魔法少女リリカルなのは 平穏に暮らしたい… 作:aizaki
ちょっとした場所でしたので端折れば大丈夫だったのですが…
あちら側からの転送魔法を受け入れ、船の中に来ました。
次元航行艦アースラという船らしく、内部を見たところ魔法というより科学ですね。
[高度に発達した科学は魔法と見分けがつかない]というように、逆もまた真なり。
そもそも、この世界の魔法は[魔力]というエネルギーを使った科学の力みたいなものですし
私達が落ち着いたら、クロノがバリアジャケットを解除して元の姿に戻る事を提案します。
私となのはがバリアジャケットを解除した後、クロノはユーノにも元の姿に戻るように言います。
ユーノはそれに同意して元の姿に戻ったのをなのはが見て、呆然とします。
ユーノも同じくらいの歳でしたか…結構いい男なのです。
「なのはにはこの姿を見せるのは久しぶりだね」
「ええ~!ええええ~~~!!」
そういうユーノになのはは驚いて声を上げます。
あれ?確かユーノは過去に元の姿を見せてるとの話でしたが、聞いてみましょう。
「なのはは知らなかったの?」
「私、初めてだよ」
なるほど、そうでないのなら今までのなのはの行動が納得いきます。
「最初に会った時この姿だったよね?」
「違うよ、最初からフェレットの姿だったよ!」
「倒れていたのが初めてでしたら、確かに最初からフェレットの姿でしたよ」
私が援護射撃をすると、ユーノは考え込んで…思い出すと謝ってきました。
「あやかちゃんはあまり驚いて無いけど、知っていたの?」
「ええ、私は知っていましたよ。温泉の時にその話をしましたし」
そこまで話をすると、クロノがその話に割り込んで来ます。
「君たちの間に見解の違いあって、立て込み中の処悪いのだが、艦長を待たせて居るから、とにかく来てくれ…」
その通りです。この話は後でもできますし、今はリンディさんとの会話が重要です。
私達はクロノに艦長室(と思われる場所)に案内されました。
扉を開き、中を見ると…凄く和風の部屋です。
緑髪を長くのばした若い女性が正座して待っていました。
リンディ=ハラオウンですね、小さい姿しか見ていませんが間違いないでしょう。
座るとお茶と羊羹が出てきました。ホントに和風なんですが異世界にも日本みたいなところがあるのでしょうか?
ユーノがこの地に来た理由を説明し、責任感からジュエルシードの回収をしていた事を説明するとリンディさんは
「あのロストロギアは貴方が発掘したものなの…それで責任を感じて回収していたのね」
「はい、それでも色んな人にたくさん迷惑をかけてしまいました」
ユーノの勇気ある行動に感心しているようです。
「偉いわ」
「だが無謀でもある」
クロノの言うとおりです。ユーノの正義感は素晴らしいものですが状況判断が甘すぎます。
用心深い人なら間違いなくここまで踏み込んで動いたりせず、援軍を待ちます。
話を聞いていると、なのはがロストロギアついての質問しましたので、丁寧に教えてくれます。
lost(遺失)logia(術)という名称から推察するに遺失文明のテクノロジーで作られた物体といった処ですね。
ロストは英語でロギアはギリシャ語だ!なんて某氏が言いそうな言葉なのは置いておきましょう。
その後、お互いの自己紹介を済ませ、現時点の状況について話をします。
情報交換が終わり、話を締めようとした時
「後は私達に任せて君たちはこの件から手を引くといい」
クロノから聞き捨てならない言葉を聞きました。
「残念ですが、それは許容できません」
クロノの言葉に私は反論します。
「何故かしら?」
リンディさんが疑問を持っているようですので、説明の必要がありますね。
「一つ、私がこの地の魔導師でこの地の平穏を護る義務があるからです。貴方達が行動するというのはそれを乱す行為に他なりません。
二つ、この地はそちらの時空管理局としては管理外世界ですので、我々としてはそちらはこの地を荒らしに来た侵略者となります。
三つ、ジュエルシードはそこに居るユーノ=スクライアの落し物として私の監視下で捜索する事は許可していますが、そちらがこの世界で行動する事を許可していません。
以上の事から、貴方達が全権を持って行動する事を強行するのであれば、私は貴方達をこの地に対する侵略行為として断固とした対応を取らざるを得なくなります。」
「我々はそんな事はしない!言いがかりだ!そもそもあれは単独でも小規模な次元震を引き起こせる危険なモノだ!もし暴走した時どうやて止めるつもりだ?」
クロノが突っかかって来ますが突っぱねます。
「次元震?ああ、こないだの暴走の事ですね。心配はありません。私はアレを単独で止める事ができますし、あの状態のジュエルシードを破壊する手段も所持しています」
「な…なんだって!君が?どうやって…」
クロノが驚いています。まぁ、私のリミッターガチガチの状態からは想像もつかないのでしょう。
なのはもユーノも状況についていけていませんが、このまま続けます。
「貴方達にそれが可能ですか?それにクロノさん貴方は口をはさまないで下さい。私はリンディさんとお話をしていますので」
「確かにその通りね、だったら貴方の上司とお話させてもらえないかしら?」
リンディさんがそう切り出すのも予想の範囲内です。
「私に上司は居ませんので、この地での決定権は私にあります」
すでに設定があるところから流用するのが一番綻びがありません。管理方法はあの世界の方式としておきましょう。
「という事はこの世界のトップは貴方ということですか?」
「それは違います。ただ、私はこの海鳴とその周辺をオーナーとして全権を持っているので、他の地で行動するならその地のオーナーの許可を取ってください」
「他の地のオーナーと会う事はできるかしら?」
「魔法関係で何か問題が起きない限りオーナーが動く事は無いので恐らく無理だと思います」
「どう言う事かしら?」
「オーナー次第なのですが、ほとんどは基本的に問題が起きない限り干渉しません。そちらが問題を起こすのであればその限りではないのですが、やるつもりですか?」
「そのつもりはありませんが、彩華さん個人の伝手とかは無いのかしら?」
「あるにはありますが、会わせる気はありません」
嘘ですよ、そんな人居ませんから会わせられないのです。
「どうしてかしら?」
「逆に訊ねます。会ってどうするんですか?この地で問題を起こさなければ関わる事がないのですよ?」
組織ごと取り込もうという魂胆なのでしょうか?
