現役生活二十六年。疲れたので、バ美肉して野球解説系Vtuber始めます   作:義藤菊輝@惰眠を貪るの回?

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6/8(月)【予備日なので】久しぶりにお話しでもいかが?【のんびりと】

 6/8(月)

 #洋美のプレイボール #HPBでNPB #雑談

【予備日なので】久しぶりにお話しでもいかが?【のんびりと】

 

「それにしても、かなり失速しましたわね」

 

 今日は月曜日。基本的にプロ野球は月曜日を休みにして火曜日から木曜日までで三連戦。金曜日から日曜日までで三連戦。と言う形をとっている。

 そのため本日はプロ野球の中継がなく、また、こう言った日に雨天中止になった試合の振替をするが、そう言った悪天候が今週はなかった。

 

 最近はもっぱら月曜日にコラボや企画などを行い、平日はナイターな為に23時近くまで野球配信をしている。デイゲームで夜時間ができる土日は野球解説で使うためのデータをまとめたり、野球ゲームであるドリプロ。全く上達しないFPSゲームなんかをよくしている。

 

 今話題になっているのは畿通について。

 交流戦の初戦、対中報の三連戦は初戦を1対5で落としてしまったが、1対0、4対2。と勝ち越した。その勢いのまま3タテしたかった敵地東栄ドームでの三連戦。

 

 上位チャット

 コメント:あれだろ? 水口

 コメント:デッドボール

 コメント:澤め……、うちの正捕手になんてことを

 

 

「ですが、水口選手のデッドボールが原因と言ってしまうと、他の選手はなにをしているんだ? という話になりますのよ?」

 

 東栄との一戦目。中報戦の後になって、これまで四番に座っていたエドワードが腰の不調を訴えた。診察の結果は特に大きな怪我ではないということだが、少し念入りに調整したいと主張したことによりファームへ。

 代わりに四番に入ったのは外街。空いた五番にはこれまでベンチが多かった芳岡がファーストとして入る。

 さらには正捕手である水口は死球をもらってしまったのだ。

 

「たしか、こんな感じの打順でしたわよね?」

 

  近畿通運パワーブルズ

 1 左 クラウス・メイル 10

 2 捕 水口良輔 27

 3 右 磯岡壱公 22

 4 三 外街洋紀 66

 5 一 芳岡雄次 3

 6 遊 安木省吾 4

 7 二 アンディ加藤 14

 8 中 堂元仁 63

 9 投 佐々修一(ささ しゅういち) 17

 

 上位チャット

 コメント:違うくね?

 コメント:安木とアンディ逆

 コメント:6、7番が違うぞー

 

「あら、ワテクシとしたことが……」

 

 エクセルにポジションと名前、背番号を書き入れた物を映すと、洋民のみんなに間違いを指摘される。正直、5月29日は別の試合を解説していたからあんまり知らないのだ。勘弁してほしい。

 

 流石に4ヶ月弱もパソコンに触れていると上達する物で、エクセルでスタメンの表を作ったり、間違いを訂正するくらいはできるようになった。

 根っからのアナログ信者だった4ヶ月前の自分に見せたいくらいだ。

 

「正しくはこうですわね。申し訳ありませんわ」

 

 今では、話をしながら打順表の誤りを訂正できる。

 

 初回、東栄の澤が一番のメイルをファーストゴロで仕留めた後、打席に入った水口の右脇腹に、初球、150を超えるスピードの速球が突き刺さったのだ。

 そのまま倒れ、右脇腹を押さえていた水口は立ち上がることができず、担架でそのまま病院へ直行。肋骨が折れていたらしい。

 

 試合はその後成科が引き受けたものの、打線が奮わず、四回にくらったソロホームラン分を取り返すことが叶わず完封リレーで落とした。

 

「中報戦が2勝1敗。東栄が1勝2敗。神奈川戦は3連敗。レッズに1勝2敗と、ここまでで4勝8敗……」

 

 残っているのは、東京ヘルススワンズと大阪ストライプチーターズの2チーム。

 

 上位チャット

 コメント:水口戻ってこれるかな?

 コメント:骨折ってどれくらいで治るもんなの?

