魔法少女リリカルなのは 平穏に暮らしたい… 作:aizaki
フェイトが報告に行くのは次元震発生後みたいですね。
ストーリーに引きずられてキャラクター視点での行動ではなかったので、ちょっと反省です。
フェイトの性格からすると、リベンジするまでたぶん報告に行かないんじゃないかなと思ってます。
という事で、報告には行ってない形での話になります。
第九話
野宮彩華です。
なのははアリサとすずかに出来る限り話をして、なんとか仲直りできたようです。
私自身もアリサに話をして、詳しい話はできないと説明したところアリサも渋々納得してくれたようです。
アリサの気持ちは解るのです。ですから大切な人だからこそ話せない事もある事を理解して欲しいのです。
とはいえ、なのはが誰にも頼らないで自分で何とかしようというのはあまりよろしくないのですけどね。
その日の夜、ジュエルシードの反応が出ました。
私達はいち早くジュエルシードを発見して、なのはが遠距離から封印処理を行います。
しかしながら、ジュエルシードのある現地に到着した時には、フェイトとその使い魔がその場にはいました。
襲いかかる使い魔の攻撃を受け止め、私は言います。
ユーノは結界とその維持、周囲に被害がでないように、なのははフェイトの事をお願いします!
二人とも納得してくれたようで、肯きを返してくれます。
ジュエルシードの傍で戦闘を開始します。
なのはは戦う気がなく、フェイトと話し合いをしたいようです。
自分がジュエルシードを集めてる理由説明して、フェイトからも理由を聞き出そうとしています。
私はフェイトの使い魔と対峙し、彼女から話を聞くとします。
「私の名前は野宮彩華です。名前…教えていただけますか」
「アルフだよ」
素っ気なく彼女は答えます。
「貴方ともフェイトともできれば争いたくありません。ですから単刀直入に聞きます。貴方達はフェイトの母親の命令でジュエルシードを集めているのですよね?」
私の言葉を聞いて、アルフは驚愕します。
「な…なんでそれを?」
「とある筋からの情報です。私はフェイトの母親が何故ジュエルシードを集めているのかも知っています。ですから残念ですが貴方達がジュエルシードを集めてもフェイトの母親が目的を達成できない事が解るのです。」
「だから、ジュエルシードを集めるのは諦めろというのかい?」
アルフは警戒しながら質問してきます。
「そうではありません。私としてはジュエルシードをこの世界からさっさと回収して欲しいので、集めるのを諦められるのは困ります。」
「だったら、なんだい?」
「私はその目的を達成するのに最も確実な方法を知っていると言ったら?」
「それを信じろというのかい?」
「信じる信じないは私がどうこう言う事ではないので、そちらの判断に任せます」
アルフはそれを聞いて決めかねているようです。
私はその間になのはとフェイトの様子を見ます。
フェイトはなのはに、ジュエルシードを必要としているのは母親で、母親の為に集めなければならない。
だから何としても集めると言ってジュエルシードの確保をしようとジュエルシードに向かいます。
それを阻止しようとなのはもジュエルシードへ向かいます。
二人ともジュエルシード回収しようと、ジュエルシードめがけデバイスを振るった時、なのはとフェイトのデバイスがジュエルシードを挟む形で衝突します。
すると、ジュエルシードが発動し巨大な光とエネルギーを発しました。
その現象にアルスが警告します。
(主、これはかなり危険だ、このエネルギーは次元震クラス、下手をするとこの世界が吹き飛びかねん)
次元震が何だかはわかりませんが、放っておくと世界が無くなる程の危険だという事は解ります。
エネルギーの奔流が凄く、近づくのはかなり危険ですがそうも言ってられません。
仕方がありません。今回はジュエルシードを消滅させるしか手はないようです。
私は意を決して、ジュエルシードへ近づきます。
「止まれ…止まれ…」
いち早くフェイトがジュエルシードを両手で握りしめ、必死に念じます。
フェイト、それはリスクが高すぎます。
私は躊躇する事無く、フェイトの傍まで走り寄り四天の書を開き蒐集を開始します。
書が蒐集進めるにつれ、辺りの光は徐々に治まって行きます。
ジュエルシードを蒐集し尽くす頃には、光は無くなっており、辺りは穏やかになります。
そして、完全に蒐集されたジュエルシードは、粒子となって霧散しました。
「ジュエルシードが…消滅した?」
ユーノが信じられないという顔でつぶやきます。
皆が驚きの表情を浮かべて、混乱しています。
そうしている中、倒れこむフェイトを抱きとめ、彼女の両手を見ます。
手に付けていたグローブは破れ、掌が露になっています。
その手は皮膚が焼けただれ、骨が見える部分もありました。
それを見た私は顔を顰め即座に能力での治療を行います。
「全く…貴方も無茶をしますね」
話しかけながら能力を開放し、フェイトの手の復元を開始します。
すると、フェイトの傷はみるみるうちにふさがっていき、元通りの綺麗な手になります。
アルフが駆け寄りその姿を驚きながら見ています。
「あんた…それは一体…?」
聞こうとするアルフに黙っていてくれと目配せをし、治療を終えたフェイトをアルフに渡します。
「あ…ありがとう」
お礼をいうアルフに気にしないでくださいと答えた後、アルスにジュエルシードを出すように依頼します。
アルスから取り出したジュエルシードは、先日フェイトから受け取り、蒐集を終わらせたものです。
それをアルフに握らせます。
「今回は已む無くジュエルシードを破壊しましたが、勝負はフェイトの勝ちです。代わりにこれを受けとってください」
そう、アルフに話しかけた後、念話で更に言葉を繋ぎます。
(それを必要としているフェイトのお母様に、私がお話をしたい事お伝えいただけますか?)
(わ…わかったよ…話してみる)
は一瞬逡巡しましたが、小さくうなずき了解の旨を伝えてきます。
アルフとの話がおわり、彼女はフェイトを抱えてこの場から離れます。
それを確認した私は、急いでなのはの許へ戻ります。
「なのは、大丈夫?」
「私は大丈夫なの…だけどレイジングハートが…」
なのはがレイジングハートを見せてくれました。
全体に罅が入り、少しの衝撃で壊れそうな状態です。
「レイジングハート、修復できそうですか?」
ダメなら私が直そうと思いましたが、レイジングハートから問題ないと返事がありました。
でしたら、任せるとします。
本当にマズイ状態になったら私が直しますし。
「とすると、レイジングハートが治るまでは暫く休んだ方がいいですね。フェイト達の目的も解った事ですし、もしかしたら協力できるかもしれません」
「あやかは、それを狙ってジュエルシードを渡してるの?」
ユーノが釈然としない感じで私に聞いて来ます。
「それもありますが、私の目的はこの世界からいち早くジュエルシードを回収する事です。ですから、誰が回収しても問題は無いのです。」
「あやかはそうかもしれないけど、ジュエルシードは危険な物なんだ。使い方を誤るととんでもない事になる。」
「そうですね。実際、私は今回のように破壊してしまうのが一番だと思います。」
「だったらどうして?」
「私達の持っているジュエルシードはどう頑張っても使う事は出来ない状態にしてあります。それを渡す事で他の集めている者の目的を知る事が出来るなら、そうした方がいいですし、相手の目的次第でどうするか決めればいいのです。目的が一緒だからといって敵対するというのはあまり賢い選択ではないと私は思うのです。」
「私もそう思うの」
なのはが私に同意していますが、なのははただのお人好しなんだと思いますよ。
次は別視点の話にしようと思ってます。