「何かあった時のの情報提供や捜査の協力をお願いする為です。例えば今回のように危険なものがある時や犯罪者が逃げ込んだリした時とか」
「その理由でしたら、紹介する必要がありません」
きっぱりと断ります
「何故だ?危険なんだぞ!」
クロノが口を挟みますが前提がおかしいのです。
「いいですか、今回の件で言わせてもらえばそちらが現れるのが遅すぎますし、貴方達の協力が無くても解決する目処が立っていました」
「それは申し訳なく思っているわ、だから後は我々が責任を持って回収するので、手を引いて欲しいのよ」
「そもそも、手を引けというのがおかしいのですよリンディさん。この状況で貴方達のする事は回収の協力と回収が終わった後にジュエルシードを引き取りたいという交渉です。その上でこちらが無理と判断したなら諦めてもらうしかありません」
「貴方が渡せないと判断した場合は、ジュエルシードは貴方が所持する事になるのかしら?」
「そうなりますね」
「ロストロギアの不正所持は犯罪だ!個人で持ってていいモノではない!」」
クロノの言葉に私はため息を吐いて答えます。
「ロストロギアの不正所持が犯罪なのはそちらのルールです。私は時空管理局に所属しているわけではありませんので、守るべき法ではありません」
私の言葉でリンディさんの顔色が変わりクロノを制します。リンディさんは解っていたのでしょうね
「どう言う事だ?」
クロノは憮然と質問してきますので、答えるとします。全く…こんな事も知らない人間を外に出しちゃいけませんよ。
「いいですか?そもそも法というのは、集団で生活する上でのルールです。その集団に所属してルール守る事により恩恵を受ける。時空管理局に所属すれば時空管理局の法の下その庇護を受ける。だから時空管理局の定めた法を守るといった感じです。時空管理局に所属していない場所ではそこのルールがあり、そのルールを守る事による恩恵を受けています。恩恵のないルールは邪魔以外のなにものでもありせん」
「我々は色々な世界の事を考えて、その方が君たちの為にもなる事だ」
「それは貴方達の勝手な思い込みで要らぬお節介です。それでもなお、自らのルールを押しつけて守る事を強要するのであればそれは侵略行為に他なりません」
そちらの立場で具体例を示して説明した方がよろしいのでしょうか?と私が口を開こうとした時リンディさんが遮ります。
「いえ、充分です。彩華さんの言う事は解りました。私達としては残りのジュエルシードの回収と彩華さん達が回収したジュエルシードを引き取りたいのですが、条件はありますか?」
さて、ここからが正念場です。なるべく相手の要望に沿った形で条件を提示して呑まざるを得ない状態にするのがポイントです。
「現在の状態はユーノ=スクライアにジュエルシードの捜索する上で行動を許可した上で私となのはが手伝いしているという形になっています」
「そうすると私達もそれに協力するという形であれば許可していただけるのかしら?」
「話が早くて助かります。調査と監視等の状況把握と指揮はそちらで、私達は現場で封印する実動隊をします。
あとは、ジュエルシードが複数発動する等で私達の手が回せない場合に動いてもらうというといった形での協力を考えています」
「その条件での協力は歓迎しますが、回収したジュエルシードはどうするのかしら?」
「全ての回収が終わるまでは私の管理下に置く予定です」
「全てのジュエルシードが回収された後はどうするのかしら?」
「現時点ではユーノ=スクライアへ譲渡する方向で考えています」
「そう…」
リンディさんが考え込んでいるので、ちょっと水を投げてみましょう。
「こちらはその方向で考えていますが、そちらの要望は何かありますか?」
「特には…戦っていた相手の子はどうするのかしら?」
ああ、フェイト達の事ですね。この後会いますので大丈夫です。
「特に問題を起こしているわけではないので、別段何かするつもりはありません、そちらが何かする場合も干渉するつもりはありません」
「そう…条件はそれでいいわ、よろしくお願いしますね彩華さん」
「ありがとうございますリンディさん。それではよろしくお願いします」
私とリンディさんが握手した時、なのはもユーノもほっとしたようですね。
話が終わった後にお茶と茶菓子を堪能しているとリンディさんが私に
「彩華さん、ちょっとお願いがあるのですがいいかしら?」
「なんでしょうか?」
「できればクロノ執務官と手合わせをお願いしたいのですが、大丈夫かしら?」
あ~確かに私の魔導師としての情報が皆無ですから、データが欲しいのでしょう。
私としても四天の書の為に魔導師と闘う事は吝かではないので、受ける事にします。
「大丈夫…です、いつやりますか?」
「できれば今からなんだけど、後日改めた方がいいかしら?」
「今から…ですか?時間もありますので、大丈夫だと思います。」
さて、色々と実験したい事がありましたので、それを試してみましょう。
次はクロノとの模擬戦闘です。