 

「そうですわね。畿通側は治療期間もなにも情報を出してくれていませんものね。ファンとしては気になるところですわ……」

 

 上位チャット

 コメント:悲しみの水口

 コメント:水口は洋民。つまりは我々の仲間

 コメント:そういや、澤移籍するらしいね

 

 長期離脱になるかもしれない水口の状態を気にする人がほとんどの中、怪我させた側の澤が移籍することに触れたコメントで、洋民たちの話題が移籍へと移る。

 

「まあ、彼が出てきた当初は凄かったですから。新人王とって、抑えに回ったらセーブ王。でも、コントロールの問題は昔からですわよ? まあ、最近投手の防御率が問題になっているシーガルズに移籍するわけですから。弱点は克服してもらわないと」

 

 これでシーガルズの救援陣は、唐、澤、ハンマー、増田。あとは、永松とか。頭数は揃ってる感じになる。

 

 上位チャット

 コメント:チーム防御率4点台のリーグ2位

 コメント:成績は、トップ争いしてる数字じゃないんだけどな

 スーパーチャット:お嬢って移籍したことある? 200円

 

 私の、津路嶌洋弥の移籍話をするとバレる可能性がある、ような……。でも、言わないとそれはそれでバレる気もする……。

 

「えっと……。一応、一度だけ移籍を経験しましたわ。それ以外に経験はありませんので移籍をどうこう言える経験があるかと問われると微妙ですが……。まあ、いい移籍か悪い移籍かで言うと、いい移籍だったと思いますわ」

 

 これ以上は私の身バレに繋がるから。と言うと、案外物分かりが良いもので洋民たちは私自身の移籍について触れてこなくなった。一部の視聴者は話を続けたそうなコメントをしているが。

 

「そういえば、この前  

 

 話題を作ろうと、この前見たイラストの話をしようとすれば電話がかかる。

 

「すみませんみなさま。少し電話がかかってきたのでミュートさせていただきますわ」

 

 マイクのミュートができているかを確認してから、私はデスクに置いていた携帯を手に取り応答する。

 

「もしもし……」

 

「もしもし、津路嶌ですが」

 

 書き慣れない声。男であるが、若そうな声をしている。聞き覚えがあるような、ないような……。

 

『突然電話してすみません。中報の谷です』

 

「ああ! 中報の谷選手! 先日も活躍したみたいで、ホームラン一本の3打点。おめでとうございます」

 

 昨日行われた中報の試合は海洋リーグ一位の北九州モバイルホークスとの対決。8番キャッチャーでマスクを被った谷は、中報があげた4得点のうち、ホームランによる1打点と左中間奥への2点タイムリーによる合計3得点をあげている。

 

 いえいえ、僕は津路嶌さんに比べれば。というが、キャッチャーとしては十分すぎる活躍だ。私と比べるのはやめた方がいい。自分で言うのもなんだが、格が違う。

 

「それで? 突然どうしました?」

 

『あの、とても生意気になことなんですが、専属コーチという形で指導をいただけませんか?』

 

 指導? なぜ私が?

 確かに私はもともと中報の人物であり、言うなれば谷選手の先輩とも言えるだろう。だが、彼が神奈川に入団したときにはすでに畿通に所属し、神奈川スターライツから中報へ移籍したのは私が引退する2年前。

 

「全体的に私とは関わりがないと思うんですが? なぜですか?」

 

『僕は6年前に神奈川で優勝を経験しましたが、中報に来て思いました。まだまだレベルアップできるんじゃないのかなと』

 

 中報には、未だに津路嶌の血が流れている。そう谷は言う。

 

 キャッチャー陣の練習方法。ピッチャーとのコミュニケーションの仕方。配球とリードの作り方。キャッチャーコーチやバッテリーコーチによって変わっている部分はあるが、彼が言うに、根源は私が考えた練習であるらしい。

 

「私も今は趣味に没頭しています。野球とは自分から関わっていません。疲れたので、線を引き、のんびりと過ごしています。そんな私にコーチを?」

 

『津路嶌さんだからいいんです。今は水口選手や成科選手に指導していないと聞きました』

 

 さて、どうしよう。

 単純にこの話に乗るというのは楽しいだろう。指導をする難しさは知っているし、自分ができることを他人ができないことに苛立つことも知っている。

 だが、今は野球よりVtuberをしている方が楽しい。

 

 すでにだいぶ時間が経ってしまっている。これ以上は洋民達を待たせることはできないだろう。

 

