。

「大丈夫、あやかちゃん…」

「大丈夫ですよ、なのは。ギリギリの戦いでしたが、なんとか勝てました」

「でも、大丈夫なのかい?ジュエルシードを渡してしまったけど…」

ユーノが不安そうにしていますので、説明します。

「大丈夫ですよユーノ、私達が持ってるジュエルシードは封印の前に特殊な方法を使っているので、封印を解いても私でなけれ再び使えるようにはならないのです」

意識を保つのが難しくなってきました。彼女と話をして今の状態を安定させないといけません。

「ごめん、なのは…あとはよろしく…」

そういって私は意識を手放しました。

 

「大丈夫なのかな?」

彼女の声が聞こえてきます。

「しばらくはこの状態ですが大丈夫です。呼びかけに応じてくださりありがとうございます。名前を聞かせてもらってもいいですか?」

私の声は聞こえていたので、自己紹介は省きます。

「あやかさんで、いいのかな?私の名前はアリシア=テスタロッサ、フェイトのお姉さんだよ」

「フェイトの年齢と姿を考えると、アリシアがその姿という事が不自然です。何かあったという事ですよね、詳しく教えてもらえますか?」

「話すよ…だからお願い。フェイトを…なによりお母さんを止めて」

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