「谷選手。上から目線ですみませんが、6月が終わるまでの試合をまとめてきてください。あなたが何について知りたいのかはわかりませんが、自分の短所や長所を洗い出して、自分が何をできるか。何をしたいか。をしっかり伝えてください」

 

 じゃないと、指導するしない以前の問題だ。まあ、聴きたいのはリードとかだと思うが。

 

『わかりました。お時間とっていただきありがとうございます』

 

「いえいえ、こちらこそ偉そうにすみません。それでは」

 

 失礼します。と谷選手が通話を切ったため、私は急いで意識をモニターに向ける。

 急がないといけない。だが、こういう時こそ焦ってはいけない。先ずはボイチェンがちゃんと機能しているかの確認。確認ができてからミュートを解除する。

 

「……あ、あー。聞こえておりますの?」

 

 上位チャット

 コメント:おかえり

 コメント:お帰りなさい!!

 コメント:お嬢おかえりー

 コメント:結構長かったね

 

「時間をかけて申し訳ありませんわ。とある選手から電話がかかってきたもので……」

 

 上位チャット

 コメント:バレた?

 コメント:誰から誰から?

 

「例え洋民が相手でも私は言いませんわよ?」

 

 ただ、今まで関わったことのなかった選手だったとだけ伝える。

 水口? とか、水走? とか、他にもこれまで配信中に名前が出た選手達の名前が出るが、もちろん違う。

 まあ、正解が出るわけもないのでいいだろう。

 

「どうしましょう。話そうと思っていた内容を言うタイミングを電話のせいで無くしましたわ……」

 

 今から話すのも少し違和感がある? まあいいか。

 

「あのですね、言いたいことが二つありまして。一つはゲームのことと、もう一つが、ファンアートのことですわ」

 

 上位チャット

 コメント:なに? 違うゲームするの?

 コメント:FPSよわよわ勢

 コメント:戦略ゲーつよつよ勢

 

「FPS……。この前やりましたわねぇ……、ひどい目に合いましたが」

 

 あの日はすごかった。朝比奈さんに誘われるがままゲームを開始し、チュートリアルなんていらない! と早速デュオモード? とかいうモードでバトルロイヤルを行ったのだ。

 だが、体は動かせても、カメラ視点の移動ができないのだ。どっちかしかできないのだ。

 扉の開け方がわからず目の前でうろちょろしたり、ジャンプしようとしてグレネードを投げたり。終いには、ゲームが始まると同時に海に飛び込んでしまい、死亡扱いになってしまったり……。

 

「FPSはもう少し練習するつもりですが、新しくゲームしていこうと思いまして」

 

 デイゲーム。または休みである土日月の3日間を使い、野球を眺めながらできるドリプロやウィアクラ。そして、1日丸々休みの日に、集中しないとできないFPSや子供向けのレースゲームをしていた。

 

「ワテクシの前世はご存知の通りプロ野球選手ですわ。ですが、引退してから時間が経ち、自分で料理を作れないこともあって宅配を頼んでばかりの毎日……」

 

 流石にちょっとお腹が出てきたような気がする。いや、先に引退した先輩方のお腹ほどは出ていないが……。

 

「最近、エゴサを致しましたわ。書かれている内容はいつもと変わらずワタクシの前世が誰なのかという話。そして、実は野球好きのおじさんなだけで動けないんじゃないか? というのも書かれていましたわ!」

 

 上位チャット

 コメント:あ……

 コメント:血が騒ぎますわ?

 コメント:元プロなら、動けない訳ないもんな

 

「確かに……。確かにワテクシはゲームが下手ですわ。ドリプロは、CPUの配球は読めても、ロックオン無しでは凡打にしかなりませんし、FPSは視点移動ができませんもの。レースゲームだって、しょっちゅう落下するか壁に激突しまくりですわ」

 

 上位チャット

 コメント:知ってる

 コメント:毎回叫ぶからなー

 コメント:半分くらいは絶叫を聞きに行ってる

 

「さすがにこのままでは行けませんわ! ゲームならまだしも、ワテクシの身体能力を侮ってもらっては困りますわ。ですのでここで一度、私が本当にフィジカルつよつよ勢であるところを見せなければいけないと思いましたの!」

 

 やるゲームは決まってる。最近発売されたこともあり、ばちゃりあ内で流行りつつ、太刀打ちできたのはワイバ先輩などの男性陣だけという、『レッツフィジカルアドベンチャー』の鬼教官モードを行うのだ。

 

「いくら全盛期を過ぎたワテクシでも、鬼教官モード程度簡単にクリアできますわ」

 

 上位チャット

 コメント:マジで言ってる?

 スーパーチャット:花は拾ってやる 520円

 コメント:公開死刑の始まりだ!!

 スーパーチャット:死ぬなよ 1,000円

 

「とりあえずは、当分の間集中しながらその『レッツフィジカルアドベンチャー』を行うと思いますわ。あと何か伝えとくこと……」

 

 杏先輩にまた女子会をしようと言われているのは一度放置。返答できないと伝えているから今はいいだろう。幸田さんからはオフコラボの誘いは考え中……。正直、バッセンには行きたい。が、あと14日で45歳になるおっさんとオフコラボするのはやばいだろう……。那須さんは、私が引き込んだから。と、面談のような内容になるけど、雑談コラボしませんか? と言われている。話すだけだしこれが一番早くなるかも……。

 

「まあいいですわ。とりあえず、いつからするかは決めていませんが、交流戦が終わったらアメーバーテレビでの対談がありますので、それ以降になりますわね」

 

 日にちが空いてしまうのはご了承いただこう。こちらにも予定や用事がしっかりとある。

 

「どういう配信をするにしろ、洋民を含め視聴者の皆様が楽しめる配信をこれからも心掛けていきますので、やってほしいことあればどんどんtwitterに意見をお願いします。その時には『#お願い洋美様』でツイートして下さい。気になったものは検討し、できるものなら行うと思いますわ」

 

 あ、そうだそうだ忘れていた。twitterにあったイラストの話だ。少し前から急激に洋美のイラストが増え、『pixies』というイラストを投稿できるサイトでもかなり数が増えているらしい。

 

「最近ワテクシのイラスト多くないですか? この前の収益化配信の時に使った#洋美の満塁打 と#洋美球審のリク絵ストを見ていましたが、なんでですの?」

 

 上位チャット

 コメント:あれじゃね? 名言集

 コメント:現状に満足してないから

 コメント:一歩踏み出す勇気でしょ?

 

 そういえばそんなまとめがあった気がする。この感じだと、ほとんど毎日投稿していることに対して大丈夫なのか? と配信中に聞かれたときに言った話が切り抜かれているのだろう。

 

「ワテクシの発言が名言として扱われて、イラストが増えたのですの?」

 

 いや、でも女の子の頭をなでているイラストとか多かったな。というか、めちゃくちゃ大量にワテクシと少女のイラストを描いている人がいたな。少女ではなく、きれいな大人のお姉さんになっているワテクシの絵とかもあった。

 

 コレ! コレ! と、配信に載せていい場合に着けるタグである『#洋美の満塁打』の絵を順番に載せていく。

 

 今回配信に載せるために選んだイラストの中で一番気に入った絵を載せる。

 

「最後はですね、今回選んだイラストで一番気に入っている『兆リーフ』さんが描いてくれたイラストですわ」

 

 彼女? は前々からワテクシのイラストを大量に書いてくれていた人なのだが、今回の絵は、大人のワテクシがしゃがみながら少女にサインボールをプレゼントしている絵。なんの偶然か、少女の髪型が、あの時の少女と同じで一つ括りの三つ編みだった。

 当時、試合で見事にホームランを打てたのは覚えているが、ホームランボールは回収していなかったはずだ。サインボールは渡した気もするが、さすがに十二年前だ。覚えていない。

 

 それでも、少女は歯が見えるほどかわいらしい笑顔をしており、ワテクシ自身も口元がにやけている。横側から描かれたイラストだが、背景は黄色でイラスト全体に温かさがある。

 

 上位チャット

 コメント:これは……。

 コメント:いい絵だな。

 

 コメント欄にあふれるこの絵を称賛する声に、私もウンウンと頷く。こんな風に美しく描いてくれるのはうれしい。

 

「それじゃあ、皆さんがほっこりしたところで、今日の雑談配信は終わりにいたしましょうかね?」

セ・パでどっちが好き?

  • セ・リーグだろ!!
  • いいやパ・リーグだね!
  • 12球団箱推し!!
  • 野球分かんねぇ~

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